2013年01月11日

1月8日火曜「ミッキーの映画日記」『ディラン・ドック・デッド・オブ・ナイト』『奪命金』『世界にひとつのプレイブック』『グッバイ・ファーストラブ』『ゾンビデオ』


1日5本 映画三昧デー・イン東京(ほとんど六本木シネマート)

『ディラン・ドック・デッド・オブ・ナイト』ケヴィン・マンロー監督/アメリカ/シネマート六本木/http://gacchi.jp/movies/dylandog/
ニューオーリンズに住むエリザベスは2階から血がしたたり落ちてきたので驚き、上にいくと父親が惨殺されていた。彼女は私立探偵のディラン・ドックを頼ったが…。

 ゾンビものだ。この作品の特徴はちょっと見は人間かゾンビかわからない設定。このゾンビはヤクザ世界のように大きく4グループに分かれていて牽制しあっているのだ。それは血を調べると○○組ってわかる仕組み。
細かい点は非常に気が利いて作ってあるが、 ストーリーの要所、要所を主役のディランが説明するので、わかりやすいという利点より、映像の魅力半減になっているから緊張が続かない。
ディラン・ドックの親友&助手・マーカス(サム・ハンティントン)がとにかく面白いキャラクターを演じていた。台詞で「わぁ〜、ゾンビに噛まれてしまったが、あまがみだったから多分大丈夫!」の台詞に笑いが起こった。字幕の方の言葉のチョイス◎
※ゾンビの養老院があった。何百年も生きているんだから養老院生活も楽じゃないだろうな。


試写『奪命金』ジョニー・トー監督/中国、香港/新宿シネマカリテにて2月9日よりロードショー公開/http://www.curiouscope.jp/JOHNNIETO/

 ご存知、泣かない子も泣く?ジョニー・トー様の新作
全編「お金、お金」で一喜一憂する金融危機に巻き込まれた老若男女の長〜〜〜い一日を、忠実なヤクザをラウ・チンワン。嫁に「海山が見える高級マンション」をおねだりされている刑事リッチー・レン。ひょんなことで大金を手にする証券ウーマンをデニス・ホー……。みんな好演してる。わーい(嬉しい顔)見事な作品。


試写『世界にひとつのプレイブック』デビット・O・ラッセル監督/TOHOシネマズシャンテ他にて2月22日ロードショー公開/http://playbook.gaga.ne.jp/

 妻が浮気したことで心のバランスを保てなくなり、仕事も家庭も全て失ってしまったパット(ブラッドリー・クーパー)は、近くに住んでいるティファニー(ジェニファー・ローレンス)と出会う。その型破りな行動と発言に戸惑うパットだったが、彼女も事故によって夫を亡くしていて傷を癒やせないでいた。

映画を観る順番って、すごく作品を左右する。『奪命金』の見事な作品の後だから、ちょっと気持ちが乗らなかったが、これはこれで「精神を病む」やその「境界線」を描いていて興味をひく作品だ。

人間の脆さが浮き彫りにされ、映画をみているこちらは「だからそうするんだな、わかる、わかる…」と共感する場面もあった。

主演は、『ハングオーバー!』シリーズのブラッドリー・クーパー。
『ウィンターズ・ボーン』のジェニファー・ローレンス。
脇役には、ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー『アニマル・キングダム/ゴッド母さん役』
若い2人のピュアな演技対熟年お2人の燻し銀演技・・・さてどちらに軍配があがるか!ひらめき

試写『グッバイ・ファーストラブ』ミア・ハンセン=ラブ監督/フランス/渋谷イメージ・フォーマルで3月に限定ロードショー/http://mermaidfilms.co.jp/ffnw/

これは2度目だった。気づいていたら観なかったと思うが、1度目はあいち国際女性映画祭だった。その時は「とろとろ青春映画で少し眠った」とつれなく日記に書いてあった。だが2度目の今回はじっくり観られた。

 初恋を10年以上も忘れられないで、そのゆれる気持ちを丁寧に描いている映画ってあんまりないように思う。毎日の暮らしの中で、何かの拍子でふっと思い出すシーンがあった。
もちろん大人に成長するが、変わらない「何か」を女性監督らしい目線で新鮮に描かれていた。

『ゾンビデオ』村上賢司監督/ユーロスペース/http://www.zomvideo.com/
 映像制作会社「うつせみ」で働くアイコ(矢島舞美)は、会社の倉庫の中から謎のビデオを発見する。それは実際にゾンビが現れた時、どう対処すればいいのかを紹介した「ゾンビ学入門」というHOW TOビデオだった。

ゾンビ・ヘタウマZ級映画! 
このゾンビものが、今回の上京「大目的」って書いちゃったらがく〜(落胆した顔)性格疑われそうだが、ユーロスペースは80パーセントの入り。
思わずパンフレット買った。パンフレットを自腹で買うのは年間600本以上で15本くらいだから、
どれだけ面白いかは、それだけでおわかりと思うので何も書かない・・・。わーい(嬉しい顔)
posted by mikiko at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『アウトロー』トム・クルーズ来日

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1月9日(水)
トム・クルーズ、クリストファー・マッカリー監督、共演のロザムンド・パイクが来日。都内のホテルで記者会見を行いました。トムと監督は色違いの(おそろい?)セーター姿(夜のプレミア上映ではスーツだったようです)。パイクは淡いクリーム色のワンピース。

『アウトロー』でトムが演じるのは元陸軍の秘密捜査官ジャック・リーチャー。連続殺人事件の容疑者が黙秘し「ジャック・リーチャーを呼べ」とメモしたところから警察が躍起になって捜します。日本でいう浪人、西部劇の一匹狼のような男で、このデジタル時代に携帯も持たないアナログ人間。俳優ならぜひやってみたい魅力のあるキャラクターです、とトム。原作者のリー・チャイルドも脚本をとても気に入って、映画のワンシーンに登場しています。

最初に質問にたった女性記者が大ファンだったのか思わず声をつまらせ、トムがあたたかく見守っていたのが印象的。製作も兼ねた作品だけに、全てのスタッフとより良いものを作ろうとした熱意が伝わる会見。特に苦労したというカーチェイスのシーンでは、自分でスタントをこなしており、車(シボレー67年型)を8台も廃車にしてしまったとか。残った1台は誕生日にプレゼントされて大切にしているそうです。微に入り細に入りの説明に時間が押してしまいましたが、40何時間ぶっ続けで撮影したこともあるというトム・クルーズの「映画人間」ぶりがよ〜くわかりました。

クリストファー・マッカリー監督は『ユージュアル・サスペクツ』の脚本家として知られていますが、苦労の多かった方のようで、「1本の映画の陰には5本の映画にならなかった作品がある。トムとは全く違う過程を歩んできたけれど、初対面ですぐ共通点を見つけた。ストーリーテリングについて同じ考えを持っている。一緒に仕事をしていて楽しいし、彼はこのように説得力のある人間なので、僕は彼一人と話せば、彼がほかの人を全部説得してくれるんだ。トムは20世紀の名だたる監督たちと仕事をしてきた。彼と仕事をするのは彼らと仕事をするということ。20年やってきて彼に出会えたのはほんとに幸運だった」と語りました。
ロザムンド・パイクは『タイタンの戦い』で女王役だったクラシックな美貌の人。ヒッチコック監督がいたらきっと彼女を使ったはずとトムが紹介していました(グレース・ケリー似)。男ばかりのドラマの紅一点の弁護士役で、トム演じるジャック・リーチャーに出会うことで一段と成長します。撮影時は妊娠中で細心の注意を払い、かつおなかが目立つ前に撮り終えねばならなかったとか(無事男の子が生まれたと報告)。トムについては「トムはとてもエキサイティング。これだけのキャリアでいまだにもっと学びたい、もっと良いものを作りたいというのが素晴らしい。製作者としてもいつも気を配っていて、効率よく撮影する上、監督が編集しやすいように多くのカットを撮っています」と絶賛。

トムが「実は『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 』の脚本はクレジットされていないけれど、クリスが書いていて、次の『ミッション:インポッシブル5』は彼が監督します」と明かし、記者席がおお〜とどよめきました。
『アウトロー』は2月1日公開です。
posted by shiraishi at 09:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする