2013年04月29日

4月27日土曜「ミッキーの映画日記」木下恵介監督関連映画二つ『はじまりのみち』『二人で歩いた幾春秋』


カチンコ『はじまりのみち』原恵一監督/6月1日公開
 木下惠介監督生誕100年記念映画として作られた。原恵一監督は『河童のクゥと夏休み』『カラフル』の方ではじめての実写作品。
 第二次世界大戦中、木下惠介監督(加瀬亮)が病身の母(田中裕子)を疎開させるために、リアカーにのせて、兄の敏三(ユースケ・サンタマリア)と便利屋(濱田岳)の3人で山を越えたという実話が描かれている。
その頃監督は、映画『陸軍』で、会社(松竹)から最後の部分が国の検問にひっかかり、直せ、直さないで、上司と揉めて辞表を出して来たばかりの帰郷だった。

だが、この里帰りは無駄ではなかった。
故郷山梨や道中の中で、これ以後監督が手がける作品の構想の基になったシーンや数々の名場面で出てくる。
根っからの田舎もんを濱田岳(便利屋)がグッド(上向き矢印)好演していた。
この無学な便意屋さんが時代に合わないと不評に終わった『陸軍』の最終場面を一生懸命語りだすのだ。語っている相手が監督さんとは知らずに・・・。このシーンは泣けたもうやだ〜(悲しい顔)

※2012年のベストテンでこの『陸軍』を福岡のFさんがあげていらっしゃった。
そのとき『陸軍』のことなど、恥ずかしいが何も知らなかった。
チャンスがあれば、木下恵介の作品をたくさん観たいと思う。

カチンコ『二人で歩いた幾春秋』木下恵介監督/1962年/岐阜ロイヤル劇場
昭和21年、復員した野中義男(佐田啓二)は故郷の山梨で道路工夫になったが、生活は貧しかった。
両親と妻とら江(高峰秀子)と息子・利幸は小さな借家に5人で住んでいた。
誠実な性格がかわれた妻のとら江は土木出張所の小使になり、義男の一家3人は小使室に住むことが許された。
・試写室でお会いする若いお兄さんに是非と薦められたので岐阜に行った。
入ろうとすると、そのお兄さんがちょうど出てこられたところで「ここは、入れ替えなしだから2回も観てしまった」と嬉しそう話しかけてくれた。
そう、ここは500円で入れ替えなしだからいい。日本で何箇所こんな劇場があるのだろうか。
東京では渋谷シネマヴェーラが「旧作2本立てシニア1000円」で入れ替えなし。
私はこの二つしかしらない。

むかっ(怒り)あっ、カチンコ映画の話しなきゃ。
貧しい夫婦の心温まる人生の旅路が描かれている。つい先日試写で観た『はじまりのみち』で木下恵介の作品をみたいと思ったので岐阜にきたのだが、
淡々と映し出される「家族」や「近隣の人々」を思う、当時ではなんでもない田舎暮らしがとても新鮮に感じた。
貧しい父母をこれ以上の苦労をかけられないと思う息子に「お前が生きがいだ。だから大学は続けてくれ」ともうやだ〜(悲しい顔)涙ながらに懇願する老いた両親。

木下恵介関連の二つの映画ではからずも涙を抑えることができなかった。
持ち味は庶民の生活、そして観ている者を納得させるためか、最後の最後までみせてくれるという点だとおもう。それを「こんなに最後のハッピーエンドまでみせなくっても」と不満をもたせず、
「ア〜、うまく解決して良かった。幸せになれた!」としあわせのおすそ分けグッド(上向き矢印)をしてもらったようなわーい(嬉しい顔)嬉しい気分にさせてくれることだ。
もっと監督さんの作品が観たくなった。当分、岐阜ロイヤル劇場に通うことになりだろう。
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2013年04月28日

韓国から帰った直後に観た『建築学概論』の余韻に浸る日々 (咲)

もう1週間前のことになってしまいましたが、20日〜22日、北の将軍様の脅しにもめげず韓国に遊びに行ってきました。大韓航空は満席。行ってしまえばなんのその。ソウル汝矣島の満開の桜が出迎えてくれました。
21日、ソウル〜全州間の外国人観光客だけが利用できる無料シャトルバスを利用して全州へ。
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片道3時間が無料。 観光客誘致策とはいえ太っ腹〜
ソウル:光化門・東和免税店前 8時発 
全州:韓屋村公営駐車場 夕方5時発
2013年8月25日(日)までの金土日運行。
予約はこちらで http://jeonju.chesstours.co.kr/jp/index.php  
空席があれば当日でもOKですが、この日は往復とも予約で満席。5分前に空席があるからとごり押しして乗り込んだ人たちが、直前に予約した人たちが来て降ろされてました。

朝7時、バス乗り場の光化門広場に着いたら、撮影隊が。テレビドラマなのか映画なのかは聞きませんでしたが、定位置に立ち止まった10数人が監督のキューで、何度も歩き始めていました。イケメンの男の子がいたので、もしかして名の知れた子だったかも。
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春の花が美しい沿道を楽しみながら、定刻で全州着。韓屋(ハノク)が約700軒密集して残る町並みをそぞろ歩き。全州国際映画祭の案内がはためいていて、そういえばもうすぐ映画祭だったと思い出しました。(帰ってから確認したら、期間は4月25日から5月3日。クロージングはなんとサウディアラビア作品でした。観たい・・・)
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右端に全州国際映画祭の案内がはためいています。
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全州で韓屋村の散策を楽しんだ翌日、旅の最終日もソウルで北村(プクチョン)の韓屋が軒を連ねる町並みを散策。景福宮と昌徳宮に挟まれたところにある北村は、つい最近観た映画では、ホン・サンス 監督の『次の朝は他人』で、ユ・ジュンサン演じる主人公が徘徊していた情緒ある地区。キム・ギドク監督の『悲夢』も、北村の嘉会洞(カフェドン)の韓屋で撮影しています。
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嘉会洞の町並み

韓屋をたっぷり楽しんで韓国から帰った翌々日『建築学概論』の試写へ。大学の「建築学概論」の講義で、教授が建築学はまず自分の住む周りを知ることからと、学生たちに住む場所を尋ねます。建築学科以外の学科も受講できる講義で、建築学科のスンミンは、音楽学科のソヨンが自分と同じチョンヌンに住んでいることを知ります。二人で自分の住む地域を知るという宿題に取り組みます。古い韓屋(といっても、かなり庶民的)も点在する町チョンヌンってどこ?と思っていたら、漢字で貞陵洞と出てきました。実は、この地名、初めて韓国に旅をした1995年2月の下調べのノートに古い町並みとして書き残されていたのでした。当時、韓国観光公社で行き方を尋ねたら、「遠いし、たいしたことないですよ」と言われたのです。ほかに古い町並みは?と尋ねたのですが、教えてもらえませんでした。当時は北村も注目されていなかったのですね。韓屋の宿に泊まりたいと思ったけれど、「日雇いの人が日中に泊まったりするような宿で、お嬢さんには向かないですよ」と言われたのでした。(ちなみに、電話で問い合わせたので、こちらがお嬢さんかどうかは声だけの判断!) 今は韓屋の良さが見直され、観光資源としても注目されているし、韓屋ステイとして、宿も続々できています。
話がそれましたが、『建築学概論』は、そうして二人で町を巡るうちに淡い恋心が芽生えるのですが、奥手の彼は打ち明けることもできないうちに、彼女は違う町に引っ越してしまいます。そして、15年が経ち、建築家となった彼のところに彼女が済州島の実家の建て直しを依頼しにきます。さて、再会した二人がどうなるかは、ぜひ映画を観て確認ください。きっと誰しもが、自分の初恋を思い出して切ない思いにかられることと思います。
韓国の旅と共に、いまだに映画『建築学概論』の余韻に浸っている私です。

『建築学概論』5/18より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
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(C) 2012 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved
ハン・ガインとオム・テウン  なんともいいのです・・・
posted by sakiko at 21:36| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

仙台で猫ドキュメンタリー撮影

多賀城復興横丁 ワイワイ祭へいってきました。
仙台港の近く、住宅地の空地で地域の人が集まり、出店や犬猫譲渡、舞台では少女たちのダンスとにぎやかな復興祭を撮影してきました。

その前に仙台市の猫ボランティアさん宅(家に20匹〜30匹 全部もと野良さん)を取材。

わいわい祭の犬猫譲渡会の犬たちは、主催の女性が保健所から譲り受けてきたワンちゃん。
東京ではあまり野良犬をみかけなくなったが、地方では猟をするために連れてきて、期間が終わると山に捨てていく不届きな人たち大勢いて、野良犬たちが増えているという。
猫は4匹。石巻からきたエイズ(発症はしていない)の成猫は里親さん決定。

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帰り、蒲生干潟へボランティアさんの車でいった。
海に近づくにつれて何もない平地ーーー。
墓や慰霊碑、十字架などが立っていてた。
海と海に続く川の2方向から津波が襲ってきたそうだ。
見渡す限り平地、山がはるかかなたなので、どんなに逃げても津波に追いつかれてしまう、と思った。
posted by izumi at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

4月26日金曜「ミッキーの映画日記」今日は『ドリフト』ですっきり!『聖おにいさん』でクスッと笑い、そして『悪魔の毒々モンスター 』『チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット』の毒気に当たって・・・。


カチンコ『ドリフト』モーガン・オニール、ベン・ノット監督/オーストラリア/5月25日公開
 1970年頃のオーストラリアが舞台。子どもの頃から波に親しんできたアンディとジミーの兄弟は、暴力をふるう父親から逃れて、母親と3人で海辺の町で貧しく暮らしていた。

ある日、町に流れてきたJBという車で旅暮らしをするサーファー・カメラマンと出会い、兄はサーフショップ、弟はサーファーとして生きるきっかけとなる。

 実話だ。波乗りシーン+生きていく辛さ+家族の再生がバランスよく描かれていて、人生も大波小波を乗り越えていくんだと感じさせる青春映画でもある。
母親役のロビン・マルコムさんの、息子たちを見守る眼差しや、生活感あふれる姿、ほとんどノーメイクのお顔に役者魂を感じた。グッド(上向き矢印)

カチンコ『聖☆おにいさん』高雄統子監督/5月10日公開

 アニメと聞いて迷ったが、続きで試写があったので観た。こんな風変わりで面白いものとは思いもしなかった。設定もいいし、大笑いじゃなくがわーい(嬉しい顔)クスッと笑ってしまう台詞やしぐさがあった。後から「思い出し」笑いも何回も出てしまうほどだ。
ブッダ(声・星野源)とイエス(声・森山未來)は、世紀末も無事に終わったので下界に降臨して自由な日々を送っている。なぜか、お住みになっているのが東京の立川市。古いのアパートでお二人様は共同生活だ。

ブッダ様はお金にシビア、イエス様は衝動買いしてしまう。お互い相手に気を使っているが性格は正反対。そんな二人が仏や神様だとばれないように生活する。

気軽になんていったらむかっ(怒り)バチがあたりそうだけど(彼らは優しいからきっと大丈夫!)是非、楽しんでほしいアニメ作品。
宗教間でイザコザが絶えない世の中だが、こんなふうにいけたらいいなぁ・・・。

カチンコ『悪魔の毒々モンスター 』ロイド・カウフマン監督/アメリカ/1984年
 ロジャー・コーガン監督と並ぶアメリカン・インディペンデントの監督さん。
スポーツジムで掃除夫をしているいじめられっ子のメルビン君が、客のイタズラで核廃棄物の桶に落とされてバッド(下向き矢印)「毒々モンスター」になってしまう。メルビンの武器は床磨きのモップ。
醜い姿になったが、悪事を働く人をやっつけたり、人助けをしたりして街の謎の英雄になってしまう。

本当に情けないお顔のメルビン君。だがよくしたもので盲目のぴかぴか(新しい)美少女と恋人同士になって・・・と話はいいのだが、「きったない+残酷」な場面ばかり。思い出しても食欲がなくなる。
観ながら「なんでこんなバカバカしいの観てんだろう」と思いつつ最後までいたが、体重オーバーで減量したいおばぁにとってよかった作品。でも普通感覚?の方にはとてもオススメできない。

カチンコ『チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット』ロイド・カウフマン監督/アメリカ/2008年
 ニュージャージー・トロマヴィル郊外。フライドチキンのチェーン店「アメリカン・チキン・バンカーズ」の新店舗がトロマホーク族の墓地跡地にオープンすることになった。
店の前では、先住民の神聖な土地で鶏を虐殺する企業の出店に反対するデモが行われていた。
高校を卒業したばかりで無職のアービー(ジェイソン・ヤチャニン)は、わけもわからずそのデモに参加していたが、高校時代の最愛のガールフレンド・ウェンディが過激な動物愛護団体のメンバーとしてデモに加わっていた。それもレズビアンになっていて・・・。

 こちらの作品の方も「きったない+残酷」だが、見どころはあった。突然ミュージカルになるのだ。奇妙だけど、呪いのかかったハンバーガーを食べると「肉たべた〜いゾンビ」になってしまうが、そんなゾンビがいっせいに踊り出す場面はさすがトロマ映画。
これも食欲は確実になくなるからダイエット中の方のオススメ。
こんな残酷・汚い・とんでもない!作品だがお金はかかっているのがわかる。
小道具さんが汚いもの作って、後片付けもするんだろうか・・・がく〜(落胆した顔)心配だ。
posted by mikiko at 06:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月27日

モノツクルクル市に初参加します (千)

古河市で定期的? に開催されております モノツクルクル市 に初参加させていただきます。
シネジャの他にも古本etc.お持ちいたします。どうぞ、お立ち寄りお待ちしております!!
会場:お休み処坂長 (古河市中央町3-1-39) 2013年5月6日(月/祝) 10:00 - 15:00
※雨天決行

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posted by chie at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする