2025年05月11日

イスラーム映画祭10を見届けに神戸へ (咲)

シネジャ108号の編集、発送を終え、GW中は頼まれ仕事をこなし、やっと解放されて私の休日♪ 7日から神戸に帰ってきました。(生まれ育って、15歳の時に東京に引っ越して東京の方が長いけれど、やっぱり神戸は「帰る」ところ)
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主目的は、イスラーム映画祭を見届けること! 主宰の藤本高之さん、Facebookで5月10日に表明されましたが、10回をもってイスラーム映画祭は休業。東京で、その思いをなんとなく聞いていたのと、『神に誓って』が東京で最後の1時間しか見られなかったこともあって、神戸に。
7日の14:45から『カシミール冬の裏側』があって、東京で映画は観たけれど、トークの回に行けなかったので、拓徹さん(中央大学・政策文化総合研究所 客員研究員)のトークを聞くのも目的でした。
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折しも、7日の朝にインド軍がカシミールでのテロに対する報復攻撃のニュース。お話された柘さんも、映画を観て、東京の時とは違う思いを感じたとおっしゃっていました。
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トークが終わって、もう夕暮れ時でしたが、トアロードをあがって神戸モスクへ。実は、10年前に藤本さんから「関西でイスラーム映画祭を開催するならどこがいい?」と聞かれた時に、「そりゃもう、日本で初めてのモスクができた神戸でしょう」と即答。
市民で運営する元町映画館が、これまた恰好の会場でした。
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これまでのイスラーム映画祭の軌跡が一目でわかるディスプレーも、元町映画館のスタッフの方が作ってくださったそう。

5月8日(木)
せっかく関西に来たので、万博へ。
神戸三宮から直通バスで行けるので楽ちん♪・・・と始発8時15分に乗るつもりで、30分前に着いたら長蛇の列。甘かった! 予約不要の落とし穴。
8時15分発が2台出るも乗れず。臨時で8時39分発車のバスに乗れました。
青空の中、ずっと海沿いを走って気持ちよかったです。
映画『あまろっく』に出てきた「尼崎閘門」らしきものも観ることができました。

9時29分、夢洲到着。
西ゲートから、すんなり入場。でも、気がついたら大屋根リングが見えない・・・
反対方向の海のほうに歩いてました。やれやれ〜

まず目についたウズベキスタンは、50分待ちなので後回しにして、インド、そしてサウジアラビアに待ち時間なしで入館。
1970年の大阪万博で衝撃的だったのが、サウジアラビア館でした。狭いながら、まるでメッカのカーバ神殿にいるかのような圧倒的な雰囲気でした。
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今回のサウジアラビア館は、いくつもの中庭のある立派な建物で、パフォーマンスや展示も素晴らしく、石油王国の威厳を感じさせてくれました。
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トルクメニスタン(写真左)、バハレーン(写真右)、オマーン、カタル、アラブ首長国連邦、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、トルコなども建物が立派。内容は素晴らしいところもあれば、それなりのところも。
コモンズ館といういくつかの国が共同で入っているところも、狭いながら充実した国と、そうでもない国がありました。
(1週間ほど前に、友人がFacebookに万博に行った報告をあげていたので、訪れたところの率直な感想を個別に教えていただいたのが大いに役立ちました)

ヨルダンは、20時40分にたどり着いたのですが、もうおしまいと。中東で入れなかったのは、ほかにエジプトとクウェート。とはいえ、イラン、イラク、シリア、アフガニスタンなどが出展してないのは寂しいことでした。
中東のほか、アジアやアフリカ、中南米など、たくさんの国を楽しむことができましたが、情報が溢れている今、さて、万博の意義は?と、ちょっと考えさせられました。

地図は印刷していったものの、無料配布しない方針なら、会場内の案内板をもっと増やすべきでしょう。
車椅子や電動三輪車?の貸し出しはあるようでしたが、会場内を移動する乗り物があればいいのにと思いました。ひたすら歩くしかなくて、ゆっくり休みながら回ったけれど、へとへとに。3日経った今も、脚がガクガクです。

5月9日(金)
朝9時3分に元町映画館到着。9時半からのチケット売り出しに、すでに、12人並んでました。びっくり〜
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14:15からの『神に誓って』の13番を確保して、御影のにしむら珈琲で元会社の同期の友人とモーニング。去年950円だったのが、一気に1100円に。
生まれ育った岡本を散策して、14時前には元町映画館に。
ほぼ満席の会場で『神に誓って』鑑賞。たぶん4回目ですが、忘れているところもあって、また観ることが出来たのを感謝♪
10年前の麻田豊さんと藤本さんのトークも感無量でした。
3年前に急逝された麻田さんに合掌。

そして、最後に藤本さんからイスラーム映画祭休業宣言。これまで支えてくださった多くの方々、もちろん観客の皆さんにも感謝の辞。

今回、東京・名古屋・神戸のすべての回がたとえ満席になったとしても赤字とは聞いていたのですが、Facebookで経費内訳を明かされました。
◎上映権利料(49回分)1,885,779円(1回平均38,485円)
◎字幕翻訳・監修・二次使用料(12本)1,258,975円
◎デザイン・映像素材制作・印刷費 1,563,430円
◎アーカイブ原稿料・トーク出演料 390,880円
◎その他経費(交通費・地方滞在費・人件費など)159,784円
計5,258,848円
これに対して、3か所での収入は、4,023,767円。
どこからも支援を受けることなく、信念を貫いて、10回のイスラーム映画祭を開催された藤本高之さん。ただただ楽しませていただいた私は感謝するばかりです。

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東京の友人を通じて、『神に誓って』を観に来ていた大阪在住のOさんと出会うことができ、イスラーム映画祭に感謝しながら、一緒に夕食をいただきました。
来年からイスラーム映画祭がないのは寂しい限りですが、藤本さんの単発の企画を楽しみにしています♪

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元町映画館では、シネジャ108号を販売してくださっています。感謝!


posted by sakiko at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月23日

「第20回大阪アジアン映画祭」(OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2025)に来ています(暁)

3月14日(金)から3月23日(日)まで開催されている大阪アジアン映画祭に来ています。今年は20回目ですが、7回目から参加しています。主に東アジア地区の作品が上映されていますが、東京まで来ない作品も多く、東京のアジア映画ファンもたくさん参加しているので、大阪に来ても顔見知りの人がけっこういます。
今回は19日〜23日までの参加です。当初、初日の14日から23日までの全日行くつもりで宿の予約はしてあったのですが、今年は大阪万博の関係で、21回目の大阪アジアン映画祭が8月29日〜9月7日にも開かれるというので、春は5泊だけにしました。というのは、春は6000円台で泊まれる定宿が8月は12000円台と倍なのです。なので、その5泊分のお金を夏にまわすことにしました。それにしても万博の時の大阪のホテル代の高さは半端ない。夏もせいぜい5泊かも。ということで5泊にしたはいいけど、観たい作品の上映が、主にテアトル梅田とABCホール(朝日放送TV)でバッティングしていて、いくつか諦めました。この上映会場の距離は、私の足では歩いたら30分以上かかるので、移動はタクシーを使うしかなく、今回は会場移動をせず、1日同じ会場の作品というチョイスをしました。それにしてもチケット争奪戦はここでも激しかったです。それで主にABCホール会場になりました。
この映画祭は冬と春の境目に開催されるので、毎年、オーバーで行くか春のコートで行くのか迷うのですが、いつも帰る時はオーバーだと暑くコートで行けばよかった思うので、今年はコートで行こうと思ったら、出発の19日、なんと東京では雪が降りました。この冬はほとんど雪が降らなかったのでびっくりしました。そして、もうこれはオーバーで行くしかありません。でも大阪に来て2日目にはやはりオーバーいらずで、かさばるオーバーを持って歩いています。やっぱり夜は寒いので。

ということで、19日から大阪に来ていますが、今年のオープニング作品上映が19日だったから、オープニングとクロージングは観たいと思い、この日程にしました。19日は冷たい雪が降る中、昼頃家を出て18時半からのオープニングセレモニーと、カザフスタンのミュージカル映画『愛の兵士』の上映です。会場のABCホールは満員。

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スペシャル・オープニング・セレモニー


映画祭を楽しんでいます。
映画祭鑑賞記はは映画祭コーナーにて紹介します。
観た作品は下記です

3月19日(水) ABCホール
18:30〜『愛の兵士』カザフスタンスペシャル・オープニング・セレモニー

3月20日(木)ABCホール
12:10団地少女(129分)
15:40私たちの話し方(132分)アダム・ウォン監督 香港 
19:10ラスト・ソング・フォー・ユー 香港 ジル・リョン監督 

3月21日(金)ABCホール
10:00バウンド・イン・ヘブン(109分)中国 フオ・シン監督
TAIWAN NIGHT
18:50イェンとアイリー(106分) 台湾 トム・リン監督 

3月22日(土)テアトル梅田 シネマ4
10:10 All Shall Be Well(英題)(93分)香港 レイ・ヨン監督 
12:20ブラインド・ラブ 失明(150分)台湾 ジュリアン・チョウ監督 
17:30タクリー・ジェネシス(146分)タイ チューキアット・ サックウィーラクン監督 

3月23日(日)ABCホール
10:00おばあちゃんと僕の約束(125分)タイ ウサー・セームカムさん 
16:05鬼才の道(110分)台湾 ジョン・スー監督 
19:15「桐島です」(105分)授賞式+クロージング・セレモニー 
posted by akemi at 05:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月01日

秋の映画祭シーズン終わりました(暁)

昨日、11月30日にフィルメックスの授賞式があり(上映は本日12月1日まで)、今年の私にとっての秋の映画祭シーズンは終わりました。9月のあいち国際女性映画祭に始まり、11月23日からの東京フィルメックスまで7つの映画祭に参加し、怒涛の3か月でした。昨日、一段落はしたものの、原稿まとめはこれから。これからが大変です。
私が参加した映画祭は下記です。

あいち国際女性映画祭2024(29回目)9月5日(木)から9月8日(日)
ウイルあいち
ジョージア映画祭2024 8/31(土)〜10/4(金)ユーロスペース
2024東京・中国映画週間 10月22日(火)〜10月29日(火)
TOHOシネマズ日本橋
第37回東京国際映画祭2024 10月28日(月)〜11月6日(水)
有楽町、銀座界隈の映画館
香港映画祭 香港映画の新しい力 Making Waves 11月1日〜4日
恵比寿ガーデンシネマ
第13回シニア女性映画祭・大阪2024 11月16日(土), 17日(日)
とよなか男女共同参画推進センター すてっぷホール
第25回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2024
11月23日(土) 〜 12月1日(日)  丸の内東映、ヒューマントラストシネマ有楽町

★「あいち国際女性映画祭」は1996年から始まりましたが、1回目から参加しています。途中、コロナ禍などもあり、6回くらい参加していませんが、あとは毎年通っています。今年は4日間で、『盛夏の聲』『ジンセンボーイ』『ミルクティーを待ちながら』『パルバティ・バウル 黄金の河を渡って』『真昼の女』『三つのコードと真実』『わたしの母さん〜天使の詩〜』『一月の声に喜びを刻め』と、8本の作品を観ました。
会場は「ウイルあいち」という女性会館ですが、向いにある「名古屋市市政資料館」を29年ぶりに見学しました。なんとここは、今年前半のNHK朝ドラ「寅に翼」のロケ地になっていたのでした。裁判所の階段のシーンで何回か出てきました。

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そのことも含め、スタッフ日記にレポートを掲載しています。詳細はこちらをごらんください。
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記者会見にて 左からチョ・ハンビョル監督、出演のカン・ジヨン(知英)さん、イ・ジュウォンさん、瑚海みどり監督、ナカムラサヤカ監督、出演の青木さやかさん、阿部櫻子監督

スタッフ日記
第29回「あいち国際女性映画祭2024」に来ています
http://cinemajournal.seesaa.net/article/504752397.html

★「ジョージア映画祭2024」は、行こう行こうと思っているうちに最終日近くになり、諦めていたら延長され、観ることができました。でも1本。最終日の数日前、映画美学校での試写の後、上の3階にあるユーロスペースに映画を観に行ったら、ジョージア映画祭を主催しているはらだたけひでさん(元岩波ホール)がいて、「ぜひジョージアの女性監督の作品を観て」と誘われたのです。それで最終日に上映された『母と娘』を観ました。
ジョージアで最初の女性監督ヌツァ・ゴゴベリゼはラナ・ゴゴベリゼ監督の母。ヌツァは1930年代、スターリンによる粛正のために流刑された。ヌツァとラナ、二代にわたる映画への取り組みと彼女たちの時代を捉えた作品でした。
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★「2024東京・中国映画週間」は、前売りで4本挑戦しましたが、2本は満席で取れずでした。あとは当日会場に行って、チケットを買いました。できるだけ左右と前に人がいない席を求めてのことです。背が低いので、前に人がいると、画面に入って来てしまうこともあり、混んでいない作品は当日買うのが私流です。最近、中国映画週間の事務局からは案内がなく、この数年は最終日の授賞式?には行っていません。もっとも、ここ数年、中国映画週間の最終日が、東京国際映画祭の初日に重なっていて、私は東京国際映画祭のほうに行ってしまうので、行けない状態ではあります。チケットが取れなかった作品は、スタンリー・トン監督の作品だったりするので、後々、日本公開されるでしょう。それを期待したいです。
『デクリプト』『最高でも、最低でもない俺のグッドライフ』『FPU〜若き勇者たち〜』『アップストリーム〜逆転人生〜』『志願軍 〜雄兵出撃〜』『抓娃娃(じゅあわわ)ー後継者養成計画ー』の6作品を観ました。

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★第37回東京国際映画祭2024 10月28日(月)〜11月6日(水)の10日間、休みの日なしのフル回転。中華圏の映画が好きな私は、今年の映画祭でたくさんの中華圏作品があったので、できたら網羅したかったのですが、チケット争奪戦ではいたらず、ゲットできた作品は2作品だけでした。10月19日のチケット販売の時は、作品のサイトにアクセスしてもなかなか入って行けず、入れた時にはすでにチケットは売り切れになっていました。運よく『娘の娘』は、争奪戦の半ばで入っていくことができて、チケットをゲットできましたが、残りは半分以上あったけど、そのあと、あっという間に売り切れになりました。こんなに早めに入れたのは初めてでした。あとは二人の友人たちが取ってくれたチケット3枚。おんぶにだっこです。いつも争奪戦のチケットの時に思うけど、いつもいろいろな映画やイベントに行くためネットでチケットを買ってている人は、だいたい取れているなと感じます。結局『お父さん』『小さな私』『ラストダンス』『チャオ・イエンの思い』『幼き子のためのパヴァーヌ』は取れず、チケットが取れなかった作品はプレス試写で観ることに。これらの中華圏作品は、プレス試写ではほとんど10時台の上映で、約6日、頑張って起きて参加しました。これまでの映画祭では、10時台の映画は、起きて出かけることができず、ほとんどパスしていましたが、今回は、ここで観れないと、公開されないかもしれないという思いで、頑張って参加しました。また、今年はウイメンズ・エンパワメント部門が新設されたので、この部門の作品もなるべく観ようとしたので、結構な量の作品を観ました。中華圏映画もたくさん。さらにウイメンズ・エンパワメント部門の作品もカバーしようと思うと、身体が一つじゃ足りません(笑)。しかも、舞台挨拶、Q&Aの取材もとなると、走り回って会場にいかなくてはならず、だいぶ諦めました。
映画祭が有楽町・銀座地区に来てから、プレスセンターと映画上映館、プレス試写会場の間が遠くなり、映画祭期間中、プレスセンターに行けるのは2,3回。なんか、もう少し、近いところでできないものでしょうか。かなり疲れました。また、取材が全部ネットで申請しなくてはならなくなり、とてもやりずらい。当日にならないと予定が決まらず、前もっての予約がしにくいのです。それも場所が離れているからということが大きいです。去年から、取材予定席が越えた場合は抽選になりましたが、去年に引き続き、今年もクロージング取材は外れ、参加することができませんでした。東京国際映画祭は4回目から取材し、クロージングの撮影取材は20年以上参加してきたのに、すごく残念です。会場のプレス席が少ないのでしょうか。シネマジャーナルでは、宣伝効果があるとは思えないので強く言えませんが、これまで、ずっと写真と文章で取材してきたので、写真取材できないのはなんだかとても残念です。
そのおかげで、最終日11月6日は、4作品のチケットを買い、ウイメンズ・エンパワメント部門の作品をだいぶカバーすることができました(苦笑)。
東京国際映画祭で観た作品は下記です。中華圏とウイメンズ・エンパワメント部門の作品を中心に21本観ることができました。10本は前売り、当日売りで買ったチケット。東京国際映画祭で観た作品、これまでで最高数かも。
『スターターピストル』『小さな私』『娘の娘』『わが友アンドレ』後半だけ、『チャオ・イェンの思い』『母性のモンタージュ』『赦されぬ罪』『三匹の去勢された山羊』『幼な子のためのパヴァーヌ』『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』『おじいちゃんはデブゴン』『ブラックドッグ』『陽光倶楽部』『怒りの河』『千里江山図』『私の好きなケーキ』『10セカンズ』『徒花』『マイデゴル』途中まで『灼熱の体の記憶』『イヴォ』

★「香港映画祭 香港映画の新しい力 Making Waves」では、チケットが取れたのは『バイタルサイン』 だけでした。他は全然、作品に入って行けずでした。東京国際映画祭以上の倍率です。恵比寿ガーデンシネマでの上映ですが、来年はもっと大きな会場でやっていただけたらと思います。この会場では、ネットでチケットを取るのが苦手な私には歯が立ちません(笑)。長年の香港映画仲間と久しぶりにランチでもと思ったので、一緒に取ってもらったのですが、この作品は去年、東京国際映画祭で観た作品でした。でもルイス・クーがいい味を出していました。

★「第13回シニア女性映画祭・大阪2024」は、シネマジャーナルでも紹介している『30年のシスターフッド』(シネマジャーナル64号、68号)の山上千恵子監督から案内が来て、いつも映画祭開催の案内は載せていたんだけど行ったことはありませんでした。今回、妹たちと11月18日〜20日に京都の叔父や叔母の家に行くことになり、その前日16日、17日に大阪で行われるこの映画祭に行くことができました。
4年くらい前から、この映画祭を始めた三木草子さんと、この映画祭の記事をシネジャHPに載せるためのデータのやり取りから、好きな音楽の話、勉強している外国語の話など、興味の対象が似ていて、すっかりメル友になっていました。メル友なんて言っていますが、三木草子さんと言えば、「女から女たちへ」を共同発行したり、『女・エロス』(1973)創刊に参加されたリブ運動を牽引してきた方。それ以外に、今回、1980年頃、勉強会などに通ってお世話になった実践的な女性解放運動家小西綾さんのドキュメンタリー、『小西綾 見て考えて生きてきた』が上映されるというので、ぜひ観ておきたかったから出かけることができてよかったです。小西綾さんは、駒尺喜美さん(夏目漱石作品や源氏物語などをフェミニズムの視点で批判的に読み直した近代文学研究者、法政大学教授)と神楽坂の自宅に「56番館」というスペースをつくり、女性たちが集まっていろいろな活動をする場所を作ってくれました。私は、そこに通っていたのです。その仲間たちが「あっ、わかったの会」(1981〜)というのを作り、「自分史の会」などここでの活動の実践から、高齢者が暮らせる場を作ろうと会社を立ち上げたり、行動をしてきました。今は自分たちが関わった「ゆいま〜る那須」に住み、廃校を活用した 「那須まちづくり広場」を作り、広げています。私自身は、「あっ、わかったの会」ができた頃、長野県のスキー場に働きに行き5年くらいいたので、彼女たちとは離れてしまったけど、この時の彼女たちとの活動はとても充実していました。今回、この時の仲間である近山恵子さんが、この作品のゲストで来るというので、よけい行きたいと思いました。この映画祭には初めて行ったのですが、70,80年代に顔を合わせていた方も何人かいて、初めてという感じではなく入り込むことができました。それに10日くらい前に、東京国際映画祭、ウイメンズ・エンパワメント部門のシンポジウムにも参加していた浜野佐知監督も来ていました。1日目の上映のあとに交流会があり、参加している人たちとも知り合うことができました。
観た作品は、『夜明けに向かって』『ホームレスを生きる女たち』『小西綾 見て考えて生きてきた』『もっと真ん中で』

★「第25回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2024」。なぜだか、今年は東京国際映画祭もフィルメックスも、中華圏の映画上映が多く、いつにも増して、たくさんの映画を観ました。チケット申し込み日が、ちょうど大阪、京都(上記)に行っている時で、大阪の伯母の家でパソコンを広げ挑戦したのですが、やり方がよくわからず、席が確保されたと思ったらされていなくて、ホテルに戻ってから、スタッフの咲さんにやり方を聞いてやり直したのですが、すでにオープニングは空きがなく、ゲットできませんでした。すごく残念。妹たちとホテルの同じ部屋だったので遅くまでパソコン作業をするわけにいかず、5作品くらいしか挑戦できなかったので、次の日、帰りの新幹線でもチケットに挑戦。さらに、家に帰ってからも挑戦し、3日かかってチケットをゲット。でも、申し込みが始まった時にすぐゲットできなかったので、結局、希望の席はほとんど取れずでした。合計20作品近くゲットしたのですが、休みもなく毎日映画祭に行かなくてはならないので、さすがに1日くらい休憩日を作ろうと、しぶしぶ中国映画2本を諦めました。少しは慣れてきたとはいえ、ネットでのチケット申し込みが苦手でな私としては、映画祭のシーズンになると頭痛い。フィルメックスで観た作品は19本。これまでで最高かも。
『DIAMONDS IN THE SAND』『サントーシュ』『椰子の高さ』『未完成の映画』『何処』『無所住』『女の子は女の子』『黙視録』『雪解けのあと』『ソクチョの冬』『ベトとナム』『ポル・ポトとの会合』『ベトとナム』『白衣蒼狗』『愛の名の下に』『』『ハッピー・ホリデーズ』『ブルー・サン・パレス』『四月』『スユチョン』


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2024年11月07日

「第37回東京国際映画祭」受賞結果

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c2024 TIFF

コンペティション部門
▼東京グランプリ/東京都知事賞:『敵』(監督:吉田大八)
▼審査員特別賞:『アディオス・アミーゴ』(監督:イバン・D・ガオナ)
▼最優秀監督賞:吉田大八『敵』
▼最優秀女優賞:アナマリア・ヴァルトロメイ『トラフィック』
▼最優秀男優賞:長塚京三『敵』
▼最優秀芸術貢献賞:『わが友アンドレ』(監督:ドン・ズージェン)
▼観客賞:『小さな私』(監督:ヤン・リーナー)

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(C)1998 筒井康隆/新潮社 (C)2023 TEKINOMIKATA

アジアの未来部門 
アジアの未来作品賞
『昼のアポロン 夜のアテネ』(監督:エミネ・ユルドゥルム)

毎年始まる前は長いなぁと思う映画祭。終わってみれば、そうでもなく。
今回はシンポジウムや会見取材は若い(私よりは)方におまかせして、映画鑑賞に専念しました。それでもあれもこれも見逃がした、聞き逃したと反省ばかり。いつまで通えるかは予想もできませんが、ひとまず無事終了して通いきれたことに感謝。
映画祭スタッフのみなさま、わがシネジャのお仲間たち、お疲れ様でした。
すぐFilmexが始まりますが、しばしお休み。(白)

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2024年11月05日

第37回東京国際映画祭その3(白)

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ミッドタウン日比谷9Fから見る日比谷公園

11月4日(月)
『嘆きの通り』メキシコ/ワールド・フォーカス
アルトゥーロ・リプステイン監督特集5本のうち、1本だけ拝見できた2015年の作品。
あらゆる犯罪が日常の吹き溜まりのような裏通り。年取った娼婦は元締めに稼ぎを取られるが、良い場所にはもう立たせてもらえない。もう一人の娼婦と昏睡強盗をしようと目論んで薬を手に入れる。客として来たのは小人レスラーの兄弟だった。

『小さな私』中国/コンペ
チュンフ―は20歳の脳性麻痺の青年。母親は心配のあまりチュンフ―を束縛するが、祖母は何でも試させてやりたい。チュンフーは身体は不自由でも成績優秀で大学受験を目指している。学費を稼ごうとカフェの面接に応募したり、祖母が注力する楽団を手伝ったりもする。
明るい女の子と出会ったチュンフーはいっとき「普通の男子」に変わる夢を見る。
『少年の君』(2019)の主演俳優イー・ヤンチェンシーが脳性麻痺の青年役。普段しない動きをずっと続けるのは大変だったはず。どれだけ観察したことやら?

『陽光倶楽部』中国/ワールド・フォーカス
ホアン・シャオミンが知的障害の息子役で、病気の母親の世話をするお話なんですが、肝心なところを見逃してしまいすみません。睡眠不足は解消。

11月5日(火)
『チェイン・リアクションズ』アメリカ/ワールド
『悪魔のいけにえ』(1974/トビー・フーパー監督/原題:The Texas Chain Saw Massacre)を絶賛する5人。そのお一人、三池崇史監督は中学生のときに、チャップリンの『街の灯』を観に行ったら満席で入れず、近くで上映していた『悪魔のいけにえ』を観たそうです! 違いすぎです(笑)。それですごく驚いて、映画界に進んで来られたわけで、人生は不思議。そして『街の灯』はいまだに未見だそうです。
ホラー苦手な私は、絶対見ることはないだろうと思っていたのに、その作品の名場面を繰り返し観てしまいました。なるほどと感じるところあれど、一人で全編観る勇気はないです。映画史上の傑作でこれに影響をうけた映画人は多いとのこと。
少年ジャンプ連載漫画「チェンソーマン」の著者、藤本タツキさんもこの映画のチェンソーからイメージしたようですよ。

11月6日(水)
『マルチェロ・ミオ』フランス、イタリア/クロージング
マルチェロ・マストロヤンニの娘、キアラ・マストロヤンニが鏡の中に父の顔を見て、父の人生を生きようとする。男装して父のようにメガネや帽子を身につけ(父娘似ている!)、自分をマルチェロと呼ばせる。母のカトリーヌ・ドヌーヴをはじめ、ファブリス・ルキーニ、ニコール・ガルシア、メルヴィル・プポーらが自分自身を演じている。
クリストフ・オノレ監督・脚本のコメディで、ところどころに真実がまじっているようです。

posted by shiraishi at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする