私がしたい仕事はDVD屋さんで映画相談ばあちゃんになること。
歩いていけるところなら無料でもやりたい。
今日は微熱があるのでDVDを4本借りた。
みんな◎。日本では未公開作品。公開されなかったのが残念な映画ばかりだった。
『パットン将軍最後の日々』デルバート・マン監督/アメリカ/1985年/146分
第二次大戦のヨーロッパ戦線が終結してドイツ・バイエルン地方進駐軍の司令官に任命されたパットン大将(ジョージ・C・スコット)は、素早く復興作業を始める。
その責任者は元のバイエルン州知事で元ナチス党員だったことからパットンは連合軍総司令部から追求を受ける。
捕虜のドイツ兵に気力がないので、再び軍人としての誇りを持たせるため訓練を開始したことや、記者会見での失言も重なり、パットンは司令官を解任されてしまう。
・書くのに時間を調べてびっくりこんなに長い映画とは思わなかった。
骨太作品。
主演のジョージ・C・スコットさんはアカデミー賞を断った方。見るからに反骨精神のあるお顔立ちだ。戦略に長けて民衆の人気もあり、太っ腹で人情味あるパットン将軍が交通事故で亡くなるまでを描いた作品。
『大臣と影の男』ピエール・ショレール監督/フランス/2011年/112分
今、怒っている!こんな名作を公開しないで何やっているのか!
監督さんは『ベルサイユの子』の方。主演はオリヴィエ・グルメ『息子のまなざし』『ある子供』で、ミシェル・ブラン『仕立て屋の恋』が出ている
政治内幕ものでこんなに静かな衝撃を受ける作品はなかった!!!
DVD返却前にもう1度見た。2度目も新しい発見があり、うんと楽しめた。
調べてみたらセザール賞の主要6部門でノミネート。
助演男優賞と脚本賞をダブル受賞していた。こんな秀作だからどこかで(例えば「未公開映画祭」とか)上映していたかも知れないが、今年DVD部門ではトップワン確実!
『ハゲ鷹と女医』パブロ・トラベロ監督/アルゼンチン、チリ、フランス/2010年/107分
年間の交通事故死が8000人、負傷者が12万人というアルゼンチンを舞台に、保険金をめぐる裏社会を描いている。
ソーサ(リカルド・ダリン)は交通事故専門の元弁護士。
貧しい被害者に代わって保険金・示談金を請求、その何割かをピンハネする悪徳組織に入っている。
ある日、事故現場で女性救命士ルハンと出会いひと目ぼれしてしまう。今の仕事をやめたいと思うようになったが・・・。
監督さんは『セブン・デイズ・イン・ハバナ』の7人の監督の中のお一人。
主演はあの『瞳の奥の秘密』の男優さん。
痛い終わり方をするが、これがこの国の暗部を正確に表しているように思う。
4本の中で唯一これだけ少し散漫な部分があったが、アカデミー賞外国語映画部門に選出されている。
※二人が初めてベットインする時に、毎日の激務でルハンが居眠りしてしまう。それをじっと見つめるソーサ・・・いいシーンだった。
『ケシ畑の小さな秘密』ファン・カルロス・メロ・ゲバラ監督/コロンビア/2012/86分
大画面で観たかった
内戦状態が続くコロンビアで、実直な父親エミリオと9歳の息子シモンはゲリラの襲撃で家族は殺され、従兄弟を頼って来たが仕事もなく、非合法栽培のケシ畑で働くしかなかった。
シモンは隣家の女の子ルイサと遊ぶようになる。
・これは子供の目からみた作品。
このカメラがとてもいい。ハッとする画面が何度かあった。もちろん、景色もよかったが最初から最後まで流れるような子供カメラ目線が秀逸。
これもどうしようもない国の政情不安の中、こうするしかない現実が浮き彫りにされていた。
貧しさ、裏切り、虐殺、麻薬・・・そんな中で生きていく人々。
ケシの花の美しさと、簡単に人を殺してしまう場面を見てしまった少年の瞳が忘れられない。
これをどうやって選んだのかそっちに興味しんしん。
東京にいってまして返信がおそくなりました。
選ぶ方法は、新作や準新作のコーナーを見て、観ていないものを探すのです。そしてストーリーが気に入ったものをチョイスします。
このごろはDVDのみも多いので、いつも散歩がてら見回っています。
でも今回みたいに全部良かった!は稀です。