2014年07月29日

猛暑の中、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014も終了! (咲)

26日(土)『帰郷』(セルビア、スイス)のミロシュ・プシッチ監督にインタビューを申し入れしていたので、頑張って朝10時半からの上映へ。
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セルビアの山奥の山しか見えない故郷の村に出稼ぎ先のベオグラードから帰る青年。一緒に住んでくれると思っていた母親の期待と違って、土地を売ってスイスに行くという。しかも、父親のお墓のある土地を!
1990年代初頭、ユーゴスラビアが分裂後、様々な理由から海外に移住する人が続出。人口700万人のセルビアから、50万人もの人が出国したそうです。
インタビューの詳細は、本誌次号92号で!

2時から『彼の見つめる先に』(ブラジル)
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ダニエル・ヒベイロ監督、ハンサム♪ (ゲイだそうです。私にチャンスなし!?)

5時半から『恋に落ちた男』(韓国)
ファン・ジョンミン演じるチンピラが、借金の取り立てに行った先でハン・ヘジン演じる銀行員に恋してしまう物語。公開が決まっているそうで、嬉しいです。
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Q&Aで、「熱烈な恋をしたことがありますか?」と聞かれたハン・ドンウク監督。ちょっといかつい監督が、「現在、大恋愛中です」と大いに照れていました。いや〜可愛い!

この日、3本一緒に観た(暁)さんと、川口で遅い夕食。
韓国料理屋さんで、最後に観た韓国映画の余韻に浸りました。
冷麺とチヂミセット、プルコギセットをシェア。美味しかった〜

この日の夜は、父が家にいないので、西巣鴨に住む親友宅に泊まりました。
お蔭で翌日は、楽々川口へ。

そして、映画祭最終日の27日。クロージング・セレモニー(表彰式)に参加しました。
まずは、新設されたアニメーション部門から。
最優秀作品賞は、胡ゆぇんゆぇん監督の『夕化粧』。中国の田舎の邸宅の中庭で嫁入りした頃を思い出すおばあさん。足元は纏足。実に美しい映像でした。

短編コンペティション部門
奨励賞から発表されたのですが、『帰ろうYO!』の松本卓也監督が場を湧かせました。
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まずは深々とお辞儀。両手に持ったトロフィーがダンベルのようと、上げ下げしてみたり、ラップで喜びを表現したり、最後にはマスコットキャラ“デジたるくん”とハグした後、また深々とお辞儀。

そして、短編の最優秀作品賞は大橋隆行監督の『押し入れ女の幸福』。
「また明日来ます」の言葉が印象的な物語。

最後に長編コンペティション部門の各賞発表。

最優秀作品賞は、『約束のマッターホルン』(オランダ、ディーデリク・エビンゲ監督)。
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主演俳優の一人、ポーギー・フランセンさんが登壇しましたが、なぁんと足元はビーチサンダル! まさかの受賞だったのがありあり。
作品の事前審査をした審査員の方から、今年は同性愛がテーマの作品が最終審査に結構残ったと聞いていたのですが、『約束のマッターホルン』も、まさにそうでした。自分に正直に生きられる時代になったということでしょうか・・・ 

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最後の全員でのフォトセッションでも、『帰ろうYO!』の松本卓也監督がぴったりデジたるくんに寄り添っていました。

クロージングの模様や、受賞作品の詳細は、映画祭公式サイトでどうぞ!
http://www.skipcity-dcf.jp/news/dailynews/20140727_01.html

2日間、冷房の効いたホールにいたせいか、夏風邪を引いてしまいました。
昨日は一日ダウン。そうはいっても今日の『めぐり逢わせのお弁当』監督インタビュー準備があって、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の報告が遅くなりました・・・
posted by sakiko at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月23日

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭でトルコとウクライナが出会う『ラブ・ミー』(咲)

7月21日(月・祝) 今年で11回目を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭へ。この日の目的は、ウクライナとトルコ初の合作映画『ラブ・ミー』。
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親が決めた相手との結婚を前に、伯父と友人にウクライナへの羽目を外す旅に無理矢理連れてこられたトルコ人のジェマル。ソ連時代には劇場だったクラブで美しいウクライナ人のサーシャに一目惚れ。彼女についていくと、住まいはリッチなマンション。いざこれからという時に、サーシャの祖母が養護施設からいなくなったと母が訪ねてきます。わけのわからないまま、サーシャと一緒に祖母を探して歩くうち、お互いに惹かれあうように・・・  美しい雪のキエフの町を舞台にしたラブロマンスと言いたいところですが、ジェマルが様々な出来事に巻き込まれる様は、もう悲劇というか喜劇というか・・・ 
マリナ・エル・ゴルバチ監督(ウクライナ)とメフメト・バハドゥル・エル監督(トルコ)の共同監督作品。お二人には、2009年アジアフォーカス福岡国際映画祭で長編デビュー作『黒犬、吠える』が上映された折にお会いしたのですが、アゼルバイジャンのバクー映画祭で知り合って結婚されたと伺いました。『黒犬、吠える』はイスタンブルを舞台にしたトルコ一色の作品でしたが、今回はまさにトルコとウクライナが出会う物語。上映後のQ&Aでは、来日したプロデューサーのオリーナ・ヤーショバさん(ウクライナ国籍)が、「意見が違った時には、決定権は女性(マリナ・エル・ゴルバチ監督)の方にありました」と答えていました。
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上映終了後に、オリーナ・ヤーショバさんに個別取材。お父様が映画監督、お母様が女優(出産を機に引退)という映画一家に育ったオリーナさん。ソ連崩壊後、ウクライナでは映画産業が衰退。映画祭のコーディネーターなどをしていましたが、2007年にトルコに拠点を移し、映画製作に関わるようになったそうです。今はトルコとウクライナを行ったり来たりして活動されています。
メフメト・バハドゥル・エル監督が、女遊びをけしかける友人役で出演しているのですが、鼻につけた絆創膏は喜劇的な要素を持たせるためとか。
キエフの雪景色がほんとうに美しいのですが、トルコの俳優やスタッフ陣は、空港に着いた時の「マイナス29度」の表示に、まさに震え上がっていたそうです。

『ラブ・ミー』は、7月24日(木)11時から、もう一度上映されます。

そして、映画祭はまだまだ27日まで続きます。会場のSKIPシティへは、映画祭の期間中、川口駅東口から20分毎に無料シャトルバスが運行されています。 遠い!と腰を上げられない方、案外楽々到着できます。ぜひいらしてみてください!

公式サイト:http://www.skipcity-dcf.jp/
posted by sakiko at 16:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月14日

シネジャ91号発行されてます☆ (千)

シネマジャーナル最新号91号が どどんと発行されてます☆
いろんな場所でお手に取れますので是非、皆様にお読みいただけると
嬉しいです ぴかぴか(新しい)   詳細
私は早速、自分の記事に多々のミスがあることを発見してしまいました たらーっ(汗)
精進します・・・
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posted by chie at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月13日

イラン三昧の1週間! 女性監督にもお会いできた嬉しい日々 (咲)

4日(金)イラン情勢研究会
5日(土)公開シンポジウム『革命後イランにおける映画と社会 ――権威主義体制下の娯楽と抵抗の文化――』
6日(日)イランへの語学留学経験者の講演会
8日(火)第12回中東映画研究会 イラン映画作品 『金曜の午後に』
12日(土)イラン考古学セミナー

この1週間は、これでもかというくらいイランのイベントが続きました。
中でも、5日のイラン映画の公開シンポジウムと、8日の中東映画研究会では、映画も上映され、監督はじめ関係者3名がイランから来場。貴重なお話を伺うことができました。

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(左:モナ・ザンディ監督 右:ナグメ・サミーニーさん)
5日に上映された 『Silent Voice : Women As Cinema Directors In Iran(静かなる声:イランにおける女性監督として)』(2014年/モナ・ザンディ監督)は、イランの女性監督たちの声を集めたもの。上映後、テヘラン大学芸術学部助教授で脚本家でもあるナグメ・サミーニーさんによる解説。かつては、数えるほどしかいなかった女性監督も、2000年以降、長編劇映画に限ってみても、ハリウッドを越える増加率とのこと。さらに、ドキュメンタリーや短編における女性監督の活躍は目覚ましいと語りました。

8日の中東映画研究会で上映された『金曜の午後に』(2006年/モナ・ザンディ監督)は、刑務所から赤子を抱いて出た女性が、家族と連絡も取らず、自立して暮らす物語。主役のロヤ・ノウナハーリーさんは、2003年のアジアフォーカス・福岡映画祭『刑務所の女たち』(マニジェ・ヘクマット監督)でも主役を務めた女優さん。お会いしたのを懐かしく思い出しました。(もう11年前のこと!?と、びっくり)
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(左:ロヤ・ノウナハーリーさん  右:マニジェ・ヘクマット監督)

モナ・ザンディ監督は、『刑務所の女たち』で助監督を務め、その時のリサーチにおいて刑務所で近親相姦による子どもを産んだ女性と出会ったことが、『金曜の午後に』の制作に繋がったと語りました。
研究会が終わった後、懇親会にも参加させていただきましたが、モナ・ザンディさんもナグメ・サミーニーさんも、40代前半でとても陽気でパワフル。とにかく、よくしゃべる! イラン女性の底力を感じさせてくれました。

イラン三昧の締め括りは、イラン大使館での考古学セミナー。大使公邸で美味しいイラン料理をいただきました。新任の文化担当官の方から、8月8日に赤坂区民センターでイラン映画上映会をするとの情報も得ました。何を上映されるのか、連絡待ち♪
posted by sakiko at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする