2019年05月30日

銭湯なら殺しの後処理が楽?! 『メランコリック』試写を鑑賞 (堀)

5月24日(金)16時からアップリンクにて試写。ここはちょっと離れているけれど、16時開始にしてくれるので、本当にありがたい。赤坂で1本見てから向かったのだが、同じ予定の知人は千代田線で代々木公園駅から歩いていくという。私は千代田線を表参道で半蔵門線に乗り換え、渋谷から行くつもりだったので、競争することに。

結果は表参道での乗り換えがあったものの、渋谷から歩いた私の方が5分以上早かった。半蔵門線の渋谷駅なら先頭に乗れば、109の下に出られるからアップリンクも遠くはない。

さて、肝心の試写だが、『メランコリック』という作品。内容は、副業で殺しの後処理を引き受けている銭湯を舞台に繰り広げられるサスペンス・コメディ。確かにお風呂場なら掃除が簡単。なるほど!と膝を打つ。東大を出たものの定職に就かず、バイトしかしてこなかった主人公がバイト先の副業に引きずり込まれてのドタバタを描く。詳しくは後日、作品紹介をアップする予定なので、そちらでまた。

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上映後、プロデューサー兼主演俳優の皆川暢二、監督の田中征爾、主人公のバイト仲間の松本役の磯崎義知の3人が登壇した。

プロデューサーの皆川が映画を作りたいと2人に声をかけて、映画製作ユニット「One Goose」を設立。今に至るとのこと。

田中監督はアメリカで映画作りを学んだものの、今はIT企業で動画を作っているサラリーマン。今日も仕事を急いで終わらせて駆けつけてくれた。(ただ、この後、また戻って残業するらしい)
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主人公はメガネをかけて、口元が不満そうな、冴えない若者だが、実際の皆川は爽やかなイケメンだった。
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バイト仲間の松本も金髪でチャラそうでやんちゃな青年だったが、実際の磯崎はわきまえのある大人の雰囲気。いや〜俳優って化けるものなんですね。
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この作品、2018年の東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門でで『銃』とともに監督賞を受賞し、今年、第21回ウディネ・ファーイースト映画祭で、新人監督作品の中で最も優れた映画に贈られるホワイト・マルベリー賞に輝いた。昨年は日本で公開されて大ヒットする前の『カメラを止めるな!』が観客賞第2位にあたるシルバー・マルベリー賞を獲得しているので、2年連続日本の作品が受賞するという快挙である。
ポストカメ止めになるか! 今後が期待される。 (堀木三紀)

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『メランコリック』
名門大学を卒業後、うだつの上がらぬ生活を送っていた主人公・和彦。ある夜たまたま訪れた銭湯で高校の同級生・百合と出会ったのをきっかけに、その銭湯で働くこととなる。そして和彦は、その銭湯が閉店後の深夜、風呂場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知る。そして同僚の松本は殺し屋であることが明らかになり…。

監督・脚本・編集:田中征爾
プロデューサー:皆川暢二
撮影監督:高橋亮
出演:皆川暢二、磯崎義知、吉田芽吹
2018年/日本/カラー/日本語/英語字幕/ 114分
cOne Goose
公式サイト:https://www.melancholic.jp/
2019年8月 アップリンク渋谷 にて公開







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2019年05月14日

浜野佐知監督の最新作『雪子さんの足音』5/18より劇場公開!! (千)

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2019年4月18日映画美学校 左/浜野監督 右/脚本・山崎氏

◆シネジャ作品紹介はコチラ☆
http://cinejour2019ikoufilm.seesaa.net/article/465550697.html

今まで沢山の女性映画監督にお会いしてきて、みなさん強くて素敵で尊敬する方達ばかりなのですが、なかでも浜野佐知監督はとても激しくて、かつ 一匹狼感があり 私にとっては憧れの女性です。私がロン毛なのは完全に浜野監督の影響なんです、苦笑

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脚本の山崎さんは沖縄へ向かう飛行機の中で原作の『雪子さんの足音』を読んだそう。久しぶりに映画美学校でお会いした山崎さんはかなり日焼けしていて、それはおそらく辺野古の運動に参加しているからだと察しました。辺野古での新基地建設はアメリカ軍の「普天間基地の移設」が理由だそうですが… 辺野古新基地には弾薬搭載エリア、係船付き護岸、燃料桟橋など普天間基地には無い設備を持ち、基地機能を格段に強化するものだと そんなこと素人の私にだって分かる…私は去年、辺野古を初めて訪れて 綺麗な白い砂浜の上にアメリカ軍の戦車が並んでいる風景を目の当たりにして、なんとも言えない感情がこみ上げてきて… https://kogacinema.exblog.jp/29408715/

日本の国土全体の0.6%にすぎない沖縄県に、在日米軍専用施設の約70%が集中している現実… 福島出身の山崎さんが沖縄での運動に参加している光景は、その日焼けした姿も、私にとっては色んな意味で眩しかった。浜野監督は相変わらず綺麗でパワフルで、そのエナジーの源は何ですか、と 今度こそ問いたい私でした。 (千)


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2019年03月09日

ドキュメンタリー2本@渋谷(白)

『山懐(やまふところ)に抱かれて』遠藤隆監督
テレビ岩手開局50周年記念作品。
HPはこちら http://www.tvi.jp/yamafutokoro/
岩手県の山間の村。山地酪農を行っている吉塚牧場は限りなく自然に近いサイクルで、四季を通じて牛を放牧、配合飼料を使わず自前の牧草をシバだけで牛を育てています。夫婦ふたりで始めて24年、5男2女の子宝に恵まれました。

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1994年からずーっと吉塚さん一家を追ってきた遠藤隆監督。3月末にはインタビューさせていただく予定です。

『誰がために憲法はある』井上淳一監督
ピン芸人・松元ヒロ氏の一人語り「憲法くん」を女優の渡辺美佐子さんが魂をこめて演じています。渡辺さんの語る憲法前文は、優しく心の奥深くまで入ってきました。子どもも大人も憲法について考えるきっかけとなります。政治家こそ初心に戻って見るべきですが、みんな耳が痛くなるのを知ってて近づかないかも。
渡辺美佐子さんを中心に、ベテラン女優たちが33年続けてきた原爆朗読劇は今年で幕を閉じるそうです。懐かしい方々がその思いを吐露していました。

井上監督にご挨拶し、取材をお願いしました。金子修介監督が隣にいらして(2012年『百年の時計』を取材)「あ金子監督!!」とびっくり。写真撮らせていただくんだった〜。(白)
posted by shiraishi at 01:51| Comment(0) | 試写 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月28日

ギターの神と三味線の名人(白)


★ドキュメンタリー『エリック・クラプトン 12小節の人生』を観ました。135分と長尺ですが、その波乱万丈の人生が濃くてちっとも長い気がしませんでした。同じ頃に大人気だったビートルズをはじめ、B・B・キング、ジミヘン、ボブ・ディランたちもちらりと出てきます。
ジョージ・ハリスンと親友だというのに、その奥さんに恋してしまい・・・お決まりのドラッグやアルコール依存という「どん底」も経験しますが、立ち直るきっかけとなったのが、4歳の愛息子の墜落死というのが、なんとも酷いです。とてもとても可愛い子で、パパを救うために地上に降りた天使だったのかも、と思ってしまいました。「ティアーズ・イン・ヘブン」を聞くたびに泣けてしまいます。
http://ericclaptonmovie.jp/ 11月23日公開

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(C)2018 Koichi Onishi

★エリック・クラプトンはギターの名手ですが、日本には津軽三味線があります。亡き名人、高橋竹山のドキュメンタリー『津軽のカマリ』もおすすめ。貧しい農家に生まれ、子どものころ麻疹をこじらせ失明。光だけわずかに感じられたそうです。生きるために覚えた津軽三味線を87歳で亡くなるまで弾き続けます。
http://tsugaru-kamari.com/ 11月公開。
母が民謡好きで毎日のようにレコードをかけていました。子どものころから耳になじんでいた曲がたっぷり聞けました。
大西監督と2代目高橋竹山(女性ですよ)に取材します。楽しみ〜。(白)


★『津軽のカマリ』大西功一監督インタビュー 2018年9月28日
http://www.cinemajournal.net/special/2018/kamari1/index.html

★『津軽のカマリ』二代目 高橋竹山インタビュー 2018年10月1日
http://www.cinemajournal.net/special/2018/kamari2/index.html


posted by shiraishi at 00:32| Comment(0) | 試写 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月15日

『曙光』試写と坂口監督トーク(白)

試写に行くときは、なるべく2本続けて見られるのを選んでいます。
交通費と時間の節約のため(笑)。関係者のご挨拶やトークがあると、なおありがたい。
9月14日(金)は坂口香津美監督の『曙光』に行ってきました。

坂口監督がご自分のお母さんを記録したドキュメンタリー『抱擁』(2014年)が、すぐ思い出されました。お母さんお変わりないそうです。
今回の新作も、命によりそうものです。
高校生の娘がいじめにより自死してしまった母親が、自殺志願者を一人でも多く救うために奔走するストーリーです。公衆電話のそばに電話番号の書かれたカードと10円玉があります。死のうと思っている人がかけてきた電話を受け、すぐにいくからそこにいて、と飛んでいきます。連れ帰ってグループホームで世話をします。死の淵から助け出せてもそれで終わりではありません。それからもしんどい。
監督トークは質疑応答も含めて約1時間。

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実際にそんな活動をしている若い牧師さん夫妻がモデルなのだそうです。
日本では平成10年から14年間も自殺者は年間3万人を越えていました。3万4千人をピークに徐々に減って、昨年は2万3千人ほど。まだまだ多いです。ことに若年層では死因の第1位。

映画ではただただ、誰も死なせたくないと一心に動いている女性と、運営の難しさ、危うさ、依存などの問題をさらけ出して見せています。
レスキューの専門家ではなく、間違ったり悩んだり揺れたりしながら進んでいます。答えは出ていません。
監督は偉い人、立派な人でなければ人を助けられないのか、と問います。

見るほうはもやもやした気持ちを持て余します。誰かと話さなければと思います。
これまで避けてしまった、気づかないでいたかったものと向き合うのは辛いものです。でも他人事でなく、自分やすぐ身近な人だったらどうするか?考えるきっかけになります。(白)

『曙光』
http://shokoumovie.com/
10月6日(土)よりアップリンク渋谷ほかにて全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 23:02| Comment(0) | 試写 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする