2023年01月29日

『百姓の百の声』上映会情報(暁)

昨年(2022)11月5日からポレポレ東中野を皮切りに劇場公開した『百姓の百の声』(柴田昌平監督)ですが、今後は全国各地で上映が始まっています。柴田監督から「『百姓の百の声』は今年も各地で上映していきます」と上映情報が来ましたのでスタッフ日記に載せます。
また自主上映の受付が2月1日から始まります。希望の方は最後に連絡先がありますので、ぜひ応募を!

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柴田昌平監督より
「農」への理解を「点」から「面」に広げたい 僕の30年来の夢でした。
この映画は、百姓の叡智の世界へダイブしていきます。長い時間かけて培われてきた技術と知恵を分かち合い、日本の食を守りつづけてきた百姓たちの姿を映しています。
「百姓」という言葉は放送禁止用語でもあり、差別用語と思っていらっしゃる方も多いかもしれません。しかし実際は農家の人たちにとっては「何でもできる人」という誇りある言葉。近代の中で歪められてきた「農」にまつわる言論空間に対して、「百姓」の復権を願った意味も込めてこの作品を作りました。

柴田昌平監督
ドキュメンタリー映像作家。代表作に『ひめゆり』『千年の一滴 だし しょうゆ』『森聞き』など。プロダクション・エイシア代表。

『百姓の百の声』公式サイト
2022年製作/130分/日本
配給:プロダクション・エイシア

『百姓の百の声』上映情報 HP劇場情報

■ Denkikan(熊本) 1/27〜2/2  
 ◎1/28(土)監督とゲストによるトークイベント予定

■ガーデンズシネマ(鹿児島)1/28〜2/3 ※1/31休館
 ◎1/29(日)監督とゲストによるトークイベント予定

■シネマ・チュプキ・タバタ(東京)1/19〜/1/31 ★上映中
 ◎1/31(火)プロデューサー舞台挨拶予定

■長野相生座・ロキシー 1/20〜2/2 ★上映中
  
■フォーラム山形 2/3〜9 ※1週間限定上映
 ◎2/4(土)監督とゲストによるトークイベント予定

■フォーラム福島 2/3〜9 ※1週間限定上映
 ◎2/4(土)監督とゲストによるトークイベント予定

■チネ・ラヴィータ(仙台)2/3〜9 ※1週間限定上映
 ◎2/5(日)監督とゲストによるトークイベント予定

■エイシア映画広場(東京)2/10 ※1日のみ
 ◎以後不定期に上映予定

■新宿・野鳥の森シアター(東京)2/11 ※1日のみ
 ◎以後不定期に上映予定

■円◎結(シネまるむすび)(岡山)2/17〜20、2/24〜27 
 ◎2/25(土)監督舞台挨拶予定 

■宝塚シネ・ピピア(兵庫)2/17〜2/23 ※1週間限定上映

■シネマアミーゴ(神奈川)2/19〜3/4

■シネマ尾道(広島)2/25〜3/3
 ◎2/25(土)、26(日)トークイベント予定

■シネマテークたかさき(群馬)3/3〜3/9 
 ◎3/5(日)監督とゲストによるトークイベント予定

■シネ・ウインド(新潟)3/4〜3/17
 ◎3/4(土)監督とゲストによるトークイベント予定

■YCAMシネマ(山口)3/4〜5、3/11〜3/21※3/6〜3/10休館
 ◎3/4(土)プロデューサーとゲストによるトークイベント予定

■萩ツインシネマ(山口)3/4〜
◎3/5(日)プロデューサーとゲストによるトークイベント予定

■シネマディクト(青森)3/18〜
◎監督とゲストによるトークイベント予定

■KBCシネマ1・2(福岡)3/21(火・祝)※1日限定上映

■シアター・シエマ(佐賀)3/24〜3/30
 ◎3/25(土)監督とゲストによるトークイベント予定

■日田リベルテ(大分)3/25〜
 ◎3/26(日)監督とゲストによるトークイベント予定

■深谷シネマ(埼玉)3/26〜4/8 ※火曜休館
 ◎3/26(日)プロデューサー舞台挨拶予定

掲載以外の地域でも決まり次第、映画公式サイトでお知らせいたします。
https://www.100sho.info/

【自主上映会スタート】
自主上映会をしてくださる皆さんも動き出しています。
映画館での上映予定が無い地域では、2月から受付を始めます。
詳細は2月上旬に公式サイトでお知らせいたします。
詳しくは下記事務所へお問合せください。

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プロダクション・エイシア
〒202-0015 東京都西東京市保谷町2−7−13
電話 042-497-6975
http://www.asia-documentary.com/
info@asia-documentary.com
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posted by akemi at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シャー・ルク・カーン復活作『Pathaan』  インドで大ヒット公開中! (咲)

シャー・ルク・カーンの熱烈ファンMさんから、「新作『Pathaan』 ヒット街道ばく進中!」と、メールをいただきました。 私も、『ラジュー出世する』(1992年、監督:アジズ・ミルザー)が、1997年に日本で公開された時に観て以来の大ファン。

テルグ語映画『RRR』が、インド本国はもとより、欧米でも大ヒット。日本でも昨年10月の公開以来、上映館を増やしながらのロングランで、新たにブロマイドセットも売り出されるほど。
Mさんによれば、「タミル映画の大ヒット作『K.G.F.2』やテルグ映画の『バーフバリ2』も超す勢いで『Pathaan』はヒット中だそうですよ。さすが、『RRR』は抜けそうにないですが」とのこと。
ヒンディー語のボリウッド映画、久しぶりの快進撃、私も嬉しいです。

Mさんから、下記のようなリンクも届きました。
https://twitter.com/taran_adarsh/status/1619265814691188736
https://twitter.com/bob_almost/status/1618360062422179843

女性とか男性とかアクションとか関係なく大人気みたいです。
https://twitter.com/itzzRashmi/status/1619286535286951937
(ほかにもいろいろ!)

そんな中、1月27日(金)の朝、NHK国際報道 キャッチ世界のニュースで『Pathaan』を巡る話題が出ました。

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NHKキャスターによる前振り:
インドでイスラーム教徒のスターが主演したボリウッド映画の新作が、ヒンドゥー教徒の気持ちを傷つけたとして抗議行動がおき、一部の映画館で上映禁止になる事態になっています。
さらにBBC作成のモディ首相についてのドキュメンタリーをインド政府が上映禁止にしたことにも反発が出ていて、表現や報道の自由を巡る議論が起きています。

CNAシンガポール 
ボリウッド映画界の大物シャー・ルク・カーンさんの主演する最新作『Pathaan』は大勢の人を映画館に向かわせていますが、右派のヒンドゥー教徒から激しい攻撃や抗議を招く問題作となっています。イスラーム教徒のシャー・ルク・カーンさんのカムバックで注目される作品ですが、マディヤ・プラデーシュ州など一部の映画館で抗議活動などで上映禁止になり、これに対してイスラーム教徒からも反発が起きています。ヒンドゥー教団体によれば、共演の女優の歌が流れる時に、サフラン色のビキニを着ていて、ヒンドゥーで崇高なものを象徴する色とされていることから、このシーンがヒンドゥー教を信奉する者の気持ちを傷つけたというものです。
ヒンドゥー至上主義的政府のもと、イスラーム教徒との溝が深まった中で起こった問題です。
2002年のグジャラート州で1000人あまりの死者が出る暴動になった時、当時の州知事だったモディ氏が暴動を阻止することができなかったことを検証するBBCのドキュメンタリーを政府が放映中止にしたことも問題になっています。特定の信頼できない情報を押し付ける意図をもったプロパガンダだとしてオンライン上映を禁止。禁止されても、デリーのある大学で上映しようとしたところ、インターネットを遮断されたり、別の大学では逮捕者が出たとされています。

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こんなヒンドゥー至上主義の動きにめげずに、『Pathaan』が評価され、インドでロングランされることを願うばかりです。

Pathaan(パターン)とは、アフガニスタン全域からパキスタン北西部にかけての地域に住むアーリア系の民族パシュトゥーンのことをイギリス人たちが呼んだ名前。
以前、パキスタンのパシュトゥーン族の社長のもとで少し働いたことがあるのですが、「シャールクは我らパシュトゥーンの誇り」とおっしゃっていて、社長の持っているDVDはすべてシャー・ルク・カーン主演作でした。(100本以上出演しています) 
映画『Pathaan』の内容をよく知らないのですが、どんな思いでシャー・ルクが演じたのか知りたいところです。

そして『Pathaan』を、日本語字幕付きで是非観たいです♪


実は、2月10日に公開されるヒンディー語映画『バンバン!』(2014年製作)は、『Pathaan』のシッダールト・アーナンド監督作品なのです。 
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c️Fox STAR Studios

『バンバン!』公開は、『Pathaan』日本公開の前哨戦?と密かに期待している次第です。


★『PATHAAN パターン』日本公開決定!
pathaan.jpg
9.1Fri 新宿ピカデリーほか全国ロードショー.
https://pathaan-movie.com/
posted by sakiko at 20:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月22日

映画『柳川』 アジアフォーカスを懐かしく思い出す (咲)

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名古屋のミッキーさんが毎日・映画三昧で紹介していて気になっていたチャン・リュル監督の映画『柳川』。
1月19日にやっと観てきました。
この日、1時から『バビロン』の試写があったのですが、長い映画なので、終わるのが4時過ぎ。時間的に観られる映画は・・・と検索して、17:05から新宿武蔵野館であるのがわかった次第。

北京で暮らす中年の独身男ドン。末期癌を宣告され、長年疎遠になっていた兄・チュンを旅に誘う。行先は日本の柳川。兄の恋人で、ドンも密かに愛していた女性の名前が実は「柳川(北京語読みでリウ・チュアン)」。彼女はある日突然二人の前から消えた。今は柳川で暮らしているとわかり、ドンは兄を誘って訪ねていく・・・
物語のさらに詳細はミッキーさんの記事:郷愁さそう町の風情が主役 12月30日公開『柳川』で、どうぞ!


柳川を始めて訪れたのは、大学3年が終わった春休み。高校を卒業した妹を誘って、九州一周の旅をした折のことでした。柳川に程近い瀬高にあったルノワルユースホステルに泊まった翌日に訪ねました。貧乏旅行で、川下りは諦め、掘割を優雅にゆく船を川沿いから眺めたものです。柳川藩主立花邸 御花は見学しましたが、柳川名物のせいろ蒸しのうなぎは、少し安いお店でいただいた記憶があります。
その後、20代の時にあと2回柳川を訪れ、川下りも楽しみました。
それから30年ちょっと経って再訪したのが、2007年のアジアフォーカス福岡国際映画祭に行った時のことでした。
(スタッフ日記2007年9月第3週に書いていて、行った年が判明しました!)
その日記には、下記のように書いていました。

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福岡滞在の最終日の午後、映画はお休みにして、柳川に行って来ました。西鉄の「太宰府・柳川観光きっぷ」は、往復乗車券、川くだりにお土産もついたお得な切符。(さらに、かんぽの宿のお風呂に入れる「湯ったり柳川きっぷ」もあります。)これなら人が集まらなくても確実に川くだりができるという次第。
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で、船着場まで案内されたのは、私一人。40分待たされましたが、結局、貸切状態で川くだり! 若い船頭さんに「柳川には30年ぶり」と言ったら、「生まれる前ですねぇ」と言われてしまいました。
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翌年のアジアフォーカスでマジド・マジディ監督にお会いした時に、翌日一日オフとのことで、柳川をお薦め。お天気も良くて、川下りと温泉を楽しんできたと嬉しそうにご報告くださったのを思い出します。

チャン・リュル監督の『慶州』(公開タイトル:『慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ』)や『福岡』のメーキングはアジアフォーカスで観ています。
『慶州』が2014年のアジアフォーカスで上映された時には、チャン・リュル監督と主演のパク・ヘイルさんが来日。ゲストルームで、ほかの作品の監督インタビューで待機していた時に、パク・ヘイルさんがいらして、座るなり、コンビニで買ってきたとおぼしきパンを召し上がれました。すごく自然体で好感を持ったのを思い出します。
これはたまたまゲストルームでしたが、アジアフォーカスは上映後のトークの後にサイン会があったり、町で歩いている映画人と会えたりと、とても楽しい映画祭でした。
アジアフォーカスで訪れたついでに九州のあちこちを訪ねたのも懐かしい思い出です。

さて、映画『柳川』。
柳川に旅立つ前には、北京の古い町並みも出てきました。まだかろうじて残っているところがあるのですね・・・
到着した西鉄柳川駅は、すっかり立派な駅舎になっていました。でも、水郷の町・柳川の風情は健在。そこで解き明かされていくリウ・チュアンが北京を突然離れた理由・・・
ロンドンで出会った柳川が故郷だという日本人男性を池松壮亮さんが演じているのですが、彼との関係もちょっと謎に包まれています。
人は余命を知った時、何をしたいか・・・ということも考えさせられました。

posted by sakiko at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月08日

横須賀で父を偲んだ年始でした (咲)

今年もどうぞよろしくお願いします。

妹が大晦日と2日、仕事だったので、30日の夜から3日まで横浜の妹のところで過ごしました。
大晦日には高校時代の親友とウェスティンホテル横浜で和食のランチ、
元旦は妹と初詣。喪中なので初詣は控えたほうがいいのではと調べたら、お寺の場合は神社への初詣とは異なり、忌中・喪中でも足を運んでもいいとされているとのこと。
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妹のところから歩いていける成田山横浜別院にお参り。伊勢山皇大神宮にお参りする長蛇の列の脇を通って成田山へ。平穏な一年になることをお祈りしました。

2日は、高校の同級生が希望の場所に車で連れていってくれるというので、近くの海の見えるところをリクエスト。三浦半島をぐるっと回ってきました。
9時20分頃に、妹宅近くの高島町を箱根駅伝が通過するので、通り過ぎた10時過ぎにピックアップしてくれることに。

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せっかくなので、箱根駅伝の様子も見てきました。
走ってる選手もですが、誘導する車や白バイの姿が楽しかったです。

Coaska Bayside横須賀のお店にランチの予約をしたとのことで、まだ時間があるので、金沢八景の野島に寄ってもらいました。
2020年7月1日に、父や妹と一緒に、野島にある旧伊藤博文金沢別邸に行きたかったのですが、土砂降りの雨で諦めたのでした。
その時のことは、こちらに!香港返還23年目の日に「劇的紀行 深夜特急'96〜熱風アジア編〜」(咲)
父が小学校5年生の夏休みの時に、お豆腐屋さんの2階を借りて、一家で1ヶ月間を過ごした思い出の地。お天気の良い時に再訪したいと言っていたのですが、叶いませんでした。

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旧伊藤博文金沢別邸は、年末年始休館で中に入れませんでしたが、風情ある建物を外から眺めることができました。

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ここからは正面に八景島のジェットコースターがよく見えました。
1998年9月1日に、レスリー・チャンが『もういちど逢いたくて/星月童話』の撮影を八景島シーパラダイスで行うという情報をキャッチして八景島に行った人たちがうらやましかったのを思い出します。

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横須賀港の自衛隊の船や米軍基地を見渡せるお店でランチしたあと、三浦半島をぐるっと回って、父が学徒出陣で入隊した武山海兵団を確認してきました。今は陸上自衛隊武山駐屯地になっています。

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武山という名前から横須賀の山の中にあると思い込んでいたら、海辺でした。思えば、海軍だから海のそばですよね・・・
父の書き遺した「自分史としての学徒出陣」のまとめも、あと一息。
4月発行予定のシネマジャーナル106号の編集を始める前には、なんとか形にしたいと思っています。


posted by sakiko at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする