2023年01月22日
映画『柳川』 アジアフォーカスを懐かしく思い出す (咲)
名古屋のミッキーさんが毎日・映画三昧で紹介していて気になっていたチャン・リュル監督の映画『柳川』。
1月19日にやっと観てきました。
この日、1時から『バビロン』の試写があったのですが、長い映画なので、終わるのが4時過ぎ。時間的に観られる映画は・・・と検索して、17:05から新宿武蔵野館であるのがわかった次第。
北京で暮らす中年の独身男ドン。末期癌を宣告され、長年疎遠になっていた兄・チュンを旅に誘う。行先は日本の柳川。兄の恋人で、ドンも密かに愛していた女性の名前が実は「柳川(北京語読みでリウ・チュアン)」。彼女はある日突然二人の前から消えた。今は柳川で暮らしているとわかり、ドンは兄を誘って訪ねていく・・・
物語のさらに詳細はミッキーさんの記事:郷愁さそう町の風情が主役 12月30日公開『柳川』で、どうぞ!
柳川を始めて訪れたのは、大学3年が終わった春休み。高校を卒業した妹を誘って、九州一周の旅をした折のことでした。柳川に程近い瀬高にあったルノワルユースホステルに泊まった翌日に訪ねました。貧乏旅行で、川下りは諦め、掘割を優雅にゆく船を川沿いから眺めたものです。柳川藩主立花邸 御花は見学しましたが、柳川名物のせいろ蒸しのうなぎは、少し安いお店でいただいた記憶があります。
その後、20代の時にあと2回柳川を訪れ、川下りも楽しみました。
それから30年ちょっと経って再訪したのが、2007年のアジアフォーカス福岡国際映画祭に行った時のことでした。
(スタッフ日記2007年9月第3週に書いていて、行った年が判明しました!)
その日記には、下記のように書いていました。
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福岡滞在の最終日の午後、映画はお休みにして、柳川に行って来ました。西鉄の「太宰府・柳川観光きっぷ」は、往復乗車券、川くだりにお土産もついたお得な切符。(さらに、かんぽの宿のお風呂に入れる「湯ったり柳川きっぷ」もあります。)これなら人が集まらなくても確実に川くだりができるという次第。
で、船着場まで案内されたのは、私一人。40分待たされましたが、結局、貸切状態で川くだり! 若い船頭さんに「柳川には30年ぶり」と言ったら、「生まれる前ですねぇ」と言われてしまいました。
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翌年のアジアフォーカスでマジド・マジディ監督にお会いした時に、翌日一日オフとのことで、柳川をお薦め。お天気も良くて、川下りと温泉を楽しんできたと嬉しそうにご報告くださったのを思い出します。
チャン・リュル監督の『慶州』(公開タイトル:『慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ』)や『福岡』のメーキングはアジアフォーカスで観ています。
『慶州』が2014年のアジアフォーカスで上映された時には、チャン・リュル監督と主演のパク・ヘイルさんが来日。ゲストルームで、ほかの作品の監督インタビューで待機していた時に、パク・ヘイルさんがいらして、座るなり、コンビニで買ってきたとおぼしきパンを召し上がれました。すごく自然体で好感を持ったのを思い出します。
これはたまたまゲストルームでしたが、アジアフォーカスは上映後のトークの後にサイン会があったり、町で歩いている映画人と会えたりと、とても楽しい映画祭でした。
アジアフォーカスで訪れたついでに九州のあちこちを訪ねたのも懐かしい思い出です。
さて、映画『柳川』。
柳川に旅立つ前には、北京の古い町並みも出てきました。まだかろうじて残っているところがあるのですね・・・
到着した西鉄柳川駅は、すっかり立派な駅舎になっていました。でも、水郷の町・柳川の風情は健在。そこで解き明かされていくリウ・チュアンが北京を突然離れた理由・・・
ロンドンで出会った柳川が故郷だという日本人男性を池松壮亮さんが演じているのですが、彼との関係もちょっと謎に包まれています。
人は余命を知った時、何をしたいか・・・ということも考えさせられました。
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