2015年04月07日

地球交響曲第8番〜完成披露試写会トークイベント〜 (千)

去る2月22日明治神宮で行われました。
取材までの待ち時間、明治神宮を参拝し、おみくじを引いたら
なんと同じ8番で、末広がり無限大… ラッキーな予感でした わーい(嬉しい顔)
登壇は龍村仁監督ほか出演者の能面打・見市泰男さん、
バイオリン製作者・中澤宗幸さんとバイオリニスト・中澤きみ子さん、
カキ養殖業でNPO「森は海の恋人」理事長・畠山重篤さん
ナレーションの榎木孝明さんと木内みどりさん
そしてスペシャルゲストも…。

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当時40代だった龍村監督は現在74歳。第一作からナレーションをしている
榎木孝明さんも当時は30代でしたが、来年は還暦だそうです。
榎木さんの「人間は食べなくても生きていける?」という いきなり濃い話から
始まり、明治神宮の森は、しばし不思議な雰囲気に包まれておりました。

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気仙沼で津波を体験された畠山さんのお話は
おかげさまで息子は助かったとおっしゃっていましたが
代わりにおふくろが死んだんですけど… と。津波は25メートル
4階建ての建物ぐらいに達したということです。龍村監督は、このような
決定的なダメージに見えることがあった時に
それを「受け止める態度」が大切とおっしゃっていました。
津波が何メートルだったから、今度は堤防を何メートルにすればいい…
というように「ハウツー」で乗り越えようとするけれども
ここには人知をはるかに超えた大きな力が働いている。そういう
「人知を超えたつながり」を体感することが乗り越える力になるのではないか、
と。畠山さんは、自然災害は時を経れば何とか乗り越えられるけれども、
原発は… 時間が経っても乗り越えることが難しいとおっしゃいました。

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原発を創り出したのも人間の知恵であり、知恵を出すことは
悪いことではないけれど人知を超えた「生かされているという体感」を
忘れてしまうことが問題だ、と龍村監督。
中澤宗幸さんは、自分と接点の無かった畠山さんや見市さんたちと
すごく共通するものを感じて、それをつなげてくれた龍村監督はスゴイ、
と感謝されていました。宗幸さんは、幼い頃から木と共に
育ってきたそうです。お父様は、木を伐採するときに、いつも
「ごくろうさん」と声をかけていた。
子どもの頃には深く考えなかったということですが、自然に木との
つながりを感じ木の精霊の声を聞きながら育って、現在の
仕事・バイオリンの製作につながっていったのでしょう。
バイオリン奏者のきみ子さんも、川辺で父がバイオリンを弾き
母が歌うという「ナチュラルに音楽がある」環境で育ちました。
均等に弾いてしまいがちな並んでいるオタマジャクシをいかに崩し
いのちを吹き込むか… 音符に喜びや悲しみを乗せることが音楽家の
仕事だとおっしゃっていました。オタマジャクシがみんなの体験になって
音楽がもっとみんなに寄り添うように… 体を鍛えながら
音符に人生を乗せ、世界の物語を綴っていけたら… と熱く語りました。
そして能面打の見市さん。
能面をつくるには、胡粉(ごふん)というカキの殻からつくられる
顔料が欠かせないとのことで、カキがなければ能面はつくれない。
海のカキには森が必要。森は木と植物で出来ている。
木や植物は光合成をし、生命に欠かせない酸素をつくる。
そして、光合成には太陽が必要。「神様」を含め、すべてがつながり、
宇宙はひとつであるということが、この映画を観てわかり
感動されたそうです。木の精霊と出逢い、その声を聞く。
心に木を植える。
物質的なものの見方をしていてはわからないこと。
畠山さんは、「森と海がひとつである」ということについて
川の流域に住む人の意識がいちばん問題だと言います。
だから、心に木を植えることが大切。
子どもたちの環境教育に携わる畠山さん。そこに手をつけないと
何も変わらない、と。龍村さんは第一作目の女性の声の出演者を
探しているとき、木内みどりさんに会った瞬間に
そのしゃべり方の中に「何かがある」とわかったそうです。

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心に木を植えると、こんな直観が働くようになるんでしょうか…。
公開中の『地球交響曲 第八番』 みなさん、ぜひご覧ください!!
(撮影・暁さん)

作品紹介はコチラ    
posted by chie at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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