7月21日(月・祝) 今年で11回目を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭へ。この日の目的は、ウクライナとトルコ初の合作映画『ラブ・ミー』。
親が決めた相手との結婚を前に、伯父と友人にウクライナへの羽目を外す旅に無理矢理連れてこられたトルコ人のジェマル。ソ連時代には劇場だったクラブで美しいウクライナ人のサーシャに一目惚れ。彼女についていくと、住まいはリッチなマンション。いざこれからという時に、サーシャの祖母が養護施設からいなくなったと母が訪ねてきます。わけのわからないまま、サーシャと一緒に祖母を探して歩くうち、お互いに惹かれあうように・・・ 美しい雪のキエフの町を舞台にしたラブロマンスと言いたいところですが、ジェマルが様々な出来事に巻き込まれる様は、もう悲劇というか喜劇というか・・・
マリナ・エル・ゴルバチ監督(ウクライナ)とメフメト・バハドゥル・エル監督(トルコ)の共同監督作品。お二人には、2009年アジアフォーカス福岡国際映画祭で長編デビュー作『黒犬、吠える』が上映された折にお会いしたのですが、アゼルバイジャンのバクー映画祭で知り合って結婚されたと伺いました。『黒犬、吠える』はイスタンブルを舞台にしたトルコ一色の作品でしたが、今回はまさにトルコとウクライナが出会う物語。上映後のQ&Aでは、来日したプロデューサーのオリーナ・ヤーショバさん(ウクライナ国籍)が、「意見が違った時には、決定権は女性(マリナ・エル・ゴルバチ監督)の方にありました」と答えていました。
上映終了後に、オリーナ・ヤーショバさんに個別取材。お父様が映画監督、お母様が女優(出産を機に引退)という映画一家に育ったオリーナさん。ソ連崩壊後、ウクライナでは映画産業が衰退。映画祭のコーディネーターなどをしていましたが、2007年にトルコに拠点を移し、映画製作に関わるようになったそうです。今はトルコとウクライナを行ったり来たりして活動されています。
メフメト・バハドゥル・エル監督が、女遊びをけしかける友人役で出演しているのですが、鼻につけた絆創膏は喜劇的な要素を持たせるためとか。
キエフの雪景色がほんとうに美しいのですが、トルコの俳優やスタッフ陣は、空港に着いた時の「マイナス29度」の表示に、まさに震え上がっていたそうです。
『ラブ・ミー』は、7月24日(木)11時から、もう一度上映されます。
そして、映画祭はまだまだ27日まで続きます。会場のSKIPシティへは、映画祭の期間中、川口駅東口から20分毎に無料シャトルバスが運行されています。 遠い!と腰を上げられない方、案外楽々到着できます。ぜひいらしてみてください!
公式サイト:http://www.skipcity-dcf.jp/
2014年07月23日
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