2018年12月09日

『旅するダンボール』初日(白)

このところ、いろんなメディアで取り上げられている”段ボールアーティスト”(本人は段ボールピッカーと自称)の島津冬樹さん。その段ボール愛満タンのひととなりを追ったドキュメンタリー『旅するダンボール』が、7日(金)YEBISU GARDEN CINEMA、8日(土)新宿ピカデリーにて公開されました。
ワークショップにも参加したほどその熱に感染しました私、島津氏の雄姿を確かめるべく、いや見守りに(笑)新宿ピカデリー上映後のトークショーへ。
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写真左より汐巻裕子プロデューサー、岡島龍介監督、島津冬樹さん、音楽の吉田大致さん

映画が製作されたきっかけからトークが始まりましたが、かなりの部分、(堀)さんと私(白)が岡島監督と島津さんにインタビューした内容とかぶっていますので、そちらをご覧下さい。
岡島監督 http://cineja-film-report.seesaa.net/article/462984369.html
島津さん http://cineja-film-report.seesaa.net/article/462907267.html

汐巻プロデューサーは、岡島監督が島津さんの段ボール愛を理解するまでにずいぶんかかったこと、映画を製作する前と後では島津さんに変化があり、一人のアーティストが誕生するのを撮ったドキュメンタリーになったことを語りました。この島津さんが変わった、というくだりで「ヒゲを伸ばしたので、精悍になったと言われました」と島津さん。いや、プロデューサーは違う意味で言ったんだと思うけれど、ちょっと斜めにずれているのが島津さんの楽しいところです。

映画製作中のエピソード、特に外国に行くと「必ずイミグレーションでひっかかる」ことを島津さん本人が話すと、気の毒やらおかしいやらで場内笑いに包まれます。イスラエルでは入国も出国も厳しく取り調べられてたいへんな目にあったこと、は映画公開と同時に発売された島津さんの初エッセイ本「段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル」(柏書房¥1400+税)に詳しいです。
これ、旅本としてもマニア本としてもとても面白いです!!島津さんのイラストと撮りためた写真がたくさんちりばめてある”段ボール愛に貫かれた1冊”ぜひお買い求めください。2つ折り段ボール財布の作り方も載っています。

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海外で段ボールを集めていると言っても、なかなか理解してもらえず不審者扱いされたという島津さん、最近東京でもついに職質を受けた(!)そうです。日本ですから言葉を尽くして説明したそうですが、持ち物全て検査されたのだとか。「周りの人は白い顔で見るし」(白い目!と即つっこみあり)真剣な話なのに、どこかで笑いを提供してしまう島津さんでした(笑)。

音楽担当の吉田大致さんへ客席から「どうやって音楽をつけていったのか」という質問がありました。詳しくお答えしていくうちに、時間切れとなってしまいました。
そのあたりがどこかにアップされてるはず、と探していたら「ほぼ日手帳」のカバーを作った記事に遭遇。まだ出たばかりです。手順が詳しいですよ。(白)
posted by shiraishi at 18:29| Comment(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月25日

ナデリ監督の『タングスィール』のあとは、「企画上映 美術監督 木村威夫」で『春泥尼』 (咲) 

今日は、東京フィルメックス最終日。アミール・ナデリ監督が革命前に撮ったイラン映画『タングスィ―ル』が追加上映されたので、朝早くから頑張りました。
これはもう、ほんとに凄い映画でした。上映に向けて、粘り強く交渉してくださった市山さんはじめ、関係者の皆さまに感謝です。
ナデリ監督が黒澤明監督の映画に憧れて、少しでも近づこうと作っただけあって、黒澤作品をそれほど観ていない私にも、映像や音楽など、あちこちに黒澤監督を感じました。
(映画の内容や、Q&Aについては映画祭報告ブログで後日お届けします。)

『タングスィ―ル』の余韻に浸りながら、京橋の国立映画アーカイブまで歩いていきました。
企画上映「国立映画アーカイブ開館記念 生誕100年 映画美術監督 木村威夫」の最終日で、1時半からの『春泥尼』がお目当て。原作は、今東光の『春泥尼抄』。阿部豊監督の作品で、岡田真澄、二谷英明と、私好みの二枚目俳優に惹かれて観に行った次第。(招待券をいただいていたという事情もありましたが!) 尼僧役の筑波久子、左幸子のお二人も素敵でした。
貧しい農家に生まれ、尼寺に預けられ尼僧となるも、男の誘惑に落ちて尼寺を追われる春枝の物語。1958年のモノクロ作品。
黒澤監督に影響を受けたナデリ監督作品のあとに、久しぶりに、味わい深い古き良き日本映画に触れることができて、いい選択だったと幸せな気分に♪

今年生誕100年を迎えた映画美術の巨匠木村威夫(1918-2010)の企画上映は、今日が最終日でしたが、企画展示は、来年1月27日まで開催されています。
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国立映画アーカイブ開館記念 生誕100年 映画美術監督 木村威夫
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
会期:2018年10月16日(火)−2019年1月27日(日)
http://www.nfaj.go.jp/exhibition/takeokimura/


映画が終わって、まだ3時過ぎ。
せっかく都内に出てきたので、花園神社で三の酉を味わってきました。
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posted by sakiko at 21:50| Comment(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月24日

段ボールでクラッチバッグを作る(白)

原宿にあるTHE NORTH FACE STANDARDで段ボールアーティスト島津冬樹さんのワークショップが開かれました。
インタビューさせていただいて、すっかり段ボール熱に感染した私、早速申し込んで行ってまいりました。
会場最寄の駅は明治神宮前。海外の人も多くすごい人出でした。あやうく反対方向に行きそうになりながら、やっと到着。1回の受講者は4人でした(会場がせまいので)。
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製作に必要な用具入れやおやつの器も段ボール製。

作るのは定番の段ボール財布ではなく、大きめのクラッチバッグ。材料こみで参加費3500円なり。用具は全てあるので手ぶらで参加できます。
ノートパソコン、タブレット、本など入れたいものを決めて、製作開始。私はB5判の本(シネジャ本誌 w)が入る大きさにしました。材料はNORTH FACEさんが提供してくれた未使用の段ボールです。何色かありましたが、本体はみんな黒を選びました。ロゴがかっこいいです。内側と脇をそれぞれ違う色にしたので、全員別々のものが完成しました。
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切り取る前の段ボール、島津さんが手にしているのが完成品

1 型紙を段ボールに写し取る。のりしろ込み。
2 カッターで切り取る。本体外側・内側各1枚、脇用(三角部分)2枚
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後ろに見えるのは販売用のお財布
3 段ボールを薄くするために裏側からこする(表紙と裏紙の間にある段々をつぶす)。お財布やカードケースより面積が広いので、この作業が一番しんどかった。
4 本体外側、脇用ののりしろを折り、本体内側と脇用(のりしろにボンドをつける)をクリップで留めて乾くまでおく。
5 組み立て。本体外側、脇紙貼り付け済みの内側を合わせてポケットの深さ、蓋部分の長さを決める。
6 スナップをつける。
7 ボンドをつけてクリップで留める
8 完成
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3時間ほどかかって完成した私のです。シネジャと映画祭のパンフ入り。ファイルはA4なので入りません。底部分のテープは島津さんがアメリカとドイツで入手したもの。段ボールにあった手持ち用の穴を塞いでいます。段ボールが新品のせいか、定規をあてて線をひいたり、切り取るのに滑ってちょっと苦労しました。多少ずれてもなんとかなりました。忘れないうちにもう一つ作ってみなくちゃ。次のワークショップ、予定は12月だそうです。(白)

★島津さんインタビュー掲載しました。
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/462907267.html
posted by shiraishi at 13:47| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベトナム映画祭終了(白)

新宿K'sシネマで開催していたベトナム映画祭2018が終了しました。鑑賞の後、すぐ近くのベトナム料理のお店「バインセオ サイゴン」でランチ、ベトナムの空気にひたれた数日でした。
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これがバインセオです。

夏の横浜での開催に続き、大阪、東京の次は11.24 (土) − 12.7 (金) 名古屋シネマスコーレでの開催です。愛知県近辺のみなさまお見逃しなく、お出かけください。
公式サイト http://vietnamff2018.com/

私が今回新宿で観たのは『リベンジャーズ』、『超人X』感想はこちら。先週土曜にベトナム好きの友人と『 仕立て屋サイゴンを生きる』。1969年のサイゴン。アオザイ仕立の老舗を守る母、流行遅れだと反発する娘ニュイ。家に伝わる翡翠の力で2017年のホーチミンにタイムスリップしたニュイは自殺しようとしている自分に遭遇します。間違いに気づいて修正するべく奮闘するストーリー。ゴ・タイン・バンさん(ほか3作品にも登場)が母親役でした。きれいなアオザイがたくさん登場して新旧のファッションとサイゴンの今と昔が見られました。
『モン族の少女 パオの物語』山岳部に住むモン族の家族のストーリー。衣装や生活ぶりから前の話だと思っていたら、街中に出たときに多くの人が集まるインターネット屋さん(?)があり、え、最近の話だったのとびっくり。子供に恵まれず、夫が別の女性に産ませた子供ふたりを育てる妻。子供たちは育ての母になつき、産みの母は出て行く。パオが成長するにつれ知っていく二人の母の思い。切ない話だけれど、パオとカラフルな民族衣装が美しかった。
『目を閉じれば夏が見える』は、北海道東川町が舞台。ベトナム人の女性ハーが写真をたよりに、子どものときに家を出て行ったきりの父親を探しにやってくる。地元の青年アキラと知り合って父の足跡を辿るが、父には大きな秘密があった。観終わってから(暁)さんがいたのに気づく。アキラ役の阿久津貴文さんがゲストで来場、ベトナムの女性は「イエス&ノーをはっきり言う」とのこと。日本ではあいまいでも通ることがありますね(忖度癖がついてるのかも)。写真を撮らせていただきました。映画の中では事情があって無愛想なのですが「僕は全然違います〜!」と明るい方でした。
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やっと観ることができた落合賢監督の『サイゴン・ボディガード』。アクション、コメディ、てんこ盛りでベトナムで大ヒットした作品。
『草原に黄色い花を見つける』ヴィクター・ヴー監督と落合監督の2017年のトーク記事はこちら
posted by shiraishi at 13:15| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月18日

『MAKI マキ』初日舞台挨拶 イラン生まれの女性監督にお会いする (咲)


11月17日(土)、イラン出身の女性監督が、ニューヨークの日本人高級クラブを舞台に紡いだ映画『MAKI マキ』の初日舞台挨拶取材で、渋谷のユーロスペースへ。
実は、ずっと外出が続いたので、この日始まる東京フィルメックスにも行かないで、休養日にする予定でした。でも、ニューヨークから駆け付けるナグメ・シルハン監督には、やっぱりお会いしたい!

12時半からの上映の前に行われた舞台挨拶には、ナグメ・シルハン監督のほか、出演者とプロデューサーのショーレ・ゴルパリアンさんが通訳を兼ねて登壇しました。発言は、残念ながらペルシア語ではなく英語で。
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左からジュリアン、サンドバーグ直美、原田美枝子、ナグメ・シルハン監督、ショーレ・ゴルパリアン(敬称略)@渋谷ユーロスペース

先月、ニューヨークで行われたチェルシー映画祭で監督賞を受賞。
トロフィーを抱えての舞台挨拶でした。約3000本の応募の中から選ばれた18本中、女性監督はシルハン監督一人だったそうです。 満席の客席には若い人たちも多くて、反応もとてもよくて、追加上映されたとのこと。(詳細は、別途報告します!)

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20分間の舞台挨拶が終わって、ユーロスペースのロビーでナグメ・シルハン監督と少しお話することができました。シルハン監督はイラン生まれですが、一家でアメリカに移住されたのが、1978年。イラン革命(1979年)の前年のことです。
「私が初めてイランに行ったのが、1978年です」とお伝えし、「ヘジャーブなしで!」と、思わず二人で声を合わせました。当時は、髪の毛や身体の線を隠すヘジャーブは強制されてなくて、聖者廟に入る時だけ、チャードルを借りたのでした。ほんとに、180度変わったイランです。

冒頭と最後に使われているペルシア語の歌「Khooneye Ma」(私たちの家)が、とても素敵だったとお伝えしたら、「とてもいい曲でしょう。映画を撮り終わって、あの曲を思い出して、歌詞の意味がとても映画に合うと思って、許可を貰ったの」とおっしゃってました。

★「Khooneye Ma」 YouTubeで聴けます。
https://www.youtube.com/watch?v=f0-fPwuPpAk

会場には、ショーレさんの息子さんもいらしていて、『MAKI マキ』に出演しているジュリアンさんにそっくりで、思わず間違えてしまいました。
ショーレさんの息子さんは、日本イラン合作映画『ファルダー 旅の途中で』(2002年)に子役で出演されていて、当時9歳。
シルハン監督、「今は、“男”になったわね」と。
ついこの間のことに思えるのですが、あの可愛い坊やが、こんな青年に・・・と、時の経ったのをしみじみ感じました。


さて、せっかく都内まで出てきたので、2時から吉祥寺の西アジア細密画展(主宰:荒木郁代さん)の会場で行われる恒例のギャラリーコンサートに寄ってきました。
常味祐司さんのウードと、和田啓さんのレク(タンバリンのような打楽器)の演奏は心地よくて、夢の世界へ。
思えば、常味さんのウードを初めて聴いたのも、もう30年近く前でしょうか。ジャミーラ高橋さんの主宰するアラブ文化協会で、チュニジア留学から帰ったばかりの常味さんの演奏をよく聴いたものです。 常味さんも若かったけど、私も若かった♪

さぁ、今日からは連日、東京フィルメックスに通います。
今年で、19回目。これも、1回目から通っていますが、ほんとに、あっという間の19年!



posted by sakiko at 11:51| Comment(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする