第1部『サウンド・オブ・ノイズ』試写
2月に開催されたトーキョーノーザンライツフェスティバル 2013で満席立見だった話題の作品。
祖父は誰もがその名を知る音楽家、弟も有名指揮者という音楽一家に生まれたのに、音痴で音楽嫌いの警官アマデウス。ある日、町にとんでもないものを楽器に見立てて音楽を奏でる一派が現れる。アマデウスは現場に取り残されたメトロノームを手掛かりに捜査を開始する・・・
音楽で世界を変えると息巻くテロリストたち。こんなものでも音楽ができる!? 彼らに立ち向かう音痴のアマデウスもメトロノームの音には敏感なのは、さすが音楽一家の血!いやはや、実にユニークな映画でした。

(C) 2010 BLISS / DFM FIKTION / NORDISK FILM / WILD BUNCH / KOSTR-FILM / DFM/FILM I SKANE / FILM I VAST / EUROPA SOUND
『サウンド・オブ・ノイズ』
監督:オラ・シモンソン、ヨハネス・シェルネ・ニルソン
スウェーデン・フランス/2010年
配給:アット エンタテインメント
公式サイト:http://www.son-movie.com
★7月27日より新宿 シネマカリテほか全国順次公開!
第2部 トークショー「スウェーデン古典映画から現代映画まで」
スウェーデン出身の映画コメンテーターLiLiCoさんをゲストに迎えてのトークショー。

司会のスウェーデン男性の方と、流ちょうな日本語でやりとり。
まずは、今観たばかりの『サウンド・オブ・ノイズ』の話題から。「不思議な映画ですね〜」と第一声。そして、LiLiCoさんの好みの男性について聞かれ、「特にタイプはないんです。犯罪やってなければいい。できたら、地下室で偽札を作ったりしていない男」と場を湧かせました。
次に、この後試写が行われる『野いちご』の監督で、スウェーデンが世界に誇る巨匠イングマール・ベルイマンについて、「若い時は難しくてわからなかったので、大人になってもう一度観なきゃ!と思ってました。スクリーンで観られるのはいいチャンス」と語りました。

司会の方からは、「イングマール・ベルイマン監督作品は難しいイメージがあるけれど、『ファニーとアレクサンデル』(1982年)は、主人公が子供で子供の気持ちがよくわかる作品。テレビ放映されたことも多く、たいていのスウェーデン人が好きな映画」とお話がありました。LiLiCoさんも大好きな作品とのこと。
最後に、LiLiCoさんは、「スウェーデン映画が日本にあまり入ってこないのが残念。将来、自分で配給会社を作って、もっと自分の国の映画を紹介したい」と今後の夢を語りました。
この後、北欧料理リラ・ダーラナさんのスペシャル・オープンサンドでのレセプションを挟んで、7月20日よりデジタルマスター版が公開される「イングマール・ベルイマン3大傑作選」の中から、『野いちご』が上映されました。
第3部『野いちご』試写
名誉博士号を受けることになった78歳の医師。息子の妻と共に授賞式に車で向かう途中、青春時代、夏を過ごした家に立ち寄る。野いちごの茂みにたたずみ、若き日の失恋を思い出す・・・ 人生の終焉を迎えて思うのは、老いや死、そして家族やこれまで歩んできた人生のこと。夢や思い出を交えてモノクロで描かれた詩情溢れる作品には、ユーモアもたっぷり。

Smultronstället Photo: (C)1957 AB Svensk Filmindustri
スウェーデン/1957年
第8回ベルリン国際映画祭グランプリ
◆イングマール・ベルイマン3大傑作選◆
『第七の封印』(1956年)
『野いちご』(1957年)
『処女の泉』(1959年)
配給・宣伝:マジックアワー
公式サイト:http://www.bergman.jp/bergman/
★7/20(土)よりユーロスペースほか全国順次公開