2015年04月04日

『チベット天空の英雄 ケサル大王』を観て、チベットの現状を憂う (咲)

大学の先輩、麻田豊氏がfacebookで再三(しつこく!)紹介していて、ケサル大王って、どんな人物?と興味津々。昨日はケサル大王の前に、『天空の大巡礼を行く』も特別上映されるというので、2本続けて観れるチャンス!と、渋谷アップリンクに行ってきました。

『天空の大巡礼を行く』は、チベットの東の聖山アムニ・マチェンの12年に一度行われる大巡礼を追ったドキュメンタリー。西のカイラス山巡礼が3〜4日で出来るのに対し、こちらは、かつては9〜10日、交通の便が少しよくなった今でも6日位かかるとのこと。巡礼路の一部(3分の1位)に沿うように高速道路を建設中で、チベットの人たちが五体投地で巡礼しているそばで工事が進んでいる様子が映し出されました。環境破壊のひどさに涙が出ます。
標高4000mを越える巡礼路。出発地点に到着早々カメラマンが高山病にかかって帰ってしまい、大谷寿一監督自ら撮影したそうです。巡礼路を完走した監督、お見事です。

『チベット天空の英雄 ケサル大王』は、世界最長の英雄叙事詩「ケサル大王伝」の主人公ケサル大王を巡るドキュメンタリー。四川省のチベット地域を7年にわたって取材したもの。ゾクチェン寺で正月に行われる「僧侶百人ケサル仮面舞踏」は圧巻でした。チベットの人たちが誇るケサル大王とは何者か? そして、東チベットのおかれている惨状がよくわかる映画でした。
興味をお持ちになった方は、下記の二つのサイトをご覧ください。
公式サイト:http://gesar.jp/
アップリンクのサイト: http://www.uplink.co.jp/movie/2015/36219

上映後、大谷寿一監督が登壇。ゲストに小林秀英さん(僧侶 フリーチベット活動家)を迎えてのトークが行われました。資源があるために中国政府がチベットを欲しがった事情などもよくわかりました。
P1070420 tibet.JPG
僧侶 小林秀英さん(左)とチベットの旗の意味を説明する大谷寿一監督

明日5日(日)は10:45からの上映後に野口リンジンさんをゲストに迎えてトークが行われます。
6日(月)〜10日(金)、連日10: 45分上映開始
その後の上映についてはアップリンクのサイトでご確認ください。

P1070434.JPG
蛇足・・・
今日、さいたま市の見沼たんぼで、元中東ミニ博物館の常連仲間とお花見。
その中に、平成元年の春、チベットのツアーで知り合って以来の友人も。ラサの町で、私は空気が薄い分、心も軽くなってふわふわと歩き回っていました。同室だった彼女は高山病にかかり、夜、頭がガンガンして眠れなくて、ぐっすり寝ている私を絞め殺したくなったと言われたものです。(殺されず、ずっと友達♪)
27年前のラサには、まだ高層ビルもなく、まだまだのどかな雰囲気が残っていました。ニュース映像などで見る現在のラサは、ますます漢民族が入り込み、チベットの文化をないがしろにされているのを感じます。
『チベット天空の英雄 ケサル大王』では、東チベットの現状を突き付けられましたが、西チベットも同様でしょう。なんとも悲しい現実です。
posted by sakiko at 21:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『ケサル大王」のご紹介有難うございます。麻田先生にはゲストにも来ていただきお世話になっています。4日はソナムギャルモさんをゲストにお招きしました。チベットアイデンティティを守るために無国籍のままだそうです。最後は美しい歌を披露して下さいました。国が亡くなるとは私たち日本人は理解出来ませんね。
Posted by 大谷寿一 at 2015年04月05日 02:26
大谷寿一さま
監督ご自身からコメントをいただき嬉しい限りです。
アイデンティティを守るために無国籍のままというチベットの方の思いに涙が出ます。
かつて、インド北部のロータン峠で、小雪の舞う中、一人のチベット族の男性がピンク色の紙片を故郷チベットの方に向けて高らかに撒いている姿を観たことがあります。いつか故郷に帰りたい・・・そんな思いが背中から伝わってくる切ない光景でした。
Posted by sakiko at 2015年04月05日 08:45
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