高野史枝監督の『厨房男子』が名古屋で12月19日(2015年)から公開されていて、スチール撮影に協力した私としては、どんな作品になったか気になっていたので、東京から名古屋までこの作品を観に行ってきました。車で出かけたので、せっかく行くのなら、行きたいと思っていた長野県阿智村にある「満蒙開拓平和記念館」を訪ねようと思い、信州経由で名古屋へ。
実は、去年(2015年)、山田火砂子監督の『望郷の鐘』という作品を観ました。これは中国残留日本人孤児の肉親探し、帰国運動を国の事業にするため奔走した長野県阿智村、長岳寺の住職山本慈昭さんの半生を描いた作品でしたが、この映画を観て「満蒙開拓平和記念館」http://www.manmoukinenkan.com/というのが、この長岳寺のすぐそばにあるということを知り、行ってみたいと思っていました。それで、この機会に行ってみました。
満蒙開拓団の資料、写真、使っていた道具などが展示され、引き上げのこと、残留孤児、残留婦人のことなど、歴史に翻弄された人々のことがよくわかりました。みなさんにも、ぜひ、機会があったらここに行くことをお薦めします。ここは平成25年4月にできたそうです。
そして名古屋に向かいました。
高野さんの映画は、初めて作ったわりにはよくできていると思いました。実は、10組もの人たちを撮って、100分くらいの作品にまとめると言っていたので、かなりダイジェストになってしまうのではと思っていましたが、しっかり、そして楽しく料理に取り組む男性たちの姿をとらえていましたし、笑えるところもけっこうありました。長年、フリーライターや、ラジオ番組の司会などの仕事をしていた経験や人脈が生かされているなと思いました。ナレーションは、もちろん監督本人です。
平日の10時40分の回に行ったのですが、40人近く観客がいたのでびっくり。私たちだけだったらどうしようと思っていたのですが安心しました。当初、15日までの予定でしたが、1週間上映が伸び1月22日までの公開だそうです。名古屋の方、ぜひ観に行ってみてくださいね。
東京でもぜひ公開してほしいと思いました。
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●『厨房男子』のロケにまた行ってきました
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高野史枝 ドキュメンタリー映画を作っています―タイトルは『厨房男子』―