2024年08月26日
気の置けない友と秘湯・赤石温泉へ (咲)
この土日、山梨の身延線の沿線にある赤石温泉に行ってきました。
友人が、「日本秘湯を守る会」会員の秘湯巡りをしていて、スタンプ10個貯めると、1泊無料招待になるけれど、期限が3年で、8月24日までに宿泊すればクリアできるというので、お付き合いした次第。
「秘湯」なので、当然、交通の便が悪いです。車があれば、簡単に行けるのですが、車はないので、まずは、最寄りの市川大門駅からのタクシー代を問い合わせたら、往復で9000円! 土日なら、鰍沢口駅から出ているホリデーバスの終点「平林」まで送迎してくださるとのこと。という次第で、24日(土)・25日(日)に決定。
高尾駅始発の11:09発の甲府行で、大宮から来る友人と合流。大宮駅でおにぎりを買ってきてくれることになっていたのですが、お店が開いてなかったとのこと。甲府ですぐに乗り換えなので、鰍沢口駅に着いてからお昼と思っていたら、駅の周りに何もない! コンビニも見当たりません。実は近道すれば、7〜8分くらいのところにコンビニと、食堂があったとわかりましたが、聞く人も見当たらず・・・でした。
コミュニティーバスというので、小さなバスをイメージしていたら、大きなバス。(いつもの小さなバスの冷房が不具合だったと、翌日知りました。)
乗ったのは私たちだけ。 10分ほど走った富士川町にモールがあって、そこでやっと二人。
標高800mの終点「平林」まで、200円。行政の補助があるからやってられるのでしょうけど、ちょっともったいない。
赤石温泉の方が車でちゃんと迎えに来てくださっていて、10分ほど走って、無事、到着。
さっそく露天風呂に入って、部屋でテレビを見ながらくつろいでいたら、ゲリラ豪雨で身延線運転休止のニュース。私たちが鰍沢口に降りた時には、ピーカンに晴れていたのですが、確かに、ちょっと遠くに黒い雲がありました。危機一髪でした。
昼食を食べ損ねたので、夕食の待ち遠しかったこと!
6時過ぎにやっと部屋で夕食。馬刺し、鮎の塩焼き、胡麻豆腐、天ぷら、おでん等々、素朴な田舎料理が机いっぱいに並びました。
夕食も終わって、別のお風呂に入りましたが、もうそのあとはすることないので、寝転がっておしゃべり〜
友人が、2020年5月に一緒にトルコに行った後に、私があげた小さなアルバムを持ってきてくれました。二人とも若い! 懐かしい写真にびっくりでした。
この友人と知り合ったのは、1991年5月のチベットの旅。その後、海外はチュニジア、イラン、韓国、香港など、国内も何度も一緒に旅をしていますが、なぜかいつも珍道中。とんでもない思い出がいっぱい♪
翌朝は、大広間で朝食。朝からたくさんのおかずが並びました。
宿の廊下の壁には、芸能人の写真やサインがいっぱい。映画やテレビのロケにも使われたことが何度かあるようです。
10時チェックアウトですが、平林からのバスが12:05発なので、それまで近くの妙蓮の滝へ。小雨が降っていて、途中の急な階段がすべりそうで怖いので、私はリタイア。ちょっと残念。
平林まで、宿の方に車で送っていただいたら、ほどなくバスが到着。 そのバスを、いろんな角度で撮っている青年が・・・ 運転手さんから、バス好きで撮りに来る人も多いと聞きました。どこかの都会で使われていたバスで、旧式なのが魅力で撮りに来たのだとか。撮り鉄ならぬ、撮りバス。
このバスの運転手さんに、甲府の美味しいものを尋ねたら、今の季節なら冷たいほうとう「おざら」があると教えてくれました。ほうとう以外の名物は、鳥もつ煮くらいかなぁ〜と。甲府駅前のお店で食べれるよと。
13:10の鰍沢口駅発の甲府行に乗車したのは、私たちだけ。途中でどんどん乗ってきましたが。甲府駅に近づくと、城壁が見えて、反対側には綺麗なお蔵が並んでいました。甲州夢小路という新しいスポット。
北側の広場の向こうにレトロな洋館が見えたので行ってみたら、「藤村記念館」の看板。島崎藤村(とうそん)と、ゆかりが?と思ったら、藤村(ふじむら)記念館でした。もともと明治8年に建てられた学校で、2度の移築を経て、14年前から甲府駅前にあるのだそうです。スタッフの女性が手際よく説明してくださいました。彼女にお薦めのお食事処を伺ったら、やはりバスの運転手さんと同じ答え。
まず、ほうとうの「小作」に行ってみましたが、行列が・・・
手前の「奥藤本店」へ。 ここは「鳥もつ煮」発祥の店。「おざら」もあると聞いていましたが、冷たい麺を熱い汁につけるのは、この暑いのにちょっと・・・とやめて、友人は鳥もつ煮丼、私は小天丼に。それでも結構な量。美味しかったです。
二人とも、次の旅を30日(金)から控えているので、体力温存と特急で帰ろうと思ったら、満席! また、のんびり鈍行で帰宅の途につきました。
2024年08月04日
映画『越境者たち』のあと、イランの絵本展でほっこり〜 (咲)
7月30日(火) この日が最終日の成増でのイランの絵本展へ。
その前に1時から渋谷での試写に行くつもりだったのですが、友人からフランス映画『越境者たち』に、ザーラ・アミール・エブラヒミが出ていたとメールがあって、8月1日までの限定上映とわかり、新宿武蔵野館で観ることにしました。
『越境者たち』 原題:Les survivants
(C)LES FILMS VELVET - BAXTER FILMS - BNP PARIBAS PICTURES - 2022
監督:ギョーム・レヌソン、2022年、フランス
妻を事故で亡くし、自分も怪我が癒えないサミュエル。フランスから国境を越えたイタリアにある別荘の山小屋で過ごそうと雪道を行く途中で、ある女性に出会う。Chehreh(公式サイトでチェレーと表記されているけど、ちょっと違う・・・)と名乗るアフガニスタンの女性。フランス語通訳をしている夫と共にタリバン政権から逃れてきたけれど、ギリシャではぐれてしまって探しているという・・・。
夫から習ったフランス語で、流暢に身の上を語るChehrehを演じているのが、ザーラ・アミール・エブラヒミ。 ダリ語(というかペルシア語)を発したのは、「あんた、何するのよ」と叫んだ時くらい。
『聖地には蜘蛛が巣を張る』でのジャーナリスト役や、東京国際映画祭で上映された『タタミ』の共同監督で柔道コーチとして出演もして、名を馳せたザーラですが、本作での役柄としては、もうひとひねりあってもよかったかなという感じ。
サミュエル演じる巨漢のドゥニ・メノーシェは、このところ『苦い涙』『悪なき殺人』『理想郷』で、すっかりお馴染みになりましたが、体系的にどうしても好きになれません。演技は凄いのですが。(ごめんなさい!)
おまけに本作は、移民排斥の自警団に執拗に襲われるという物語。 今の世界の情勢を反映したような話で、すっかり気持ちが暗くなってしまいました。
気を取り直して、イランの絵本展を目指して、新宿三丁目から副都心線で一路、地下鉄成増駅へ。
板橋区立美術館で開催されるボローニャ国際絵本原画展関連企画としてのイランの絵本展も、今年で11回目。今回は、2022年、23年、24年と続けてボローニャ展に入選しているヌーシーン・サーデギヤーンさんの特集です。
会場のCafé & Gallery Patinaさんは、暗渠になった川に面した素敵な立地。
Patinaさんに入ったとたん、愛甲恵子さんから、「Sさんが来てますよ〜」と。 もう何年も前の東京フィルメックスの取材席でお隣になって声をかけてくださったSさん。 愛甲さんとご友人とわかり、びっくりだったのですが、成増や原宿の絵本展でいつもすれ違い。 やっと会場でお会いできました。
絵本展も楽しみですが、会期中に提供されるイラン料理のランチも美味しくて、毎回暑い中、訪ねている次第。 バッガリーポロー(そら豆のピラフ)にチキン添え、キュウリ入りヨーグルトとサラダでさっぱり夏向きメニュー。
愛甲さんがイランで見つけてきた文房具も、毎回楽しみです。
ゆっくり愛甲さんとおしゃべりして、私もイランに行きたい思いを募らせたのですが、そこへきて、31日、ハマースの最高幹部イスマイル・ハニヤ政治局長が、テヘランで殺害されるというニュース。またイランが遠くなりました・・・
★愛甲恵子さんによるイランの絵本関連のイベントは、今年、あと2回はある予定です。
一つは、「いずるば」(最寄り駅:東急多摩川線沼部駅)さんで。
(2022年10月に「キアロスタミが遺した2冊の絵本」出版記念イベントが開かれた場所です)
もう一つは、原宿SEE MORE GLASSさんでの「イランの絵本と靴下展」。(毎年12月開催)
案内が楽しみです♪