2017年10月30日

東京国際映画祭 『ザ・ホーム−父が死んだ』結末に主演女優もびっくりの全編トルコ語のイラン映画 (咲)

10月30日 21:05から EXシアター六本木で、もう1回上映されますので、取り急ぎご紹介します。

コンペティション部門
『ザ・ホーム−父が死んだ』  (原題:Ev トルコ語で『家』)
78分/トルコ語/ 2017年/イラン

大学に献体するとの遺言を残して亡くなった父親。疎遠だった娘が遺体は渡せないと泣きわめいている。叔父の面倒をみてきた従兄のマジッドは、遺志を尊重したいと娘を説得する・・・

会話の中で、いろんな事情が徐々に明らかになっていくので、一言も聞き漏らせません。(もちろん字幕で)
イラン映画なのに、トルコ語? と不思議に思いながら、アスガー・ユセフィネジャド監督と、主演女優モハデセ・ヘイラトィさんにお話を伺いました。
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監督は、自身の住むイラン北西部の中心都市タブリーズを舞台に、自分たちが普段しゃべっているアゼリー(トルコ系のアゼルハイジャン語)にこだわって撮ったとのこと。アゼリー人は、イランの人口の4分の1を占めますが、これまでアゼリー語で全編撮られた映画はないそうです。

最後の大どんでん返しにびっくりですが、演じた女優さん自身、3ヶ月におよぶリハの間にも結末を知らなくて、撮る直前に紙1枚渡されてショックを受けたとのこと。 

これまで舞台で活躍してきたモハデセさん。舞台ではペルシア語で演じてきたので、今回、母語とはいえアゼリー語で演じるのに慣れるまでちょっと時間がかかったそうです。
ほかの出演者は、舞台で活躍の有名な方から、脇役の方、さらに撮影カメラを観たこともなかった素人と、様々。
共通するのは、監督もキャストもスタッフも、皆、アゼリー語が母語ということ。
テレビ界で20年の経験を持つ監督の初長編作品です。ぜひ、ご覧ください。

『ザ・ホーム−父が死んだ』
http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=13
posted by sakiko at 08:19| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月29日

第30回東京国際映画祭 オープニング(暁)

10月25日から東京国際映画祭が始まりました。
いつもは初日から映画鑑賞していてオープニングの写真は撮ってこなかったのですが、今年は久しぶりに撮りに行ってみました。オープニングの写真撮影は、映画祭のメイン会場が渋谷から六本木に移った頃以来なので何年ぶりでしょう。
それではお楽しみください。

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久松猛朗フェスティバルディレクター、橋本環奈アンバサダー

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コンペティション部門国際査員
左から 永瀬正敏、マルタン・プロヴォ、トミー・リー・ジョーンズ、(ヴィクトリア・ジョーンズ)、ヴィッキー・チャオ、レザ・ミルキャリミ

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アジアの未来,日本映画スプラッシュ 審査員
左から 日本映画スプラッシュ 審査員 ナシェン・ムードリー、アジアの未来 審査員 行定勲、オ・ジョンワン、ホセ=ルイス・レボルディノス

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SHINPA vol.6 in Tokyo International Film Festival 新進気鋭の監督たち

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Japan Now 銀幕のミューズたち
左から 安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮アあおい


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鋼の錬金術師

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空海―KU-KAI―

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原恵一の世界

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アケラット−ロヒンギャの祈り

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ペット安楽死請負人

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最低。

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勝手にふるえてろ


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Mr. Long/ミスター・ロン

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エンドレス・ポエトリー

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アリフ、ザ・プリン(セ)ス

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カンボジア若手短編集監督

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ビオスコープおじさん

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ポーカーの果てに

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ミッドナイトバス

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ヤスミンさん

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河瀬直美監督

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牙狼

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花筐/HANAGATAMI

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怪 怪 怪 怪物!

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二十六夜待ち

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巫女っちゃけん。


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ある肖像画

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グレイン

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パンとバスと2番目のハツコイ

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回転木馬は止まらない

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私のヒーローたち

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写真甲子園 0.5秒の夏

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僕の帰る場所

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迫り来る嵐

posted by akemi at 20:51| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京国際映画祭 充実の2日目 アダン・ホドロフスキーに海老蔵に (咲)

10月26日(木)
11時10分から、コンペティション部門審査員記者会見
11時半からトルコ映画『ポーカーの果てに』を観るので、15分位しか参加できないけど、今年はイランのレザ・ミルキャリミ監督が審査員として来日しているので、お顔だけでも見たいと覗いてきました。
まずは、一人ずつ一言挨拶。これが長い!
でも、審査委員長のトミー・リー・ジョーンズの次がレザ・ミルキャリミ監督で、その次のヴィッキー・チャオまで聴くことができました。
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それぞれにいつもの立場と違って、審査することの難しさへの心構えを語りましたが、一方で審査を楽しむ様子も。マルタン・プロボ監督と永瀬正敏の挨拶は諦めて退出。
それにしても、アメリカ、イラン、中国、フランス、日本と、審査員の出身国の政治的立ち位置を思うと、なんとも凄いメンバーを集めたものです。もちろん、映画の世界に国境はなく、映画という共通言語があるのみ。
それでも通訳さんは必要! 
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ペルシア語はショーレ・ゴルパリアンさん。(右端)
中国語はサミュエル周先生。(ヴィッキーの後ろ)

11時半〜『ポーカーの果てに』 (アジアの未来部門)
イスタンブルのタクシム広場近くのアパートの一室で繰り広げられる一夜の物語。よく書き込まれた脚本で、一室での話なのに飽きずに最後まで楽しみました。観終わって出てきたら、入場前にもお会いした愛想のいいプロデューサーのジョゼフ・エルチェヴィキ・アマドさんが皆にトランプカードを配ってました。
(Q&Aを取材したので、映画の詳細は別項で報告します)

14時13分〜『エンドレス・ポエトリー』主演アダン・ホドロフスキーQ&A  EXシアターにて  
アレハンドロ・ホドロフスキー監督の自伝的物語で、主人公のアレハンドロを演じた末の息子アダン・ホドロフスキーが登壇。背が高い!  父を演じる自分を、その父自身に演出されるのは大変だったと開口一番。会場からの「どんな家庭でしたか?」の質問には、「普通じゃなかった!」と、いろいろなエピソードが語られました。
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フォトセッションでは、中央、右、左と指示されたあと、自分で後ろ向きになるというサービスも。お茶目。大いに沸いたQ&Aでした。
(こちらも、別項で詳細お届けします)


4回目となった歌舞伎座ナイトへ。
映画祭のために来日される外国の方たちにとって、ほんとに素敵な企画。
私たちもご相伴に預って、楽しみにしている歌舞伎座ナイトです。

15:50〜16:05 歌舞伎座正面 ゲストによるフォトセッション
事前の案内ではゲスト名が書いてなかったのですが、受付で渡された資料で、ゲストは、この日、舞踊を披露する市川海老蔵と、永瀬正敏を除くコンペ審査員4名と判明。またミルキャリミ監督のお顔を拝見できる♪と楽しみに。
まずは、海老蔵の挨拶。海外の方への楽しみ方を問われ「形の決まっている様式美を堪能し、伝統音楽としての長唄やお囃子を背景に、日本のタイムスリップした吉原の風情を味わっていただければ」と語りました。また、演じる意気込みについては「突拍子のあるものはございませんが、できるすべてを懸命に演じることのみ考えて」と彼らしい答え。
ここで審査員一行登場の予定が、到着が遅れているとのことで、結局、審査委員長のトミー・リー・ジョーンズのみ登壇。海老蔵とのツーショットとなりました。(写真は後ほど)
 
17時半からの歌舞伎座ナイトは、オープニングのあと、『地獄門[4Kデジタル復元版]』の特別上映。
監督:衣笠貞之助 キャスト:長谷川一夫、京マチ子、山形 勲 1953年製作
手柄のご褒美に何でも言えといわれ、惚れた女と一緒になりたいと願うも、彼女は人妻。それでも諦めきれない男。そして、悲劇が・・・  なんとも凄いストーカー話でした。 

30分の幕間をはさんで、市川海老蔵による舞踊「男伊達花廓」
最初に女形の踊り。え?海老蔵? それにしては違うと思っていたら、花道から海老蔵登場。
そして彼を追う粋な柄の番傘を持った8人の男衆。華やかな舞台を堪能しました。

トホホな初日を挽回した2日目となりました♪



posted by sakiko at 09:56| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祝 開幕!第30回東京国際映画祭  トホホなレッドカーペット取材(咲)

10月25日、第30回を迎えた東京国際映画祭が開幕しました。
オープニングイベントのうち、六本木ヒルズアリーナでのレッドカーペットに、『否定と肯定』(12月8日公開)の試写を観終わって3時半近くに駆けつけたら、取材スペースはもう満杯。49階タワーホールで中継をご覧くださいと言われたのですが、現場の雰囲気を味わいたいと、一般観客席でなんとか見える場所はないかとウロウロ。
『エンドレス・ポエトリー』の主演アダン・ホドロフスキーが舞台で挨拶している声が聴こえて、骸骨軍団と一緒に歩き始めたのもチラリと見えましたが、もう少し見えるところはないかと、ぐる〜っとアリーナを一周。結局、舞台が真横から見える位置に落ち着きました。遠いながら舞台の袖からゲストが出てくるのがよく見えて、それなりに美味しい場所だったのですが、障害物がいろいろあって、写真がうまく撮れません。なんとか奇跡的に撮れたのが、トルコ映画『ポーカーの果てに』の一行。
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俳優さん、なかなかのイケメン♪  障害物のちょうど真ん中にお顔が入ってました!

しばらくして、『Mr.Long/ミスター・ロン』に出演しているチャン・チェンがSABU監督と共に登場したので、これは撮りたい!と、頑張りましたが、ボケボケ。高く挙げた手だけが、くっきり撮れました。あ〜情けない。
ちょうど知人から緊急呼び出しの電話が入ったので、退散。
こんな次第で、トホホな映画祭初日でした。
アリーナで取材できた(暁)さんの写真を楽しみにしたいと思います。
posted by sakiko at 09:48| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月27日

松本卓也監督インタビュー

2011年『花子の日記』でお目にかかり特別記事に。その後したコメでもばったりお会いした松本監督。3度目は新作『ミスムーンライト』のインタビューになりました。すでにイオン系の劇場で封切られていますが、11月には新宿で上映されます。可愛い女の子たちが街のためにひと肌脱ぐストーリーで、水着姿がたくさんです。それが松本監督らしく、ゆるくて可愛くて健康的。
今回のインタビューは初台で、オペラハウスの緑が雨に濡れて綺麗なので、そこで写真をと思っていたのです。
しか〜し、お話しはずんで「あっ、時間が」とあわてて終了。アホな私はそのまま地下鉄に乗ってしまいました。先にファストフード店で数枚撮ったのがあるだけです。車内ではたと気づき、携帯にメールしましたら、“こうちゃん”を演じた後藤龍馬さんと監督で“インタビュー風写真”をたくさん撮って送ってくれました。ありがとうございますっ!!
ここで、インタビュー前の画像(白石撮影)とインタビュー風(後藤龍馬さん撮影)をお見せしましょう。
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記事を上映の前にまとめなければなりません。がっ、すぐ映画祭に突入してしまいました。
もうちょっとお待ちくださいませ。
ちなみに2011年の『花子の日記』インタビューはこちら
今も若いですが、さすがに6年前は20代に見えるくらい可愛らしい。

☆インタビュー掲載しました。こちら
posted by shiraishi at 09:04| Comment(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする