2019年02月17日

カシミールでのテロに『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を思う(咲)

2月14日、カシミール地方のインド側で、治安部隊を乗せたバスに車が突っ込む自爆テロで治安要員44人が死亡したとのニュースが飛び込んできました。パキスタンを拠点とするイスラム過激派組織「ジェイシュ・ムハンマド」が犯行声明を出しています。
1947年の英国からの分離独立以来、インドとパキスタンが領有権を争っているカシミール。度々、死者の出る事件が起こっていますが、あ〜また・・・と暗澹たる気持ちになりました。
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このテロで思い起こしたのが、1月26日(土)、満席の新宿ピカデリーで観たインド映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』。
口のきけないパキスタンのイスラーム教徒の女の子が、インドで迷子になって、ヒンドゥー教徒のインド人の男性がその子を連れてパキスタンまで親を探しに行く物語。
感動の美談として、印パ和解の一助になればと思った作品ですが、一筋縄ではいかない両国の関係もしっかり描いていました。

女の子がパキスタンの子だとわかって、パキスタンに送り届けようとするのですが、ちょうど両国の関係が悪くてビザを発給してもらえず、やむを得ず、沙漠を越えて密入国することになります。
そして、女の子を送り届けて、インドに戻る場面でも印パの緊張感がたっぷり。
鉄条網の柵が張り巡らされた国境を、両サイドで人々が見守る中、バンジュラギおじさんが銃で撃たれそうになりながら、歩いていくのです。

実は、2月14日のテロのニュースを聞くもっと前から、この映画のことを少しずつ書いていました。まったく違うことを気にしての紹介文だったのですが、それはそれで、書き残しておきたいので、ここからトーンが変わりますが、どうぞご了承を!

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』は、1月18日から公開されていて、Facebookで、少女の名前の表記が「シャヒーダー」となっているのは間違いとウルドゥー語研究者の麻田豊氏が指摘していました。
シャヒード(殉教者)の女性形でシャヒーダだとしたら、末尾の長母音が余計かなと思っていました。それにしても、生まれたばかりの子に、殉教者なんて名前を付けるかなぁ〜と。
でも、映画を観て、すぐにクリケット選手シャーヒド・アフリーディーにちなんだ名前と判明。殉教者ではありませんでした。

物語はパキスタンの雄大な山岳地帯にあるスルタンプール村で始まります。戸外にしつらえたテレビの前に集まって、パキスタンとインドのクリケットの試合に見入る人たち。臨月の妊婦が、「名前は何にする?」と聞かれて、ちょうど試合で活躍していた選手シャーヒド・アフリーディーにあやかって、男ならシャーヒドにすると答えるのです。生まれてきたのは女の子。女性形にしてシャーヒダと名付けられた次第。なるほど、字幕は長母音の位置が間違っているとわかりました。

さて、この女の子、6歳になってもしゃべることができなくて、インドのデリーにあるニザームッディーン廟にお参りすれば話せるようになると言われ、お母さんはシャーヒダを連れて行く決意をします。村の人たちがお金を出し合っていて、ほろりとさせられます。
(ちなみに、公式サイトでは、「イスラム寺院」と紹介されていて、これも間違い。モスクではなくて、ニザームッディーンという聖者を祀った廟です。)

ニザームッディーン廟で無事願掛けを済ませて帰る途中、国境の手前で列車が停車した時、シャーヒダは、窓の外に可愛い山羊の子を見つけて列車を下ります。お母さんが寝ていて気がつかないうちに列車が発車してしまいます。そうして、シャーヒダは迷子になってしまうのでした。いなくなったのに気が付いたお母さん、「シャーヒダー!」と末尾を伸ばして叫んでいます。

で、女の子は別の列車に乗るのですが、それがデリー行き。列車を降りたところで、人の良さそうな男性を選んでついていきます。それが、サルマーン・カーン演じるバンジュラギおじさん。ヒンドゥーのハヌマーン(猿の顔をした神様)の信奉者で、菜食主義者。それなのに女の子はお肉を食べたがります。
口のきけない女の子が色白なので上位カーストのお嬢様かと推測するのですが、実はパキスタンの子だとわかるのは、テレビでインドとパキスタンのクリケットの試合を観ていた時に、パキスタンを応援したから。

律儀なバンジュラギおじさんは、ビザを取ってパキスタンに行こうとするのですが、ちょうど両国の関係が悪くて、領事館で発給してもらえず、やむを得ず、密入国することに。ラージャ―スターン州のジャイサルメールの町の向こうに広がるタール沙漠を越えていきます。そのまま越えていけるのかと思ったら、沙漠に掘られた穴を抜けて行くのです。沙漠のど真ん中の国境にもどうやら鉄条網が張られているようです。この沙漠には2度行ったことがあって、そのまま数10キロ行けばパキスタンと思うと不思議な気がしたものです。そのままは行けなかったのですね。

映画では、無事パキスタンに入り、パンジャーブ州からカシミールへと長い旅をするのですが、実際に撮影が行われたのはインド。 今は違う国になっているけれど、分離独立で国境線が引かれただけのこと。パキスタン部分をインドで撮影しても違和感はありません。
パンジャーブの聖者廟で宗教音楽カウワーリーを奏でる場面がありますが、これはデリーのニザームッディーン廟でも奏でられていました。
英国統治の前のムガル王朝がイスラームを信奉していたことから、この映画でもデリーの大きなジャーメ・マスジド(金曜モスク)が映し出されます。ラール・キラー(赤い城)やフマーユーン廟もムガル時代のイスラーム建築。一方で、バンジュラギおじさんの信じるヒンドゥー寺院も出てきます。大都市デリーで、ムスリムとヒンドゥーが隣人として、それぞれの文化を守りながら暮らしている姿も描かれています。
パキスタンの人気ロック歌手アーティフ・アスラムの歌声も聴けるのも嬉しい配慮です。
もともとは同じ文化圏の両国。熱く戦うのはクリケットだけにしてほしいと願うばかりです。


posted by sakiko at 22:09| Comment(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月10日

旧友のお別れ会(白)

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年末に闘病中だった友人が亡くなり、1月末にお別れ会がありました。
高校に入学して最初のクラスで出席番号順に机を並べて以来の旧友です。
進学、結婚、出産、転勤などいろいろあってもずーーーっと仲良くしてきました。

女子会(笑)と称してお喋りしたとき、「もしも入院してもやつれてるからお見舞いはなしね」と、言い合ったのです。
ほんとに、なんにも知らせてくれず、わかったときはすでに病状が重くなっていました。年があけたら約束破ってお見舞いに行こうと決めていたのに、まにあいませんでした。おかげで元気だったときの彼女しか思い浮かびません。
これでよかったのかな、と思いながら沢山の花に囲まれた写真を見ていました。
元気なときにもっと会っておけば良かった・・・と後悔しきりですが。(白)



posted by shiraishi at 21:07| Comment(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月25日

『サイバー・ミッション』初日舞台挨拶(白)

1月25日(金)@新宿ピカデリー
アジアの豪華スター出演で話題の『サイバー・ミッション』(中国/リー・ハイロン監督)が初日を迎え、主演の中国人俳優ハンギョンさんと、共演の山下智久さんが揃って登壇し、客席から熱い声援が飛びました。それぞれの役どころにちなんでか、全身白で統一のハンギョンさん、黒のスーツの山下智久さん。初対面での印象とその後の変化、役作りの苦労、厳しいアクション監督のもと、命がけのアクションに挑んだ際のエピソードを披露。最後に客席の中ほどに立って、観客の視線を受けながら写真撮影をしてイベントが終了しました。
夕方からはハンギョンさんインタビュー。みなさんカメラマンを同行しているのに、一人でコンパクトカメラ。ピント甘かったらごめんなさい。絶賛まとめ中。まとめました。

舞台挨拶はこちら
ハンギョンさんインタビューはこちら

★時間が空いたので劇場で『映画刀剣乱舞』を。紅白に出演していたあの美形男子たちが勢ぞろいしているので、客席は見事に若い女の子ばかり。殺陣好きのおばちゃん混じってしまいました。よりどりみどりのキャラですが、惜しいのは髪型を固めてあるところ。もとはゲームだからビジュアル大事で、髪型が乱れるのは駄目なのかな。せっかくの実写なので、動きにつれて髪が乱れたら素敵なのに。(白)

posted by shiraishi at 22:04| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月24日

映画『雪の華』ジャパンプレミア(白)

1月24日(木)@東京ドームシティホール
2月1日から公開の『雪の華』のジャパンプレミアが開催され、上映前に出演の登坂広臣さん(綿引悠輔)、中条あやみさん(平井美雪)、高岡早紀さん(平井礼子)、浜野謙太さん(岩永)、田辺誠一さん(若村医師)、橋本光二郎監督が登壇しました。

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本作は中島美嘉さんのヒット曲「雪の華」をもとに紡がれたラブストーリーです。
子どもの頃から病弱で余命1年と宣告された美雪と、偶然知り合ったガラス工芸家を目指す悠輔。美雪は悠輔に「100万円で1ヶ月だけ恋人になって」と提案、真実は告げずに残り少ない日々を楽しみます。契約の恋人だったはずなのにだんだん惹かれあっていく2人。東京とフィンランドを舞台にした切ない恋が描かれています。夏と冬のフィンランドのロケーションも見どころ。


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主演の登坂広臣さん中条あやみさんはこれが初共演。お互いの印象や撮影のエピソードを語り、全員が撮影中の思い出をイラストにしてスクリーンで披露しました。サプライズゲストとして中島美嘉さんも加わり、全員で客席をバックにしてのフォトセッション。最後に中島美嘉さんが主題歌「雪の華」を歌い、嬉しい生歌のプレゼントに会場中が聞き入りました。詳しくはまた後ほど。(白)

『雪の華』
http://wwws.warnerbros.co.jp/yukinohana-movie/
配給:ワーナーブラザース映画
(c)2019 映画「雪の華」製作委員会
★2019年2月1日(金)全国ロードショー


posted by shiraishi at 23:24| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月21日

ヒュー・ジャックマン来日(白)

2月1日から公開の『フロントランナー』宣伝のため来日した、主演のヒュー・ジャックマンの記者会見が日本記者クラブで行われました。
昨年は『グレイテスト・ショーマン』、このところ毎年来日しています。2017年5月『LOGAN/ローガン』来日のときはジェームズ・マンゴールド監督が一緒。会見に行きましたが、グレーのスーツに中が黒のTシャツ。今回も同じようなスタイルです。「オハヨウゴザイマス」「アリガトウゴザイマス」と日本語が混じります。(画像はクリックすると大きくなります)

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実在の政治家ゲイリー・ハートは、1988年に史上最年少の民主党大統領候補となりました。ジョン・F・ケネディの再来と言われる人気で「最有力候補=フロントランナー」でしたが、スキャンダルにより失脚してしまいます。怒涛の3週間を描いた作品。

会場を埋めたたくさんの報道陣の質問に、丁寧に答えるヒュー・ジャックマン氏、現在も存命の人を演じるのは初めてだそうです。質問者は最初に所属と名前を言うのですが、その名前を覚えて(通訳さんに確認もして)呼びかけるんです。回答に熱が入って長くなると、通訳さんに謝っていて、いつもながらほんと感じのよい方です。
詳しくは(咲)さんのレポートをお楽しみに。(白)

『フロントランナー』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
http://www.frontrunner-movie.jp/
★2019年2月1日(金)ロードショー

☆劇場で公開始まったばかりの『マスカレードホテル』観てきました。連続殺人事件から始まり、次の犯行は都心の一流ホテルという予想をたてた警察。刑事たちがホテルマンとして潜入捜査を開始する。ホテルの内側が見られてお仕事映画としても面白い。七三分け短髪のキムタク&背筋がピンとのびた長澤まさみさん必見。
東野圭吾さんの原作はたーくさん映画化されていて昨年は『祈りの幕が下りる時』『ラプラスの魔女』『人魚の眠る家』が公開。今年5月には『パラレルワールド・ラブストーリー』が控えています。わくわく〜。(白)
 
posted by shiraishi at 21:31| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする