緊急事態宣言解除で、映画館もやっと再開です。
渋谷ユーロスペースでは、6月1日(月)からの営業再開を記念して、2017年に公開されたフィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品『希望のかなた』がリバイバル上映されます。
公開前に、難民映画祭で上映された折に、シリア難民を演じたシェルワン・ハジさんが来日。インタビューの時間をいただいたのですが、イケメンのシェルワンさんを前に、どきまぎしたひと時でした。
『希望のかなた』主演シェルワン・ハジさんインタビュー(2017/11/26) こちらで!
フィンランドで暮らすようになったのは、ダマスカスでフィンランド女性と出会って一目惚れし結婚したから。
ご出身はシリア北西部のチグリス河沿いの町ですが、百年前に曽祖父が東トルコのワンから移住してきたとのこと。それを聞いて、ピンときました。シェルワンさん、クルド人でした。シェルはクルド語で獅子(ライオン)。ワンの獅子という次第です。
百年前というと、東トルコにいたアルメニア人が迫害にあった時期。クルドのハジ一家にも悲しい歴史があったのではないでしょうか。
『希望のかなた』でシェルワンさんが演じたのは、現シリアの圧政から逃れてヨーロッパを目指す途中で妹とはぐれてしまった難民。
アキ・カウリスマキ監督の難民3部作の2作目。辛辣なユーモアで不寛容な世界に声をあげています。
未見の方、もう一度観たい方、ぜひ!
35mmのフィルムでの上映です。
上映日程:
6月1日(月) 11:00
6月2日(火)〜5日(金) 13:20
◆『ようこそ、革命シネマへ』
そして、ユーロスペースでは、4月6日に公開が始まったとたんに中断してしまった『ようこそ、革命シネマへ』も、6月1日から上映が再開されます。
作品紹介は、こちらで!
1989年、スーダンで4人の映画人により設立された映画製作集団「スーダン・フィルム・グループ」。同じ年、クーデターによりイスラーム急進派の独裁政権が誕生し、言論の自由は奪われ、映画も発禁処分となります。政治犯として投獄される者、国外へ亡命を余儀なくされる者。
長い時を経て再会した4人。スーダンの映画産業は既に崩壊し、映画館も皆無。かつて映画文化があったことを記録に残し、スーダンの人たちに映画を見せたいと奔走する姿を本作は追っています。映画愛に満ちた作品です。こちらもお奨めの映画です。是非!
ユーロスペース 公式サイト
2020年05月31日
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