2024年08月04日
映画『越境者たち』のあと、イランの絵本展でほっこり〜 (咲)
7月30日(火) この日が最終日の成増でのイランの絵本展へ。
その前に1時から渋谷での試写に行くつもりだったのですが、友人からフランス映画『越境者たち』に、ザーラ・アミール・エブラヒミが出ていたとメールがあって、8月1日までの限定上映とわかり、新宿武蔵野館で観ることにしました。
『越境者たち』 原題:Les survivants
(C)LES FILMS VELVET - BAXTER FILMS - BNP PARIBAS PICTURES - 2022
監督:ギョーム・レヌソン、2022年、フランス
妻を事故で亡くし、自分も怪我が癒えないサミュエル。フランスから国境を越えたイタリアにある別荘の山小屋で過ごそうと雪道を行く途中で、ある女性に出会う。Chehreh(公式サイトでチェレーと表記されているけど、ちょっと違う・・・)と名乗るアフガニスタンの女性。フランス語通訳をしている夫と共にタリバン政権から逃れてきたけれど、ギリシャではぐれてしまって探しているという・・・。
夫から習ったフランス語で、流暢に身の上を語るChehrehを演じているのが、ザーラ・アミール・エブラヒミ。 ダリ語(というかペルシア語)を発したのは、「あんた、何するのよ」と叫んだ時くらい。
『聖地には蜘蛛が巣を張る』でのジャーナリスト役や、東京国際映画祭で上映された『タタミ』の共同監督で柔道コーチとして出演もして、名を馳せたザーラですが、本作での役柄としては、もうひとひねりあってもよかったかなという感じ。
サミュエル演じる巨漢のドゥニ・メノーシェは、このところ『苦い涙』『悪なき殺人』『理想郷』で、すっかりお馴染みになりましたが、体系的にどうしても好きになれません。演技は凄いのですが。(ごめんなさい!)
おまけに本作は、移民排斥の自警団に執拗に襲われるという物語。 今の世界の情勢を反映したような話で、すっかり気持ちが暗くなってしまいました。
気を取り直して、イランの絵本展を目指して、新宿三丁目から副都心線で一路、地下鉄成増駅へ。
板橋区立美術館で開催されるボローニャ国際絵本原画展関連企画としてのイランの絵本展も、今年で11回目。今回は、2022年、23年、24年と続けてボローニャ展に入選しているヌーシーン・サーデギヤーンさんの特集です。
会場のCafé & Gallery Patinaさんは、暗渠になった川に面した素敵な立地。
Patinaさんに入ったとたん、愛甲恵子さんから、「Sさんが来てますよ〜」と。 もう何年も前の東京フィルメックスの取材席でお隣になって声をかけてくださったSさん。 愛甲さんとご友人とわかり、びっくりだったのですが、成増や原宿の絵本展でいつもすれ違い。 やっと会場でお会いできました。
絵本展も楽しみですが、会期中に提供されるイラン料理のランチも美味しくて、毎回暑い中、訪ねている次第。 バッガリーポロー(そら豆のピラフ)にチキン添え、キュウリ入りヨーグルトとサラダでさっぱり夏向きメニュー。
愛甲さんがイランで見つけてきた文房具も、毎回楽しみです。
ゆっくり愛甲さんとおしゃべりして、私もイランに行きたい思いを募らせたのですが、そこへきて、31日、ハマースの最高幹部イスマイル・ハニヤ政治局長が、テヘランで殺害されるというニュース。またイランが遠くなりました・・・
★愛甲恵子さんによるイランの絵本関連のイベントは、今年、あと2回はある予定です。
一つは、「いずるば」(最寄り駅:東急多摩川線沼部駅)さんで。
(2022年10月に「キアロスタミが遺した2冊の絵本」出版記念イベントが開かれた場所です)
もう一つは、原宿SEE MORE GLASSさんでの「イランの絵本と靴下展」。(毎年12月開催)
案内が楽しみです♪
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