東京国際映画祭も、あっという間に、もう中盤を過ぎてしまいました。
ほんとは、毎日、少しずつでもその日にあったことを書こうと思っていたのですが、帰宅は連日午前様。
振り返って、特に印象的だったことを少しずつお届けします。
24日(土)11時 新宿バルト9で『ディーン、君がいた瞬間(とき)』アントン・コービン監督 舞台挨拶取材。
ドキュメンタリー映画『アントン・コービン 伝説のロック・フォトグラファーの光と影』を観て、アントン・コービンの撮る写真にぐっと惹かれた私。ぜひ、本人に会いたい!と駆け付けました。身長190cm以上! さすが、オランダ人、背が高い。
『ディーン、君がいた瞬間(とき)』は、ジェームズ・ディーンと彼を無名の新人時代から密着取材した写真家デニス・ストックの旅と友情を描いた映画。
監督を依頼されたアントン・コービン、「私はカメラマンとして40年。正直いってジェームズ・ディーンよりも写真家のデニスのほうに興味がありました。デニスに共感し、デニスと被写体との関係にも興味を持ちました。それがジェームズ・ディーンなので、さらに面白い作品になったと思います」と語りました。
フォトセッションで、MCから「どうぞ笑ってください」と言われ、「私は被写体に笑って〜と一度も言ったことがありません」とアントン・コービン。そう! 彼の撮る被写体は、キッと正面を睨みつけていて、ぞくっとさせられるのです。なるほど〜 笑ってと言わないんだ!
六本木に移動して、1時過ぎから『民族の師 チョクロアミノト』(インドネシア/ガリン・ヌグロホ監督)のQ&A取材。前日、大竹洋子さん(元東京国際女性映画祭ディレクター 写真右)にお会いしたら、明日のQ&AのMCをすることになっているとおっしゃったので、これまた駆け付けなくてはと。
オランダの植民地支配からインドネシア独立へと導いた民族主義運動の指導者チョクロアミノトの壮大で重厚な物語。
東京国際女性映画祭でお馴染みのクリスティン・ハキムさん(左)が登壇。元々女優ですが、高野悦子さんの奨めで映画の製作にも携わるようになったそうです。本作にも製作で関わるほか出演も。翌日、映画を拝見しましたが、出演していると聞いてなければ、わからないほど、迫力ある老婆になりきっていました。
左からクリスティン・ハキム(製作/女優)、ナヤカ・ウンタラ(製作)、デウィ・ウヤマ・ラフマン(製作)
ナヤカ・ウンタラさんは、チョクロアミノトの曾孫。所属するチョクロアミノト財団が製作をバックアップ。「1934年に亡くなってなければ、初代大統領になったかもしれません。長女が結婚したのがスカルノです」と語りました。