2017年01月08日

映画初め『この世界の片隅に』と『こころに剣士を』  庶民を巻き込む戦争に涙 (咲)

新年あけましておめでとうございます。
遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いします。
2017 asakusa2.jpg
お天気に恵まれたお正月でしたね。
今年が、このお正月の晴れ渡った青空のように、すっきり明るい一年でありますように!
(日記を書いている今日は曇り空!)

さて、今年の映画初めは5日でした。
年末に満席で涙を飲んだ『この世界の片隅に』を4日に観ようと思って、3日に予約しようと新宿ピカデリーのサイトをみたら、もう前のほうしか空いてない!!  5日、11時5分の回で、無事、後寄りの片隅の席を確保。(隅っこじゃないと落ち着かないのです)

やっと観た『この世界の片隅に』。原爆が落とされる前の広島の街並みに、胸が熱くなります。
戦況が悪化して庶民の生活が変わっていく様や、軍港のあった呉のほうが、広島より先に空襲で焼け野原になったことなどがよくわかりました。助け合いながら、なんとか生きていこうとする人々の姿に、またじ〜んとしてしまいました。
両親や祖父母の世代が経験した戦争の時代を、私たちはこうした形で追体験し、今も世界の各地で戦渦に苦しむ人たちがいることを忘れてはならないと思いました。
2017 asakusa1.jpg
映画を観終わって、浅草へ。
時折見かける着物姿は、ほとんどが外人さん。
ここにいる人たちは、幸せだなぁ〜と、青空を見上げながらつくづく。

サントリー美術館で父と合流。「小田野直武と秋田蘭画」を鑑賞。
予備知識なく行ったのですが、小田野直武(1749〜1780)が角館出身と知って、ぐっと親近感がわきました。20代の頃から、何度も通った角館ですが、秋田蘭画という西洋と東洋の美を融合させた画風が育ったことを知りませんでした。
小田野直武は、平賀源内が鉱山調査で秋田藩を訪れたのを機に江戸へ。解体新書の挿絵を担当しています。32歳の若さで亡くなりましたが、その画風は、秋田藩主や角館城代の人たちにも影響を与えたとのこと。

ゆっくり展示を観て、5時15分にGAGAの試写室へ。
6時からの『ラ・ラ・ランド』、本年度アカデミー賞大本命とあって、早めに行ったつもりだったのですが、遅かった!  満席で入れず、せっかく今日は夜遅くなってもいいのに・・・と思い巡らせ、ヒューマントラスト有楽町に『こころに剣士を』を観にいくことに。
これも早く観たかった映画です。
フィンランド・エストニア・ドイツ合作。『ヤコブへの手紙』のクラウス・ハロ監督作品。
kokoroni.jpg
1950年代初頭、ソ連占領下のエストニア。元フェンシング選手のエンデルは、ドイツに占領されていた第2次世界大戦中、ドイツ軍に属していたことから、ソ連の秘密警察に追われる身に。田舎町ハープサルの小学校で子どもたちにフェンシングを教える仕事を得ますガ、実は子どもは苦手。それでもフェンシングが上達してきた子どもたちに、レニングラードでの全国大会に出たいとせがまれ、身の危険を覚悟で出場を決意します。
この子どもたちもまた、スターリンの粛清で父親不在の暮らしを強いられているという背景。

映画初めの5日に観た2本は、いずれも子どもまでもが戦争に翻弄される物語でした。
平穏に暮らしていることを感謝しつつ、この世から戦争がなくなることを願うばかりです。
posted by sakiko at 18:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック