2025年09月07日

大阪アジアン映画祭で1970年の『万博追跡』を観て、大阪・関西万博2025へ (咲)

例年3月に開催されている大阪アジアン映画祭ですが、大阪・関西万博EXPO2025の開催に合わせ、期間中に今年2度目の映画祭が開催されました。
オープニング作品が、1970年の大阪万博を舞台にした台湾映画『万博追跡』と知って、これはぜひ観たい!と、行ってきました。
ほんとは、オープニング上映の時に観たかったのですが、諸般の事情でゲスト登壇のない9月2日(火)13時20分からの回で観ることに。
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朝8時過ぎ新横浜発の新幹線で新神戸へ。北野の異人館を観ながらホテルに行くつもりが、1本道を間違えて、ハリストス正教会や一宮神社を通って、生田神社そばのお気に入りのホテル モンテ エルマーナ神戸へ。荷物を預けて、阪急で大阪梅田へ。 会場は、テアトル梅田(旧シネリーブル)。梅田スカイビルタワーへの道は、かなり工事が進んで1本道で行けましたが、手前の敷地はまだまだ工事中。2027年完成予定とか。
ぎりぎりに着いたら、東京のNさんに声をかけられました。この日の朝に来て、ABCホールで1本観て、この後、またABCホールに歩いて戻るとのこと! (25分位かかるらしい・・・)

『万博追跡』
監督:廖祥雄  出演:ジュディ・オング(翁倩玉)、馮海 
1970年台湾(2025年 2K レストア版 中国語) 97分
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タイトルや監督・出演者など、漢字が右から書かれていて、そういえばかつての日本語もそうだったと、まず感慨深いものがありました。
賑やかな踊りで始まり、ジュディ・オングさんが登場し、2曲歌って、なんだか歌謡ショーのような様相。 実は番組収録でした。収録が終わって、ジュディさん演じる雪子(日本生まれの台湾人)が、応募した中華民国パビリオンの万博ホステスに選ばれた通知を受け取ったことを大喜びで恋人の藤本哲雄に伝えます。 二人はどうやら大学生。 哲雄も万博に行きたいけれどお金が足りないので、父親に無心するのですが、行くこと自体にいい顔をしない父。それでも、どうやら食堂でのバイトを見つけて哲雄も大阪へ。
雪子には、実は万博に参加したい目的がありました。まだ雪子が母のお腹の中にいた終戦直前、雪子の父は上海で日本軍に殺されたらしいのですが、その後、母娘がお金に困っていると、台湾から支援のお金が届いていて、父の死の真相や誰が支援してくれているのか、万博のパビリオンで働けば、台湾から来る人と知り合って、手がかりを得ることができるのではないかと思ったのです。かつて恩人の山崎さんに確認するも、支援しているのは自分ではないといわれたことがあったのですが、万博会場に山崎さんが台湾人を案内しているのを見かけます。その台湾人のワンさんに聞いてみると、自分は知らないけれど台湾に帰ったら調べてみるといわれます。そして、ワンさんから日本人を二人紹介する手紙が届きます。雪の残る地方の村に訪ねていく雪子と哲雄。あちこち奔走するうち、思いもかけない真相が判明します。雪子の父(台湾人)は、スパイと疑われて殺されたらしいと。 
これ以上は、ネタバレになるので、伏せておきますが、70年万博を舞台にした映画には、思いもかけず重い背景がありました。思えば、戦争が終わって、まだ25年しか経っていない時期でした。日本が復興を遂げたことを世界にアピールする万博だったのだと思いました。それにしても、「蒋介石が日本をお許しになったので(この繁栄が)」という言葉が何度か出てきて、当時の台湾では、そういう認識だったのかと!
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とはいえ、実際の万博会場がたっぷり映って、1970年当時、高校生だった私は夏休みに一度だけ同級生たちと行ったので、当時を懐かしく思い出しました。ほんとに人がいっぱいで、長時間並ぶのはいやで、たまたま入れたパビリオンしか覗いてないのですが、記憶に残っているのはサウジアラビアの小さなパビリオン。まるでメッカのカーバ神殿の位置に立ったような雰囲気の部屋に圧倒されて、もしかしたら、それがその後のイスラーム文化に興味を持つ原点だったような気がします。(もっと前に、母のお腹の中にいたときに、神戸モスクの前で写真は撮っていますが)

『万博追跡』が、14:57に終わって、JR大阪駅へ。
3度目の大阪・関西万博に夜間券で!
大阪駅から西九条乗り換えで桜島に行き、シャトルバスで西ゲートへ。 16時過ぎに着いて、10分ほどで入場。 
5月6月に行って、イスラーム圏のパビリオンはクリアしていたのですが、その後にオープンしたネパールや、いくつか訪ねてみたいところがあって、この機会に3度目の挑戦。 
バーラット(インド)、サウジアラビアの前を通って、大屋根リングにあがって会場を眺め、タイが入れそうと降りるも、結構な列。モナコに並んで30分ほどで入ったら、最初の映像以外は、中庭形式で、並ばずに入れるとわかって、なんだか肩すかし。
隣りの「夜の地球」も並ばずに入れて、輪島塗の地球儀などを拝見。ちょっと感動。 
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ヨルダンにもう一度入りたかったのですが、予約制になっていたので諦め、隣りのペルーに、ほんの少し並んで入場。先住民の暮らしの映像がなかなか面白くて、ゆっくり見ました。コモンズAのおトイレへ。ついでにイエメン再訪。お土産売り場でサナア出身のおじさんとお話して、バッジをいただきました。
先日やっと開館したネパールへ。お土産とフードが充実してました(笑)。
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いつもすんなり入れるアラブ首長国連邦を覗いてから、ポルトガルに並んで入場。
ちょうど噴水ショーが始まったので、座って眺めてから、中国パビリオンへ。10分ほどで入れました。
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パンダがお迎えしてくれて、充実の展示をゆっくり鑑賞。ハンガリーに入ってみたかったのですが、まだ20:15だったのに、入れてもらえず。コモンズD館のパキスタン、パレスチナ、タジキスタンなどを覗いて、大屋根リングに上り、噴水ショーと、ドローンショー。21時05分終了。
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この後、東ゲートから出て、夢洲駅にたどり着くまでが大変でしたが、 3回目でやっと要領もわかって、たっぷり楽しめました。 よもや3回も来るとは・・・でしたが、大阪アジアン映画祭のお陰でした。

9月3日
午前中、生まれ育った岡本を散策。もう家はないけれど、町並みの雰囲気は変わってなくて、ほっとします。
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やっぱり六甲の山並みをみると、心が癒されます。
ランチは、元会社の同期の友人と阪急神戸三宮駅西口近くのスペイン料理「カルメン」へ。 
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小学校5・6年の時の担任のK先生のご友人が創業したと聞いていたお店なのですが、今回、お店にいた女性の方にお話ししたら、その方のお父様が創業されたそうで、先生の従兄弟にあたると判明! そう聞いたからか、その女性の方の目元が、K先生にそっくり! K先生は、もう40年以上前にお亡くなりになったのですが、親戚の中で一番ハンサムだったと! K先生のご自宅にクラス全員で遊びに行ったことなどお話ししました。かつての地主で、大きなお屋敷だったのですが、法事で何度もうかがったことがあるとおっしゃって、懐かしがってくださいました。

2時過ぎ、JR三ノ宮から大阪へ。 阪神に乗り換えて、福島下車。ABCホール近くのレトロな喫茶店「ウィンブルドン」で、シネジャの暁さんと合流。今年初めてのかき氷をいただきました。
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そして、初めてのABCホールへ。 16:10からインド映画『晩秋』。
『晩秋』
監督:オビジット・スリダス
2024年/インド/146分/ベンガル語
秋祭りで、離れて暮らしている子供たちが帰ってくるのを待つ高齢の夫婦。妻オロカは、長年夫と疎遠な娘ミヌに帰ってくるように促す。ミヌは心理学の教授である夫を連れてやってくるが、ミヌの登場を喜ばない兄弟もいる。やっと家族が揃ったとき、夫アノンドに異変が起こる・・・

娘ミヌがなぜ勘当状態なのか、はっきり言葉では言わないのですが、夫の名前からムスリムらしいので、それが問題なのかなぁ〜と。でも、ミヌ自身は、ヒジャーブ姿でないどころか、髪の毛はベリーショート。 
それにしても、夫に異変が起こったら、真っ先にお医者さまを呼ばなければ!  味わい深い物語ではありました。
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左:オビジット・スリダス監督

今回の大阪アジアン映画祭では、台湾文化部の協力による特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>があって、国家電影及び視聴文化中心(TFAI)によって復元された貴重な旧作も特集されたのですが、結局、『万博追跡』と『晩秋』の2本しか観ませんでした。
でも、2泊3日で、数名の友人と旧交を温めることもでき、充実の神戸の旅でした。

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3日目の午前中、神戸の町を散策途中にシネリーブル神戸に立ち寄ってみたのですが、グッズ売り場で、段ボールに入ったパンフレットを売っていて、一番手前に『風が吹くまま』。 え? キアロスタミ監督の? と思ったら、まさしくそうでした。440円♪  
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幸せな気分で神戸をあとにすることができました。


posted by sakiko at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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