2012年12月25日

12月24日月曜『ミッキーの映画日記』若松孝二監督追悼企画

 土、日の二日間は、仕事で映画が観られなかった。
24日クリスマスの今日は張り切って名古屋駅西口のシネマスコーレへ。
途中、焼き芋がに目がとまったので、大きいのを一本買ったが、
狭い劇場の中が焼き芋臭でムンムン…冷や汗。
若松孝二監督追悼企画
『水のないプール』若松孝二監督/1982年/スコーレ
 男は地下鉄の駅員。家には所帯やつれした妻とかわいい盛りの子どもが二人いる。貧しいが普通の家族だ。
男はあるきっかけで、一人暮らしの若い女性の部屋に忍び込み、クロロホルムを部屋にまき、
眠らせてから犯す行為を続けていく……。

これは現実にあった事件が基になっている。
内田裕也主演っていうだけで、なんだかゾクッと来てしまう。
いやファンなんぞではなく、イメージがそうさせる。
演技者としてより、彼の持つ「そのまま」感が素晴らしい。
切符にパンチをいれている時代の作品だが、その音がリズミカルだが、反対に男の苛立ちも感じさせた。
セックスシーンもたくさんあるが、
おかしさ(男はクロロホルムを吸わないように変なマスクをして、ことが終わると台所で朝ごはんを作り、テーブルにおいてくる…)とシュールさがある描き方をしていたので嫌らしさは感じなかった。

台詞は少ないが颯爽としたやくざアニキに沢田研二、カメラ店主にタモリ、なぜか赤塚不二夫まで…。

『われに撃つ用意あり』若松孝二監督/1990年/スコーレ
 新宿歌舞伎町。スナックのマスター郷田は20年続いた店の閉店するため、かつての全共闘仲間とパーティーをしていた。そこには郷田が匿った台湾の女ヤン・メイランがいた。
彼女はやくざから売春を強要され逃げてきた不法入国の女性だった。

原作が警察小説作家・佐々木譲。
みんな若い!主演は原田芳雄で、桃井かおり、蟹江敬三も出ている。
みんなでメイランの偽パスポートを作り国外に出すために、やくざや警察と渡り合う。
ところどころに自分たちが闘った六十年代安保闘争を回顧する台詞が出てきた。
激しい動き、撃ち合いなど、CG慣れした私の目にも新鮮に映った。
非常に酷いシーンがあって(銃の試し打ちに不法入国の女を撃つ)、
その時代の「なんでもあり」の混沌さを見せつけられた。。
いまから約20年以上前の新宿が画面に息づいていた。

この二本で若松監督を最近の作品とは違うエネルギーあふれる若々しい作品にふれて、「観にきてよかった」と思った。が、『寝盗られ宗介』を観て、若松監督の実力をまざまざと見せつけられた!
すごい監督さんだった!
いままでに数回みるチャンスがあったのに、なぜ観なかったか、自分を殴りつけたかった。

『寝盗られ宗介』若松孝二監督/1992年/スコーレ
 ドサ回り一座の座長と団員たちの姿を愛憎を持って描いている。
原作はつかこうへいで舞台劇を映画化した。
座長である北村宗介(原田芳雄)は看板スターのレイ子という女房がいる(内縁かもしれないが)。
惚れっぽいレイ子(藤谷美和子)は一座の妻子いる男と駆け落ち。
いつも駆け落ちしては、何月かで何食わぬ顔で舞い戻るレイ子だった。
レイ子の穴埋めに新人の若い美人さんを出すが、どうもオイロケが足りず、客は満足しない…。
と、そこへ案の定、レイ子が帰ってくる…。

 書いてたら切りない!面白いをとおり過ぎて、きっと口を開けたまま観ていたかも!
原田芳雄が主演した『大鹿村騒動記』の前編があったら、こんな感じかなと思った。
芸達者な原田芳雄。前口上も鳥肌もの。越路吹雪の物真似は物真似をとおり超して絶唱していた。
歌がうまい!うまい!うまい!うまい!うまい!何回でも書きたい!
公開中の『レ・ミゼラブル』で素晴らしい役者の素晴らしい歌声を聴いて、
日本の俳優にこんな方何人いるだろうと書いたが、
いました!いました!いました!確実に一名の方がいました!

若松監督の冥福も、原田芳雄さんの冥福も心から祈った日だ。宝のような一日だった。

posted by mikiko at 09:55| Comment(2) | ミッキーの映画日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『寝取られ宗介』は劇団にはまったころ、中古ビデオを買ってみました。内部ってこんなんだろうなぁと面白く観てました。原田さんは歌手でもあったんですよね、うまかった。
Posted by 白 at 2012年12月25日 11:02
あ、字が違っていました。『寝盗られ宗介』ですね。
もう20年も前の作品なので、最近の劇団の話を誰か作ってほしい〜。
Posted by 白 at 2012年12月25日 11:15
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