春分の日の3月20日、イランでは新年を迎えました。東京でもお正月(ノウルーズ)を祝う催しがあちこちで開かれて大忙し。今年はイランのお正月を祝うがごとく桜が満開になって、お花見にも大忙し。桜とイランのお正月を一気にご報告!
20日 イランの絵本の翻訳で活躍する愛甲恵子さん主催の「イランの絵本とノウルーズ」の会へ。イランのお菓子をいただきながら、ノウルーズにまつわる絵本の朗読を楽しみました。
お正月の飾り“ハフト・スィーン(Sのつくもの7つ)”にも、絵本(お正月のお話)が飾られていました。
21日 白金台にあるイラン大使館・イラン文化センターでノウルーズの催し。日本人によるお琴、弦楽三重奏、イランの伝統楽器の演奏。アフガニスタンの方によるお正月を祝う詩の朗読。
なかでも盛り上がったのが、イラン人のINGOさんと大連出身の中国娘ルルさんのコンビ“パンナコッタ”による漫才。日本語のあまりわからないイランの方たちも、しっかり笑っていました。
ここのお正月飾りは、格調高くペルセポリスのレリーフを背景に。
23日 東中野でモクタリ・ダビッドさん主催のコンサート。
ノウルーズがイスラームの入ってくる前のゾロアスター教の時代から続く伝統であることを強調するモクタリさん。奥様や息子さんも一緒にイランのお正月を祝う歌などを披露してくださって家庭的な暖かい雰囲気でした。
お正月の飾りには、14世紀の詩人ハーフェズの詩集も定番です。
定番といえば、生命の象徴として金魚も必ず飾ります。そこで思い出すのがジャファール・パナヒ監督の『白い風船』。女の子が金魚を買いに行く途中で、お札を側溝に落としてしまって、それをなんとか拾おうと右往左往する物語。バックにラジオから「新年まであと何時間何分」という声がしきりに流れています。風船売りのアフガニスタン青年に手助けしてもらってお札を拾い、無事金魚を買って喜びいさんで帰る女の子。直後、「1374年の新年を迎えました」のアナウンスで映画が終わるのですが、お日様はまだ高い! え? 昼間に年が明けるの?と不思議な気がしたものです。この映画を最初に観たのは、1995年の第8回東京国際映画祭。その後、イランでは太陽が春分点を通過する瞬間に新年を迎えることを知りました。年によって、夜中になったり、明け方だったり、真昼間だったりという次第。今年のイラン暦新年1392年を迎えた時間はテヘラン時間:西暦2013年3月20日 午後2時31分56秒、東京時間:西暦2013年3月20日 午後8時1分56秒。
posted by sakiko at 09:23|
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