2024年09月15日
北海道の旅A レスリーを聴きながら最北の町、稚内を満喫♪ (咲)
北海道の旅、東川町の次なる目的地は、日本最北端の稚内。学生時代に訪れて以来、50年ぶりの稚内でした。
まずは、50年ぶりに訪れることになった経緯を!
稚内にお住まいのシネマジャーナルの読者である佐藤延枝さんから、「コロナ禍を経て、3年ぶりに第8回となるわっかない白夜映画祭を開きます」とのお便りをいただいたのは、2022年の5月のことでした。夏至の日、日本で一番夜が短い稚内でオールナイト上映を楽しむ映画祭。
一度、白夜映画祭に行ってみたい! と思いつつ、今年の6月も実現できず、それでも稚内は気になる・・・と、東川とセットでの旅を決行した次第です。
延枝さんが、レスリー・チャンの2008年からの後追いファンと伺っていたのも、一度お会いしたいと思ったきっかけでした。
9月2日(月)旭川9時発の特急宗谷で向かいますとご連絡したところ、手前の豊富で降りて、豊富温泉で一緒に泊まりましょうとのご提案。
車で3日間、フルアテンドしてくださるプランを立ててくださいました。
事前に稚内や豊富のサロベツ湿原の資料をたくさん送ってくださって、準備万端。とはいえ、旅程はすべて延枝さんにおまかせ♪
9月2日(月) 豊富駅に12時到着。
「目印にシネジャを手にしてお待ちしてます」とのことだったのですが、降りたのは私一人!
延枝さんのほか、幌延の法昌寺のご住職の奥様、豊富で町営住宅を借りて湯治中のEさん(なんと、我が家から近い立川のご出身)が一緒に出迎えてくださいました。
豊富温泉は、アトピーに効くので有名と、後から薬剤師の友人から聞きました。
最初に、サロベツ湿原センターへ。
木道を歩くのに、長靴を用意してくださいました。虫よけも兼ねての長靴!
まずは、ここの名物の「いももち」と「あげいも」をいただき、木道へ。
花の季節は終わっていましたが、ところどころに小さな花が。
見渡す限りの湿原!
曇天でしたが、うっすら利尻富士が見えました。
パンケ沼と長沼にもご案内いただき、広大なサロベツ湿原を実感しました。
無人駅の「下沼駅」に立ち寄ってから、幌延の法昌寺でおしゃべりのひと時。 ご住職が最近モンゴルに行かれ、どこまで行っても平原・・・ とのお話も。(どこまでも湿原のそばに暮らしていらしても、その感覚!)
今宵の宿、溫泉閣ホテルへ。
エゾ鹿のローストや、タコしゃぶ、帆立など、この地らしい夕食をいただきながら、おしゃべり。話足りなくて、部屋で11時過ぎまで! レスリーの話や、好きな映画の話等々、とにかく話は尽きません。
どこで明らかになったのか忘れましたが、延枝さんがレスリーにたどり着いたのは、実は、チョン・ウソンにハマったのがきっかけだったのです。(私のウソンさま♪)
それまで欧米系の映画を好んで観ていた延枝さん。韓流ブームの時に友人がたくさん送ってくれたドラマや映画の中から選んで観た『MUSA 武士』で、チョン・ウソンに目が留まり、当時の掲示板のオフ会にも出かけたそうです。
いかにアジア系の映画を観てなかったかに気付いて、2か月、毎日1作、アジア系の映画を観た中で、レスリーに惚れたという次第。
9月3日(火)
昨日、湿原でご一緒したEさんと、やはり湯治にきて豊富が気に入って、この地でヨガのトレーナーをしている、まなみんさんと一緒に朝食。
台風の影響も遠のいて、晴天。
海岸線を利尻富士を眺めながら稚内に向けてドライブ。
稚内に着いて、わっかない白夜映画祭の会場である稚内駅複合商業施設「キタカラ」2階のT・ジョイ稚内へ。 ここで白夜映画祭の実行委員をしている佐々木美穂さんと合流。 白夜映画祭は、T・ジョイ稚内の3つあるスクリーンの内、2つを使って開催するとのこと。
日本最北端の線路。正面は稚内駅や映画館の入った「キタカラ」
ランチは、海鮮市場うろこ市にある「うろこ亭」で。
苦手なイクラを帆立に替えていただいて!
丘の上にある開基百年記念塔へ。 稚内の町や利尻・礼文など360度見晴らせました。
1〜2階にある稚内市北方記念館には、稚内市や樺太などの郷土資料や、間宮林蔵の足跡をたどる展示、アイヌ民族に関する資料など盛りだくさん。
映画『樺太1945年夏 氷雪の門』の紹介コーナーもありました。主演二木てるみさんにインタビューしたことを懐かしく思い出しました。
http://www.cinemajournal.net/special/2010/karahuto/index.html
樺太島民慰霊碑 氷雪の門
ここには、50年前、礼文島から稚内に戻った時に訪れました。
思えば、50年前に稚内で行ったのは、ここだけでした。
次に、稚内副港市場2階の稚内市樺太記念館へ。
樺太の歩みと稚内の繋がりを知ることのできる資料がたくさん。
その中で、特に目に留まったのが、昭和の大横綱「大鵬関」のことでした。5歳の時、旧樺太から引き揚げてきた際、小樽を目指していたのですが、お母様がひどい船酔いになり、稚内で下船されたのです。乗船していた小笠原丸は、ソ連の潜水艇の魚雷を受け、沈没。お母様の船酔いが幸いした次第。
船酔いといえば、この稚内での心苦しい思い出があります。
礼文島で船に乗って、船底に行ったとたん船酔いに襲われ、甲板にあがりました。介抱してくれた見ず知らずの男子学生の胸ポケットに入れていた周遊券が風で海に・・・ 私のせいのようで申し訳ないけど、風のせい・・と、何のお詫びもせず、お別れしてしまいました。あの後、もうまっすぐ帰ると言っていたのが忘れられません。
船酔いは、ほんとにひどくて、もう海に飛び込みたいとまで思ったものです。
稚内副港市場1階には、かつてあった映画館「稚内劇場」を再現したコーナーも。
旧瀬戸邸へ。
稚内が底曳漁業の前線基地として活気に満ち溢れていた昭和27年に建てられた底曳船の親方「瀬戸常蔵氏」の邸宅。
1964(昭和39)年8月、大相撲巡業の折に大鵬も瀬戸邸を訪れています。
北門神社
子を抱いた狛犬
北防波堤ドーム。山の上に開基百年記念塔が見えてます。
樺太航路の発着場として使われていたとき、道路や鉄道へ波の飛沫がかかるのを防ぐ目的で作られたもの。樺太へと渡る人々で賑った頃のシンボル。
野寒布(ノシャップ)灯台のそばで、海に落ちる夕日を眺めました。
白夜映画祭の実行委員会の皆さまにご馳走になりました。
藤田会長、横田実行委員長、田端さん、佐々木さんに延枝さん。
そうそうたる方々にお目にかかれたのに、写真を撮るのを忘れました!
9月4日(水)
いよいよ最終日。
ホテル奥田屋で美味しい朝食をいただいたあと、程近い南稚内駅まで散歩。
9時前に延枝さんが迎えにいらしてくださって、まずは地元のスーパーマーケットへ。
稚内駅のすぐそばにある「食品館あいざわ」。
さすがに海鮮コーナーが充実しています。
稚内市立図書館
ここに延枝さんが朗読した図書のコーナーがあります。素敵な活動♪
一路、宗谷岬へ。
途中で道に大きなタコが・・・
宗谷公園
宗谷厳島神社
神社の隣には、ロシアの脅威に対抗するために北方警備のために動員された東北地方四藩の藩士達の墓があります。
津軽藩士に配給された、浮腫病の薬用としての和蘭コーヒーの記念碑
宗谷丘陵 周氷河地形というそうです。雄大な景色でした。薄っすらと樺太が見えました。
放牧された牛が、谷を越えて道路際まであがってくることもあるそうです。
道に出ないよう、電線が張られています。牛さん、気をつけて〜
宗谷岬を見晴らす「ホタ亭」で帆立ラーメン。
大岬旧海軍望楼
1902年(明治35年)、ロシアを警戒して、宗谷海峡を見張るために建設されたもの。 寒い中、ここで見張りにあたった兵士のことを思い、涙・・・
赤と白の灯台は、現役のフレネルレンズが回る宗谷岬灯台。
毎年海の日に公開されるそうです。一度、観てみたい!
日本最北端の地の碑
ここはさすがに観光客が記念写真の順番待ち
「間宮林蔵渡樺出港の地」から、最北端の地の碑のそばに移設された間宮林蔵さん
北の桜守パーク
2017年に稚内市でロケが行われ、2018年3月10日より全国公開された吉永小百合さん主演の映画「北の桜守」のオープンセットが資料展示施設となっています。
稚内空港のすぐそばにあって、15:10発のフライトに間に合うよう、大急ぎで見学。
延枝さんが、ずっとレスリーの曲をかけてくださって、レスリーとともに稚内を満喫した旅となりました。
忘れられない3日間♪
延枝さん、ありがとうございました!
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