2014年05月31日

イラン映画上映会@イラン大使館で『金と銅』と『彼女が消えた浜辺』 (咲)

31日、イラン大使館で現代イスラム研究センター主催のイラン映画上映会。そろそろ次号シネマジャーナル本誌の原稿の追い込みにかからないといけないのですが、3本上映されるうちの1本が未見の作品とあって、いそいそと出かけてきました。

期待の作品は、フマーユーン・アッサーディ監督の『金と銅』(2011年)。「よき父、よき夫になろうとするイランの聖職者の姿を描く家庭ドラマ」という紹介だけが頼り。
地方からテヘランに出てきた神学生の一家。夫が勉学に集中できるよう、妻は絨毯を織って家計を支えているのですが、病に倒れてしまいます。夫は小学生の女の子を学校に送ると、まだおむつの取れない赤ちゃんを抱えて神学校へ・・・ 病院に面会に行くと、女性部屋だから見舞いはダメと言われてしまいます。「夫なのに?」「ほかの女性の夫ではないでしょう」とつれなくいいながら、そっと病室に入れてくれる看護婦さん。
自分の命が長くはないと悟った妻は、「子どもたちの為に新しい奥さんを迎えてね」と言いつつ、「生きている間は浮気しちゃダメ」と念押しすることも忘れません。
小学生の女の子は、お父さんがターバンを巻いて聖職者の格好をしていると近寄らないのに、普通の服装をしていると甘えて寄り添ってきます。友人の車で神学校や病院に送ってもらう時にも、友人からターバンははずして〜と言われてしまいます。
キャマール・タブリーズィー監督の『トカゲ』(原題:Marmoulak)で、聖職者の衣装を盗んで脱獄した強盗犯が、なかなかタクシーに乗せて貰えなかったのを思い出しました。
話がそれましたが、なんとも切ない夫婦愛の物語『金と銅』の最後は、ハーフェズの詩で締め括られました。あ〜やっぱりイラン映画だなぁ〜と。

2番目の上映作品は、アッバス・キアロスタミ監督の『桜桃の味』(1997年)で、何度か観た映画だったので、申し訳ないけど、友人たちとランチタイムに。

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最後の作品は、アスガル・ファルハーディ監督の『彼女が消えた浜辺』(2011年)。観るのは4度目でしたが、また違う発見が・・・  よく書き込まれた脚本に、結末は知っているのに、またまた惹きこまれました。

現代イスラム研究センター主催のイラン映画上映会の次回は、10月18日(土)に赤坂区民センターで開催する予定とのことです。ぜひ未公開作品を上映してほしいと今から楽しみです。

今週は、29日に『マダム・イン・ニューヨーク』の主演女優シュリデヴィさん来日イベント(白さんの30日の日記参照ください)がインド大使館で開催されて、大使館詣でが続きました。インドとイラン、距離も近いし、文化も影響しあっているけど、感じる雰囲気がかなり違います。映画もインド映画は長めのものが多いけど、イラン映画は短めのものが多いし、テイストも違います。だから面白いのですねぇ。(咲)

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イラン映画『彼女が消えた浜辺』ファルハディ監督インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2010/about_elly/index.html
posted by sakiko at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月30日

インドのトップ女優シュリデヴィ来日記者会見

29日インド大使館にて『マダム・イン・ニューヨーク』の主演女優シュリデヴィの記者会見とトークショーが行われました。司会が花田景子さん(貴乃花親方夫人)、ゲストにアグネス・チャン、花束贈呈に安倍昭惠さん(総理夫人)が登場しました。
ゴールドのスパンコールや刺繍のきらめくサリー姿のシュリデヴィは、おお〜というほど美しかったです。トーク前には真っ赤なドレスにお着替え。詳しくは本誌に掲載いたしますが、ここではカラーの画像をご覧下さい。

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作品紹介はのちほど。
★6月28日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:彩プロ
(C)Eros International Ltd.
posted by shiraishi at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月27日

原一男個展〜ドキュメンタリーという生き方〜 (千)

先週末 お約束どおり仙台の原一男監督イベントへ
行ってきました ぴかぴか(新しい) まずは資料展から見ようと
ギャラリーターンアラウンドを目指しましたが
またしても迷子に…。 なんとか着いた途端、沢山の人人人!!!

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なんと原監督のシネマ塾が終わったばかりでした。そして右岸の羊さんにも
ご挨拶して展示を堪能。うーん、時間が足りない、、 駆け足で
トークショー会場である 桜井薬局セントラルホールさんへ・・

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ほんとに薬局屋さんの上に在って あやしい雰囲気がステキです。
原監督のそばに席を取り 1時間のトークを聴きましたが時間が
あっとゆーまでした。面白いなあ。 そのあと私は
ドキュメンタリー『極私的エロス・恋歌1974』を観ました。
イベント自体は1週間開催なものの 私は都合で、この1日かぎり たらーっ(汗)
でしたが とても楽しかったです。こちらの模様はシネジャ本誌の
最新号に書きますので どうぞ宜しくお願いします☆
10代の時から「原一男監督と渡辺文樹監督が大好きだー!!」と叫んで
いる私ですが 好きスギて近寄れないことが判明しました・・

posted by chie at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

有意義で充実した1週間(5月12日〜18日) 暁

14日〜18日はインタビュー2件、トークショー取材1件があり、そのほか映画を観て講演を聞いたり、100歳の日本で初めての女性報道写真家笹本恒子さんの写真展に行ったりと、盛りだくさん、有意義な1週間でした。いくつか本誌とHPに記事を掲載予定です。(暁)

5月14日(水) 『石川文洋を旅する』石川文洋さんインタビュー
5月16日(金) 『美しいひと』東志津監督インタビュー
5月16日(金) 『ビヨンド・ザ・エッジ 〜歴史を変えたエベレスト初登頂』
ピーター・ヒラリー&田部井淳子トークショー
5月17日(土) 『ベアテの贈りもの』上映&「基本的人権と女性たち」の講演
5月18日(日) 日本初の報道写真家笹本恒子100歳展 

●石川文洋さんインタビュー
ベトナム戦争の反戦運動に参加したことが、自分の生き方に大きな影響を受けた私にとって、『石川文洋を旅する』の主人公である報道写真家石川文洋さんに貴重なお話しを聞けたのは大感激でした。
ベトナム戦争で写真を撮っていた日本人は何人もいたけど、石川さんの写真の中で特に印象に残っているのは、「飛び散った兵士」の写真。米軍の砲弾が当たり、飛び散ったベトナム解放戦線兵士の身体の一部分を米軍兵士が持ち上げている写真。ほんとに残酷な写真ですが、非情な戦争の姿を伝えてくれている。私が写真を始めたのは、そんな写真の数々を見たことがきっかけでした。
穏やかそうな石川さんですが、「写真を撮るのに躊躇しない」と映画の中で語っていたのが印象的。報道写真を志すものは、そうでなければ決定的瞬間を撮れないということでしょう。そんな石川さんですが、ベトナム戦争の取材は、香港の通信社で働いていた時に偶然依頼されて行ったのがきっかけということを聞いてびっくり。詳細は、KさんがHPと本誌91号でまとめる予定。
現在、銀座のニコンサロンで「戦争と平和・ベトナムの50年」という石川文洋さんの写真展が開催されています。ぜひ皆さんも行ってみてくださいね。
*銀座ニコンサロン 
 2014年5月21日〜6月3日 10:30〜18:30(最終日は15時まで)
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2014/06_ginza.htm

大阪でも開催されます。
*大阪ニコンサロン
 2014年7月3日〜7月16日 10:30〜18:30(最終日は15時まで)
石川文洋さん
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●東志津監督インタビュー
『美しいひと』はタイトルからは想像できない、広島・長崎で被爆した人たち(日本、韓国、オランダ)に取材したドキュメンタリーです。日本は唯一の被爆国ではあるけど、被爆したのは日本人だけではなかった。当時、日本の植民地だった朝鮮半島から広島・長崎に来て住んでいた朝鮮人や、長崎の捕虜収容所にいた連合国軍の兵士も被爆していた。その中から、韓国とオランダ、そして日本の被爆者を訪ねて、被爆のときの様子、その後の人生などを取材している。原爆投下から70年もたち、被爆した人たちもかなり高齢になっている。今、話を聞いておかなくてはという思いからこの作品を作った東志津監督にインタビューしています。
本誌91号とHPに掲載予定です。
東志津監督には、前作『花の夢ーある中国残留婦人ー』でもインタビューしていて、こちらはシネマジャーナル71号に掲載されています。
『美しいひと』5月31日(土)〜新宿・K's cinemaにてロードショー!
『美しいひと』 公式HP http://utsukushiihito.jimdo.com/
東志津監督
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●『ビヨンド・ザ・エッジ 〜歴史を変えたエベレスト初登頂』ピーター・ヒラリー&田部井淳子トークショー
今年、続々公開される(た)山岳映画。山好きにとっては嬉しい新作ラッシュです。
それに、4月に東京都写真美術館で行われた古典の山岳映画の上映も貴重なものでした。その中から、古典から最新作まで6,7本を、6月末発行予定の91号で紹介予定です。(『死の銀嶺』『モンブランの嵐』『ビヨンド・ザ・エッジ 〜歴史を変えたエベレスト初登頂』『K2 初登頂の真実』『春を背負って』『アンナプルナ南壁 7400mの男たち』『クライマー パタゴニアの彼方へ』)
そんな中、『ビヨンド・ザ・エッジ 〜歴史を変えたエベレスト初登頂』の公開を記念して、エベレストに1953年初登頂したエドモンド・ヒラリーの子息ピーター・ヒラリーさんと、女性で初めてエベレストに登頂した田部井淳子さんのトークショーがあると聞き行ってきました。ピーターさんは1990年に初めてエベレストに登頂したそうですが、合計5回も登頂していると知り、親子でエベレストに行った上に、そんなに行っているのかとびっくり。ピーターさんがエベレストの山頂から携帯電話でエドモンドさんに登頂報告したら、驚いていたという話が印象的でした。それと、今は大衆登山の時代で、エベレストに列をなして登る人々と環境汚染の話など、有意義な話を聞くことができました。また、今年4月に大きな雪崩があり、エベレスト登山史上最悪のシェルパ13人死亡というのも記憶に新しいこともあり、シェルパやポーターへの待遇についての話などが出ました。
『ビヨンド・ザ・エッジ 〜歴史を変えたエベレスト初登頂』公式HP
http://tenku-itadaki.jp/
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●『ベアテの贈りもの』上映&「基本的人権と女性たち」の講演
日本国憲法の草案作成に携わり、第14条「法の下の平等」と第24条「家庭生活における両性の平等」の条項を織り込んでくれたベアテ・シロタ・ゴードンさん。彼女がこの草案作りに関わったときの話と、その憲法施行後の日本の女性の活動を描いた『ベアテの贈りもの』。2004年に製作されたこの作品を10年ぶりに見に行きました。
作品上映前に、この映画の製作をした赤松良子さんと落合良さんの話があり、この映画を作ったいきさつや、ベアテさんの話などを聞くことができた。中でも印象的だったのは、「この憲法は押し付けられたという人がいるが、世界の憲法の英知を集めた贈りものである」という言葉が心に残った。
この映画を知るまでベアテさんのことは知らなかったけど、2004年の東京国際女性映画祭でこの作品が上映された時に、シネマジャーナルではベアテさんにインタビューしている。とても気さくな人で、達者な日本語の語り口がとてもやさしかったのを覚えている。幼い頃、日本に10年滞在し、その時の日本の女性の状況を見ていて、その経験が憲法に生かされていると知った。
その時のインタビュー記事をぜひごらんください。
シネマジャーナル『ベアテの贈りもの』インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2005/beate/
本誌は63号(ベアテさん)と64号(藤原智子監督)にインタビュー掲載
2012年12月に亡くなったベアテさんの追悼記事は本誌87号に掲載

●日本初の報道写真家笹本恒子100歳展 
 日本新聞博物館4月5日(土)〜6月1日(日)
日本で最初の報道写真家笹本恒子さん。今年100歳になるという!!
TVや雑誌などで、随分紹介されてきたので、今ではかなり知っている人も多いでしょう。おしゃれな着こなしや、毎日お肉とワインを飲むという生活スタイルも魅力だけど、100歳になる今も元気で写真を撮っているということは驚き。その笹本さんの集大成のような写真が展示されていた。戦前から、激動の昭和を捉えた写真の数々。肖像写真もいっぱいあった。
1985年頃ドイ・フォト・プラザで行われた写真展や、1996年に資生堂別館で開催された「”いま”を生きる明治の女性たち60人」に行ったことがあり、戦争前から写真を撮っていた女性がいたと認識していたけど、まさか100歳まで写真を撮っているとはすごい人である。
6月1日までやっているので、ぜひ行ってみてください。
posted by akemi at 06:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月18日

報道写真家 石川文洋さん、ジュディ・ガーランドとのチークダンスの思い出を語る (咲)

かつて、従軍カメラマンとしてベトナム戦争の生々しい現実を世界に伝えた石川文洋さん。従軍取材開始から50年経ち、75歳になった文洋さんと沖縄やベトナムをめぐったドキュメンタリー映画『石川文洋を旅する』(大宮浩一監督)が完成。6月21日(土)よりの公開を前に、石川文洋さんにお話を伺う機会をいただきました。

まずは、世界一周無銭旅行を夢見て日本を脱出して香港にいた文洋さんが、なぜベトナムに長らく留まることになったかを伺いました。

ベトナム行きを打診されたのは、マカオで記録映画の撮影中だったそうですが、その仕事は、ヒルトンホテルの中にあったアメリカの会社に所属してのもの。そも、何か仕事をして稼ぎたいと思った時に、その会社を紹介してくれる人がいて、社長から入社テスト代わりに、当時、香港に来ていたジュディ・ガーランドが鬱で入院しているのを16mmカメラで取材してこいと言われたそうな。本人には会えなかったけれど、一緒に来ていたボーイフレンドに話を聞き、さっそく現像して繋いで提出したら、すぐ明日から来てくれということに。ジュディが退院し、宿泊していた豪華客船プレジデント・ルーズヴェルト号でのパーティに行く機会を得た文洋さん。実は、以前からジュディ・ガーランドの大ファン。一緒に行ったプロダクションの社長が、「無銭旅行で日本から来たヤツ」と紹介してくれて、酔った勢いで、しっかり抱き合ってチークダンスをしたのだそうです。証拠写真がないので、誰も信じてくれないと残念がる文洋さん。(信じますって!)
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この話に至るまで、新婚旅行中の北杜夫さんと出会って親しくなって一緒にマカオでカジノに興じたりしたこと、その後、日本で北杜夫さんと思わぬ再会を果たしたことなどにも話が脱線。1960年代の香港の様子が目に見えるようで、それはそれでとても楽しいお話だったのですが、最初の質問の答えで15分! それも、ちょうどベトナムで居候させていただいていた方からお電話が入って、話を切り替えることができたのでした。
戦場でのことでは時に真剣な口調になる文洋さん。でも、終始、笑顔で楽しそうに語ってくださいました。インタビューの模様は、後日、Webと本誌で報告します。

さて、1960年代後半のベトナム戦争の激しかった頃、高校生だった私。横浜の高校でESSに所属していて、土曜日の午後になると、何人かで山下公園に出かけては休暇中のアメリカ兵に声をかけたりしたものでした。
折しも、ESSで一緒だった男性から、同期数人で集まるというお誘いが。カラオケでは、当時流行った歌を中心に皆で歌いまくったのですが、男性たちがリクエストする曲の多くがスローなもの。つまりは、チークダンス向けなのです。一番奥の席で頑張っていたけど、とうとう引っ張り出され、何十年ぶりかのチークダンス。文洋さんのお話は、この前哨戦だったのかと! 

文洋さんも、実に楽しそうに昔話をしてくださいましたが、この年になると、若い頃のいろんな思い出が一つ一つ楽しく、そして大切に思えます。

★『石川文洋を旅する』
2014年6月21日(土)より、東京・ポレポレ 東中野、沖縄・桜坂劇場にてロードショー、ほか全国順次公開
公式サイト: http://www.tabi-bunyo.com
posted by sakiko at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする