2018年12月23日

『そらのレストラン』をめぐってあれこれ(暁)

京橋テアトルの試写室に行くと、いろいろな作品のポスターが貼ってあって、自分のところには来ていない作品などの情報も知ることができます。それで、1,2ヶ月前から『そらのレストラン』のポスターを見るたびに気になっていました。「北海道・せたなの‶海が見える牧場”豊かな自然が育む、チーズと仲間の物語」というキャッチフレーズが書いてあり、この作品はぜひ観たいと思い、連絡先を調べて12月12日に試写に行ってきました。ほんとはその日に書き始めたのですが、この日は帯状疱疹の話で終わってしまいました。この日、いろいろありました。

実は、この数年ワインやチーズに興味があり、山梨や長野のワイナリーを訪ねたり、去年、今年とチーズをたずねて北海道に行ったり、長野県松本市の放牧牧場のチーズを訪ねたりしています。
それにこの北海道映画シリーズ第一弾の『しあわせのパン』では三島有紀子監督にもインタビューしているので、よけい思い入れがありました。
地域と人と食を描いてきた「北海道映画」シリーズ。1作目の『しあわせのパン』では洞爺湖畔を舞台にパンを作る夫婦と地域の人たちや訪ねて来た人との交流を、2作目の『ぶどうのなみだ』では空知を舞台にワイン作りをする兄弟や家族が描かれ、3作目の今作では、北海道の西端に位置するせたな町で循環農業に取り組む自然派農民ユニット「やまの会」をモデルにして、様々な食材を作る人々と、チーズ作りへの取り組みや継続と地域の仲間の絆が描かれています。それに呼応するように様々な食材を使っておいしい料理が作られ、その輪が広がる様子が描かれていました。チーズ作りの奥深さも知りました。

もとはといえば、田代陽子監督の『空想の森』(2008)という作品の中で、北海道、新得の共働学舎新得農場(さまざまな生い立ちや個性をもったメンバーが共に暮らし、自然の営みと循環の中で勤労生活をおくる農場)で作っている大きな丸いチーズを見て、チーズってあんな大きな塊で作るんだと知った時からの興味です。その後、テレビなどでも各地のチーズを作っている牧場などの紹介があり、そういうところを訪ねてみたいと思ったのです。田代陽子監督の最新作『風のたより』(2015)では北海道七飯、山田農場チーズ工房が作っているヤギチーズも出てきました。
また、2016年のあいち国際女性映画祭では、岩崎靖子監督の『大地の花咲き〜洞爺・佐々木ファーム“喜び”ですべてを繋ぐ〜』が上映され、この作品でも佐々木ファームとこの洞爺地域の生産者と農業フェスティバル、食材にこだわるシェフと、ここの食材を使ったレストランの話が描かれ、それが地域振興につながり、北海道の大地に生きる人々の力強さと苦労、楽しみが描かれていてとてもよかったのです。こんな生活に憧れます。
ヤギのチーズ(シェーブルチーズ)を求めて、去年は北海道清水町の千年の森で
「ランラン・ファーム」のヤギチーズを、今年は田代監督の作品に出てきた山田農場チーズ工房を訪ねようと思ったけど訪ねられず、ヤギチーズだけは函館で購入しました。これらのヤギチーズはちょっと癖があったけどクリーミーでした。
今年は美瑛の山里にあるカフェ・ド・ラペでラクレット料理も食べましたが、これは絶品でした。また来年行ってみたい。
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カフェ・ド・ラペのラクレット料理

『そらのレストラン』を観た後、『パッドマン 5億人の女性を救った男』をTOHOシネマズ シャンテで観る前に、なにかおいしいものを食べたいと思い、そういえば銀座NAGANO(長野県のアンテナショップ)のメルマガで「信州蕎麦Week 2018」の案内が来ていたことを思い出し、ここへ向かいました。しかし予約が必要だったことがわかりあきらめていたら、キャンセルがあって食べることができました。今年は信州で新蕎麦を食べることができなくて残念と思っていたのでうれしかった。イベントルームに入ると、その日は下條村主催の蕎麦料理だった。なんと会費1000円で、ざる蕎麦とガレット(蕎麦粉のお好み焼きのようなもの)、それに飲み物が飲み放題という破格の値段。蕎麦はおいしかったし、りんごの甘煮を乗せたガレットもおいしかった。それに日本酒、アップルタイザー、アップルワインまで飲んでしまった。それで、結局映画はあきらめ(笑)。
この会で、下條村でアップルワインを作っているカネシゲ農園のことを知りました。この日観た『そらのレストラン』と同じような活動をしていることを知り、ぜひ訪ねてみたくなりました。
それにしても信州には130回以上行っているけど、南信州の下條村には行ったことがなかった。でも、なんか名前を最近聞いたなと思ったら、先日作品紹介を書いた『脱皮』という作品のロケ地でした。この作品はシネマジャーナル読者の方も脚本で参加していて、試写に行かせてもらったけど、この作品の佐藤慶子プロデューサーも、この蕎麦会場に来ていて挨拶させてもらいました。奇遇でした。
私は下條村は行ったことがなかったけど、去年行った「満蒙開拓平和記念館」がある阿智村の隣の村ということがわかり、今度チャンスがあったら阿智村に星空を見に行って、下條村に蕎麦を食べに行こうと思った夜でした。

帯状疱疹の吹き出物は、3週間かかってかさぶたが取れ、やっと旅行前に美容院に行けそうです。









posted by akemi at 06:46| Comment(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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