2015年12月19日
『十字架』五十嵐匠監督インタビュー(12/18)
2016年2月6日公開予定の『十字架』は、重松清さんの吉川英治文学賞受賞作(2010年)を映画化した作品です。原作にほれ込み、脚本と監督をつとめた五十嵐匠監督にお話を伺う機会をいただきました。子どものころの映画の思い出から、筑西市の子供たちを集めたワークショップ、演出のご苦労など1時間たっぷり語っていただきました。詳しくは後日ウェブ特別記事と2月末発行予定のシネジャ本誌でご紹介いたします。
☆作品
サッカーが好きだったフジシュンは中2の秋「僕はみなさんのいけにえになりました」と命を絶ってしまう。悲嘆にくれる家族、遺書に親友と書かれたユウ、自分の誕生日に死なれてしまったサユを中心に20年後まで描き出します。いじめたグループ、見て見ぬふりを続けたクラスメートたちに対する父親の激しい怒りに、胸が抉られるようでした。
学校の先生、生徒や周りの大人たちのリアルなセリフは、監督がリサーチを重ねて取り入れたものです。登場人物の誰かに共感し、自分だったらどうすればいいのか、その先を考えるきっかけになる作品でした。今もいじめに苦しんでいる子どもが救われますように。全国の小中学校、高校の先生、生徒たち、大人たちが一人でも多く観てくださることを願っています。(白)