2025年11月05日
東京国際映画祭2025(9)
11月4日(火)
本日プレス試写はお休み。連日の鑑賞だったので、私も休み。
お昼前に区役所で用事を一つすませ、友人とランチをして銀座の展覧会を観ているうちに夕方。
いつもこの時期に赤くなる柿の実が今年はまだ食べごろになりません。暑さが長引いて、気温が下がるのが遅かったせいでしょう。
11月5日(水)
『ハムネット』(イギリス/クロエ・ジャオ)クロージング
とても逞しいヒロインでした。来春一般公開予定です。
長いと思った映画祭も最終日。受賞結果はこちらです。
来年4月末発行の本誌に映画祭特集でもう一度まとめ記事を掲載予定です。
★東京グランプリ、東京都知事賞『パレスチナ36』(監督:アンマリー・ジャシル)!!
▼審査員特別賞:『私たちは森の果実』(監督:リティ・パン)
▼最優秀監督賞:アレッシオ・リゴ・デ・リーギ、マッテオ・ゾッピス(『裏か表か?』)、チャン・リュル(『春の木』)
▼最優秀女優賞:福地桃子、河P直美(『恒星の向こう側』)
▼最優秀男優賞:ワン・チュアンジュン(『春の木』)
▼最優秀芸術貢献賞:『マザー』(監督:テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ)
▼観客賞:『金髪』(監督:坂下雄一郎)
アジアの未来部門
▼アジアの未来作品賞:『光輪』(監督:ノ・ヨンワン)
アジア学生映画コンファレンス
▼アジア学生映画コンファレンス作品賞:『フローティング』(監督:イ・ジユン)
▼審査委員特別賞:『エンジン再始動』(監督:チョン・ヘイン)
『永遠とその1日』(監督:チェン・リーシュエン)
事務局&プレスセンターのスタッフの皆様、各会場のボランティアスタッフの皆様お世話になりました。
また来年 元気でお目にかかりたいものです(白)。
2025年11月03日
東京国際映画祭2025(8)
交流スペースでいただいたカフェラテ
11月3日(月・祝)晴れ
『デコラド』(スペイン/アルベルト・バスケス)アニメーション
アーノルドは、妻のマリアに「この頃いつも見張られているような気がする」と訴える。すべてを支配する企業“ALMA”のもと、みんなが同じ方向を向いて、自分との間に埋められない距離を感じてしまうのだ。親友が同じ思いだと知って、禁断の森を探検してみるが恐ろしいものに出会い、親友はアーノルドをかばって連れ去られてしまった。残るもう一人も警察に逮捕される。アーノルドは世界の真実が知りたい…。
前作『ユニコーン・ウォーズ』(2022)で戦争を描いて驚嘆させられたアルベルト・バスケス監督の新作。同じように動物の村で展開していくストーリーです。これが人間の俳優が演じる実写版であればもっと悲惨になるのはいうまでもありません。
『トンネル:暗闇の中の太陽』(ベトナム/ブイ・タック・チュエン[)ワールド
1967年、南部ベトナムのクチ地区。米軍の攻撃が激しさを増すなか、密かに掘り続けられた地下のトンネルの中にゲリラ兵士たちがいる。フランスとの闘いで身につけた戦法を若い兵士たちがベテランの上官から学ぶ。ジャングルや川、あらゆるところに身を潜めて戦い続けているがアメリカの圧倒的な物量に押され気味だ。
過酷なベトナム戦争を今の時代の私たちに突きつけます。当時ニュースで観てはいましたが、大国が介入して弱い者いじめをしていると感じていました。共産主義と資本主義の代理戦争のようでもありました。
兵士の訓練を受けたわけでもない農村の若者たちが、銃を持ち戦っています。生々しい彼らの一挙一動に目が離せません。公開されるや歴史についてもネットで知る若者たちを中心に国内で大ヒットしたそうです。自分たちの祖父母の世代の戦争ですが、同世代が戦う映像を身近に感じたのではないでしょうか。
沖縄から飛び立ったアメリカ兵士が、黒い袋に包まれて返されてきたのをほかの映画で観ました。1973年、泥沼化した戦争からアメリカはやっと手を引きましたが、生還した後、PSTD(心的外傷後ストレス障害)の兵士が多く生まれてしまいました。
監督がQ&Aでトンネルや水中での撮影で苦労したことを語り、「戦争が終わった今では、恨むのではなく許すことが必要」と締めくくっていました。敗戦国の日本もそうやって起き上がり、今に至っています。平和を自分の手で勝ち取ったベトナムの国民はさらに強固でしょう。願わくはいつまでも戦後でありますように。
『マリア・ヴィトリア』(ポルトガル/マリオ・パトロシニオ)コンペ
ポルトガルの山岳地帯の町に暮らすマリア・ヴィトリアは、男性のサッカーチームにいる唯一の女性ゴールキーパー。父をコーチに、プロのサッカー選手を目指して、トレーニングに励む日々を送っている。母が山火事で亡くなった後、家を出ていた兄が突然戻ってきた。兄も父のコーチを受けていたが、サッカーや父から離れてしまっていた。大人になった兄はもう父を恐れることはない。同性の恋人と結婚するという。
この映画では細かいところでひっかかり、?があるまま観終わってしまいました。ポルトガルの方は顔立ちのはっきりした美男美女が多いのか、この兄と妹役の俳優さんもそうです。ロケーションが素晴らしくて一度見てみたい風景が広がっていました。ほかの映画でも感じましたが、タバコを吸う場面が多いです。映像の句読点のような役割なのか?
もう1本『波』が観たかったのですが、休みなしに通って疲れたので打ち止め。帰りは風が冷たくて冬が近づいた感じです(白)
2025年11月02日
東京国際映画祭2025(7)
11月2日(日)晴れ
『ハッピー・バースデイ』(エジプト/サラ・ゴーヘル)ウィメンズ
トハは8歳。パパはママと6人の子どもを残して死んでしまった。ママとお姉ちゃんは魚を取り市場で売り、トハは学校に行かず白人の家でメイドとして働き、家計を助けている。奥様の家には同じ年ごろのネリーがいて、親友と思っている。ネリーの誕生日が近づき、奥様と準備を始め、最高のパーティにしてお祝いしたいと張り切るトハだったが。
白人の居住区は高い塀で囲まれていて、門番が出入りを厳しくチェックします。頭の回転が速く、賢いトハですが、まだ子供でショッピングセンターで奥様に「ここで動かずにいて」と言われても、面白そうなものがあると見に行ってしまいます。「この家にずっといたい」と無邪気に願いますが、「人生は厳しいの」と奥様。家に帰されたトハは、なんとしてもパーティに参加しようと友達や妹に助けられて戻るのですが、そこでもう必要とされていないことがわかります。
厳然とした階級差を初めて思い知るトハに胸が痛くなってしまいました。貧富の差は目に見えますが、人の心にある壁は見えません。サラ・ゴーヘル監督はエジプト系アメリカ人。来日はなかったので、このストーリーがどうやって生まれたのかわかりません。将来は描かれず、トハが大きくなって学び、成功するというラストではないのですが、そうなったらいいなぁ。
『飛行家』(中国/ポン・フェイ)コンペ
空を飛ぶ夢を父親から受け継ぎ、半世紀にわたって挑戦し続けた男のドラマ。自作の気球で空を飛ぶのを楽しんでいたミンチー、結婚相手の父親に「飛ぶのをやめないと娘と結婚させない」と申し渡されてしまった。亡き父の親友だった義父との約束を律儀に守ってきたが、飛ぶことへの興味と渇望は捨てきれない。飛行装置を作ってみるが失敗、受験前の義弟にけがをさせてしまう。責任を感じたミンチーは夢を封印した。
妻はダンスホールを開業したが集客ができず苦戦。しまい込んでいた気球で空から宣伝をしてと頼まれる。
空が好きでまじめな男性が主人公ですが、ところどころコメディタッチの作品。シュアン・シュエタオの小説が原作で、70年代から現代までを背景に一人の男の半生を描いています。挫折もありますが、沈み込みすぎずに何かをきっかけに夢を再燃させます。これは実現可能なのか?と思った部分もありますが、逞しくもいじらしい奥さんが支え続け、後味の良い作品でした。
『ガールズ・オン・ワイヤー』(中国/ヴィヴィアン・チュウ)ワールド
ファン・ディーはスタント・ウーマンの仕事に打ち込み、家族の借金を返済している。母の弟・叔父が重ねた負債だった。叔父のことで絶縁状態だった従妹のティンティエンが突然訪ねてくる。ファンは彼女を冷淡にあしらうが、父親に麻薬を売っていた組織に捕まってようやく逃げ出してきたという。
映画内の映画で、ワイヤーをつけて飛ぶスタント場面がたくさん見られるのかと思いきや、従妹同士の二人に次から次へと苦労がふりかかる話でした。スタント場面では監督の繰り返す「もう一回」にだんだん腹が立ってきます。今季「じゃあ、あんたが作ってみろよ」というドラマがありますが、「じゃあ、あんたがやってみろよ」と言いたくなります。彼女を気遣う人が一人だけいるのですが、弱い立場です。タイトル『ガールズ・オン・ワイヤー』は「細いワイヤーの上で綱渡りをしている二人」のように思えてきました。
『私はネヴェンカ』(スペイン、イタリア/イシアル・ボジャイン)ウィメンズ
2000年、スペイン北部のポンフェラーダ市。大学を卒業したネヴェンカは市議会議員に推されて当選した。若くて綺麗な女性に目がない市長の近くに行くことを母親は心配するが、ネヴェンカは取り合わない。市長は新人のネヴェンカに大きな仕事を任せ、いつもネヴェンカをそばに置く。ためらいながらも一線を越えてしまうネヴェンカは愛情ではないと気づく。熱心に仕事に取り組み疑問点を市長にぶつけるが、はぐらかされるばかり。長く市政を牛耳ってきた市長は、ネヴェンカを尊重せず無能呼ばわりするようになった。
25年前に実際にあったセクハラ事件をもとにしています。まだセクハラやパワハラが重大視されていなかったころ。市のトップに長く君臨してきた市長は周りの人間たちを手の内にして、後ろから蹴とばしたくなるほど厚顔無恥です。最初は市長や周囲を信じ、自分は正しいと思っていたネヴェンカですが、遅ればせながら間違いであったと気づきます。周りは見て見ぬふりです。
これまでは同じ目に合っても、泣き寝入りしたのでしょう。ポルトガルで公職にある人をセクハラで訴えた最初の事件となりました。裁判所を出たネヴェンカにマイクが向けられ「沈黙しないで、声をあげて」と彼女は答えます。
世界中で似たような事件が起き、辛い思いをする人がいます。悪いことと思っていないから何度も繰り返され、絶えることがないのでしょうか、罰よ当たれ。
『ハッピー・バースデイ』(エジプト/サラ・ゴーヘル)ウィメンズ
トハは8歳。パパはママと6人の子どもを残して死んでしまった。ママとお姉ちゃんは魚を取り市場で売り、トハは学校に行かず白人の家でメイドとして働き、家計を助けている。奥様の家には同じ年ごろのネリーがいて、親友と思っている。ネリーの誕生日が近づき、奥様と準備を始め、最高のパーティにしてお祝いしたいと張り切るトハだったが。
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白人の居住区は高い塀で囲まれていて、門番が出入りを厳しくチェックします。頭の回転が速く、賢いトハですが、まだ子供でショッピングセンターで奥様に「ここで動かずにいて」と言われても、面白そうなものがあると見に行ってしまいます。「この家にずっといたい」と無邪気に願いますが、「人生は厳しいの」と奥様。家に帰されたトハは、なんとしてもパーティに参加しようと友達や妹に助けられて戻るのですが、そこでもう必要とされていないことがわかります。
厳然とした階級差を初めて思い知るトハに胸が痛くなってしまいました。貧富の差は目に見えますが、人の心にある壁は見えません。サラ・ゴーヘル監督はエジプト系アメリカ人。来日はなかったので、このストーリーがどうやって生まれたのかわかりません。将来は描かれず、トハが大きくなって学び、成功するというラストではないのですが、そうなったらいいなぁ。
『飛行家』(中国/ポン・フェイ)コンペ
空を飛ぶ夢を父親から受け継ぎ、半世紀にわたって挑戦し続けた男のドラマ。自作の気球で空を飛ぶのを楽しんでいたミンチー、結婚相手の父親に「飛ぶのをやめないと娘と結婚させない」と申し渡されてしまった。亡き父の親友だった義父との約束を律儀に守ってきたが、飛ぶことへの興味と渇望は捨てきれない。飛行装置を作ってみるが失敗、受験前の義弟にけがをさせてしまう。責任を感じたミンチーは夢を封印した。
妻はダンスホールを開業したが集客ができず苦戦。しまい込んでいた気球で空から宣伝をしてと頼まれる。
空が好きでまじめな男性が主人公ですが、ところどころコメディタッチの作品。シュアン・シュエタオの小説が原作で、70年代から現代までを背景に一人の男の半生を描いています。挫折もありますが、沈み込みすぎずに何かをきっかけに夢を再燃させます。これは実現可能なのか?と思った部分もありますが、逞しくもいじらしい奥さんが支え続け、後味の良い作品でした。
『ガールズ・オン・ワイヤー』(中国/ヴィヴィアン・チュウ)ワールド
ファン・ディーはスタント・ウーマンの仕事に打ち込み、家族の借金を返済している。母の弟・叔父が重ねた負債だった。叔父のことで絶縁状態だった従妹のティンティエンが突然訪ねてくる。ファンは彼女を冷淡にあしらうが、父親に麻薬を売っていた組織に捕まってようやく逃げ出してきたという。
映画内の映画で、ワイヤーをつけて飛ぶスタント場面がたくさん見られるのかと思いきや、従妹同士の二人に次から次へと苦労がふりかかる話でした。スタント場面では監督の繰り返す「もう一回」にだんだん腹が立ってきます。今季「じゃあ、あんたが作ってみろよ」というドラマがありますが、「じゃあ、あんたがやってみろよ」と言いたくなります。彼女を気遣う人が一人だけいるのですが、弱い立場です。タイトル『ガールズ・オン・ワイヤー』は「細いワイヤーの上で綱渡りをしている二人」のように思えてきました。
『私はネヴェンカ』(スペイン、イタリア/イシアル・ボジャイン)ウィメンズ
2000年、スペイン北部のポンフェラーダ市。大学を卒業したネヴェンカは市議会議員に推されて当選した。若くて綺麗な女性に目がない市長の近くに行くことを母親は心配するが、ネヴェンカは取り合わない。市長は新人のネヴェンカに大きな仕事を任せ、いつもネヴェンカをそばに置く。ためらいながらも一線を越えてしまうネヴェンカは愛情ではないと気づく。熱心に仕事に取り組み疑問点を市長にぶつけるが、はぐらかされるばかり。長く市政を牛耳ってきた市長は、ネヴェンカを尊重せず無能呼ばわりするようになった。
25年前に実際にあったセクハラ事件をもとにしています。まだセクハラやパワハラが重大視されていなかったころ。市のトップに長く君臨してきた市長は周りの人間たちを手の内にして、後ろから蹴とばしたくなるほど厚顔無恥です。最初は市長や周囲を信じ、自分は正しいと思っていたネヴェンカですが、遅ればせながら間違いであったと気づきます。周りは見て見ぬふりです。
これまでは同じ目に合っても、泣き寝入りしたのでしょう。ポルトガルで公職にある人をセクハラで訴えた最初の事件となりました。裁判所を出たネヴェンカにマイクが向けられ「沈黙しないで、声をあげて」と彼女は答えます。
世界中で似たような事件が起き、辛い思いをする人がいます。悪いことと思っていないから何度も繰り返され、絶えることがないのでしょうか、罰よ当たれ。
2025年11月01日
東京国際映画祭2025(6)
11月1日(土)
『LOST LAND/ロストランド』(日本、フランスほか/藤元明緒)Nippon Cinema Now
バングラディシュからマレーシアを目指すロヒンギャ難民たちの過酷な旅を、証言をもとにフィクションとして製作。姉のソミーラと弟のシャフィは難民キャンプで見つけた実の姉弟。仲の良さが映画にそのまま出ています。
★2026年4月公開予定
『遥か東の中心で』(イラン、オーストリア/アラシュ・アニシー)アジアの未来
夫をプロデューサーに監督デビューをするソガンド。夫と離婚寸前だったが、オーディションでヒロインにぴったりの女優ザーラを見つける。夫が推していた女優は降ろされ、夫婦不仲のとばっちりを受けたと怒る。リハーサルが始まると、ザーラは父親が娘を殺すというストーリーに自分を重ねて泣き出してしまう。実は女優になるのを家族に猛反対され、父や兄がやってくるのではと恐れていたのだった。
一方、撮影の舞台となる美術館では、高価な絵画を狙う一味が盗み出す計画を立てていた。
絵画泥棒の話は笑えるものの、ザーラの父や兄を怖がるようすが尋常ではありません。イランに詳しい(咲)さんによると、南部では封建的で男尊女卑の傾向が強いそうで、この物語もオーバーではないようです。ひぇ〜。
『マザー』(ベルギー、北マケドニア/テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ)コンペ
1948年、インドのカルカッタ。ロレト修道女会のマザー・テレサは自らの修道会を設立しようととバチカンへ申請の手紙を出し続けていた。自分が離れた後の後継者と見込んでいた修道女が妊娠し中絶したがっているのを知り、神と自分への裏切りだと落胆する。信仰と現実の問題で葛藤し、追い込まれていくテレサは、ありもしない幻影に悩まされる。
のちに広く聖女として知られていくマザー・テレサ。その修道会設立が決定するまでの濃密な1週間をカウントダウンで。功名心も、怒りや嘆きもある人間的なマザーの側面が描き出されています。ミレニアムシリーズで人気を獲得したノオミ・ラパスの意志の強い表情とパンクロックな劇伴が印象的。
『エッジ・オブ・タイム』(アゼルバイジャンほか/渡辺信一郎、リー・ウェイ、森田修平、ウェン・ミン)アニメーション
時空を超えて人とつながる力のある"体素"をめぐる物語。日中4人の監督がそれぞれ個性的な作品をオムニバスで描きます。
4つの物語をつなぐのは、”時の水晶”というアイテム。時間も空間も離れた出会いが4つのシチュエーションで語られます。背景には戦いがあります。先に日本の渡辺信一郎監督、森田修平監督の作品ができていて、中国の監督お二人が苦労して繋いでくれたのでと渡辺監督談(トーク)
『LOST LAND/ロストランド』(日本、フランスほか/藤元明緒)Nippon Cinema Now
バングラディシュからマレーシアを目指すロヒンギャ難民たちの過酷な旅を、証言をもとにフィクションとして製作。姉のソミーラと弟のシャフィは難民キャンプで見つけた実の姉弟。仲の良さが映画にそのまま出ています。
c 2025 E.x.N K.K.
人目を避けて夜に行動する一行、ジャングルを抜け国境の金網をくぐり、川を渡り、海に出て船に何日も揺られます。叔母と一緒に出発したのに、船から降りたところで警察に見つかり、はぐれてしまいます。業者の扱いも様々で、携帯を取り上げ、荷物を減らされ、不当に追加金を要求されたりします。脱北の映画も凄まじかったですが、こちらも痛切。★2026年4月公開予定
『遥か東の中心で』(イラン、オーストリア/アラシュ・アニシー)アジアの未来
夫をプロデューサーに監督デビューをするソガンド。夫と離婚寸前だったが、オーディションでヒロインにぴったりの女優ザーラを見つける。夫が推していた女優は降ろされ、夫婦不仲のとばっちりを受けたと怒る。リハーサルが始まると、ザーラは父親が娘を殺すというストーリーに自分を重ねて泣き出してしまう。実は女優になるのを家族に猛反対され、父や兄がやってくるのではと恐れていたのだった。
一方、撮影の舞台となる美術館では、高価な絵画を狙う一味が盗み出す計画を立てていた。
絵画泥棒の話は笑えるものの、ザーラの父や兄を怖がるようすが尋常ではありません。イランに詳しい(咲)さんによると、南部では封建的で男尊女卑の傾向が強いそうで、この物語もオーバーではないようです。ひぇ〜。
『マザー』(ベルギー、北マケドニア/テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ)コンペ
1948年、インドのカルカッタ。ロレト修道女会のマザー・テレサは自らの修道会を設立しようととバチカンへ申請の手紙を出し続けていた。自分が離れた後の後継者と見込んでいた修道女が妊娠し中絶したがっているのを知り、神と自分への裏切りだと落胆する。信仰と現実の問題で葛藤し、追い込まれていくテレサは、ありもしない幻影に悩まされる。
テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ監督
のちに広く聖女として知られていくマザー・テレサ。その修道会設立が決定するまでの濃密な1週間をカウントダウンで。功名心も、怒りや嘆きもある人間的なマザーの側面が描き出されています。ミレニアムシリーズで人気を獲得したノオミ・ラパスの意志の強い表情とパンクロックな劇伴が印象的。
『エッジ・オブ・タイム』(アゼルバイジャンほか/渡辺信一郎、リー・ウェイ、森田修平、ウェン・ミン)アニメーション
時空を超えて人とつながる力のある"体素"をめぐる物語。日中4人の監督がそれぞれ個性的な作品をオムニバスで描きます。
4つの物語をつなぐのは、”時の水晶”というアイテム。時間も空間も離れた出会いが4つのシチュエーションで語られます。背景には戦いがあります。先に日本の渡辺信一郎監督、森田修平監督の作品ができていて、中国の監督お二人が苦労して繋いでくれたのでと渡辺監督談(トーク)
2025年10月31日
東京国際映画祭2025(5)
10月31日(金)雨
『Little Amélie or the Character of Rain(英題)』(フランス/メイリス・ヴァラード、リアン=チョー・ハン)アニメーション
日本在住のベルギー人の外交官一家。3人の子供のうち末っ子のアメリは、2歳半になっても歩いたり話したりしなかったが、ベルギーから訪ねてきたおばあちゃんとお土産のチョコのおかげで覚醒した。お手伝いの日本人のニシオさんはおばあちゃんの次にアメリを理解し、アメリは彼女から様々なことを学ぶ。
知識や考えを小さな身体にため込んでいたアメリは、覚醒して(笑)突然話し出します。パパママは大喜び。アメリの内心は2,3歳の子どもではなくそのギャップが面白いです。
★アヌシー国際アニメーション映画祭2025観客賞受賞作
『老人と車』(シンガポール/マイケル・カム)アジアの未来
妻を亡くした老人は、カナダに住む息子と同居することになった。家を売りに出し家財を手放し、最後に愛着のある車を売ることにした。息子を留学させ、住宅の頭金も出したことに娘は不満をぶつけ。仕事がピンチだからと無心をされる。出発が近づいたある日、息子から今同居は無理だと電話がある。
元教師の男性の友人たちも、本人が認知症になったり介護に疲れていたりです。自分の健康も含めて、先々不安の種が多い世代で身につまされました。まぎわに先延ばしにする息子もひどい。これからどうするのか気になりますが、みな手放したけれど新しく友人ができたところにちょっとホッとします。
『コピティアムの日々』(シンガポール/監督6人のオムニバス映画)ワールドフォーカス
独立60周年になるシンガポール、気鋭の若手監督6人が昔ながらのコーヒー店を舞台に、過去、現在、未来の6通りの物語を紡ぎました。
どれもほっこりした人情でつながっていきます。
『木々の隙間』(台湾/チャン・ジュンユー)ワールドフォーカス
中国で事業をしていたニァンの母が帰ってきたが、祖母の誕生祝いの席で倒れて入院した。母は癌で余命わずかで治療を拒み樹木葬にと願う。祖母は母が亡くなった後も居続け、ニァンは同性の恋人ザイザイを隠し切れなくなる。ザイザイはタイに娘を残して来台、マッサージ店で働き仕送りを続けていた。
『Little Amélie or the Character of Rain(英題)』(フランス/メイリス・ヴァラード、リアン=チョー・ハン)アニメーション
日本在住のベルギー人の外交官一家。3人の子供のうち末っ子のアメリは、2歳半になっても歩いたり話したりしなかったが、ベルギーから訪ねてきたおばあちゃんとお土産のチョコのおかげで覚醒した。お手伝いの日本人のニシオさんはおばあちゃんの次にアメリを理解し、アメリは彼女から様々なことを学ぶ。
知識や考えを小さな身体にため込んでいたアメリは、覚醒して(笑)突然話し出します。パパママは大喜び。アメリの内心は2,3歳の子どもではなくそのギャップが面白いです。
★アヌシー国際アニメーション映画祭2025観客賞受賞作
『老人と車』(シンガポール/マイケル・カム)アジアの未来
妻を亡くした老人は、カナダに住む息子と同居することになった。家を売りに出し家財を手放し、最後に愛着のある車を売ることにした。息子を留学させ、住宅の頭金も出したことに娘は不満をぶつけ。仕事がピンチだからと無心をされる。出発が近づいたある日、息子から今同居は無理だと電話がある。
元教師の男性の友人たちも、本人が認知症になったり介護に疲れていたりです。自分の健康も含めて、先々不安の種が多い世代で身につまされました。まぎわに先延ばしにする息子もひどい。これからどうするのか気になりますが、みな手放したけれど新しく友人ができたところにちょっとホッとします。
『コピティアムの日々』(シンガポール/監督6人のオムニバス映画)ワールドフォーカス
独立60周年になるシンガポール、気鋭の若手監督6人が昔ながらのコーヒー店を舞台に、過去、現在、未来の6通りの物語を紡ぎました。
どれもほっこりした人情でつながっていきます。
『木々の隙間』(台湾/チャン・ジュンユー)ワールドフォーカス
中国で事業をしていたニァンの母が帰ってきたが、祖母の誕生祝いの席で倒れて入院した。母は癌で余命わずかで治療を拒み樹木葬にと願う。祖母は母が亡くなった後も居続け、ニァンは同性の恋人ザイザイを隠し切れなくなる。ザイザイはタイに娘を残して来台、マッサージ店で働き仕送りを続けていた。


