2015年06月14日

94号編集終わって、閉館1日前のシネマート六本木で『美少年の恋』にため息 (咲)

昨日は、シネマジャーナル94号の最終編集日。Sさん宅に集まって、最後の点検と、表紙や目次の作成。ページを間違えて付けてしまったりしていて、冷や汗。
5時頃にはSさん手作りの美味しいお料理を囲んでひと休み。皿うどんにカレー、そして杏仁豆腐をあっという間にたいらげました。まるで欠食児童のような食べっぷりに、Sさんも呆れてました。もう少し作業するつもりだったけど、目途もついたし、6月14日で閉館になるシネマート六本木の【Last Present】として、6時50分から『美少年の恋』の上映があると暁さんに言われ、あ〜それは懐かしい!と、観に行きました。
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『美少年の恋』は、香港公開1998年8月。足繁く香港に通っていたころで、行きの飛行機の中で新聞の映画上映情報の中にこの作品だけ写真入りで出ていて、一瞬、アンディ・ラウかと思ったらダニエル・ウー。これがデビュー作でまさに美少年でしたねぇ! これは観に行かなくてはと、滞在中に観ましたが、4人のゲイの男たちの関係が複雑で、英語字幕では半分くらいしか理解できなかったのを思い出します。

本編上映の前に、懐かしい映画の数々のショットが流れました。『美少年の恋』のヨン・ファン監督が手掛けた13作品を紹介するスペシャル映像(約5分)だったと、あとでわかりました。
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そして、『美少年の恋』。香港で観たあと、1999年の第8回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭と、第15回東京国際ファンタスティック映画祭で観ていて、ダニエル・ウーとテレンス・インの印象が鮮烈に残っているのですが、スティーヴン・フォンが一番の主役だったのですね。観る前に暁さんも彼が出ているのをすっかり忘れていたと言っていたのですが、それを言われても、スティーヴン・フォンって誰だっけ?と思い出せないほどボケた私。(失礼しました!)
物語の切なさもさりながら、『美少年の恋』の魅力は、香港の中環の町並み。ヒルサイド・エスカレーター界隈や、果物屋などが並ぶ階段、そして、中区警察署(中區警署)の趣のある建物・・・ レスリー・チャンの『流星/流星語』のロケ地でもあるこのあたりは、ヒルサイド・エスカレーターのできる前から、大好きでよく歩き回ったところ。ちなみに『美少年の恋』では、レスリー・チャンの名前が2回出てきます。そうだったそうだったと、それも、懐かしく思い出しました。

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香港映画に熱かった頃のことを思い出して、いい夜になりました。
シネマート六本木は、試写の会場として散々お世話になりましたが、アジア関係の新作・旧作の上映も、ここならではのものが多くて、閉館は寂しい限りです。
シネマート六本木さん、ありがとうございました!
(6月下旬発行のシネマジャーナル94号に、暁さんが「ありがとうシネマート六本木」の記事を書いています。どうぞお楽しみに!)
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2015年03月15日

レイス・チェリッキ監督特集で、ユルマズ・ギュネイ監督の映画を思い出す  (咲)

今週はフィルムセンターでトルコのレイス・チェリッキ監督特集♪・・・と、楽しみにしていたのに、月曜日に試写で『パプーシャの黒い瞳』を観ているうちに具合が悪くなってきて、帰りにお医者さんに寄って念の為と熱を測ったら、37度8分! 火・水・木の3時から観る予定だったのを諦めて、3日間家で静養。なんとか元気になって、金曜日に、『グッバイ・トゥモロー』と『そこに光を』の2本、土曜日に『頑固者たちの物語』を無事観ることができました。
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金曜日、映画の前に、確定申告を提出しに本所税務署へ。スカイツリーの川沿いの桜がもう満開! 春はもうすぐ♪

『グッバイ・トゥモロー』は、1960年代の軍事政権下、学生運動のリーダーだったデニズ・ゲズミスと彼の仲間が、反政府活動家として逮捕され、死刑されるまでを描いた作品。年配の弁護士が、「国家は民主主義を擁護すべき」と若者たちのために奔走しますが、結局絞首刑に。より良きトルコの為に立ち上がった学生たちが危険分子とされたことに、ジャーナリスト出身のチェリッキ監督が一石を投じた力強い作品でした。

『そこに光を』は、チェリッキ監督第一作。雪深い東トルコの山岳部。武装クルド人ゲリラとトルコ軍が対峙。生き残ったゲリラの男と兵士の二人が雪の中をひたすら歩いて人里を目指し、やっと巡り逢った老人に、人々の暮らしを崩壊させる虚しい争いだと諭されます。
雪深い山を歩く姿には、ユルマズ・ギュネイの映画を思い出しました。それが、『敵』だったのか『群れ』だったのか・・・ 『路』にも雪の場面があったのか・・・ 今となっては記憶があいまいですが、1年のうち5ヶ月位も雪に閉ざされる東トルコの厳しい生活が脳裏に植え付けられたことだけは覚えています。

『グッバイ・トゥモロー』や、かつて観た『路』では、バスが止められて軍の検問の場面が出てきますが、私が初めてトルコを旅した1983年の時には、ツアーのバスも何度も止められてパスポートをチェックされたのを思い出します。
金曜日の2本では、ぐっと重い気分になったのですが、土曜日の『頑固者たちの物語』は、東トルコに伝わる物語をふんだんに織り込んだお話で、思わず笑ってしまう場面も。なんてったって頑固者たちのお話ですから! 
雪の中をミニバスと雪そりと、どちらが早く戻ってこられるかを競うのですが、以前に観た時に、どっちが勝ったか思い出せなかったので気になってもう一度観た次第。観てみて、勝ち負けの結果を思い出せないはずだったことがわかりました!

2時半頃に映画が終わったので、映画を観にきていた友人たちと谷中で開かれている「イランの絵本と小物たち」を覗きにいきました。
愛甲恵子さんがイランで見つけてきた可愛い絵本の数々や小物、人気イラストレーター、モルテザー・ザーヘディの絵、イランの街角やお料理の写真などなど・・・ 会場には、詩画集『黒いチューリプのうた』に付いているペルシャ古典音楽が流れていて心地いい空間でした。
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この素敵な催しも、今日15日が最終日。19:00まで。
谷中散歩のついでにいかがでしょう?
場所:the Ethnorth Gallery(東京・谷中)
http://www.ethnorthgallery.com/
谷中銀座を抜け切って、ちょっと右手に行ったところです。
posted by sakiko at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月18日

ドキュメンタリー映画 『圧殺の海』 追加情報 (千)

『圧殺の海』 共同監督の影山あさ子さんより
以下の情報をいただきました。どうぞご参照して
いただければと思います ↓↓↓

◎【劇場公開】
 2/14(土)〜 ポレポレ東中野
 2/28(土)〜 名古屋シネマテーク
 *先行上映の大阪・シアターセブンも続映中(2月末まで)
ポレポレ東中野での第1週は毎日、監督の藤本・影山X豪華ゲストによるトーク、
ミニライブイベント開催します。
ゲストは、以下の方々です。
カヌー隊・辺野古ぶるーのリーダー 佐々木弘文さん
東京大学教授 小森陽一さん
ドキュメンカタリー映画監督 早川由美子さん
TBS「報道特集」キャスター 金平茂紀さん
元内閣総理大臣 鳩山由紀夫さん
参議院議員 糸数慶子さん
「圧殺の海」に音楽を提供してくれたthe yetisのミニライブ、
「あしびなーず」による沖縄の唄と踊りもあり。 
詳細は、劇場HPでご覧ください。

◎劇場公開と上映会の最新スケジュールを「森の映画社札幌編集室」に
UPいたしました。各地での自主上映も、続々、決まっています。
ぜひ、お近くの上映にお運びください。

◎「速報 辺野古のたたかい 2014年10-12月」(47分)が出来ています。
県庁包囲・沖縄県知事選挙などの様子を中心に、菅原文太さんの沖縄での
最後のスピーチも全部入。これまで同様、1枚1000円でお届けします。
現地の緊迫感は、日々増しています。
大浦湾には船とカヌーの往来を遮るオイルフェンスが張り出され、
海が分断されてしまいました。大きな台船がやってきて、巨大な
コンクリートアンカーが続々と海に投げ入れられてしまいました。
機動隊や海上保安庁による暴力的な排除も止みません。
私自身、船に乗り込んできた海上保安官に、カメラをはたかれ、
ライフジャケットをつかまれ押さえこまれ、馬乗りにされました。
(私もカメラも無事ですので、どうぞご安心を)。
ゲート前の座り込みも24時間です。行ける方は、辺野古へ、ぜひ。

↑↑↑ 以上です。
森の映画社、公式サイトはコチラです ひらめき


posted by chie at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

93号編集終わった夜、二つの音楽ドキュメンタリー (咲)

16日、シネジャ創設者の一人Sさん宅で、シネマジャーナル93号の最終編集。
今回は、珍しく1回目の編集日にほとんどの原稿が揃っていたので、まさに最終点検。
今回は、2014年ベストテン特集なので、ほかの人がどんな映画を気に入ったのかも、興味津々。4時頃には点検も終えて、Sさん手作りの美味しいお料理をいただきながらおしゃべり。美さんが、大阪アジアン映画祭のために、1泊2200円のホテルを予約した話などで盛り上がりました。
2014年ベストテンや東京フィルメックス報告などを掲載した93号は、来週後半(2月末)には出来上がる予定です。お読みいただければ嬉しいです♪

もう少しおしゃべりしたい気持ちもあったのですが、この時間なら、6時半からの試写に間に合う!と、美さん暁さんと3人で渋谷アップリンクへ。
1982年製作のアメリカ映画『ワイルド・スタイル』。ヒップホップというムーブメントが生まれた瞬間を切り取った伝説の映画。DJ、ラップ、ブレイクダンス、グラフィティ・アート・・・ ヒップホップがいろいろな要素を持っていることを今さらながら知りました。
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★2015年3月21日(土) 渋谷シネマライズほか全国順次公開

その後、まだ頑張れる!と、暁さんと2人で20時50分から新宿K’sシネマで「ヴィンセント・ムーン映像詩、冬」シリーズの『ウクライナ・クリミヤ・コーカサス』も観てしまいました。こちらは、伝統的な民族音楽が、その地その地の風物を背景に奏でられる素敵な映像詩でした。アルメニアでは、大アララトと小アララトを背景に、グルジアでは旧市街の町並み、アブハジアでは破壊された建物も。圧巻はチェチェンのイスラム教徒の男性たちが大勢で集って神と一体になって陶酔の境地に達する姿。男性たちがつばのある帽子を被っていて、一見、ムスリムだと思えませんでした。これもスーフィズム。
素晴らしい映像の数々に珍しく一睡もせず、固唾を飲んで見守りました。
いや〜ほんとに、一睡もしないで映画を観終えることがほとんどない今日この頃。情けないです・・・・
posted by sakiko at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月11日

東京国際映画祭特別招待作品『もしも建物が話せたら』で、建物のつぶやきを楽しみました (咲)

東京国際映画祭の特別招待作品として上映されるWOWOW国際共同制作プロジェクト2作品『もしも建物が話せたら』と『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦』の試写が急遽開かれるとの案内をいただいて、これは面白そう!と、10月10日、予定を変更して行ってきました。いや〜これはどちらもほんとに面白かったです。いずれWOWOWで放映されますが、一般公開はいつになるか・・・です。映画祭で、もしお時間がありましたら、ぜひ!

◆『もしも建物が話せたら』英題:CATHEDRALS OF CULTURE
http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=69
WOWOWの国際共同制作ドキュメンタリー第1弾
「もしも建物が話せたら、彼らは何を語るだろう?」というテーマで6人の監督たちが、有名な建物たちに語らせます。

ベルリン・フィルハーモニーコンサートホール(ドイツ・ベルリン)
監督:ヴィム・ヴェンダース
*まだ冷戦時代の1963年に、西ベルリンの端、東を刺激する位置に建てられて50年。
オーケストラをホールの中心に配置した初めてのホール。

ロシア国立図書館(ロシア・サンクトペテルブルク)
監督:ミハエル・グラウガー
*1795年に皇帝エカチェリーナ2世によって建てられた図書館。宗教が弾圧されていた時代には隠されていたキリスト教関係の貴重な書物が、今や最前列に並ぶ。

ハルデン刑務所 (ノルウェー・ハルデン)
監督:マイケル・マドセン
*高い壁に囲まれた広々とした敷地の中には何でも揃い、小さな村のよう。小奇麗な個室に、こんな刑務所なら入ってもいいと思うほど。でも、凶悪犯の独房は、やはり凄まじい。
教会に絨毯が何枚も敷かれていって、最後には十字架の置いてある祭壇も絨毯で隠されました。モスクに早変わり! 思えば、絨毯の向きが斜めでした。(メッカの方向に向いて敷かれたのですね!)
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cHeikki Färm


ソーク研究所 (アメリカ・ラホーヤ)  
監督:ロバート・レッドフォード
*建築家ルイス・I・カーンによって設計された、青い海と空に映える美しい対象形の建物。カリフォルニア大学サンディエゴ校のキャンパスの隣に位置する生物医学系の研究所。この美しい環境が、多くのノーベル賞学者を生み出したのですねぇ。
ロバート・レッドフォードが、ここを選んだのは、自身が11歳の時に罹ったポリオのワクチンを発見したジョナス・ソークによって創設された研究所だから。

オペラハウス (ノルウェー・オスロ) 
監督:マルグレート・オリン
*フィヨルドの淵に建つオスロの新しいオペラハウスは、まるで海面からそそり立つ氷山のよう。緩やかなスロープになった屋根の上を歩く人、バレエの練習をする人・・・ なんだかとても開かれた空間。

ポンピドゥー・センター (フランス・パリ) 
監督:カリム・アイノズ
*むき出しのパイプとガラス面で構成された外観は、製油所の様、ジャングルジムの様という人たちも。「私はカルチャー・マシン」と語らせているように、ここは現代美術、現代音楽、ダンス、映画などの複合的な文化施設。図書館もある。ここから遠くに見えるエッフェル塔だって、出来た当時は異質な建造物と思われたが、今やパリのシンボル。このいかついポンピドゥー・センターも、20世紀のパリを象徴する建物として親しまれるようになるのでしょう。


◆『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦』
http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=63

監督:マーティン・スコセッシ、デヴィッド・テデスキ
製作国: 日本、アメリカ、イギリス
日本版ナレーター:渡辺謙
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cBrigitte Lacombe

1963年、新聞社のストで新刊書の紹介をする場がないと、書評を載せる目的で創刊された「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス」の50年の歩み。表紙の題字の「オブ・ブックス」は小さく添えられていて、単なる文芸書の書評の枠を超えたものであることがわかる。編集者ロバート・シルヴァーズが興味を持つ題材なら何でもござれ。科学、文芸、ベトナム戦争、公民権運動、ブッシュ批判、アラブの春・・・ どの記事も、他の雑誌や新聞に追随せず、自分自身の目で見て感じた真実のみを記事にするという寄稿者たちのスタンスが、多くの知識人たちに愛されているゆえんだ。スコセッシ監督自身も、創刊当初からの定期購読者。

ずっしりと色々なことを感じさせてくれた2作品。
試写の会場は、赤坂パークビル21FのWOWOW。窓の外には、東宮御所や紀尾井町あたりの風景が広がっていました。実は、この日、92歳の父は赤坂見附駅集合で散策の会。帰宅して聞いてみれば、私が上から眺めていた界隈を歩いていた次第。75歳の教え子たちと坂の多い町をよく歩いたものだと驚くばかりでした。
posted by sakiko at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする