2022年05月11日

『ゆめパのじかん』取材(白)

5月11日(水)
渋谷で『ゆめパのじかん』の重江良樹監督取材。
公開は7月ですが、大阪から試写と取材のために上京してくださいました。
前作『さとにきたらええやん』(2015)、今回の『ゆめパのじかん』も子どもたちにフォーカスしています。どちらも好きなドキュメンタリーなので、お目にかかるのを楽しみにしていました。
宣伝のSさん、Nさんもお久しぶり。
印象が薄れないうちに書き起こしをしなくては。
公開1週前には掲載しますので、お待ちくださいね。

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ゆめパとは川崎市にある「川崎市子ども夢パーク」のことです。2000年に「川崎市子どもの権利に関する条例」が制定され、2003年その条例に基づいて、作られた施設です。子どもの「やってみたい」を大切にする子どもの居場所です。こんなところが全国にいくつもあれば、子どもや大人にどんなにいいでしょう。川崎市すごい!(白)

「川崎市子ども夢パーク」HP
https://www.yumepark.net/

『さとにきたらええやん』HP
http://www.sato-eeyan.com/
『ゆめパのじかん』HP
http://yumepa-no-jikan.com/
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2022年05月08日

2日間限定、緊急特別上映会 香港映画『少年たちの時代革命』 &本誌105号掲載『理大囲城』『時代革命』

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(C) 映画「少年たちの時代革命」上映企画会

日本でも上映された、映画『理大囲城』『時代革命』と共に、台湾アカデミー賞(金馬奨)を席捲した衝撃作が日本初公開!

6月4日(土)・5日(日)にユーロライブにて、2日間限定で『少年たちの時代革命』(原題:少年)の緊急特別上映会が開催されます。『少年たちの時代革命』は、香港の無名の新人監督たちが極秘裏に制作した香港民主化運動の中でもがく若者たちを描いた青春映画です。

2019年6月9日よりはじまった香港民主化デモから3年、2020年7月に「香港国家安全維持法」が施行され2年がたち、中国当局の締め付けで自由が失われてしまっ香港では、映画への検閲、規制も厳しくなり、香港の言論と表現の自由が一段と狭まっています。
また、本日、5月8日の香港行政長官選挙では、とうとう中国の後押しを受けた唯一の候補者だった警察出身の李家超・前政務官が当選しました。政権運営は直接的に中国側の意向を反映するものになり、一国二制度の有名無実化が進み、さらに民主的な行動が制限されるようになるのではないかと思われます。
香港では、毎年6月4日に天安門事件(1989)の追悼集会が開催されていましたが、国家安全維持法施行後は、そういう集会も許可されなくなりましたし、このような作品も上映ができなくなりました。日本からエールを送る意味でも、この上映会にぜひご参加を!

■日時・会場
2022年6月4日(土)・5日(日) ユーロライブ(渋谷)にて緊急特別上映
■スケジュール 両日10:00の回のみ。
上映後、レックス・レン監督、ラム・サム監督によるオンライントークイベントあり(予定)
■チケット:1,800円(税込)均一
オンライン:5/10(火)0:00よりlivepocket ticketにて発売開始。
      http://t.livepocket.jp/t/4eix4
窓口:当日開演30分前より(現金のみ)販売。
   オンライン販売で完売した場合は窓口での販売はありません。
主催:映画「少年たちの時代革命」上映企画会

『少年たちの時代革命』 (原題:少年)
監督: 任俠(レックス・レン)、林森(ラム・サム)
出演:曾睿彤(マヤ・ツァン)、余子穎(ユー・ジーウィン)、孫君陶(スン・クワントー)
香港/2021年/DCP/86分

★ドキュメンタリー映画だけじゃない! 2019年香港民主化デモを描く
2019年、民主化デモで示した民意が香港政府に受け止められていないことに対し、無力感や絶望感を募らせ抗議の自殺をする若者が続出していた。
デモに参加していた少女YYは警察に逮捕される。さらに親友が香港を去り、自分との友情を絶とうとしていることを知る。YYはSNSにメッセージを残し、ひとり香港の街に消える。ナム、ルイス、ゾーイは、SNSでYYのメッセージを見つけ、SNSを頼りにYYを探し出そうと集まる。
デモに参加する10代の若者、そして参加者たちを後方支援するソーシャルワーカーやなど、年齢も職業もちがう人々が助け合い、時にぶつかり合いながら、少女YYを探し香港の街を駆け巡るが、YYを見つけ出せずに時間だけが過ぎてゆく。
実際のデモ映像を織り交ぜた緊迫感ある展開で、少女YYの絶望する心、仲間を失いたくないと願うデモ参加者たちの悲痛な思いが描かれた、香港の若者の心が映し出された青春映画に。

2021年カンヌ国際映画祭、第22回東京フィルメックスにてサプライズ上映された『時代革命』(監督:周冠威)、山形国際ドキュメンタリー映画祭2021で最高賞になるロバート&フランシス・フラハティ賞を受賞した『理大囲城』(監督:香港ドキュメンタリー映画工作者)は、日本でも大きな話題になりましたが、台湾金馬奨では、これらの作品と共に、香港の無名の新人監督・任俠と林森による『少年たちの時代革命』が最優秀新人監督部門、最優秀編集賞部門にノミネートされる快挙。
香港民主化デモを描いたドキュメンタリー映画が注目される中、フィクション映画でも香港映画の新たな才能が出現した。

任俠(レックス・レン)監督と林森(ラム・サム)監督から、緊急特別上映会開催に寄せるコメント
映画「少年たちの時代革命」上映企画会記事より

【監督:レックス・レン(任俠)】
いままで映画上映後のトークにあまり興味が持てなかった。映画を見ることはとてもプライベートなことで、あまり解釈を加えたくないと思うからだ。しかし台湾で『少年たちの時代革命』が劇場公開され、オンライントークに参加してから考えが変わった。観客との絆を深く感じたからだ。それは『少年たちの時代革命』という映画の特殊性によるかもしれない。この映画を創作したことで、僕も少年の精神を取り戻せた。どんなに悲しい体験をして深く傷付けられたとしても、すぐに前を向き、元気に遊んだり、頑張ろうと思えるような、無邪気な精神だ。『少年たちの時代革命』を見て、あなたは泣くかもしれない。でも今度オンライントークで会うとき、僕は冗談を言ってあなたを笑わせるつもりだ。実は年齢的に、僕はもう少年ではない。でも永遠に少年のように若くありたい。あなたもそうなるように。

【監督:ラム・サム(林森)】
『少年たちの時代革命』が日本で上映されることを、とてもうれしく思う。2019年夏、ちょうど香港民主化デモが始まった頃、日本へ旅行に行った。あるレストランで、僕が香港人と知り、店長が挨拶に来た。「香港のデモを見て、香港人の勇気に感動した」という彼の励ましの言葉に、とても心強くなった。日本人も香港で起きていることに関心を持ってくれていることを知った。3年後の今日、香港は変わった。世界も変わった。『少年たちの時代革命』が日本で上映されることで、現在とても悲観的な状況で生きている香港人に、光を与えることができるのではないかと思う。この映画を通じて、日本、そして世界中、自由を愛する人々と繋がることができたら、そして、我々からなにか生きる力を分かり合うことができたらと思う。ありがとう。

★6/4(土)・5(日)ユーロライブ上映後、監督オンライントークイベントも開催★

*4月末に発行されたシネマジャーナル本誌105号にも、山形国際ドキュメンタリー映画祭2021で最高賞になるロバート&フランシス・フラハティ賞を受賞した『理大囲城』(監督:香港ドキュメンタリー映画工作者)と、第22回東京フィルメックスにてサプライズ上映された『時代革命』(監督:周冠威)が紹介されています。興味ある方はぜひ購読を。

シネマジャーナル105号 目次
定期購読・バックナンバー 申し込み方法
シネマジャーナル 購読申請表
シネマジャーナルHP トップページ

*参照記事
また、香港の民主化運動関連のインタビュー記事が下記にもあります。

●シネマジャーナルHP 特別記事
『革命まで』2015年 香港
郭達俊(クォック・タッチュン)監督&江瓊珠(コン・キンチュー)監督インタビュー 山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015にて

●シネマジャーナルHP 特別記事
『乱世備忘 ― 僕らの雨傘運動』英題 Yellowing   
香港/2016年/128分カラー/広東語
山形国際ドキュメンタリー映画祭2017 アジア千波万波 小川紳介賞受賞
陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー
山形国際ドキュメンタリー映画祭2017にて  2017年10月11日

●シネマジャーナルHP 特別記事
『乱世備忘 僕らの雨傘運動』 陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー(公開時) 2018年07月22日
まとめ 宮崎 暁美
posted by akemi at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画上映情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

廣瀬和司写真展でカシミールに思いを馳せました (咲) 

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GW、あまり出かけなかったのですが、これだけはと、4日(水)、廣瀬和司写真展「Lost not forgotten」に行ってきました。
廣瀬和司さんがインド側カシミールで1998年から取材してきた中から、ペレット弾による被害者や行方不明者について等、人権侵害の問題を中心に構成したもの。

会期:2022年4月29日(金・祝)〜5月8日(日)最終日17:00まで
会場:「イズモギャラリー」(新宿区喜久井町29−12 art BLD 地下一階)
アクセス:https://www.izumo-corp.co.jp/image/izumogallery_map.gif
HP:https://www.izumo-corp.co.jp/gallery.html

展示された写真約40点のほか、スライド80点や動画もあって、1時間ちょっと会場にいましたが、まだまだ時間がほしかったです。(後の予定があって退出)

私が着いた時に、シュリーナガル出身の男性と、その日本人の奥様のカップルがいらしてました。観光客もたくさん来て、いいところだったのに、1989年以来落ち着かなくなって・・・と。
実は、私はその1989年9月に、シュリーナガル経由ラダックに行くツアーに申し込みしていて、状況が急に悪化してツアーキャンセルになったのでした。
イスラーム文化圏のカシミールから、徐々に山をあがってチベット文化圏に変わるのを観たくて選んだツアーでした。
シュリーナガルの蓮の花が咲く中を行くボートや、ハウスボートのホテルの写真に憧れてのことでした。その後、ラダックには行きましたが、デリーから飛行機で飛んだので、カシミールは未踏の地。
コロナ前には、ツアーも出ていて、実際に行った方は落ち着いていると思った方も多いようです。
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でも、写真展では、行方不明になった家族の写真を掲げて探す人たちや、目をそむけたくなる酷い写真がいっぱい・・・
それが今も続くカシミールの現実なのだと思いました。
何か大きな紛争や暴動が起こらないと報道されません。

今、報道はウクライナ一色!
アフガニスタンもミャンマーもシリアも忘れられているのに、カシミールはさらに忘れ去られてますよね・・・
あ、パレスチナも・・・ さらにほかにも忘れられているところがありますね・・・


写真展は今日で終わってしまいますが、
廣瀬和司さんの活動報告はこちらでどうぞ!
カシミール報告 アジアプレス・ネットワーク内
https://www.asiapress.org/apn/author/hirose/

カシミールでの紛争を描いた映画で思い出すのは、最近だと『バジュランギおじさんと、小さな迷子』。こちらは、ラスト、緊迫感がありながら、迷子になっていた少女がインド側からパキスタン側にわたる姿にほのかな希望を抱きました。

カシミールでのテロに『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を思う(咲)
http://cinemajournal.seesaa.net/article/464190452.html

もう1作、思い出したのが、2011年のアジアフォーカス福岡国際映画祭で上映された『カシミールの秋』。こちらは、カシミールで暮らす人たちの日々の苦悩を感じさせてくれるものでした。 当時の日記をここに再掲しておきます。

スタッフ日記 2011年9月第4週
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『カシミールの秋』(インド)のアーミル・バシール監督にインタビュー。紛争の続くカシミールで不安におののきながら暮らす庶民の日々を描いた作品。監督は、温和な面持ちの美男子。インドというより、イランかトルコかはたまたラテン系の雰囲気。カシミールは印パ分離独立前、マハラジャはヒンドゥー、住民のほとんどがムスリムだけど、平穏に暮らしていた藩王国。監督いわく、軍隊に志願する人もなく、本来闘わない人たちなのだそうです。インド軍の駐留する状態が早くなくなって欲しいと静かに語ってくださいました。

************

廣瀬和司写真展会場の「イズモギャラリー」は
東京メトロ東西線「早稲田駅」2番出口 徒歩6分
都営地下鉄大江戸線「牛込柳町駅」東口 徒歩7分
都営地下鉄大江戸線「若松河田駅」 徒歩9分
という立地でした。

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「牛込柳町駅」東口を出て、会場に向かう道の右手にあった天祖神社が素敵でしたので、オマケ!




posted by sakiko at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月03日

韓国ドラマ「応答せよ」シリーズ見終えました。(白)

きのうやっと最終話を見終えました(Amazonプライム)。
この「応答せよ」のシリーズ、3つあります。
・「応答せよ1997」(2012)プサン。アイドルH.O.Tおたくのシウォンと幼馴染、級友たち。
・「応答せよ1994」(2013)ソウルの下宿(男子5人、女子1人)。ヒロインのナジュンは男子バスケの選手に夢中。
・「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」(2015)ソウルの横丁。ヒロインのドクソンと幼馴染、その家族たち。

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背景になった時代がうまく取り込まれています。政治、社会現象、暮らしのようす、映画やヒット曲と…ああこんなことがあったなと思い出します。子どものころ、高校生・大学生、大人になってからと3つの時間軸でドラマが進みますが、ややこしくはありません。
劇中に沢山登場する若手の誰と誰がカップルになるのか、で毎回引っ張るので「〇〇推し」で沸騰したそうです。ソ・イングク、パク・ボゴムほか若手がブレイクするきっかけにもなっています。人気ドラマなので、新しいドラマに前の出演者が登場したり、カメオ出演の俳優がいたりの楽しみもあります。ヒロインの両親(ソン・ドンイル&イ・イルファ)は3作通じて出演。このお母さんの作る料理が大量でいつも山のように出てくること、家族の喧嘩が派手で、大きな声でどなるわ、手も足も出るわとものすごく賑やかで漫画みたい。お父さんはよく怒るし、弱みを見せたくなくて虚勢をはります。またどのキャラもお母さん思い。大人になっても「オンマ〜」とよく泣きます。
1988年が舞台の「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」が私には一番面白かったです。恋愛要素のほかに、ホームドラマがしっかり描けているからでしょうか。親世代の俳優がうまい人ばかりで親側の気持ちにも感情移入できます。双門洞で仲良く暮らす家族たちの悲喜こもごもに泣かされました。「三丁目の夕日」で、日本の懐かしい風景にきゅんとしたように、韓国の人たちにもこれが一番響いたんじゃないかな。
びっくりしたのは最初のタイトル場面に、香港映画『男たちの挽歌』のレスリー・チャンのシーンが入ること。大人気だったのね。最終話では主要メンバー5人が揃って『男たちの挽歌』ビデオを見ながら”広東語の主題歌”を歌っているんです。キャストが実生活でも仲良しというのが納得のあったかいドラマでした。

U-NEXT、Netflix、Amazonプライムなどで配信中。
posted by shiraishi at 13:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする