まず、イスタンブルを知り尽くしたトルコ大使館・文化広報参事官室の大森正光さん(友人の好青年!)が、イスタンブルの町の概要や魅力について写真を見せながら紹介。
その後、近・現代トルコ文学研究者の鈴木郁子さんから、ノーベル文学賞を受賞したオルハン・パムクをはじめ、5名の作家・詩人のイスタンブルを背景にした作品について写真を見せながら解説してくださいました。どの文人もいかにイスタンブルを愛しているかを感じることができました。私もいつか住んでみたいくらい大好きなイスタンブル。ほんとに至福のひと時でした。
講演会が終わってからは、モスクの礼拝室で一休み。大好きな空間です。
トルコ映画にも、イスタンブルを背景にした作品が数多くあります。昨年、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で上映された『我が子、ジャン』のラシト・チェリケゼル監督も、愛するイスタンブルの町の風景をいかに映画に入れ込むかに力を注いだとおっしゃっていました。
2008年のやはりSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で上映された『コンクリート・ピロウ』のファティヒ・ハジオスマンオール監督もイスタンブルっ子。「今の自分を育ててくれたのがボスポラス海峡の美しい風景です」と語っていたのを思い出します。
私の育った町、神戸がやはり海とそれほど高くない山に挟まれていて、イスタンブルに行くとほっとするのは、故郷に似ているからだと感じます。今や、神戸にもイスタンブルにもなかなか行けません・・・
ところで、講演会で「イスタンブールとイスタンブル、どう違うのですか?」との質問が出ました。トルコ語での発音は、イスタンブルなのですが、日本では長母音の入った呼び方が流布してしまったという次第。現在、「イスタンブル」にシフトしていくように頑張っているとのことでした。