2022年12月04日

フランス映画祭で横浜散歩♪ (咲)

12月1日(木)、フランス映画祭2022 横浜 オープニングセレモニーの取材で横浜へ。
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もう真っ暗になった街を、みなとみらいホールに向けて歩いていきました。
イルミネーションが溢れていてぐっとクリスマス気分♪

3年ぶりに来日ゲストが登壇するので取材を決めたのですが、中でも、オープニング作品『EIFFEL(原題)』主演のロマン・デュリスさんが楽しみでした。
最初の挨拶の中で、日本語の「腹、へった」が大きく聞こえました。
MCの矢田部吉彦さん、呆れたのか、「覚えた日本語も出てきました」と訳されました。
矢田部さん、流ちょうなフランス語も交えての素晴らしいMCでした。

ロマン・デュリスさんの口からは、ほかにも
「モシモシ」
「ドウイタシマシテ」
「じゃ、また」
といった日本語がさりげなく飛び出してきて、なんとも可笑しい方でした。
意外と小柄なことを知りました。
フェスティバルミューズの石田ゆり子さんと並ぶと、ハイヒールのせいかもしれませんが、石田ゆり子さんの方が高く見えました。
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今回、ドライブインシアターでの『EIFFEL(原題)』上映会もあって、舞台挨拶に登壇する時に、ロマン・デュリスさん、思わずスクリーンの枠のゴムボートのような素材を触って感触を確かめていました。石田ゆり子さんも珍しそうに一緒に触ってみるという日仏交流も♪
電気自動車(EV)限定のドライブインシアター、拍手の代わりにハザードランプをチカチカ。寒かったけれど、なかなか楽しい取材でした。

詳細は、こちらで!
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フランス映画祭 祝! 30回! 3年ぶりにゲストを迎えた盛大なオープニング

ドライブインシアター取材の時の折り畳み式の椅子をお土産にいただいて、徒歩15分程の妹宅へ。

翌日は、配給の決まっていない『フルタイム 』のエリック・グラヴェル監督にインタビュー。実は、取材場所が今年6月にオープンしたばかりのウェスティンホテル横浜と聞いて、映画を観ないうちに取材を決めたのでした。妹宅からホテルが見えていて、徒歩5分程というのも魅力でした。
『フルタイム 』は、パリ郊外に住むシングルマザーが、交通機関のストが続く中、職場であるパリの5つ星ホテルに通いながら、さらに上を目指して転職に挑むという物語。
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ホテルのメイド仲間との会話の中で、「日本の自動洗浄のトイレは素晴らしい」という言葉が出てきたので、伺ってみたら、実は今回が初来日。「真っ先に自動洗浄トイレを試してみたのですが、想像以上に素晴らしかった!」とのこと。
インタビューは後日掲載します。

1時に取材を終えて、横浜散歩。
フランス月間の企画で、赤レンガ倉庫で開催されている写真展をまず目指しました。

ランドマークから、日本丸、運河を横切る汽車道を通って赤レンガ倉庫へ。
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まだ紅葉が綺麗でした。
写真展はちょっと期待と違うものでした。
赤レンガ倉庫では、クリスマス市開催中でした。平日で無料♪

象の鼻パークの上を通るプロムナードを歩いて、山下公園へ。
端っこにあるインド式給水塔は、修復工事中でした。
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歩き疲れて、ホテルニューグランド2階のロビーで一休み。
2015年4月に父と一緒に泊まった時のことを思い出して、ちょっとしんみり〜
http://cinemajournal.seesaa.net/article/416904271.html

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3時半を過ぎて、すっかりお腹もぺこりんこ。
中華街の順海閣で酢豚ランチをいただきました。

フランス映画祭のお陰で、横浜を楽しんだ一日でした。





posted by sakiko at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月21日

11月1日(火)、2日(水)東京国際映画祭8(白)

プレス上映
『ライフ』(カザフスタン)コンペ
『ハーモニー・レッスン』(13)で鮮烈なデビューを飾ったカザフスタンの異才エミール・バイガジンの監督第5作。企業経営に失敗し、全てを失った男の彷徨を驚異的な映像で描き、人生の意味を問う作品。
撮影は美しかったが、もっと短くてもよかったんじゃないかなぁ。

『神探大戦』(香港、中国)ガラ
2007年ラウ・チンワンの怪演が忘れられない『MAD探偵 7人の容疑者』の後日譚的作品。香港迷の友人たちと会場で会えました。『消えゆく燈火』と本作、2本の香港映画が観られたことがうれしい。

11月2日(水)
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(C)Number 9 Films Living Limited
『生きる LIVING』黒澤明の不朽の名作『生きる』が第二次世界大戦後のイギリスを舞台に蘇る。主演はビル・ナイ。脚本はノーベル賞作家のカズオ・イシグロ。オリヴァー・ハーマナスがメガホンをとる。クロージングにふさわしい良い作品でした。
★2023年3月31日(金)公開予定

すぐに本家の『生きる』(1952)を見直しました。役所に行くとたらいまわしにされるという「お役所死仕事」を皮肉っています。この役所の書類の多さときたら、どの机にも山積み。日々ハンコをつくだけの課長(志村喬)が癌を患い死期をさとったことで、心がけを変えます。そのきっかけになったのが、若い女性事務員(連続ドラマのお母さん役が印象に残っている小田切みき)。完成した公園のブランコで課長が歌う「ゴンドラの唄」がいつまでも耳に残ります。
イギリス版はビル・ナイの品と堅物の印象が強く、オリジナルよりお洒落。

★17時からクロージングセレモニーには参加せず、帰宅して夕食後にサイトで確認。
コンペで見逃した『ザ・ビースト』が東京グランプリ/東京都知事賞、最優秀監督賞、最優秀男優賞(ドゥニ・メノーシェ)を受賞。

詳しい受賞結果はこちら
スタッフのみなさま、はるばる参加してくださったゲストのみなさま、何事もなく閉幕して何よりでした。お疲れ様。(白)

東京国際映画祭youtube公式チャンネルはこちら
・オープニング、クロージングセレモニー
・国際交流基金x東京国際映画祭 co-present 交流ラウンジ
・第35回東京国際映画祭 ダイジェスト
・動画
・イベントレポート
・第12回MPAセミナー
・TIFF チャンネル






posted by shiraishi at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

10月31日(月)東京国際映画祭7(白)

プレス上映
『エドワード・ヤンの恋愛時代』(′94)(台湾)ワールドフォーカス
ずっと観たいと思っていた作品。
濱口竜介監督がトークショーに登壇。「この作品は権利関係が難しく台湾でも上映されていなかった。ベネチア国際映画祭にレストア版が出品されたことで、日本での上映が実現した。ヤン夫人に連絡して今回の4Kレストア版上映がかなった」と紹介(アーカイブで視聴)。

TIFFでは同じ台湾のツァイ・ミンリャン監督の「ツァイ・ミンリャン短編集」4作品上映、フィルメックスでは共催上映「ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集」も。
フィルメックスは1本も鑑賞できず。

『鬼火』(ポルトガルほか)ワールドフォーカス
『鳥類学者』(16)のロドリゲスが消防士として働く白人青年と黒人青年のラブ・ストーリーを様々なジャンルを混交させて描いた作品。特にミュージカル風演出が見事である。カンヌ映画祭監督週間で上映。

一日も休まず通っていたらここにきて疲れが出てきました。不覚にも寝落ちしてしまって記憶が半分ほどしかありません。やれやれ。
残り少なくなって、どの作品がよかったとか、グランプリの予想などすると自分が観られなかった作品が気になって、いまさらながら残念。
プレス上映の会場のシネスイッチ銀座で、空き時間にランチや軽食をとっていますが、一般上映の会場をあちこち動かねばならない観客はやはり不便。六本木のころのように、もう少し会場をまとめてもらえたらありがたいのですが。(白)
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10月30日(日)東京国際映画祭6(白)

プレス上映
『クローブとカーネーション』(トルコ、ベルギー)アジアの未来
冬景色の南東アナトリア。年老いた難民の男は孫娘を連れ、亡妻の遺体の入った棺桶を引きながら帰国をめざす。しかし戦時下の国境を越えるのは難しく、さらなる困難が降りかかる。平和への希求が伝わる静謐なロードムービー。
男は妻の遺言をかなえようと粗末な棺をひいて故郷へと向かいますが、道ははるかに遠いのです。孫娘は始まりのころ、おもちゃで遊んでいたりしてあまり助けになりませんが、人に出会うたびに成長しているのに、ちょっとホッとします。

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c2022 - CHI-FOU-MI PRODUCTIONS - GAUMONT

『タバコは咳の原因になる』(フランス)ワールド
そろいのバトルスーツに身を包んだフランス発大人向けゆるい戦隊もの。日本の戦隊ものではたいてい女性隊員は1人でしたが、フランスでは5人のうち2人です。スーツは伸縮性はよさそうですが、防御力は高くなさそう。あんまり戦闘もしないので、まぁいいか。

『アルトマン・メソッド』(イスラエル)アジアの未来
空手道場の指導者の夫ウリ・アルトマンがパレスチナ人のテロリストを制圧したことで、ニュースとなる。注目を集め生徒が激増し、経営不振だったのが立ち直った。妊娠中の妻ノアは、夫の話に疑いを持ち始め、真実が明らかになる。
「制圧」と言っていますが、女性を抑え込んだだけでなく搬送中に死亡したので殺害です。イスラエルで働いているパレスチナ人の女性をテロリストとみなした証拠は何だったのか、ウリの説明だけで、証拠も明確ではありません。パレスチナ人がどういう立場にいるのかが見えてきます。
道場で初心者たちが、組手(相手と戦う)をしていたので、いやいやそこは型(一人)からじゃないの?と思ってしまいました。(白)
posted by shiraishi at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

10月29日(土)東京国際映画祭5(白)

プレス上映
『第三次世界大戦』(イラン)コンペ
シャキーブは震災で妻子を失った中年男性。母親がろう者だったので手話ができ、ろうあの売春婦となじみになる。日雇い労働にいくと、第二次世界大戦の映画のロケ現場だった。ヒトラー役の俳優が急に降板し、エキストラのシャキーブが代役に抜擢される。セットの邸宅に泊まれることになったが、売春宿から逃げ出したラーダンが転がり込んでくる。昼間は床下に隠して匿うことにしたが…。監督は俳優としても活躍するホウマン・セイエディ。ろうあのヒロインを演じたマーサ・ヘジャーズィさんのインタビュー(by咲)はこちら
意外な設定で、こうくるか!というストーリーが進んでいきます。監督は来日できず、手話を4か月特訓して臨んだマーサさんが一人舞台挨拶やティーチインに登場。とても面白かったので公開になりますように。
★審査委員特別賞を受賞

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(C)YAMAONNA FILM COMMITTEE
『山女』(日本、米)コンペ
18世紀後半、東北。冷害による食糧難に苦しむ村で、人々から蔑まれながらも逞しく生きる少女・凛。彼女の心の救いは、盗人の女神様が住むと言われる早池峰山だった。
福永壮志監督が「遠野物語」にインスピレーションを受けて作った作品。ヒロインの凛を山田杏奈さん。村の中でただ一人凛を気遣う泰蔵を二ノ宮隆太郎さん(2019年の『お嬢ちゃん』監督以後、俳優業が続いています)。2023年公開予定
『リベリアの白い血』福永監督インタビュー(2017)はこちら

『ファビュラスな人たち』(イタリア)コンペ
トランスジェンダーの女性たちが暮らすヴィラを舞台に、意に反して男装で埋葬された友人の遺志を叶えようとする住人たちを描く。コミカルな中にトランスジェンダーとして生きることの難しさが浮かび上がる。ロベルタ・トッレ監督
わりと重めの社会派作品が多いコンペ部門で、珍しくコミカルな作品。プロの俳優ではないトランスジェンダーの方々が出演しています。脚本どおりにしなければいけない降霊術のシーン以外は、即興で彼女たちから出た言葉をそのまま使っているシーンも多いそうです。
(白)


posted by shiraishi at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする