2019年10月13日

『ジョージア、ワインが生まれたところ』監督インタビュー & はらだたけひで個展  (咲)

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9日(木)本郷3丁目のクイントアートハウス / 煎茶器会館で開かれていた「はらだ たけひで 個展」―ニコ・ピロスマニのほうへ に行ってきました。
岩波ホールに勤務しながら絵本作家としても実績をあげてきた原田さんの個展。
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1978年に岩波ホールで上映したグルジア(ジョージア)のギオルギ・シェンゲラヤ監督作品『ピロスマニ』(写真右端がその折のパンフレット)を通じて、グルジアの魅力にすっかりはまった原田さん。
私自身、40年程前にコーカサス3カ国のツアーに申し込みしたのに、友人の結婚式と重なり諦め、それ以来、結局まだ見ぬ憧れのジョージア。 会場には、絵だけでなく、ジョージアの写真もたっぷり。 1時間半ほど、楽しませていただきました。

私がその会場にいる間に、まるで見越したようにアップリンクさんから『ジョージア、ワインが生まれたところ』のエミリー・レイルズバック監督へのスカイプインタビュー打診のメールが届いていました。 翌日の午前中! でも、これは是非お話をお伺いしたい。即答でお願いしました。

さて、どんな質問をしよう・・・と、原田さんの個展の会場でいただいてきた「GEORGIA ワインの揺りかご」の素敵な小冊子も見てみました。
映画の中で、ジョージアの人たちが「スプラ」と呼ぶ宴会を大事にしていると出てきたのですが、その小冊子に、スプラがもともと食卓に敷かれる布のこととありました。イランでは、ソフレ(食布)を絨毯に上に敷いて皆で囲みます。スプラとソフレ、もしかしたら同じ語源かも! 歴史的にペルシアはジョージアを攻めた国ですが、お互い文化的に影響もしあっているのではないかと思いました。
イランでは今はイスラーム政権でお酒は禁止ですが、40年前までは、ワインも作っていました。特にウルミエ湖の近くの古代遺跡で見つかった壺に葡萄の種が残っていて、かなり古い時代からワインが作られていたことも証明されています。その壷の形が、ジョージアの伝統醸造に使われるクヴェヴリと呼ばれる壷と似ているのも繋がりを感じます。

翌日のインタビューで、そのことをお話してみました。エミリー監督はアメリカ人で、その繋がりについてはわからないけれど興味深い話ねと。
ジョージアでの伝統的なスプラ(宴会)は、男性は男性だけで囲むものだったそうです。日本もかつては、そんな時代があったと思い至りました。一方、イランの家庭では、男女一緒にソフレを囲んでいます。イスラームの国なのにと言われそうですが。思えば不思議。

『ジョージア、ワインが生まれたところ』
エミリー・レイルズバック監督インタビューは後日報告します。


「映画で旅する自然派ワイン」
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『ジョージア、ワインが生まれたところ』(アメリカ)と、『ワイン・コーリング』(フランス、ブリュノ・ソヴァール監督)の2本が、自然派ワインにまつわるドキュメンタリー映画として同時公開されます。
★2019年11月1日(金)、シネスイッチ銀座、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開




posted by sakiko at 18:27| Comment(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする