3月3日(月)シネ・リーブル池袋で、試写上映前に舞台挨拶がありました。
綾野剛さん、池脇千鶴さん、菅田将暉(すだ まさき)さん、呉美保(お みぽ)監督が登壇しました。
佐藤泰志原作の作品の映画化は『海炭市叙景』についで2作目。生前は不遇の作家でありましたが、再評価されています。前作と同じく、函館の海辺の町を舞台に、世の中からこぼれ落ちてしまったような人たちの、厳しい現実を描きながら、それでも人をいとおしむ気持ちが底を流れている作品。
最初に綾野さん「舞台挨拶はあんまり向いてないアンダーな映画だと思うんですけど」といいつつ、「ここで楽しんで帰りはどんよりして」と笑わせます。「池脇さんは何をやっても受け止めてくれる。もう重鎮のオーラが出ていて、僕と将暉は孫のようでした」「将暉の吸収力はハンパじゃなく、刺激を受けました」。菅田さんはひとつひとつにリアクション(若者らしく可愛い)、先輩への尊敬の念と監督の笑顔が嬉しかったと報告。
「女性が共感する」ヒロインを演じた池脇さんも気遣いの綾野さん、輝いている菅田さんを絶賛。呉監督は「現場で生まれたものを大事にしました。3人がその役になっていって、芝居を見て“達夫がこういう人だったんだ”と気づかされたのは初めての経験でした」と。ロケ中の思い出や互いの印象などを披露し、会場を沸かせながらの楽しい舞台挨拶でした。
「自分を愛せなくなっている人を抱きしめるような映画」と最後に綾野さんから。呉監督は「とにかく愛を描きたかった。どれも不器用な愛ですが、観てくれた人がこういう愛の形もあると思ってくれればいいなと思います」と観客へ言葉を贈りました。(白)
(C)2014 佐藤泰志 /「そこのみにて光輝く」製作委員会
2014年4月19日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー
2014年03月05日
この記事へのコメント
モントリオール映画祭において、呉美保監督が監督賞を受賞しました。おめでとうございます!!
Posted by 白 at 2014年09月03日 11:01
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