あの東日本大震災から、もうすぐ5年。
3月7日(月)の夜、津波の被害を受けた町の一つ、宮城県女川町で復興に奔走する人たちの姿を追ったドキュメンタリー『サンマとカタール〜女川つながる人々』の完成披露試写会が開かれました。
日本イラン合作映画『風の絨毯』を手掛けて以来、映画製作の道まっしぐらの益田祐美子さんから、「ペルシャ湾を挟んで(イランと)ガス田をとりあいしてるカタールの映画ができました」とのご案内をいただきました。あ〜益田さんらしい!
監督は、『平成職人の挑戦』『蘇る玉虫厨子』『海峡をつなぐ光』『李藝』と、益田さんとタッグを組んできた乾弘明監督。『風の絨毯』に出演したイラン人の少年を追ったテレビ放映用のドキュメンタリーも撮っていて、これが実に素敵な作品でした。
乾監督も舞台挨拶に立つとなれば、これは是非駆けつけなければと!
それにしても、なぜサンマとカタール?と、とても気になっていた映画でした。
会場の朝日ホール入口で、笑顔でお客様を迎える益田さん。
通常の試写会と違って、なぜか背広姿の人がいっぱい。
その二つの謎が、舞台挨拶で解けました。
震災から10日も経たないうちに多額の義捐金を申し出たのがカタール。そして、その義捐金の一部(といっても約20億円!)で作った大型冷蔵冷凍庫「マスカー」が、女川の復興の第一歩となったのです。
そして、映画の製作にあたっては、カタールと繋がりの深い多くの会社も支援。
来賓として、駐日カタール大使や復興副大臣を筆頭に、各社の方々が紹介されました。
続いて益田祐美子さんの笑顔いっぱいの挨拶をはじめとして関係者の舞台挨拶。
(舞台挨拶の詳細は後日お届けします)
女川のサンマ祭りを毎年実施している板橋区の小中学生の皆さんから花束贈呈
最後に満席の客席をバックにフォトセッション。
左からプロデューサーの益田祐美子さん、日本・カタール友好協会の三田会長、乾弘明監督、女川町の阿部淳さんと石森洋悦さん、シンガーソングライターの幹mikiさん
そして、本編上映。
当事者でない者にとっては、震災は過去のことだけど、被災された方々にとっては、今も進行形であることがずっしり。失ったものはあまりにも大きい。でも、前を向いて未来に向かっていかないといけない・・・ 復幸祭と、復興ではなく幸の文字を使っているところに、人々の思いを感じました。
エンドロールと共に歌が流れてきたのですが、なんと、舞台の裾に幹mikiさん。生歌でした。
あ〜カメラを取り出すのが間に合わない。
歌い終わったmikiさんのもとに、乾監督たちが駆け付け、最後の挨拶。
会場の出口では、女川の名産品を販売するコーナーに人だかり。
とても心温まる完成披露試写会でした。