その日(31日)、私は家で仕事をする予定でいたのですが、(咲)さんから前日に「東急百貨店本店閉館の日だから行ってみる」と連絡があり、私もその日映画美学校での試写に行くことにして、終わってから東急百貨店本店に行きました。数日前の新聞に本店7階にあった「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」閉店の記事があり、ここに本屋さんがあったことを知らなかった私は、「え、そうだったの、何十年もこの東急本店の前は通っていたのに、知らなかった!」とびっくりし、気にはなっていたのですが、行くことは考えていませんでした。
そもそも、元々東京国際映画祭はこの近辺が主な会場だったこともあり30年以上前からこのあたりは通っていたし、ル・シネマができてからも本店の前は通っていたし、ユーロスペースがこちらに移ってからも、映画美学校がこちらに移ってからも、この本店の前は通っていたのですが、百貨店に興味がなかった私は、BUNKAMURAのコンサートや映画を観にル・シネマに行くことはあっても東急本店にはほとんど行ったことがありませんでした。
でも3年くらい前、(咲)さんから地下に食品売り場があることを聞き、それから映画美学校やユーロスペースの帰りに時々通うようになりました。(咲)さんに誘われミカドコーヒーにソフトクリームを食べに行ったのが、東急本店地下、初めての体験でした。軽井沢発祥のミカドコーヒーですが、日本橋にあることを知り、いつか行ってみたいと思っていた店でした。でも日本橋にはなかなか行く機会がなく行けないでいたのでした。いつも通っている渋谷の、こんな近くにあったなんて、灯台下暗しでした。それから、時々行くようになりました。その後、隣にあるキャピタルコーヒーにもソフトクリーム(コーヒーではなく)を食べに行くようになりました。
そして最終日は、結局、キャピトルコーヒーに入りました。ミカドコーヒーがすごく並んでいるということを知らずにキャピトルコーヒーに入ったのですが、こちらも15分ほど待たされました。前に並んでいる人の列がミカドコーヒーに並んでいる人たちでした。キャピトルコーヒーに入ってソフトクリームを食べたのですが、これまでここでコーヒーを飲んだことがなかったのを思いだし、最後だしコーヒーも飲むことにしました。ここは珍しいコーヒーを置いているのですが、高くてなかなか手が出なかったのです。それにここのソフトクリームもおいしいので、映画を観終わったあと、ここに来て、ミカドコーヒーかキャピトルコーヒーでソフトクリームを食べるのが楽しみでした。
その場所がなくなってしまったのはとても残念です。
でも、井の頭線渋谷駅地下の東急フードショーにもキャピトルコーヒーはあるので、今度はこちらに食べに行くことにします(笑)。