第2回 新大久保映画祭が開催されています。
日時:8.14〜22
場所:新大久保 K−STAGEー0!
http://shinokubofilm.com/
韓国映画を中心に、ネパール、タイ、マレーシア、日本、中国などの作品が上映されます。
シネマジャーナルで紹介した作品も多数上映されます。
◆シネマジャーナルHPで紹介した作品
・『国際市場で逢いましょう』ユン・ジェギュン監督インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2015/kokusaiichiba/
・『イロイロ ぬくもりの記憶』アンソニー・チェン監督インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2014/iloilo/index.html
・『はちみつ色のユン』映画公開初日、ユン監督の舞台挨拶
http://www.cinemajournal.net/special/2012/jung/
◆シネマジャーナル本誌で紹介
『愛しのゴースト』『王の涙 イ・サンの決断』
なかなか見るチャンスがない作品も上映されますので、ぜひチェックを!(暁)
2015年08月15日
2015年08月09日
「イラン 平和と友好の映画祭 2015」 戦争で犠牲になった子どもたちの親の気持ちを感じた2日間 (咲)
昨年に引き続き第二回目の開催となった「イラン 平和と友好の映画祭」。広島・八丁座での「広島イラン愛と平和の映画祭」(8月1日〜7日/8作品)に続き、東京では8月7日(金)8日(土)の2日にわたって港区赤坂区民センターホールで行われました。
東京で上映されたのは4作品。いずれも戦争が庶民にもたらす悲劇を描き、平和を願う思いに満ちた良質の映画でした。開催直近の案内だったため、予定が入っていて来場できなかった方も多かったことと思います。予定を強引に変更して参加した映画祭の模様を、ここにお届けします。
【8月7日 金曜日】
オープニングセレモニー(16:00-17:30)
30分遅刻したため、大使や団長の方などのスピーチを聴くことができませんでした。
ちょうど化学兵器被害者の方のお話が始まるところに到着。
その方は毒ガス攻撃にあい、9回ドイツに治療のために渡るも、今も声はかすれたままで一生治る見込みはないそうです。テヘランの平和博物館に勤務されていて、「戦争中は国を守ること、今は、平和の文化を広めることが務めです」と語られました。昨年来日された化学兵器被害者の方のうち、お二人が亡くなられたとの報告もありました。涙・・・
8年間のイ・イ戦争時の化学兵器被害者数は不明ですが、今も7万人以上が後遺症に苦しんでいるとのこと。非人道的な兵器の隔絶を切に願います。それ以上に、戦争のない世界の実現ですね。
この後、壇上に6日の広島平和祈念式典に参列された化学兵器被害者の方たちや映画監督が全員並び、ひと言ずつコメントされました。
志願兵として15歳の時に毒ガス被害にあい、肺が30%しか機能していない方、元大佐で目に後遺症のある方、毒ガス被害者で、その後毒ガス研究者となられた方、前線で片足を失くした方・・・ 戦争が人生に大きな影響を与えたことをずっしりと感じました。
『大地の子』のモハマッドアリ・アーハンガル監督は初来日。日本人の優しさを感じているという監督、気候はイラン北部に似ているけれど、この数日の暑さは南部を思わせると日本に親近感を持たれた様子。
『霧と風』のモハマッドアリ・ターレビー監督は「戦争時にもイラン人の優しさは変わらなかった」とアピール。来日5回目で、日本と共同制作したこともあり親日家。
私は初来日の20年前と7年前の2度お会いしているのですが、ちょっとお痩せになって、風貌もいい意味で歳を重ねて落ち着かれた感じで、壇上で名前を語られなければわからないところでした。それなのに、後にロビーでお会いしたら、ちゃんと私のことを覚えていて、「20年前と変わらないね」とおっしゃってくださいました。(お世辞とわかっていても嬉しい♪)
それにしても、この後上映される『母ギーラーネ』のラクシャン・バニエッテマド監督やショーレ・ゴルパリアンさんの姿が見えないのが気になりました。
◆『母ギーラーネ』 上映17:30〜
監督:ラクシャン・バニエッテマド 2005年/84分
2005年のアジアフォーカス・福岡映画祭で上映された後、一般公開もされた作品。
イラク西部の村の街道沿いに住むギーラーネ。1988年、息子は婚約者を残してイラン・イラク戦争に出兵する。15年後、2003年3月20日、イランの大晦日の日。化学兵器の被害にあい寝たきりで苦しむ息子を、年老いて腰の曲がった母ギーラーネが面倒をみている。テレビでは、米国がバグダード空爆を始めたとの報に続き、各国で反戦デモが起きているとのニュース。「世間はイランのことは見捨てたのに」と、ぽつりとつぶやく息子。
前半、1988年のイ・イ戦争当時、お産の為に実家に帰っていた娘メイゴルがテヘランにいる夫と連絡が取れないため、ギーラーネと共にテヘランに探しにいく場面があります。これも、道中、お正月に飾る金魚を買っていて、15年後と同じ時期だと気がつきました。
2度か3度観ている映画ですが、10年ぶりに観て、新鮮な発見がいろいろとありました。
上映が終って、いよいよ女性監督第一人者のラクシャン・バニエッテマド監督にお会いできる!と思ったら、広島で取材が入ったとのことで予定変更。来場されませんでした。がっかり〜
【8月8日 土曜日】
◆『霧と風』 上映:13:30〜
監督:モハマッドアリ・ターレビー 2011年/75分
イラクとの戦争で山あいの祖父のいる村に父に連れられ疎開してきた少女ショカと弟サハンド。父は前線に近いアフワーズの町に仕事のため戻ってしまう。爆撃のショックで声を失ったサハンドは村でガチョウと出会い心の安らぎを得る。ある日、サハンドの姿がみえなくなる・・・
アフワーズ付近の沙漠で天然ガスがメラメラ燃え、石油パイプラインの走る光景から一転して、山あいの村。女性たちの民族衣装が素晴らしい。
上映後のQ&Aの折に、ロケ地を尋ねてみました。村の一つは、西部のマスジェデ・ソレイマーン近くの山あいのバフティヤリー族の村。もう一つは、カスピ海に近いギーラーン州のターレーシュ族の村。民族衣装を世界の人たちに見せたいと、監督が一つ一つ衣装を選んだそうです。
子どもたちが戦争でメンタル的に影響を受ける様子を丁寧に描いた作品。静かに戦争の愚かさが伝わってきました。
監督は、少年時代から日本映画をよく観ていて、黒澤、小津、溝口といった日本の監督の影響を強く受けたといいます。明日帰国するまでに、時間があれば、小津先生のお墓参りをしたいと語っていました。実現できたでしょうか・・・
◆『大地の子』 上映:17:05〜
監督:モハマッドアリ・アーハンガル 2007年/90分
イラク国境に近いクルドの町。ミナは国境の向こうにいる夫をイランに連れ戻したいと身重のクルド女性ゴナの道案内で地雷原を避けながら山道をいく。クルドの女性たちは生活のために兵士の遺体を探しては当局に売っていて、ミナもクルドの服装で運び屋を装っての国境越えだ。やがてミナは夫を見たことがあるという女性に出会う・・・
骨になった遺体を命がけで運んで金にすることに衝撃を受けました。上映後のQ&Aで伺ったところ、実際に監督が現地に行って知った事実だそうです。イラクから何度も遺体を運んだあげくにテロで殺された女性もいるそうです。貧しい地域ゆえの悲哀です。
イラク兵かイラン兵か、何も証拠になるものがない場合の見分け方に思わず感心しました。骨太で黒いのがイラク兵、やせ気味で白いのがイラン兵。ランニングシャツを着ているのはイラク兵。イラン人は着ないのだそう。 そして、襟元に詩が書かれていた遺体があって、さすがに詩の国イラン!と、唸りました。
会場のイラン女性から、「兄が戦争で犠牲になりました。遺体が見つからない家族の気持ちがよく伝わってくる映画でした」との感想が寄せられました。
思えば、日本でも、戦死という紙切れ一枚がお骨の箱に入って戻ってきた方が大勢いましたね・・・
さて、本作、身重のクルド女性を演じたのは、クルドではなくアゼリー(トルコ系)の女性。迫力ある演技で圧倒されたのですが、言葉もクルドのある地域の方言をマスターして、クルドの人たちが絶賛していたそうです。
アーハンガル監督も、ターレビー監督同様、黒澤、小津、溝口、小林監督などに大きな影響を受けたと語りました。「日本に来てびっくりしたのは、今の日本人が神たちの映画を知らないことでした」とおっしゃって、是非観てほしい映画として、『赤ひげ』『乱』『東京物語』の3本をあげられました。
◆『が家のお客様』 上映:17:55〜
監督:モハマッドメディー・アスガルプール 2014年/102分
中庭に池のある古い一軒家に住む老夫婦。戦争の後遺症を抱えて入院している息子レザを無理矢理家に連れ帰る。翌日は老夫婦の結婚記念日。夜中、娘と双子の息子たちがやってきて、来客のために家を隅々まできれいにする・・・・
戦争で子どもが犠牲になった親の気持ちが、しみじみと伝わってくる作品でした。
もっと語りたいのですが、ぜひ公開してほしい映画で、ネタバレになるといけないので、このあたりでやめておきます。
上映後、司会のイラン人の方が登壇。(写真左の方。この写真は『霧と風』の時のもの)
「嬉しいことに、この映画の監督は来日されませんでした。来日していたら、あと30分皆さんを会場にお引き留めするところでした」とおっしゃって、会場から笑いがこぼれました。司会に通訳にと活躍され、長い質問には、「すみません、あがってしまって頭が真っ白になりました。もう一度」とおっしゃる場面も。ほんとにお疲れさまでした。(ハステナバーシード!)
中身の濃い映画祭で、開催してくださったことに、ほんとうに感謝です。
入場無料なのに、残念ながら大入り満員とはいきませんでした。
ぜひ、来年は早めのお知らせを期待したいです。
「イラン 平和と友好の映画祭 2015」
主催:在京イラン・イスラム共和国大使館
後援:NPO法人モースト
協力:一般財団法人港区国際交流協会
2015年08月06日
「第二回 広島イラン愛と平和の映画祭」 東京でも8月7日・8日に開催されます! (咲)
広島原爆投下から70年・・・
今朝は平和記念式典の実況をみながら、いろいろな思いにかられました。
思えば、私の一番古い記憶は、3歳と6カ月の時のもの。祖父と父と3人で島根県の祖父の故郷を訪ねたのですが、祖父の実家の神社の石灯籠と、庭にあった丸いお風呂をよく覚えています。そして、もっと鮮明に記憶にあるのが、その後に立ち寄った広島の原爆資料館で見た焼けただれた女性の姿です。何だかわからないながら、ショックだったのだと思います。
戦争が一般市民をも犠牲にすることを国家権力者は忘れないでほしいと切に願います。
10年ちょっと前から、広島平和祈念式典にイランからイラクの化学兵器被害者の方たちが毎年参列していて、昨年初めて「広島イラン愛と平和の映画祭」が広島と東京で開催されました。

(昨年のオープニングセレモニー)
今年も広島で開催されるのは察知していたのですが、昨日、東京でも8月7日(金) 8日(土)に開催するとの案内がイラン大使館から届きました。
なんと、イランの女性監督第一人者ラクシャン・バニエッテマド監督が来日されます!
大好きなモハマッドアリ・タレビ監督も来日です!
もう、これは何がなんでも行かなくては!と、おおあわてで予定変更です。
ご都合のつく方、ぜひいらしてください!
★イラン 平和と友好の映画祭 2015★
場所:港区赤坂区民センターホール
http://www.akasaka-civiccenter.jp/shisetsu/access.html
入場料:無料
主催:在京イラン・イスラム共和国大使館
問い合わせ先:イラン・イスラム共和国大使館 文化部
E-mail: cultural@iranembassyjp.org
☆参加にあたり事前登録は不要ですが、人数把握のため、参加を希望される方は、Eメールにて、イラン大使館宛に参加希望日(金曜日のみ、土曜日のみ、あるいは両日)、お名前と所属、参加人数をお知らせください。
*満席でご着席できないおそれがある場合のみ返信しますとのことです。
*満席でない限り、飛び入り参加も可能です。
【スケジュール】
◆8月7日 金曜日
16:00-17:30 オープニングセレモニー
17:30-18:55 上映『母ギーラーネ』
監督:ラクシャン・バニエッテマド 2005年/84分
化学兵器被害で寝たきりの息子を世話し続ける高齢の母親。
日常生活の中の戦争。この悲しみは、今も世界中に。

*年老いた母をイランの国民的女優ファテメ・モタメダリアさんが演じています。
昨年東京国際映画祭で上映されたアゼルバイジャン映画『ナバット』の監督は『母ギーラーネ』を観て、ファテメさんをナバット役に起用したとおっしゃっていました。
19:00-19:30 監督とのQ&Aセッション
◆8月8日 土曜日
13:30-14:45 上映『霧と風』
監督:モハマッドアリ・タレビ 2011年/75分
戦争で声を失ったサハンド。白いガチョウとの出会い。
拒否する祖父。サハンドはガチョウと一緒に家を出る。
14:50-15:20 監督とのQ&Aセッション
15:35-17:05上映『大地の子』
監督:モハマッドアリ・アハンガル 2007年/90分
恋人に会うため旅に出たミナ。山越えの道は厳しい。
恋心と道案内の女性だけが頼り。旅は長く、辛い。
17:10-17:40 監督とのQ&Aセッション
17:55-19:37上映『我が家のお客様』
監督:モハマッドメディー・アスガルプール 2014年/102分
ある日、老夫婦に客が来るとのお知らせが。
大急ぎで、隅から隅まできれいにする。やって来たのは……。
19:42-20:12 監督とのQ&Aセッション
詳細は下記をご覧ください!
http://jp.tokyo.mfa.ir/index.aspx?fkeyid=&siteid=392&pageid=24390&newsview=352015
今朝は平和記念式典の実況をみながら、いろいろな思いにかられました。
思えば、私の一番古い記憶は、3歳と6カ月の時のもの。祖父と父と3人で島根県の祖父の故郷を訪ねたのですが、祖父の実家の神社の石灯籠と、庭にあった丸いお風呂をよく覚えています。そして、もっと鮮明に記憶にあるのが、その後に立ち寄った広島の原爆資料館で見た焼けただれた女性の姿です。何だかわからないながら、ショックだったのだと思います。
戦争が一般市民をも犠牲にすることを国家権力者は忘れないでほしいと切に願います。
10年ちょっと前から、広島平和祈念式典にイランからイラクの化学兵器被害者の方たちが毎年参列していて、昨年初めて「広島イラン愛と平和の映画祭」が広島と東京で開催されました。
(昨年のオープニングセレモニー)
今年も広島で開催されるのは察知していたのですが、昨日、東京でも8月7日(金) 8日(土)に開催するとの案内がイラン大使館から届きました。
なんと、イランの女性監督第一人者ラクシャン・バニエッテマド監督が来日されます!
大好きなモハマッドアリ・タレビ監督も来日です!
もう、これは何がなんでも行かなくては!と、おおあわてで予定変更です。
ご都合のつく方、ぜひいらしてください!
★イラン 平和と友好の映画祭 2015★
場所:港区赤坂区民センターホール
http://www.akasaka-civiccenter.jp/shisetsu/access.html
入場料:無料
主催:在京イラン・イスラム共和国大使館
問い合わせ先:イラン・イスラム共和国大使館 文化部
E-mail: cultural@iranembassyjp.org
☆参加にあたり事前登録は不要ですが、人数把握のため、参加を希望される方は、Eメールにて、イラン大使館宛に参加希望日(金曜日のみ、土曜日のみ、あるいは両日)、お名前と所属、参加人数をお知らせください。
*満席でご着席できないおそれがある場合のみ返信しますとのことです。
*満席でない限り、飛び入り参加も可能です。
【スケジュール】
◆8月7日 金曜日
16:00-17:30 オープニングセレモニー
17:30-18:55 上映『母ギーラーネ』
監督:ラクシャン・バニエッテマド 2005年/84分
化学兵器被害で寝たきりの息子を世話し続ける高齢の母親。
日常生活の中の戦争。この悲しみは、今も世界中に。
*年老いた母をイランの国民的女優ファテメ・モタメダリアさんが演じています。
昨年東京国際映画祭で上映されたアゼルバイジャン映画『ナバット』の監督は『母ギーラーネ』を観て、ファテメさんをナバット役に起用したとおっしゃっていました。
19:00-19:30 監督とのQ&Aセッション
◆8月8日 土曜日
13:30-14:45 上映『霧と風』
監督:モハマッドアリ・タレビ 2011年/75分
戦争で声を失ったサハンド。白いガチョウとの出会い。
拒否する祖父。サハンドはガチョウと一緒に家を出る。
14:50-15:20 監督とのQ&Aセッション
15:35-17:05上映『大地の子』
監督:モハマッドアリ・アハンガル 2007年/90分
恋人に会うため旅に出たミナ。山越えの道は厳しい。
恋心と道案内の女性だけが頼り。旅は長く、辛い。
17:10-17:40 監督とのQ&Aセッション
17:55-19:37上映『我が家のお客様』
監督:モハマッドメディー・アスガルプール 2014年/102分
ある日、老夫婦に客が来るとのお知らせが。
大急ぎで、隅から隅まできれいにする。やって来たのは……。
19:42-20:12 監督とのQ&Aセッション
詳細は下記をご覧ください!
http://jp.tokyo.mfa.ir/index.aspx?fkeyid=&siteid=392&pageid=24390&newsview=352015
2015年08月02日
アラブの春はまだまだ遠い 報告会や映像で知るイエメンやシリアの今 (咲)
8月1日(土)、中目黒スクエアで開催された「幸福のアラビア、イエメンの今 〜内戦危機と現地の声〜」に参加してきました。
サウディアラビアがイエメンを空爆しているというニュースは時折耳にするものの、なぜそんなことに?と、実情を知りたかったのです。
野中亜紀子さん(在イエメン日本大使館勤務を経てイエメンの首都サナアでレストランMANABU - Japanese Chef's Restaurantを経営していた)が、「アラブの春」以来のイエメンでの動きをかいつまんで説明してくださいました。ここで解説は控えますが、サウディアラビアを中心とするアラブ連合軍の空爆はイエメンほぼ全土の町におよび、国民の90%がなんらかの支援を必要とする状況だと知りました。もっとも、外国メディアが取材できる状況ではないので、実情は不明。

野中さんのご自宅のあったサナア旧市街の石造りの家も空爆で被害を受けたそうです。(上段 爆撃後 下段 かつての姿)
開いたばかりの日本レストランも、ガラス張りの外側が壊れてしまったとのこと。
サナア旧市街は町全体が世界遺産にも指定されている貴重な場所。無謀な空爆に涙が出ます。
8月1日から公開されている『それでも僕は帰る 〜シリア 若者たちが求め続けたふるさと〜』では、シリアの政府軍の容赦ない爆撃の状況を内から捉えていて、その惨状に言葉を失いました。
(作品紹介:http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/422998743.html)
また、7月20日に開催された「ガザ攻撃1周年・映画とシンポジウムの集い」では、ガザの現状報告とともに、土井敏邦監督の最新作『ガザ攻撃 2014年夏』が上映されています。(残念ながら参加せず)
映像が伝える力は絶大。イエメンの実情を伝える映像が届くのはいつのことでしょう・・・

昨日の報告会で、イエメン人留学生のマリヤム・アル=クバーティさんからは、家族や友人を心配しながら、故国の美しい町並みや自然も紹介されました。
イエメンには、1997年にほんの1週間ですが訪れたことがあります。
昔ながらの風俗が残り、それも地域によって違って、とても興味深い国でした。シリア同様、いつかまたゆっくり訪れてみたい国の一つなのですが、どちらもいつになったら春が訪れることやらです。傍観しているだけで何も支援できないでいるのも心苦しい今日このごろです。
サウディアラビアがイエメンを空爆しているというニュースは時折耳にするものの、なぜそんなことに?と、実情を知りたかったのです。
野中亜紀子さん(在イエメン日本大使館勤務を経てイエメンの首都サナアでレストランMANABU - Japanese Chef's Restaurantを経営していた)が、「アラブの春」以来のイエメンでの動きをかいつまんで説明してくださいました。ここで解説は控えますが、サウディアラビアを中心とするアラブ連合軍の空爆はイエメンほぼ全土の町におよび、国民の90%がなんらかの支援を必要とする状況だと知りました。もっとも、外国メディアが取材できる状況ではないので、実情は不明。
野中さんのご自宅のあったサナア旧市街の石造りの家も空爆で被害を受けたそうです。(上段 爆撃後 下段 かつての姿)
開いたばかりの日本レストランも、ガラス張りの外側が壊れてしまったとのこと。
サナア旧市街は町全体が世界遺産にも指定されている貴重な場所。無謀な空爆に涙が出ます。
8月1日から公開されている『それでも僕は帰る 〜シリア 若者たちが求め続けたふるさと〜』では、シリアの政府軍の容赦ない爆撃の状況を内から捉えていて、その惨状に言葉を失いました。
(作品紹介:http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/422998743.html)
また、7月20日に開催された「ガザ攻撃1周年・映画とシンポジウムの集い」では、ガザの現状報告とともに、土井敏邦監督の最新作『ガザ攻撃 2014年夏』が上映されています。(残念ながら参加せず)
映像が伝える力は絶大。イエメンの実情を伝える映像が届くのはいつのことでしょう・・・
昨日の報告会で、イエメン人留学生のマリヤム・アル=クバーティさんからは、家族や友人を心配しながら、故国の美しい町並みや自然も紹介されました。
イエメンには、1997年にほんの1週間ですが訪れたことがあります。
昔ながらの風俗が残り、それも地域によって違って、とても興味深い国でした。シリア同様、いつかまたゆっくり訪れてみたい国の一つなのですが、どちらもいつになったら春が訪れることやらです。傍観しているだけで何も支援できないでいるのも心苦しい今日このごろです。
2015年08月01日
第28回 東京国際映画祭 概要発表
期間:2015年10月22日(木)〜10月31日(土)の10日間
開催会場:
六本木ヒルズ(港区)、新宿バルト 9、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ 新宿ほか、 都内の各劇場及び施設・ホール
主催:公益財団法人ユニジャパン(第28回東京国際映画祭実行委員会)
共催:国際交流基金アジアセンター(アジア映画交流事業)
東京都(コンペティション部門)
公式ホームページ:http://2015.tiff-jp.net/ja/
●審査委員長 ブライアン・シンガー監督(フィリピン)、
●国際交流基金の取り組み「アジア・オムニバス映画製作シリーズ『アジア三面鏡』」
ひとつのテーマのもとに3名のアジアの気鋭監督がオムニバス映画を共同製作する。
行定勲監督、ブリランテ・メンドーサ監督(フィリピン)、ソト・クォーリーカー監督(カンボジア)
●オープニング作品
『ザ・ウォーク』(原題:The Walk)
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デールほか
1974年、当時世界一の高さを誇ったワールド・トレード・センターのツインタワーを1本のロープで結び、命綱なしの空中散歩に挑んだフィリップ・プティの驚愕の実話。地上411メートルのワイヤーロープの上を歩いた人間は1人だけ。
公式サイト:http://www.thewalk-movie.jp/
●クロージング作品
『起終点駅 ターミナル』
篠原哲雄監督/原作:桜木紫乃
出演:佐藤浩市、本田翼、尾野真千子、中村獅童、泉谷しげる
北海道・釧路を舞台に、人生の終わりへと向かっていたはずの男女が出会い、再び新たな人生へと踏み出す。
公式サイト:http://www.terminal-movie.com/
第1回のオープニングを飾った黒澤明監督の『乱』の「4K デジタル復元版 ジャパンプレミア」、歌舞伎座のスペシャルナイトなど、これから次々と上映作品やイベントの紹介があります。公式HP,フェイスブックをチェックしてくださいね。(白)