2020年03月24日

『花のあとさき ムツばあさんの歩いた道』取材(白)

IMG_3264 (3).jpg
百崎満晴監督、伊藤純プロデューサー

テレビ番組のときから18年間携わってこられた百崎満晴監督、伊藤純プロデューサーにお話を伺ってきました。
このドキュメンタリー映画の主人公ムツさんは私の母と同い年(1923年生まれ)でした。秩父の山間の集落の人たちは一人去り、二人去りとだんだん少なくなっていきます。ムツさんの子どもたちも山を下りて暮らし、農業を継ぐ人はいません。公一さんムツさんのご夫婦は耕さなくなった畑に花を植え、山に還そうと思い立ちました。自分たちがいなくなった後も、毎年咲いてくれる丈夫な花木を選んで。山に来た人が花が咲いているのを見たら嬉しかろうと、コツコツと植え続ける日々を映しています。
予告編でもその里山の美しさ、ご夫婦の人柄の良さがわかります。インタビュー記事は4月末発行の本誌に掲載します。(白)

公式HP https://hana-ato.jp/
★2020年5月15日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 11:03| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月22日

『いざなぎ暮れた。』無観客舞台挨拶(白)

IMG_3227.jpg

3月21日(土)テアトル新宿で、20日からレイトショー上映の始まった『いざなぎ暮れた。』の笠木望監督・キャスト(毎熊克哉さん、武田梨奈さん、青山フォール勝ちさん、岸健之助さん、MC:奥村隼也さん)の舞台挨拶がありました。
どこかの会場で行う記者会見みたいですが、本来お客様がたくさんいるはずの席はカラです。新型コロナウイルス感染拡大のため、この形になりました。うーん寂しい。こういう時期なので「みなさん劇場に来てください」とは言いにくく、ご挨拶も言葉をていねいに選んでいる様子がうかがえました。
15分のショートフィルムのはずが、長編映画になったことは、毎熊克哉さん、武田梨奈さんのインタビューでご承知と思います。
世界各地の映画祭に35ノミネート、16の受賞と良い評価を受けています。賞状の授与も行われました。動画はこちらです。(白)

IMG_3253.jpg


毎熊克哉さんインタビュー 
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/473993438.html
武田梨奈さんインタビュー
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/474009867.html
posted by shiraishi at 20:27| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月08日

イラン人監督が「ハイファに戻って」をもとに描いた『生存者』 (咲)

Mar3 seizonsya.jpg

コロナウィルス感染予防のための自粛で、2月29日〜3月1日の藤沢でのイラン映画祭も、3月1日のイラン大使館チャリティーバザーも延期になる中、予定通り開催しますとの案内をいただき、東大でのイラン映画上映会に参加してきました。

上映作品 『生存者』  原題:bazmandeh   
監督:セイフォッラー・ダード Seyf Allah Dad   イラン/1994年

日時:3月3日(火)18:30〜21:00
場所:東京大学構内書店 建物3階(消費生活協同組合の部屋)
会費:500円(イラン紅茶お菓子資料代)
主催:イラン親善大使グループ

原作は、パレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニーの「ハイファに戻って」
1948年、イスラエルがハイファに侵攻し、パレスチナ人のサイード夫妻は、家で寝かせていた赤ん坊だった一人息子を迎えにいくことができないまま、ハイファを追い出されてしまう。
20年後、ハイファに戻ったサイード夫妻は、自分たちの家に住みついたポーランド出身のユダヤ人夫妻によって息子がユダヤ人として育てられたことを知る。
そして、ハイファの懐かしいはずの我が家も町も、かつてのハイファではないことを思い知る。

原作では、20年後にハイファに戻った夫妻の喪失感が描かれているのですが、イラン人監督が描いた『生存者』は、1948年にパレスチナ人が故郷を追い出された時代だけを描いています。ハイファに戻ったところを描いていないので、小説「ハイファに戻って」にインスパイアされて描いた物語という位置づけになると思います。

★映画『生存者』 あらすじ
1948年4月9日、パレスチナのデイル・ヤシーン村で虐殺事件が起こり、5月14日、イスラエルの建国宣言がなされた頃のハイファ。
パレスチナ人の医者サイードは、駅の爆破事件に出くわすが、仕掛けたのが幼馴染のユダヤ人シモンだと知り、警察に通報する。だが、警察は犯人逮捕に動かない。やがて、パレスチナ人は1週間以内にハイファを出ろと言い渡される。サイード夫妻は、家で寝かせていた生後数ヶ月の息子ファラハンを迎えに行くことができないまま町を出る。
ユダヤ人の入植に手を貸しているシモンは、サイードたちの家にポーランドからやって来たユダヤ人のクシン夫妻を住まわせる。子どものいない夫妻は、置き去りにされていた赤ちゃんをムーシェと名付け、わが子として育て始める。それを知ったサイードの母サフィエは、自分はその子の乳母だったと偽って、子守役として雇ってもらう。
クシン夫妻がテルアビブで映画を撮ることになり、サフィエも列車に乗って同行することになる。だが、サフィエは夫ラシードから、その列車は爆破予定があるから乗ってはいけないといわれる。ところが、列車に爆破装置を仕込んだスーツケースを持って乗り込む予定だったラシードが撃たれてしまう。サフィエがスーツケースを持って乗り込むことになる・・・


映画は、サフィエが爆破装置のスイッチを入れ、赤ちゃんを抱いて列車を飛び降りるところで終わりました。
その後、どうなったかは描かれていないのですが、少なくとも原作とは全く違う展開。
そこがイラン風?!

この上映会を企画した山本純子さんは、イランに住んでいた20年程前、テレビ放映されていたのを観て、いつか日本語字幕をつけて皆に観てもらいたいと思っていたそうです。 

イスラーム暦ラマザーン月の最後の金曜日が「世界エルサレムの日」とされていて、イランでも各地でデモ行進が行われるのですが、この『生存者』は毎年、この日にテレビ放映されているのだそうです。

セイフォッラー・ダード監督は、アラブ人の俳優を使って、シリアで撮影。もとの映画はアラビア語ですが、この日に観たものは、イランのテレビで放映されたペルシア語吹替え版に日本語字幕をつけたもの。(字幕:田島和歌子さんが担当。監修:山本純子さん)
イランの吹替えは上手だなぁ〜といつも思うのですが、本作もとても自然。でも、パレスチナ人もユダヤ人も、さらにポーランドから来たユダヤ人もペルシア語を話しているのは不自然。全員がアラビア語を話していたとしても変。少なくともポーランドから来たユダヤ人とは意思疎通できないはずでしょう。(ま、それは映画ですから!)

それは差し置いて、1948年にパレスチナ人が追い出されたときの様子や、故郷を去ったパレスチナの人たちの喪失感がよくわかる映画でした。
着の身着のままでやってきたユダヤ人に、パレスチナ人を追い出したあとの家を居抜きであてがっている場面が特に胸に迫りました。パレスチナ人が置いていった衣服も、サイズを手直しして着るのですが、そんなことがよく平気で出来るなぁ〜と。

toodai bazmande.jpg

撮影:近内恵子さん

ところで、この上映会が行われた「東京大学構内書店 建物」は、第二食堂の入っている3階建てのビル。東大病院の並びの奥のほうにある古い建物。
私の父は、昭和18年12月に学徒出陣し、終戦後、昭和21年4月に東大に復学。
翌年、友人と二人で立ち上げた映画文化研究会の集まりでこの建物の3階の会議室を使ったことがあるとのこと。どのあたりの部屋だったのかなぁ〜と思いを馳せました。
夜中に食堂に行って、煙草の吸殻を拾い集めて、英和辞書の紙で巻いて吸ったことがあるそうです。
入口正面の螺旋階段で上の階にあがるのですが、父に話したら、変わってなさそうだねと。外装は工事中でしたが、いつまでも残してほしい凝った建物です。



posted by sakiko at 21:38| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月28日

第43回 日本アカデミー賞(白)

コロナウィルスの拡大でイベントあれこれが中止になっています。
楽しみにしていた方はほんとに残念ですね。
先日発表になった「第43回 日本アカデミー賞」の授賞式も縮小され、観覧チケット代返金になりました。授賞式関連のテレビ番組は予定通りだそうです。3月6日日本テレビ系、7日地上波版、21日授賞式完全版。当日の番組表をお確かめください。

「NEW CINEMA FACE 2020」
IMG_3073.jpg

IMG_3066.jpg

新人俳優賞受賞者の大きな写真がミッドタウン日比谷に26日から3月13日まで飾られます。詳細はこちら。今日試写の前に行ってみてきました。
地下のコンコースの柱に一人ずつ。階段広場の上のテラスに、全員分の大きな写真があります。ファッションショーのような衣裳です。この撮影風景や受賞者コメント映像はこちら。(白)
posted by shiraishi at 23:57| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月09日

あちこちへ出没(白)

IMG_2831.jpg

IMG_2856.jpg

IMG_2906.jpg

今週は試写が8本(長尺2本)。
楽しみにしていたミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」へ出かけました。360度客席が回転する豊洲のIHIステージアラウンドTOKYOはほんとにアトラクションそのもの。よく作りこまれた舞台、若さと熱気あふれる物語(悲劇なんだけど)を堪能しました。カーテンコールの撮影タイム(携帯電話のみ)はピントが合わないうちに終了してしまいましたが、その後主要キャスト3人のトークもあって、チケット代は痛かったけれどなんだかお得だったなぁ(シーズン2は3月10日まで)。その足で新宿のイベント取材へ。映像とゲームがコラボした「DEATH COME TRUE デス・カム・トゥルー」発表です。

土曜日は『静かな雨』舞台挨拶取材。俳優さんはまた機会がありますが、原作者の宮下奈都さん(右端)に会えることはめったにありません。あとで調べたらこの小説は3人目のお子さんがおなかにいるときに書かれたそうです。それが文學界新人賞佳作を受賞して小説家デビューとなったんですって。人生って面白い。書き起こし記事アップしました。こちらです。

先月書き忘れましたが、国立アーカイブで河P直美監督の旧作を観た後、辻村深月さんのトークが聞けました。辻村さんは本屋大賞ノミネート常連で、2018年「かがみの孤城」で受賞しました。2016年の候補作「朝が来る」が映画になり河P監督が脚本・監督なんです。長く続けた不妊治療を諦めて、養子を迎えた夫婦と産みの親のストーリーです。原作では夫婦の視点と、好きな彼の子どもを妊娠してしまい、泣く泣く手放した女の子の視点でそれぞれに流れた時間が書かれています。1章だけ6才になった子どもの視点が加わっていました。今年公開ですが、続報はまだありません。誰が出演するのかなぁ。

ドキュメンタリー『うたのはじまり』試写を観た後、登場したカメラマン齋藤陽道(さいとうはるみち)さんの本を読んでいます。窪田正孝さんのカレンダーや写真集を撮っている方です。生まれたときから耳が聞こえなくて、歌はただの振動だったという齋藤さん、我が子を抱っこして思わず子守唄が口からこぼれます。その場面に歌はこうやって生まれるのか!ジーンとしてしまいました。(白)
posted by shiraishi at 15:03| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする