2013年11月23日

11月14日木曜 「ミッキーの映画日記」 絵画関連の2作品 『ふたりのアトリエ〜ある彫刻家とモデル』 『鑑定士と顔のない依頼人』


今日は絵画関連の作品を2つ続けて観た。

『ふたりのアトリエ ある彫刻家とモデル』フェルナンド・トルエバ監督/スペイン/公開中

1943年夏。占領下のフランス南西部のスペイン国境近くの山里に住む彫刻家のマーク・クロス(ジャン・ロシュフォール)は創作する意欲がわかず行き詰まっていた。
80歳になろうとする彼には、もう作品はできないだろうと思われていた。
街ではドイツ軍の取締りがきつくなり、次々と収容所へ連行されて行く日々だった。

そんなある日、クロスの妻リー(クラウディア・カルディナーレ)は、市場で出会った浮浪者のような娘メルセ(アイーダ・フォルチ)に目をとめ、家に連れて帰る。
スペインから命からがら逃げてきたという彼女に、リーは夫のモデルにならないかと持ちかけた。
リーは、その昔、夫のモデルをしていたので、マークの好みを知り尽くしていた。

 名古屋の試写会場が満員になり、もう一度上映することになった。
だからその2回目のおかげで観られたのだが、こんなことは初めてだ。
作品よりクラウディア・カルディナーレさんぴかぴか(新しい)見たさじゃなかったのかと思っていた。

ところがそれは間違いだった。
もちろんかの大女優は良いお歳を重ねていて、お声にも深みがあり、長年愛する夫をいつくしんでいる様子が身体全体から出ていた。出番は少ないのが残念だったがストーリーからいえば当然と頷ける。

さて一番の驚きパンチは、近年、制作意欲が衰えて使っていなかったアトリエ(壊れそうな古い家)が、彫刻家の意欲が湧くにしたがって光りの当て方や置いてある塑像や古びたデッサンがはっきり見えるようになったことだ。
途中、思いがけない訪問者や逃亡者が来るが、下界(街)で起こっていること、この国で起こっている忌まわしいことが、このモノクロの作品にしっかり織り込まれている。

※メルセの豊かな裸体が、自然な風景の中で「何でも包み込んでくれる幸せ」そのものに感じた。


カチンコ『鑑定士と顔のない依頼人』ジョゼッペ・トルナトーレ監督/イタリア/131分/12月13日公開

ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は一流の鑑定士。オークションのお立ち台で瞬時に買い手との落札交渉をしている。独身の彼は人間嫌いで、唯一の楽しみが自宅の隠し部屋に飾った女性の肖像画収集とお一人様鑑賞だ。

自分がほしい女性肖像画が出ると、絵画仲間の友人のビリー(ドナルド・サザーランド)に頼み、名画を安く落札するよう仕向け、自分のコレクションに加えていた。

そんな彼のところに、クレア・イベットソン(シルヴィア・ホークス)という女性から電話が入り、亡くなった両親が遺した家具や絵画を鑑定してほしいと依頼された。忙しい彼は相手にしなかったが、あまりに悲痛な声なので哀れみを覚え、やむなく引き受けて指示された邸宅に向かったが、彼女は姿を見せなかった。

面白いわーい(嬉しい顔)!絵画オークションの様子、作品鑑賞、そして中年男の遅まきの初恋が絡んだサスペンスだから観逃すわけにはいかない。

ストーリーは「観てのお楽しみ」なんていうひと言で片付けては申し訳ないが、1回観た私ももう一度おかわりしたい作品グッド(上向き矢印)
人間模様のからくり(人形からくりも出てきて、それも必見内容だが、人間関係にもこのからくりが潜んでいる)をどんな風に役者が涼しいお顔で演じているか、次回はじっくり観てみたい作品。



posted by mikiko at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする