映画の原作本を読んでいました。
「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」
渡辺一史/文春文庫
大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞を史上初めてダブル受賞
車椅子生活で要介護の鹿野靖明さん(1959年生まれ)が、20代はじめ施設・病院を飛び出して札幌のアパートで自立生活を送る。
ほぼ一日中誰かの手を借りないと生活ができない。ボランティアを募り、何交代かで介護にあたる。鹿野さんは慣れないボランティアを育て、対立したり、大喧嘩したり、甘えたりしながら生き抜いていく。
1987年に結婚、1992年に離婚。身体の機能は容赦なく衰えて、1995年にはついに人工呼吸器装着となる。普通はこれで声が出せなくなるのだけれど、鹿野さんは自分であれこれ調節して、声を出し会話ができるまでになる。
人の手を借りることがフツーになり、地域でフツーに生きていけることを目指し続けた鹿野さんは2002年42歳で亡くなった。人工呼吸器装着して7年。
前の晩まで自宅にいて容態が急変。病院に搬送され一旦持ち直す。何度目かの救急搬送で、落ち着いたら帰宅するのだと本人も周りも思った。ゆっくり寝たいからとみんなを帰してすぐ、息を引き取った。自宅で亡くなってたら、誰かが責任を感じていただろう。鹿野さんが気をつかったのかも、と本にあった。
逝去は2002年8月12日。558ページの文庫本を読み終えたのが命日にあたる12日深夜だった。読み進んでその偶然に驚いた。
この冬には『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』というタイトルで公開予定。前田哲監督/主演を大泉洋、高畑充希、三浦春馬
どんなにワガママでも憎めない鹿野さんを大泉洋さん、貪欲さ、やりきれなさも出してくれるでしょうか。
「人魚の眠る家」東野圭吾 幻冬舎 392ページ
同じタイトルの映画が(堤幸彦監督/篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎出演)劇場公開2018年11月16日公開予定。
最愛の一人娘がプールで溺死。脳波は止まっても身体は温かく、眠っているような子を死んだと思えない母親。これも期待値高し。
2本の共通点は「看取り」。我が家も10年自宅で介護していた義母が逝ったのが、2000年の8月11日。ちょうど週1回の当番で来ていた義姉がお昼とデザートを食べさせているうちに呼吸が止まった。救急車到着、心拍戻らず警察の方も来た。ちょうど往診で我が家に向かっていた主治医が後を引き取り、死亡診断書を書いてくださった。私1人のときでなくて、2人で看取れてほんとによかった。
★7月試写と劇場での鑑賞は35本でした。
『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』『ミッション:インポッシブル フォールアウト』『未来のミライ』を劇場で。
先週まで圏外だった『カメラを止めるな!』がランキング10位に入ってびっくり!2館から始まって、今全国150館の拡大公開です。ゾンビ感染〜パンデミック!!
8月14日のツイッターで全国184館。全部の都道府県で公開とあった。すごい。 (白)
2018年08月13日
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