2024年06月24日

シリア→トルコ→イランを巡った一日 (咲)

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梅雨時の風物詩、紫陽花はとっくに見ごろを迎えていたのに、やっと梅雨入りしましたね。
23日の日曜日、雨を心配しながら朝から出かけてきました。
メインは、4時からのイランの詩を読む会だったのですが、水曜日から4日間、家に籠っていたので、写真展など一気に巡る予定を立てました。

まずは、新宿西口OM SYSTEM GALLERYでの小松由佳写真展「 あなたは ここにいた 〜燃やされた故郷、パルミラ〜 」
小松由佳さんは、2006年、パキスタンにある世界で2番目に高い山 K2(8611m)に日本人女性として初めて登頂された方。その後、草原や沙漠を旅しながらフォトグラファーに転向。2008年よりシリアを撮影。2011年からのシリア内戦で人々の境遇の変化を目撃し、2012年よりシリア内戦・難民を取材。
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今回の写真展は、小松さんのシリア人のご主人の故郷パルミラを11年ぶりに訪れ、秘密警察の監視の下、なんとか撮った遺跡や住居の今の姿や、各地で難民生活をおくるご親族の方々のポートレート。帰郷を果たせず2021年にトルコで亡くなられた義父ガーセム氏のお墓に涙。破壊されたのはパルミラの遺跡だけでなく、そこで暮らしていた人々の人生。
写真展は、本日25日で終了しますが、小松由佳さんのサイトで写真やプロフィールをぜひご覧ください。
https://yukakomatsu.jp/

次に向かったのは代々木上原。新宿西口広場は小田急デパート解体後、行く度に通路が変わって、小田急線改札に迂回してたどり着きました。
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目指すは、東京ジャーミィに隣接するユヌス・エムレ インスティテュート東京2階のギャラリーで開催中の「トルコ風刺漫画展」
見ただけではわからない風刺漫画の背景や作家の意図することを、横田吉昭さんからたっぷりお聞きしました。
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こちらは、6月26日(水)まで開催中。⁠
会場:ユヌス・エムレ インスティテュート東京(渋谷区大山町1-19−2F) ⁠
平日11:00−17:00⁠

3時過ぎに失礼して、笹塚駅に向かい、そこからバスで新高円寺へ。

4時から、なるお食堂プリムールで、「第1回カフェ・ミーヌー:イランの詩を読む会」
記念すべき第1回に取り上げられたのは、イランで最も人気のある現代詩人の一人、フォルーグ・ファッロフザード。長いペルシア文学史上、女性として初めて個人的な経験を詩にしたことで知られています。 
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1935年テヘラン生まれ。16歳の時、電撃的な恋愛結婚をするも、離婚。その後、作家で映画監督のエブラヒーム・ゴレスターンと出会ったことから、フォルーグは大きく飛躍。映画にも挑戦。ハンセン病患者の療養所をテーマにした短編ドキュメンタリー映画『あの家は黒い』は、東京フィルメックスなどで上映されていますが、映像の美しさに圧倒されたことを思い出します。
フォルーグの詩をいくつか選んで、ペルシア語と日本語で朗読したあと、32歳で急逝したフォルーグの人生を15分ほどにまとめた映像。1967年2月13日、フォルーグ自身がジープを運転していた時に、スクールバスを避けようとして事故死した時の様子や、その後の雪の中での葬儀の映像も。1950〜60年代は、日本でも女性が思うようにモノを言えなかった時代。胸の内をぞんぶんに表したフォルーグの詩は、心に響きます。

終わったあと、荻窪での写真展「イラク・モースルを訪ねて」が8時まで開催されているので、行くつもりでいたのですが、「お時間のある方は、有料ですが、カレーをいかがですか」とのアナウンス。なるお食堂プリムールのお食事は間違いなく美味しいので、写真展は諦め、カレーをいただくことに。
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でも、お蔭で、久しぶりにお会いした医師のS先生とゆっくりお話しすることができて、ひょんなことから、なんと高校の大先輩と判明。もう30年以上のお付き合いになるのに、初めて知りました。びっくりでした。

シリア、トルコ、イランをたっぷり味わった一日でしたが、この3か国はかつて訪れたことのある懐かしいところ。 そして、行けなかった写真展のイラクは、何度かチャンスがあったのに、行き損ねている国。この日も縁がありませんでした。

写真展「イラク・モースルを訪ねて」
6月30日(日)まで。
平日17-20時/土日12-20時/水曜定休
The Ancient World 直売所
東京都杉並区天沼3-1-8
03-3391-0809
https://ancient-w.com/



posted by sakiko at 16:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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