2021年11月07日

怒涛の東京国際映画祭&東京フィルメックス 行動記録です (咲)

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10月30日から始まった東京国際映画祭と東京フィルメックス、あっという間に終盤です。
同時開催で、中東中心に予定を立てましたが、究極の選択を迫られ、泣く泣く諦めた作品も多々ありました。しばらく同時開催が続くらしく、なんとか少しでもずらしていただけないかと願うばかりです。

映画祭初日の10月30日は高校の同級生の所属する東京アカデミー合唱団の演奏会が2年ぶりにやっと開かれるので、どうしても外せない上映がないといいなと、スケジュールが発表されるのをドキドキしながら待ちました。中東関係の作品はなかったので、安心して演奏会へ。
2019年10月に開催予定が、台風で翌年3月に延期になったのですが、コロナでさらに延期という次第でした。
演奏会の前に、同級生3人で久しぶりの会食。やっと少し日常が戻ってきました。
演目は、サン・サーンスのレクイエムと、フォーレのレクイエムとラシーヌの賛歌。レクイエムといっても、明るく希望のもてる、まるで天国にいるような素敵なレクイエムでした。

備忘録で、映画祭期間の行動記録だけ簡単に!

10月31日(日)
10:20〜『見上げた空に何が見える?』(ジョージア)150分 FILMeX 朝日ホール
一目惚れし、翌日、白い橋のそばのカフェで会う約束をしたのに、お互い外見が変わってしまった二人。恋の行方は? クタイシの町を舞台に繰り広げられる風変わりで可愛い物語。

合間に都内自宅の本所吾妻橋に行って選挙投票。

15:50〜17:35 『ある詩人』(カザフスタン)TIFF シネスイッチ銀座2
文壇に認められない詩人。権力に抗い処刑された19世紀の詩人マハンバトゥに思いを馳せる・・・
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大急ぎで帰宅して、父と夕食を済ませ、20:30〜 『ある詩人』ダルジャン・オミルバエフ監督にZOOMでインタビュー
接続が何度か切れてあせりました。切れている間、ずっと監督がお話されていたので、助かりました。
22:00〜『ある詩人』TIFFトークサロン

11月1日(月)
9:50〜11:44 『四つの壁』(トルコ)TIFF シネスイッチ銀座1
クルド人の音楽家ボランは、イスタンブルの海の見える部屋をローンで購入し、内陸部で暮らす妻子を迎えに行くが、交通事故で妻子を亡くしてしまう・・・

久しぶりにお会いしたF氏をお誘いして、旧泰明小学校向かいにあるポルトガル料理ヴィラモウラで牛肉の赤ワイン煮。千円。+100円でコーヒー。

13:40〜15:00 『ザクロが遠吠えする頃』(アフガニスタン)TIFFシネスイッチ銀座2
アフガニスタン、カーブル。父を亡くした9歳の少年は路上で物を売り一家を支えている。オーストラリア人記者と知り会い、俳優になるきっかけを掴むが・・・ 11/6に開催されたTIFFトークサロン 

15:20 『小石』(インド)FILMeX 朝日ホール
暴力的な父から逃げた母を呼び戻しにいくおとなしい息子。父親の背中から溢れる怒りに圧倒されました。

11月2日(火)
12:10〜13:49 『最後の渡り鳥たち』(トルコ)TIFF シネスイッチ銀座2
トルコ南部、テント暮らしをする遊牧民の家族。国から定住を促される中、毅然と遊牧を守る女性。
11/5に開催されたTIFFトークサロン

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トルコ料理が食べたくなって、コリドー街のイスタンブールへ。ランチ営業していて、ほっ! ズッキーニとピーマンのピラフ詰め。サラダ、スープ、ドリンク付きで1100円。

15:25〜16:46 『世界、北半球』(イラン)TIFF シネスイッチ銀座2
イラク国境に近いイラン南西部シューシュの町。戦争の爪痕に翻弄される一家の物語。
映画の詳細&TIFFトークサロン

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17:30〜 『四つの壁』バフマン・ゴバディ監督にZOOMでインタビュー@日比谷TIFF事務局にて。
しばらくイスタンブルにいましたが、この日は、ロンドンにいたゴバディ監督。イランに戻れず、お母さまにも会えない日々が続いています。これからどこで映画を撮るか思案中とのことでした。
インタビュー記事
TIFFトークサロン

18:30〜『砂利道』(イラン)FILMeX朝日ホール
年の離れた兄弟。両親と犬と共に車を国境近くまで走らせるが、それは兄との別れの旅だった・・・  ジャファル・パナヒ監督の息子パナーの長編デビュー作。

終わってから、イラン人のAさんとPさんと焼き鳥屋さんへ。皆でコロナもやっと収まってきたのを実感! でも予断を許さないですね。
二人は20年以上前、東京国際映画祭のイラン映画上映の時に知り合った方たち。
Pさんは、パナー・パナヒ監督と知り合いで、リモートQ&Aで監督から名前が出て驚いてました。37歳という革命前を知らない監督が、王制時代の流行歌を使っていることにも驚いてました。


11月3日(水)
10:20〜115分 『永遠に続く嵐の年』(パナヒほか7名の監督)FILMeX 朝日ホール  最初のパナヒ監督の作品、91歳のお母様が防護服で訪ねてきたところから、もう脱力。最初は嫌がっていたイグアナと最後は手を取り合っているという微笑ましい作品で、癒されました。今も思い出しては癒されています。

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一緒にパナヒに癒された友人と、ミッドタウン日比谷から皇居を眺めました。

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14:10〜123分 『永安鎮の物語集』(中国)リモートQ&A FILMeX 朝日ホール

18:20〜109分 『アヘドの膝』(イスラエル) FILMeX 朝日ホール

11月4日(木)
11:30〜13:25 『チュルリ』(インド)TIFF よみうりホール
ケーララ州山奥の村チュルリに犯人を追って潜入捜査にやってきた刑事二人。奇怪な出来事に巻き込まれる・・・  『ジャッリカットゥ 牛の怒り』ペッリシェーリ監督の作品。本作も奇妙な世界でした。

14:00〜15:30 バフマン・ゴバディ × 橋本愛 アジア交流サロン@東京ミッドタウン日比谷 6階 ガーデンテラス 日比谷公園の緑が綺麗でした。ゴバディ監督が最後に、「後ろの美しい森が、こっちを見なさいと言ってます。目を遠くに走らせることも大事」と語りました。
報告記事

15:50〜17:33 『最初の花の香り』(台湾) TIFF シネスイッチ銀座2

18:20〜110分 『ただの偶然の旅』(中国)リモートQ&A FILMeX 朝日ホール
一人の若い女性が旅で訪れたチベット・ラサの高級ホテルに展示してある聖なるロブスターを故郷の島の灯台のもとに帰そうと車を走らせる物語。ちょっと独りよがりな感じ。

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終わってから(暁)さんとベトナム料理。昼食をとる時間がなくて、やっと食事! 

11月5日(金)
12:00〜90分 『魔法使いのおじいさん』(インド)FILMeX 朝日ホール
1979年のアラヴィンダン監督作品の修復版。もう何年も前に観ていますが、不思議な映画だったということしか覚えてなかった!

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旧泰明小学校向かいにあるポルトガル料理ヴィラモウラで豚肉と豆の煮込み、千円。

15:20〜86分 『狼と羊』(アフガニスタン)FILMeX 朝日ホール
アフガニスタンの山間の社会と隔絶した村で、伝統的な暮らしを営む人々。そこにもターリバーンの脅威が襲ってくる・・・

11月6日(土)
連日出かけて疲れ果てて、休養日にしました。
ほんとは、10:30〜『行くあてもなく』と、14:20〜『瀑布』(台湾)を観る予定でした。いずれもFILMeX 

そして明日 11月7日(日)は・・・
10:20〜12:01 『クレーン・ランタン』(アゼルバイジャン)TIFF シネスイッチ銀座1 
12:40〜152分 特別上映A『時代革命』(香港)

16:50〜 東京フィルメックス授賞式 + 『メモリー・ボックス』(レバノン)100分 Q&A 朝日ホール 
の予定です。
もう寝なくては・・・

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銀座は華やかな中に大人のムード♪


posted by sakiko at 02:12| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

TIFF8日目(白)

11月6日(土)
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会場の一つ:HTC有楽町入口

●『ASU:日の出』(スリランカ)
裕福な夫と可愛い娘と何不自由なく暮らす美しい妻。待望の男の子を身ごもった直後にガンが見つかった。子どもを諦めることはせず、抗がん剤を拒み、治療は出産後から。病状は悪化して手の施しようがなく衰弱していく。
僧侶にわが身をささげ火に飛び込むウサギの話が語られます。日本にも同じ話がありますね。妻はウサギの絵を描いて遺します。
闘病の末亡くなった友人知人を思い出しながら観ました。

●『ちょっと思い出しただけ』(日本/松井大悟監督)コンペ
途中から入場して後半1時間ほど。
こういうラブストーリーのヒロインの伊藤沙莉さんて初めて見た気がします。22年早春公開予定。https://choiomo.com

●『一人と四人』(チベット)
きのう昼食後で居眠りしたところを見直して、安心したらまた寝てしまいました。
3本目は休憩タイムか(汗)。4、5本目はおかげ様にて復活。

●『ヴェラは海の夢を見る』(コソボほか)コンペ
手話通訳者のヴェラ。判事の夫が遺書も遺さず自殺した。葬儀の後、夫の従兄から彼に管理を任せていた郊外の家を「夫からもらう約束だった」と言われる。
ヴェラは最初頑として断りますが、身の危険を感じるようになります。同時に唐突な自殺の真相が明らかになっていきます。ヴェラの夢見る海は自由の象徴?夢でも見なきゃ人生やっていけないのだ。

●『リベルタード』(スペイン)ワールドフォーカス
ノラは15歳。祖母の住む別荘に家族で訪れ、リベルタ―ドと出会った。コロンビアから出稼ぎにきている家政婦の娘で、母親と離れて奔放に育っていた。同じ年頃なのにずっと大人びている彼女は、ノラを禁じられている夜の街に連れ出す。

全部観終わったわけではないけれど、女性監督作品で現状に口をつぐむのでなく戦うヒロインの映画が印象に残りました。(白)

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ミッドタウン6F広場:トーク会場は撤収されたところでした。

posted by shiraishi at 00:00| Comment(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする