2013年08月10日

『日本の悲劇』試写会で仲代達矢さんにお目にかかる (咲)

7日、『日本の悲劇』のマスコミ最終試写会へ。
父親の年金が生活のよりどころだった長女が父親の死後もその死を隠し続け、年金や給付金を不正に受け取っていたという事件(2010年7月)に衝撃を受けた小林政広監督が、“遺書を書くような気持ち”で脚本を書き上げた渾身の作品。

小林政広監督.jpg
上映前に、小林政広監督が挨拶に立ちました。
「重い気持ちでそのまま帰っていただきたいのですが、今日はサプライズがあります」とおっしゃっていました。

10数年前、会社の希望で退職後(つまりリストラ!)、まさに父親の年金で暮らしてきた私にとって、実に切実な内容! どんな映画なのか、ドキドキしながら拝見しました。

妻に先立たれた不二男は、リストラで失業し妻と子に去られた息子と二人暮らし。肺ガンで余命3ヶ月と宣告された不二男は手術を拒み、無理矢理退院してくる。自室のドアや窓にクギを打って閉じこもり、自分はミイラになると宣言する。息子は毎日扉越しに父にやめるように告げるが・・・

仲代達矢さん.jpg
上映後に仲代達矢さんが登壇! 信念を持って自分の最期を決めた不二男を体現した仲代達矢さんに、拍手が鳴りやみませんでした。
仲代達矢さんは、現在80歳。これまでに100本以上の映画に出演し、500本以上のシナリオを読んできたけれど、こんなホンに出会ったのは初めてで、即、出演を決めましたと語りました。

小林監督と仲代達矢さん.jpg (写真3枚 宮崎暁美撮影)

不況、貧困、孤独死、震災後の立ち直れない現状など、今、日本が抱える問題をずっしりと感じさせてくれる作品。仲代達矢さんの言葉を借りれば、「どうやって生きたらいいかを投げかける映画」です。

8月31日(土)よりユーロスペース、新宿武蔵野館ほか、全国順次ロードショー
公式サイト:http://www.u-picc.com/nippon-no-higeki
posted by sakiko at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 試写 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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