2013年06月30日

第6回したまちコメディ映画祭in台東★

本誌88号が完成して、ようやくゆっくり中味を読んでいます。
編集時にはなぜか気付かない小さなミスがまた見つかり(それも自分のところばかり)、なんでわからないんだろうとがっくりです。
p65には今年これから開催される主な映画祭を書き連ねました。3段組の1段だけで少ないです。すみません。
その中にたしかに入れたはずの「したコメ」の1行がない!
フォントを変えたり、レイアウトを移したりうちに消してしまったようです。
毎年必ず取材に行っているのになんとしたこと!
届いたばかりの「したコメ」からのお知らせをお詫びがわりに掲載します。

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★第6回したまちコメディ映画祭in台東★
昨年、11万人を動員した「したまちコメディ映画祭in台東」(略称したコメ)。
今年も2013年9月13日(金)〜9月16日(月・祝)の開催が決定いたしました。「したコメ」は浅草、上野という東京随一の下町(したまち)の魅力をコメディ映画を通じて存分に味わっていただく、いとうせいこう総合プロデュースのコメディ映画祭です。

☆『堺正章』"笑い"の殿堂入り☆
毎年「したコメ」では多年に渡り"笑い"を通して多くの人々を楽しませ元気にしてくれたコメディアンやコメディに関わっている方に敬意を表し「コメディ栄誉賞」をお贈りしています。第1回小沢昭一、第2回コント55号、第3回谷啓、第4回伊東四朗、第5回ザ・ドリフターズという錚々たるメンバーに続き今年の「コメディ栄誉賞」は堺正章氏に決定しました。
「コメディ栄誉賞」受賞に合わせ、出演映画『ザ・スパイダースの大進撃』(1968)、『街の灯』(1974)の特集上映(2本立て)も決定いたしました。
posted by shiraishi at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

6月29日(土曜)「ミッキーの映画日記」 勝手に ジョン・キューザック祭 だぁ〜い!


カチンコ『コレクター』モーガン・オニール監督/アメリカ

 ニューヨーク州バッファロー市警は3年間「謎の娼婦連続失踪事件」を追っていたが、担当刑事のマイク(ジョン・キューザック)と相棒のケイシー(ジェニファー・カーペンター)は新たな被害者が出た知らせを聞き驚愕する。それはマイクの17歳になる娘・アビーだった。

1986年に全米を震撼させた「ゲイリー・ハイドニック猟奇事件」が基らしい。意外な結末と言われて観にいったが、これは事実か?こんなんあり?一度この事件をサイトで調べてみた。

★1986〜1987年にかけ、アメリカ・フィラデルフィアで女性6人を誘拐した後監禁、暴行を加え、うち2人を殺害した。被害者は全員黒人の女性。監禁した理由は「子供を産ませるため」。
女性達は拷問を加えられ、何度もレイプされた。被害者の1人が逃げ出し、事件が発覚。1999年に処刑された。

★ハイドニックは精神疾患を抱えており、事件以前には幾度もの入退院や自殺未遂を繰り返している。
しかし、彼の知能は高く、株式投資によりかなり資産を築いていた。
1970年代、「教会を開き、子供を作れ」という「神の啓示」を受けた彼は、宗教法人を立ち上げる。ハイドニックはスラム街で熱心な布教活動を行っていた。

★1986年、ハイドニックは最初の事件を起こす。被害者は26歳の売春婦だった。
その後、第二の被害者となったのは以前にハイドニックの子を中絶した女性だった。
年末には1人、翌1987年初頭に更に2人の女性が相次いで誘拐され、被害者の列に加わった。
女性達はハイドニックの家の地下室に監禁され、日々暴行を加えられた。

★このとき、ハイドニックは女性達の一人(第一の被害者)をとりわけ信用し、特別扱いしていた。
彼女は死体の遺棄にも協力し、他の女性達の管理にも積極的に協力、新たな被害者の誘拐にも手を貸していた。しかし、それは彼女の演技であった。
彼女はハイドニックに「一目子供に会いたい」と言い、逃げ出すことに成功する。
そして警察に駆け込んだ彼女の告発により、残りの3人も救出され、ハイドニックは逮捕された。

ちっ(怒った顔)フゥ〜、大変な事件だ。
映画はそう細かく似せてあるわけではない。と言っても、とても誇張されている部分もあって「本当?」と思わせるので、もうひと工夫してほしい点があった。
『ペーパーボーイ 真夏の引力』で死刑囚を演じたキューザックだから、ここで刑事役などより犯人役をやればよかったのに・・・。

カチンコ『殺しのナンバー』カスパー・バーフォード監督/アメリカ

アメリカ/ニュージャージー州。CIA捜査官エマーソン・ケント(ジョン・キューザック)は、本部の指示で裏切り者を処分するが、その現場を見ていた彼の娘を逃してしまう。
上司のグレイ(リーアム・カニンガム)がその娘を始末したが、彼の脳裏に少女の眼差しが消えない。

このミスで心に深い傷をうけたエマーソンは、イングランド・サフォーク州の人里離れた送信局に配置転換になる。ここでは暗号オペレーター・キャサリン(マリン・アッカーマン/理知的な美人)とエマーソン捜査官が組んで交代勤務して、ヨーロッパの工作員たちに機密指令を送っていた。
だがある日、入口で突然銃撃を受ける。

スパイものは大好き!わーい(嬉しい顔)
「乱数表や暗号表」など言葉を聞いただけでゾクゾクする。それにジョン・キューザック様だし・・・。
ここでは暗いジョン・キューザックが静かに熱演している。
あまりの静けさで少し居眠り眠い(睡眠)

こんな田舎の殺風景なところに、秘密の送信局という設定やそこに似つかわしくないぴかぴか(新しい)美人暗号解読者、ちょっと目立ちすぎないか?こんなとこで二人っきりならと変なこと心配するおばぁ。
抹茶のように渋いスパイ映画だ。

カチンコ『ペーパーボーイ 真夏の引力』リー・ダニエルズ監督/7月27日公開

1969年、フロリダ。マイアミ・タイムスの記者であるワード・ジャンセンは、ライターのヤードリー・エイクマンと共に生まれ故郷の町に帰ってきた。
そこに、死刑囚と文通を通して婚約中の女性シャルロットが依頼でやってきた。
「決定的な証拠もないのにヒラリー・バン・ウェッターは死刑執行される」というシャルロット。

二人は、ワードの弟で新聞配達人のジャックを運転手兼助手として、ヒラリー・バン・ウェッターが起こした事件について調査を始める。

時代設定としては今から30年前くらいだと感じた。異様な作品だった。
依頼にやってきたニコール・キッドマンを見て、彼らたちは一瞬で魅力にとりつかれたはず。
私も「え!これキッドマン・・・蓮っ葉なキッドマン、いや、それとも違うなぁ、男たらしキッドマンかな(すみません)」と思うくらいだ。

まだ20歳前後のジャック(注目若手ザック・エフロン/新聞配達をしているが昼間はぶらぶらしている)なんて彼女との妄想シーンまで入っていた。
死刑囚を演じるジョン・キューザックはもう「壊れているセックス狂」としか言えない。

ジャンルとしてはサスペンス映画だが、ドロっとした不気味さが漂う「想像セックス」「おしっこ顔面シャワー」など興味深い場面がある。

じめっとした沼地が事件の場所だからっていうわけじゃないが、全体的に湿度が高い作品。
それをぐっと冷えた映画館(新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町)で是非
ご覧ください!

壊れたキューザックさんリキが入っていた!パンチ

posted by mikiko at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月25日

女生徒 (千)

現在、横浜シネマジャック&ベティほかで絶賛公開中の映画
『女生徒・1936』  作品紹介はコチラ
シネジャ本誌の最新号にも書きましたが 私の地元友達が
今春、三鷹にオープンした喫茶店  古本ギャラリーカフェ点滴堂
でも同じく太宰の作品をテーマにした展示が開催されました!!!
(特に映画とタイアップしたワケではナイ、との事・笑)
本誌には間に合わなかったのですが 展示中にお店に伺えましたので
コチラでご報告させていただきます カメラ

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道路から分かりやすいように看板が置いてありました☆

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可愛いスズランが迎えてくれます☆階段を登るとお店です。

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女生徒ポスターが目立ちました☆

古本は私の好みのものばかり(欲しかった・笑)
カフェのオーナー Iさんご夫婦とは地元埼玉で、まだみんな学生だった頃に
知り合い それから20年近くの付き合いになるでしょうか・・
3.11の翌日 お互い都内から埼玉へ帰れないでいることが=帰宅難民 たらーっ(汗)
ツイッターを通して判明し 上野駅で落ち合い あの大混雑した京浜東北線に
一緒に乗って帰ってきました。とゆうか、Iさんがいなかったら 私ひとり
だったら 上野から埼玉まで帰れなかったと思います。。 そのご
私は茨城県古河市へ引っ越して バタバタしているうちに ちょうどその頃
Iさんの奥様が突然死したことを知りました。。 もうすぐ三回忌です。。
私は20代の時に父親を亡くしていますが 同年代の友達が他界するなんて
はじめての出来事に本当に驚きと悲しみでいっぱいになりました。
いまだに消化できないでいます・・
今度 Iさんとお墓まいりへ行く約束をしました。

posted by chie at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月23日

6月20日木曜「ミッキーの映画日記」六本木で韓国映画2本 公開中『折れた矢』 8月31日公開『悪いやつら』


シネマート六本木で2本韓国映画を観た。
カチンコ『折れた矢』チョン・ジヨン監督

2007年に韓国で実際に起きた「クロスボウ事件」を元に、韓国司法界の闇を描いている実話法廷作品。
熱血大学教授をアン・ソンギさんが演じるexclamationピッタリ。
入試問題の公平を欠く事件に異議をとなえ、その熱血がアダとなって首になる。

でもめげない、怯まない、諦めない、その三拍子を、これまた同じ性格のアル中弁護士パク・ウォンサン(表情が生真面目で固いアン・ソンギさんに対して、この方はとてもユーモアのある柔らかい表情で◎いいコンビ)が意気投合する。何がなんでもシラを切る大学側、何がなんでも真相を究明したい二人…流れが解りやすく地味だが丁寧に作られていた。

※映画にも出てきたが、クロスボウってなんだろうと思い調べてみたら
ボウガン(これだって知らないが)のことで相当威力のある弓矢みたいなもの。
作中これが出てくるが、これを巡って・・・後は観てのお楽しみ。グッド(上向き矢印)

カチンコ 試写『悪いやつら』ユン・ジョンビン監督/韓国/8月31日公開
 1982年のプサン。賄賂で首になった元・税関職員チェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)は、裏社会の若きボス・チェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)が縁戚であることに気づき、そこコネを使って裏社会でのし上がろうとした。二人の結束でうまくいったが、1990年のノ・テウ大統領の犯罪組織一掃宣言によって二人の仲に亀裂が入ってしまう。

 チェ・ミンシクは太くていい声を出す。こんなにひらめき魅力的な俳優さんだったかと今さらながらに感じた。

前の『折れた矢』は法曹界の闇を描いているが、この作品は警察内部の闇を中心にやくざ世界を撮っている。それと縁戚関係、先輩後輩などの上下関係がやたら出てきて、「えっ、こんな遠縁でもキキメがあるのか!」と驚く。

対人、親戚、先輩など上辺だけのお付き合いが多い日本と比べるといいのか悪いのか…。
迫力があり、とても面白い韓国映画だった。
posted by mikiko at 08:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月21日

シネジャ88号編集終わって、中東映画研究会へ (咲)

18日、Sさん宅に5人が集まり、シネジャ88号の最終編集。
pdf入稿に変更してから、以前のような切った貼ったの手作業はなくなり、集まって行う作業もぐっと減りました。でも、編集を機会に皆で顔を合わせたいもの。Sさんの美味しい手料理で映画談議に花が咲きました。これがなかなか面白い! 映画って、観る人によって、ほんとに感じ方が違うもの。次号には、ぜひ本誌にトークを復活させたいものです。
88号は、6月下旬発行予定です。

さて、無事シネジャの編集も終わって、19日、東京大学 東洋文化研究所で開催された中東映画研究会の企画による「映画から見る中東社会の変容」の第1回研究会に行ってきました。
第1回のテーマは、イラン映画『別離』のはずだったのですが、用意していたブルーレイが機械に対応しなくて、急きょ、次の回に予定していた『忘却のバグダード』に変更されました。ただし、次回までに日本語字幕を付ける予定だった為、日本語字幕なし。アラビア語やヘブライ語でしゃべっているところには英語字幕が付いていたのですが、英語でしゃべっているところは、人によっては聴き取りにくい英語でした。
forget.jpg

私自身は、『忘却のバグダード』をアラブ映画祭で日本語字幕付きで観たことがあって、しかも鮮烈に覚えている作品だったので、比較的フォローできました。
(アラブ映画祭、5年前くらいだったかなと思っていたら、なんと、2005年のことでした!) 

この映画で一番衝撃だったのは、イラク政府が、イスラエル建国後、イラク国内に住むユダヤ人約12万人の国籍を剥奪し、財産も没収して、手荷物一つでイスラエルに強制移住させたということでした。紀元前597年のバビロン捕囚でイラクに連れて来られたユダヤ人の子孫にとって、それ以来先祖代々住み続けてきた地。それがユダヤ人のための国が出来たからと言って、無理やり移住させられるとは! 母語はアラビア語なのに、慣れないヘブライ語も覚えなければならなかった人たち・・・ アイデンティティーのことなど、いろいろと考えさせられる映画でした。

『忘却のバグダード』は、イラクからイスラエルに移住したユダヤ人作家4人と、イラク系ユダヤ人の両親を持つ女性(ニューヨーク在住)が自らを語るドキュメンタリーですが、随所に挿入されていたのが、『サラー・シャバティ氏』(イスラエル、1964年)の場面でした。去年の東京フィルメックスで組まれた特集上映 日本イスラエル60周年『イスラエル映画傑作選』の内の1本で、イスラエルに移民してきた東方系ユダヤ人一家を描いたユーモアあふれる風刺劇。この映画が挿入されていたことは、記憶に全くなかったので、ちょっと嬉しい驚きでした。
『サラー・シャバティ氏』も、いずれ中東映画研究会で取り上げることになりそうです。
shabati.jpg

映画上映後には、臼杵先生が急きょ解説もしてくださって、充実の研究会でした。

「映画から見る中東社会の変容」研究会は、今年度計12本の映画を取り上げる予定とのこと。今後も出来るだけ参加したい興味深い研究会です。
http://www.asnet.u-tokyo.ac.jp/files/img/20130619%20midmovie.pdf
posted by sakiko at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする