2013年08月13日

イスラエルの映画監督が「のりこさん」を探しに来日しています! (咲)

1956年にスウェーデンで出版された「Eva Visits Noriko-San(エヴァ、のりこさんに会う)」。
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エヴァさんと「エヴァ、のりこさんに会う」
エヴァさんの服は、黄色と紺色のスウェーデンカラー

「長くつ下のピッピ」「ちいさいロッタちゃん」などで日本でもお馴染みのスウェーデンの作家アストリッド・リンドグレーンと写真家アンナ・リブキン=ブリックによるこの本は1957年にイスラエルでヘブライ語初版が出版され、以来28版も重ねるベストセラー。
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多くのイスラエル人が、日本人といえば、「のりこさん」のイメージを持つほどだそうです。
この度、スウェーデン系ユダヤ人のドキュメンタリー映画監督デヴォリット・シャルガルさんがイスラエルより来日。12日、スウェーデン大使館でトークイベントが開催されました。
シャルガル監督がスウェーデンの新聞で「エヴァさんを探しています!」と呼びかけたところ、6時間後にはエヴァさんが見つかったとのこと。ところが日本では読売新聞やAERAで呼びかけても、いまだ見つからず。「バイクが1台半買えるだけの広告費を払ったのに・・・」とシャルガル監督泣いていました。

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この度、スウェーデン在住のエヴァさんも同時に来日。エヴァさんは、お父様が外交官。小さい頃、日本で数年暮らしていた間に、のりこさんと一緒に写真を撮ったそうです。「コンニチワ〜!」と元気よく挨拶され、「覚えている日本語は?」の問いに、「あめあめ ふれふれ かあさんが じゃのめで おむかい うれしいな ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン♪」と歌いきりました。
のりこさんには、2〜3歳年上の「けいこさん」というお姉さまがいて、お父さまは、日産かトヨタにお勤めだったと思うとのこと。ご自宅の庭で撮ったという写真には立派な石灯籠が写っていて、かなりの邸宅。
エヴァさんは半世紀を越えて、「のりこさん」に再会できることを楽しみにされています。のりこさんは、現在60台前半。お心あたりはありませんか?IMG_9968 noriko.JPG
posted by sakiko at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

よこはま若葉町多文化映画祭2013 (千)

残暑お見舞い申し上げます。
高校生の時から 今の今まで、ずっと通学通勤でJR埼京線を利用してますが
先日の猛暑日に、とうとう車内で具合悪くなってしまい途中下車してしまいました たらーっ(汗)
人生初の出来事です・・ 暑スギなんですー 古河市 バッド(下向き矢印)

と云うワケで 今回も無事に・苦笑 開催決定しました よこはま若葉町多文化映画祭
ですが 実行委員長も体調不良で ナカナカ詳細は決まってませんが
映画祭自体は開催いたしますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます☆
注目は9/1(日)関東大震災朝鮮人虐殺の作品&8/27在ブラジル監督の岡村さん作品!!!
よこはま若葉町多文化映画祭

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posted by chie at 08:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月12日

8月10日土曜「ミッキーの映画日記」 こうも暑ければ映画館に一日中いればいい!と、今日は名古屋西口シネマスコーレで5本観た。

昼に入り晩10時前まで、ドキュメンタリー、恋愛、ホラーと映画デパートのようだった。

カチンコ『オース!バタヤン』田村孟太雲監督/スコーレ
若い頃、随分ご苦労をなさった方だが、根が明るく、ユーモアがあり、女性には優しく、90歳すぎまでご活躍された人生はぴかぴか(新しい)幸せだったに違いない。

大阪の鶴橋を第2の故郷と心から言っていた。それは家族で助け合いながら貧しかった暮らしの思い出がたくさん詰まっていたからだろう。

戦争をはさんで浮き沈みも数々あったが、運良く数々の大ヒットに加えて、ラスベガスのカジノでパンチ大当たり(当時、日本のお金で6000万円ほど)。昭和30〜40年代に沖縄の歌を元に、曲を出したのも息の長い人気の元になっている。

自分の体の一部になってしまうほどのギターが壊れてしまった。でも慌てずに舞台の上で 「昔、鉄工所に勤めていたおかげで、こうやってねぇ、なおしながらやってるんだよ」と修理しながら、客の気をそらさないで飄々とトンカチやっていた・・・。この場面がとてもよかった。

フィルムは最近のバタヤン、30〜40年前のバタヤンと交互に同じ歌を聴かせてくれた。どの曲も昔のままの音程で歌っていた。ビートルズの中心メンバーとして、またソロミュージシャンとして世界中に多くのファンを持つポール・マッカートニーのドキュメンタリー映画『THE LOVE WE MAKE』の彼は当時70歳くらいだったが、同じ音程で歌っていた。バタヤンは90歳近い年齢だ。今秋来日のポールは72歳くらいだが、彼が90歳の時に同じ音程で歌っているか、グッド(上向き矢印)長生きして見届けたいものだ。

カチンコ『不毛会議』なるせゆうせい監督/スコーレ
戦争中の某国。自分たちの分隊長・荒畑中尉(渡辺大輔)の四十九日に極秘に集まった。行き詰まりを見せる戦況を打破し、荒畑中尉の仇を討つため、特別部隊を結成する会議を始める。

すみません。半分以上眠い(睡眠)眠ってしまった。起きても同じ部屋で言い合って喧嘩している場面だったので「ちょっとしか寝てないなぁ」などと思ったのがいけなかった!ずるずると睡魔に引きずられてしまった。

題名が気に入っていて期待していたが、なんだか話しについていけなくなったのが居眠りの原因かな?寝てて何も言えた義理じゃないが・・・。

カチンコ『僕の妻のすべて』ミン・ギュドン監督/韓国/韓国映画セレクション/スコーレ

滞在していた日本の名古屋で出会い、ひと目でに恋に落ちたドゥヒョン(イ・ソンギュン)とジョンイン(イム・スジョン)。
美人で家庭的なジョンインに惚れこんだドゥヒョンは、帰国後ぴかぴか(新しい)ゴールイン。
それから7年・・・。すごい勢いで誰彼かまわず悪態を言うジョンインの姿の変わりようを見て、離婚を願うようになっていた。

よくもまぁ、7年も我慢した!ドゥヒョンはえらい!並みの男なら半年がいいとこ。
美人だけど、口汚くまくし立てる妻を演じるイム・スジョンは、いつもはちょっと不幸を背負った静かな役柄が多いから、これは意外な役柄。見ていて「憎たらしく」感じるほどだ。
方や、旦那さまは気弱なタイプだが、そんな奥さんが怖くて「離婚」のの字も言えない。で、そこに表れたのが、あらゆる女性を虜にしてしまう「伝説のカサノバ」ソンギ(リュ・スンリョン)に、妻に色仕掛けをしてもらうのだ。

だけどそうそううまく行かないって言うハナシ。
韓国で観客数が多かったと聞くが、普通の騒々しいコメディだった。眠気覚ましのブラックコーヒー喫茶店といったところ。

カチンコ映画『立候補』藤岡利充監督/スコーレ
 文句なし!めちゃくちゃ面白い!グッド(上向き矢印)
知人に「政権放送」ぐらい面白いものはない!と言っている人がいたが、テレビを見ないので何言ってるか分からなかったし興味もなかったが、面白い!なんてモンじゃなかった!

外国から比べると個性的な方が少ない日本で、こんなにくっきりとずば抜けた個性的なご陣がおいでになったとは!選挙に出るにはお金が最低300万円はいるらしいので、貧乏人はいない!落選歴15回といわれる羽柴秀吉氏などは広大なお城に住んでいる。

趣味でやっているのか?売名行為か・・・嫌々、そうとも言えないことが、笑いの中で吐露する言葉に、いつしか「うん、うん、そうだ、そのとおりだ!」と頷きながら観てしまった。

立候補すれば政見放送で「主役」ができ「思いも語れる」から300万円は高くない!と思ったミッキーおばぁ!
「日本の全小中学校に1学期に1度、良い映画を観せる新カリキュラム党」を結成して政見放送だけの選挙活動をやってみたくなった!空想(いや、妄想かなバッド(下向き矢印))が広がる面白いドキュメンタリーだった。
※泡沫候補がすっごくたくさんになったら「選挙活動=パフォーマンス」となり、選挙に行く方が増えたりして!(おっと、調子に乗りすぎた!)

カチンコ『カルト』白石晃土監督/スコーレ
 あるホラー番組でレポーターをすることになったあびる優、岩佐真悠子、入来茉里。
ある母娘の除霊をする番組だ。その娘・美保に恐ろしい霊がついていて、霊能者2人も除霊できずに、その霊能者も変死してしまう。

白石晃士監督の『超・悪人』が大好きだから、それ以上の現実的恐怖を求めていたが、これはフェイク・ドキュメンタリーの形式を取っているが、まさしく異界もの。
それに母娘とは思えず姉妹の若さだった。母親をもっと力強い若いおばさんくらいに(後からの話しの展開からも)してほしかった。

極暑の夏の夜の締めくくりに白石晃土監督さんにお会いできたので満足な一日だった。


posted by mikiko at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月10日

『ひろしま 石内都・遺されたものたち』 石内 都さん&リンダ・ホーグラド監督トークショー (暁)

アメリカ人監督によるドキュメンタリー映画をとおして広島と長崎、そして今日の核と原子力の問題を考える企画として、リンダ・ホーグランド監督の『ひろしま 石内都・遺されたものたち』とスティーヴン・オカザキ監督の『ヒロシマナガサキ』が、7月20日から岩波ホールにて公開中。

『ひろしま 石内都・遺されたものたち』公開を記念して、初日から3日連続して開催されたリンダ・ホーグランド監督とゲストとのトークショー。7月22日の石内 都さんとリンダ・ホーグラド監督のトークショーを遅ればせながら紹介します。写真を撮影した石内都さんが、作品の世界観について語っています。

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リンダ・ホーグランド監督と石内都さん

写真家の石内都さんが、広島の平和記念資料館に収蔵されている原爆犠牲者の遺品を撮影したシリーズ「ひろしま」。このドキュメンタリーは、石内さんの個展がカナダ、バンクーバーの人類学博物館で開催されることになり、遺品の撮影から個展開催中の人々の反応までを記録している。

最初に、石内さんからは「私ではなく、作品を主役にして」と言われましたと、リンダ監督

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石内さんは、初めての海外での写真展で、どうしてバンクーバー?と思ったけど、ウラン鉱石を原住民が掘っていたということを知り、また、現地に行ってトーテムポールと向き合った時、納得しました。原爆の遺品たちはモノクロで固いイメージだったけど、広島へ行ってみたらそんなことはなかった。いわば自分はよそ者としての目線で、遺品と向き合い撮影しましたと語り、現在、広島県立美術館で、この「ひろしま」の展示を行っています(2013年10月14日まで)。丸木位里・俊夫妻の巨大な「原爆の図」の隣りに展示されていて、最初はどうなんだろうと思ったけど、とてもいい。原爆の図は裸、そして私の作品は洋服ということで、とても合っていましたと語りました。
写真展のタイトルについては、ずいぶん迷ったけど、女文字であるひらがなはやわらかい感じがするので「ひろしま」にしました。海外でもそのまま「ひろしま」として使っています。「ひろしま」を英語に直すこともせず、世界へ広めていきたい。
海外では美術教育がなされており、まず見せること、そして自分の目で見て、感じてほしい。自分の言葉で語ってほしいと考え、展示写真に一切の キャプションを付けず、“提示するだけ ”としていることについても触れた 。大きい写真の上に小さい写真、大きな写真は引いて見て、小さいのは近づいて見てほしいと思い、そのように展示しました。

リンダ監督も、バンクバーでの写真展を映画におさめたことについて、「この素晴らしいアートの体験を、80分間一緒に美術館で見ている感じに撮った。それがこの作品の狙い」と語った。そして悲惨な画面は撮らない。チェロやバイオリンなど情緒に訴えるような楽器は使わず、遠慮がちなマンドリンを使ったそうです。

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石内さんは、新しい経験としての「ひろしま」の写真展 は“美しすぎる”という人もいるけど、 原爆が投下される前はもっと美しかったんだよと伝えている。「美しいものは美しい」と言いたい。「過去の時間は撮影できないけれど、遺品たちの時間は、今も尚ここにある」というリアティを感じてほしいと話した。その “今も尚”というリアティを保つためにも「ひろしま」はもっと 新しい体験をしなければならないと語った。
また、「女性は大きいと思う」と、この作品では、自身やリンダ監督、プロデューサー、サブプロデューが女性である点にも言及した。「今までは戦場の男的な広島のイメージが 強かったけれ ど、女性はきちんと “ひろしま ”と出逢ったのかなと、今作で思った。美しいものは美しいとストレートに言える、やっとそこへ辿り着いた」
また、リンダ監督の映画は“遺品から魂を呼び戻して送り出してあげたいという祈りを表現している。リンダ監督は、体は大きいけど優しい人。それが、この作品に出ていると語った。

今年の原爆記念日は過ぎましたが、映画は8月16日まで公開中ですので、ぜひ観に行ってみてください。
7月 20 日(土)〜 日(土)〜 8月 16 日(金)岩波ホールにて特別上映

・上映期間中、劇場ロビーにて「世界ヒバクシャ展」を開催。
6人の日本人写真家(森下一徹、伊藤孝司、桐生広人、豊崎博光、本橋成一、森住卓)が撮った世界の核被害の真実を展示。
http://www.no-more-hibakusha.net/

リンダ・ホーグランド監督インタビューが、本誌シネマジャーナル87号、橋本佳子プロデューサーインタビューがシネマジャーナル88号に掲載されています。ぜひ購読ください。また、二人へのインタビュー記事のHP掲載も企画中ですが、もう少しお待ちください。
また、リンダ・ホーグランド監督の初監督作『ANPO』での監督インタビューがHPに掲載されています。こちらもぜひ読んでみてください。http://www.cinemajournal.net/special/2010/anpo/index.html



posted by akemi at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『日本の悲劇』試写会で仲代達矢さんにお目にかかる (咲)

7日、『日本の悲劇』のマスコミ最終試写会へ。
父親の年金が生活のよりどころだった長女が父親の死後もその死を隠し続け、年金や給付金を不正に受け取っていたという事件(2010年7月)に衝撃を受けた小林政広監督が、“遺書を書くような気持ち”で脚本を書き上げた渾身の作品。

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上映前に、小林政広監督が挨拶に立ちました。
「重い気持ちでそのまま帰っていただきたいのですが、今日はサプライズがあります」とおっしゃっていました。

10数年前、会社の希望で退職後(つまりリストラ!)、まさに父親の年金で暮らしてきた私にとって、実に切実な内容! どんな映画なのか、ドキドキしながら拝見しました。

妻に先立たれた不二男は、リストラで失業し妻と子に去られた息子と二人暮らし。肺ガンで余命3ヶ月と宣告された不二男は手術を拒み、無理矢理退院してくる。自室のドアや窓にクギを打って閉じこもり、自分はミイラになると宣言する。息子は毎日扉越しに父にやめるように告げるが・・・

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上映後に仲代達矢さんが登壇! 信念を持って自分の最期を決めた不二男を体現した仲代達矢さんに、拍手が鳴りやみませんでした。
仲代達矢さんは、現在80歳。これまでに100本以上の映画に出演し、500本以上のシナリオを読んできたけれど、こんなホンに出会ったのは初めてで、即、出演を決めましたと語りました。

小林監督と仲代達矢さん.jpg (写真3枚 宮崎暁美撮影)

不況、貧困、孤独死、震災後の立ち直れない現状など、今、日本が抱える問題をずっしりと感じさせてくれる作品。仲代達矢さんの言葉を借りれば、「どうやって生きたらいいかを投げかける映画」です。

8月31日(土)よりユーロスペース、新宿武蔵野館ほか、全国順次ロードショー
公式サイト:http://www.u-picc.com/nippon-no-higeki
posted by sakiko at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 試写 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする