特別招待作品『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(特別先行版)片渕須直監督
2016年のTIFFで『この世界の片隅に』が上映され、公開以来各地でロングランヒットしました。本作はすずが出会った遊郭の少女りんのエピソードはじめ、250以上の新カットを足した長尺版です。まだ編集継続中、完全版ではないそうですが楽しみました。
https://ikutsumono-katasumini.jp/ 12月20日(金)公開
コンペ『チャクトゥーとサルラ』(中国)ワン・ルイ監督
モンゴルの草原で暮らす若い夫婦。夫のチャクトゥーは、たびたびふらりと出かけてしまう。サルラは草原が好きで町では暮らしたくない。仲の良い夫婦だけれど、そこだけは意見が分かれてしまう。どこまでも広がる草原や青く霞む山々の風景は美しいが、厳寒の冬の生活は厳しい。
サルラが流産して初めてチャクトゥーが落ち着くかに見えたのですが。自由な放浪も相手が待ってくれるという甘えがあるからできるのでしょう。チャクトゥーは寅さんタイプで、家族を持って一つ所に落ち着くにはまだまだ若いんですね。そういう人の妻は泣くか、我慢するか、別れるか? ワン・ルイ監督は18年連れ添った奥様に先立たれたそうで、「もっと一緒にいればよかった」という思いもこもっているようです。
Q&A ジリムトゥ(主演俳優)ワン・ルイ監督
コンペ『喜劇 愛妻物語』(日本)足立紳監督
売れない脚本家の豪太(濱田岳)は、気の強い妻チカに頭が上がらない。仕事がぽしゃってばかりなので、娘アキと妻の機嫌をとるのに心を砕いている。手打ちうどんの取材のために家族旅行も兼ねて四国に出かける3人。チカとの距離は縮まるのか?
チカの容赦のない罵詈雑言に言い返せない豪太、それでもめげずにあれこれ画策するのが笑えます。チカはきつくならなければ、家計も夫も支えられなかったんだよね、よく頑張ってきたねと言ってあげたいです。豪太を応援しているのは、ゲンをかついだ赤パンツを今も愛用していることでわかります。チャクトゥーも豪太もしっかりしてよね! 2020年公開予定
Q&A参加
『猿楽町で会いましょう』Q&A 児山隆監督、石川瑠華(女優)
『死を忘れた男』Q&A ヴィクター・ヴー(監督/脚本)