
タイル張り職人のコジモ(ヴァレリオ・マスタンドレア)とエリア(エリオ・ジェルマーノ)の兄弟は、国民的歌手ファウスト・ミエーリ(ジャンニ・モランディ)の家のバルコニーを修理するために、アルペン山脈の小さな村にやってきた。
有名歌手は「病身の妻の治療に専念するために一時引退する」と発表していたが、もうすぐこの村で大々的にコンサートを計画されていた。二人の仲は見せ掛けだけで、険悪な空気が漂っていた。
国民的大歌手が「奥様の身体を思って一線を退き・・・」という美談。実のところは、同情をひき「ひとまず休んで次の波に乗ろう」と出番の時期を虎視眈々と狙っていたのだろう。
始めこそのんびり観ていたが、途中からサスペンス度は増し、最後には人間の持っている「闇」の部分に光りが当たっていた。後味は悪いが私好みの作品。
※国民的歌手ファウスト・ミエーリを演じるのは、実際の大歌手のジャンニ・モランディさん。役柄として良くないので色眼鏡で見てしまったが、



控えめで高学歴のグイド(ルカ・マリネッリ)は、ホテルの夜勤をしている。一方、彼女のアントニア(トニー/フェデリカ・ヴィクトリア・カイヨッツォ)は気難しく落ち着きのない性格で、昼間にレンタカー会社に勤務している。
性格も正反対で、生活時間もまちまちな二人だがとても仲良しだ。二人は早く子どもがほしいと考えていたが、それが元でぎくしゃくし始める。
イタリア男の「諦めない」純情気質には「懐が深い!」と驚いた。二人が抱える難問の「不妊」は、始めは男性と思っていたが女性にあったことがわかるところから、間柄にひびが入ってしまう。
女が「私といては彼は幸せになれない」と黙って身を引くのだ。それも元彼のアパートに・・・

その元彼は、いい意味でおおざっぱな(これもイタリア男性気質?)性格で嫌みがない人だから、気軽に一緒に住んでいるんだろうが、
グイドが捜し当てて迎えにくると即、元の鞘に。そんな彼女の行動が

退屈はしなかったが、この手のイタリア映画を観るときは「イタリア気質」を十分理解したうえでないとすごく腹立たしく感じてしまう。お金払って腹を立てたんでは、


ナポリで魚屋を営む人気者ルチャーノは、家族の後押しで人気

もう自分は当然第2次審査に通っていると信じきっている。
妄想がここまで来るとはた迷惑、家族はどん底だ。

ほんの短い期間に、こんな壊れ方するのかと痛々しく感じた作品。これも公開してほしいレベルだが、クロージングに「これを持ってきたか」とすっきりしない。あ〜、
