2014年05月18日

報道写真家 石川文洋さん、ジュディ・ガーランドとのチークダンスの思い出を語る (咲)

かつて、従軍カメラマンとしてベトナム戦争の生々しい現実を世界に伝えた石川文洋さん。従軍取材開始から50年経ち、75歳になった文洋さんと沖縄やベトナムをめぐったドキュメンタリー映画『石川文洋を旅する』(大宮浩一監督)が完成。6月21日(土)よりの公開を前に、石川文洋さんにお話を伺う機会をいただきました。

まずは、世界一周無銭旅行を夢見て日本を脱出して香港にいた文洋さんが、なぜベトナムに長らく留まることになったかを伺いました。

ベトナム行きを打診されたのは、マカオで記録映画の撮影中だったそうですが、その仕事は、ヒルトンホテルの中にあったアメリカの会社に所属してのもの。そも、何か仕事をして稼ぎたいと思った時に、その会社を紹介してくれる人がいて、社長から入社テスト代わりに、当時、香港に来ていたジュディ・ガーランドが鬱で入院しているのを16mmカメラで取材してこいと言われたそうな。本人には会えなかったけれど、一緒に来ていたボーイフレンドに話を聞き、さっそく現像して繋いで提出したら、すぐ明日から来てくれということに。ジュディが退院し、宿泊していた豪華客船プレジデント・ルーズヴェルト号でのパーティに行く機会を得た文洋さん。実は、以前からジュディ・ガーランドの大ファン。一緒に行ったプロダクションの社長が、「無銭旅行で日本から来たヤツ」と紹介してくれて、酔った勢いで、しっかり抱き合ってチークダンスをしたのだそうです。証拠写真がないので、誰も信じてくれないと残念がる文洋さん。(信じますって!)
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この話に至るまで、新婚旅行中の北杜夫さんと出会って親しくなって一緒にマカオでカジノに興じたりしたこと、その後、日本で北杜夫さんと思わぬ再会を果たしたことなどにも話が脱線。1960年代の香港の様子が目に見えるようで、それはそれでとても楽しいお話だったのですが、最初の質問の答えで15分! それも、ちょうどベトナムで居候させていただいていた方からお電話が入って、話を切り替えることができたのでした。
戦場でのことでは時に真剣な口調になる文洋さん。でも、終始、笑顔で楽しそうに語ってくださいました。インタビューの模様は、後日、Webと本誌で報告します。

さて、1960年代後半のベトナム戦争の激しかった頃、高校生だった私。横浜の高校でESSに所属していて、土曜日の午後になると、何人かで山下公園に出かけては休暇中のアメリカ兵に声をかけたりしたものでした。
折しも、ESSで一緒だった男性から、同期数人で集まるというお誘いが。カラオケでは、当時流行った歌を中心に皆で歌いまくったのですが、男性たちがリクエストする曲の多くがスローなもの。つまりは、チークダンス向けなのです。一番奥の席で頑張っていたけど、とうとう引っ張り出され、何十年ぶりかのチークダンス。文洋さんのお話は、この前哨戦だったのかと! 

文洋さんも、実に楽しそうに昔話をしてくださいましたが、この年になると、若い頃のいろんな思い出が一つ一つ楽しく、そして大切に思えます。

★『石川文洋を旅する』
2014年6月21日(土)より、東京・ポレポレ 東中野、沖縄・桜坂劇場にてロードショー、ほか全国順次公開
公式サイト: http://www.tabi-bunyo.com
posted by sakiko at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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