2014年10月11日

東京国際映画祭特別招待作品『もしも建物が話せたら』で、建物のつぶやきを楽しみました (咲)

東京国際映画祭の特別招待作品として上映されるWOWOW国際共同制作プロジェクト2作品『もしも建物が話せたら』と『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦』の試写が急遽開かれるとの案内をいただいて、これは面白そう!と、10月10日、予定を変更して行ってきました。いや〜これはどちらもほんとに面白かったです。いずれWOWOWで放映されますが、一般公開はいつになるか・・・です。映画祭で、もしお時間がありましたら、ぜひ!

◆『もしも建物が話せたら』英題:CATHEDRALS OF CULTURE
http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=69
WOWOWの国際共同制作ドキュメンタリー第1弾
「もしも建物が話せたら、彼らは何を語るだろう?」というテーマで6人の監督たちが、有名な建物たちに語らせます。

ベルリン・フィルハーモニーコンサートホール(ドイツ・ベルリン)
監督:ヴィム・ヴェンダース
*まだ冷戦時代の1963年に、西ベルリンの端、東を刺激する位置に建てられて50年。
オーケストラをホールの中心に配置した初めてのホール。

ロシア国立図書館(ロシア・サンクトペテルブルク)
監督:ミハエル・グラウガー
*1795年に皇帝エカチェリーナ2世によって建てられた図書館。宗教が弾圧されていた時代には隠されていたキリスト教関係の貴重な書物が、今や最前列に並ぶ。

ハルデン刑務所 (ノルウェー・ハルデン)
監督:マイケル・マドセン
*高い壁に囲まれた広々とした敷地の中には何でも揃い、小さな村のよう。小奇麗な個室に、こんな刑務所なら入ってもいいと思うほど。でも、凶悪犯の独房は、やはり凄まじい。
教会に絨毯が何枚も敷かれていって、最後には十字架の置いてある祭壇も絨毯で隠されました。モスクに早変わり! 思えば、絨毯の向きが斜めでした。(メッカの方向に向いて敷かれたのですね!)
keimusyo.jpg

cHeikki Färm


ソーク研究所 (アメリカ・ラホーヤ)  
監督:ロバート・レッドフォード
*建築家ルイス・I・カーンによって設計された、青い海と空に映える美しい対象形の建物。カリフォルニア大学サンディエゴ校のキャンパスの隣に位置する生物医学系の研究所。この美しい環境が、多くのノーベル賞学者を生み出したのですねぇ。
ロバート・レッドフォードが、ここを選んだのは、自身が11歳の時に罹ったポリオのワクチンを発見したジョナス・ソークによって創設された研究所だから。

オペラハウス (ノルウェー・オスロ) 
監督:マルグレート・オリン
*フィヨルドの淵に建つオスロの新しいオペラハウスは、まるで海面からそそり立つ氷山のよう。緩やかなスロープになった屋根の上を歩く人、バレエの練習をする人・・・ なんだかとても開かれた空間。

ポンピドゥー・センター (フランス・パリ) 
監督:カリム・アイノズ
*むき出しのパイプとガラス面で構成された外観は、製油所の様、ジャングルジムの様という人たちも。「私はカルチャー・マシン」と語らせているように、ここは現代美術、現代音楽、ダンス、映画などの複合的な文化施設。図書館もある。ここから遠くに見えるエッフェル塔だって、出来た当時は異質な建造物と思われたが、今やパリのシンボル。このいかついポンピドゥー・センターも、20世紀のパリを象徴する建物として親しまれるようになるのでしょう。


◆『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦』
http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=63

監督:マーティン・スコセッシ、デヴィッド・テデスキ
製作国: 日本、アメリカ、イギリス
日本版ナレーター:渡辺謙
newyork review.jpg

cBrigitte Lacombe

1963年、新聞社のストで新刊書の紹介をする場がないと、書評を載せる目的で創刊された「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス」の50年の歩み。表紙の題字の「オブ・ブックス」は小さく添えられていて、単なる文芸書の書評の枠を超えたものであることがわかる。編集者ロバート・シルヴァーズが興味を持つ題材なら何でもござれ。科学、文芸、ベトナム戦争、公民権運動、ブッシュ批判、アラブの春・・・ どの記事も、他の雑誌や新聞に追随せず、自分自身の目で見て感じた真実のみを記事にするという寄稿者たちのスタンスが、多くの知識人たちに愛されているゆえんだ。スコセッシ監督自身も、創刊当初からの定期購読者。

ずっしりと色々なことを感じさせてくれた2作品。
試写の会場は、赤坂パークビル21FのWOWOW。窓の外には、東宮御所や紀尾井町あたりの風景が広がっていました。実は、この日、92歳の父は赤坂見附駅集合で散策の会。帰宅して聞いてみれば、私が上から眺めていた界隈を歩いていた次第。75歳の教え子たちと坂の多い町をよく歩いたものだと驚くばかりでした。
posted by sakiko at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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