2019年11月17日

イスラームの幾何学模様とエッシャー (咲)

11月16日(土)
さまざまなアートに触れた一日でした。

まずは、吉祥寺の井之頭画廊での「西アジア細密画展」。
荒木郁代さん主宰の恒例の作品展。皆さん、年々腕をあげています。

次に、日本民藝館の「柳宗悦と古丹波」展へ。
古丹波の素朴な味わいもよかったのですが、併設の「朝鮮半島の工芸 ―鳥獣表現」や「木喰仏と絵馬」に、可愛いものがたくさんありました。

そして、東京ジャーミィへ。
駒場東大前にある日本民藝館から、代々木上原は近いはずと、地図で見てみたら、歩ける距離♪ 
お天気もよかったので、住宅街を散策がてら歩いていきました。20分程。

目的は、1時からの特別公開文化講座
「ジャーミイの模様の幾何学 〜美しいものには理由がある〜」
講師は、谷 克彦氏(理学博士/NPO数学月間の会 世話人・『美しい幾何学』著者)

まずは、谷克彦氏が理事を務める「NPO数学月間の会」について。
◆日本における数学月間:7月22日ー8月22日
日本数学協会が,2005年に定めたもの。
数学の基礎定数 π(22/7=3.142..) とe(22/8=2.7..) に因んで決めた期間で.数学への関心を高めるイベントが各地で開催されるよう応援しているとのことです。
詳しくは→ http://sgk2005.saloon.jp/

さて、本題。
コンパスと定規で作図できるイスラームの幾何学模様。
平面を埋め尽くす繰り返し模様のパターンを図解して説明してくださいました。
その中で、出てきたのが、“エッシャーの極限としての円”。
つい数日前、試写で観た『エッシャー 視覚の魔術師』の中で出て来た絵でした!
P1300334 essya.JPG
エッシャーというとトリックアートという位しか知識のなかった私。
オランダ人ですが、イタリアで結婚、息子がムッソリーニに傾倒しそうになり、スペインへ。そこで出会ったのが、アルハンブラ宮殿のタイル。感銘を受け、描いたのが上記の絵という次第。
エッシャーの人生を知ることのできる興味深い映画です。

『エッシャー 視覚の魔術師』
公式サイト:http://pan-dora.co.jp/escher/
★2019年12月14日(土)にアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開

講演が終わって、モスクの礼拝室へ。何度も訪れているモスクなのに、連続する幾何学模様の数々に、あらためて目がいきました。
P1300362 jami.JPG

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講演会に来ていたお友達と、遅いランチ。
モスクの斜め向こうの、少し笹塚方面に「社食堂」というお店があって、いつも笹塚から来るときに気になっていたので行ってみました。
ビルの半地下が建築設計事務所で、その半分が食堂という次第。建築事務所の社食も兼ねているとのこと。日替わり定食のメインが肉か魚を選べて、副菜3種ついて、千円。とっても美味しかったです。
P1300368.JPG
ところで、半地下は日本では珍しいですが、韓国では貧しい人や学生が暮らしているのがドラマなどでよく出てきます。
つい先日、これまた試写で観た『パラサイト 半地下の家族』が、まさに半地下に暮らす貧しい一家が主人公。ポン・ジュノ監督と、ソン・ガンホが組んだ4作目の話題作。いや〜面白かったです。
半地下の家の凄まじさ!
韓国では、屋上に増築した「屋根部屋」も、貧乏人の借家としてよく出てきます。
夏は暑そうだけど、半地下よりいいかな。

『パラサイト 半地下の家族』

http://www.parasite-mv.jp/
★2020年1月10日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか全国公開




posted by sakiko at 22:19| Comment(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする