2022年03月20日

宝田明さんのご冥福をお祈りしています  (咲)

宝田明さんが3月14日(月)に急逝されました。
享年87歳・・・ 
ご冥福をお祈りするばかりです。

4月1日に公開される『世の中にたえて桜のなかりせば』のマスコミ最終試写が3月9日に行われたのですが。宝田明さんが出演されていると知って、これはぜひ紹介したいので見逃してはならないと駆け付けたのでした。
乃木坂46の岩本蓮加さんと、年の差70歳のダブル主演で、二人は“終活アドバイザー”として「終活屋」で働き、様々な境遇の人たちの終活を手伝うという役どころ。
(世の中にたえて桜のなかりせば.jpg
(C)2021「世の中にたえて桜のなかりせば」製作委員会

実は、『世の中にたえて桜のなかりせば』は、宝田明さんが「桜」をモチーフに企画を温め、実現に至った作品で、エグゼクティブプロデューサーも務められています。
宝田明さんは、日本統治下の朝鮮・清津で生まれ、1945年、11歳の時に旧満州に侵攻してきたソ連軍に銃撃されたご経験をお持ちです。不戦、平和への思いが、『世の中にたえて桜のなかりせば』にも溢れていました。1954年東宝ニューフェース第6期生としてデビューされて68年。本作が遺作となりました。
『世の中にたえて桜のなかりせば』
公式サイト:https://www.toei-video.co.jp/sakuramovie2022/

私が宝田明さんにお目にかかったのは、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭10周年のオープニングセレモニーの時のことでした。背がすらっと高くて、まさにスターのオーラを放っていらっしゃいました。
オープニング作品『燦燦-さんさん-』で主演を務められたのですが、『世の中にたえて桜のなかりせば』でも奥様役を務められた吉行和子さんが奥様役でした。

祝10周年! SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
http://www.cinemajournal.net/special/2013/skip/index.html
takarada akira. skip.jpg
撮影:景山咲子

ことしの桜をご覧になられずに旅立たれた宝田明さん・・・・
戦争のない天国で、どうぞやすらかにお眠りください


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2021年04月25日

レスリー追悼コンサートは、生活困窮者へのチャリティイベントでした! (咲)

この2か月ほど、1年1回発行のシネマジャーナル本誌の編集に追われていたのですが、4月19日(月)に、やっと104号を印刷会社に入稿してきました。
4月28日に出来上がります! 

2017年夏の100号までは、1年3回(もっと以前は4回)発行していたのですが、101号以降、1年1回の発行に切り替えました。
発行をいつにするかは、私の独断で4月末に決めました。
1年間の映画祭報告を中心にしつつも、4月1日のレスリー・チャン追悼記事を、あまりタイミングが遅くならないように掲載したいという思いがあってのことでした。

レスリー・チャン追悼記事を書いてくださる遠藤智子さんは、どんなことがあっても4月1日には香港にいらしていたのですが、さすがに去年も今年もコロナで無理。それでも、4月1日に何があったかを踏まえて4月10日までに原稿を書いてほしいと、かなりご無理なお願いをしていました。少し遅れて12日には原稿を届けられそうとのことだったのですが、仕事の大トラブルに巻き込まれたとのメール。遠藤さんは、社会的弱者やDV被害者などに寄り添う仕事をされているので、どうやら何かあったらしいと想像しました。
で、なんとか16日夜に原稿が届いて、19日に入稿となった次第です。

leslie memorial 2021 320.jpg

4月1日のレスリー・チャン メモリアルコンサートがいかに素晴らしかったかは、スタッフ日記に書いたのですが、遠藤さんからの原稿が届いて、あのコンサートがただただレスリーを追悼するものでなく、香港の生活に困窮した皆さんのためのチャリティイベントだったことがわかりました。
集まった収益は経費を差し引かずに惜食堂=Food Angelに寄付されたとのことで、なんと、170万ドルが集まったそうです。
これだけでなく、ファンクラブも「想您6575。張國榮18週年紀念活動2021」というチャリティイベントを開催。「有心人」生活用品包(生活必需品のキット?)、ランチボックス、果物などを401個配布したとのこと。「レスリーの優しさを継続し、善と美の光を広めるために」この活動に取り組んだのだそうです。
詳しいことは、104号の記事「≪想你 張國榮≫ 香港に行けないと具合が悪くなるのだった」をぜひお読みください!

思えば、香港に行くと、よくチャリティイベントをやっていました。
テレビでもやっていたし、大きなモールに明星(スター)が来るというので行ってみるとチャリティイベントだったということもありました。
そういったチャリティがすごく身近にある感じがしました。
そんな人たちが暮らす香港・・・ これからどうなっていくことでしょう。


posted by sakiko at 20:15| Comment(0) | 追悼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月01日

レスリー・チャン メモリアルコンサートに感無量 (咲)

今年も4月1日が巡ってきました。
レスリー・チャン(張國榮)が自ら旅立ってしまってから、もう18年・・・
あの日のことは昨日のように思い出します。
翌日、千鳥ヶ淵の満開の桜の下で、お仲間と泣きました。
それから、毎年、集まっていましたが、昨年はコロナで諦めました。
今年も、まだ無理ねと。

leslie memorial.jpg

香港でのメモリアルコンサートが日本時間8時半からライブ配信されるのがわかり、早めに夕食を済ませて、8時20分にアクセスしたら、プレ番組がすでに始まってました。(すでに、2万人がアクセス中!)
8時29分からカウントダウン。
8時半ちょうど、香港島のビクトリア湾に面したビルの壁面あちこちにレスリーの大きな写真!
レスリーの声が聴こえたとたん、もう涙でした。

九龍側 尖沙咀のオーシャンターミナルの屋上に、オーケストラ。
4人の歌手と、そして1組のアカペラグループがレスリーの歌を歌いました。
まずは、レスリーのコンサートにゲストで出たカレン・モク(莫文蔚)。
その後、ハッケン・リー(李克勤)とチョン・チーラム(張智霖)という、声質がレスリーに似ていて、背格好も似ている実力派の二人。 ナイスな選択です♪
二人の間にMetro Vocal Groupがアカペラで「追」。
西洋人男性4人組で、突っ込みどころ満載!
ギターで弾き語りしたサミュエル・ホイ(許冠傑)は、ちょっと老けたかなぁ・・・

香港の夜景を背景にした生演奏の合間合間に、レスリー本人のいろいろな映像を流してくれて、レスリーの声もたっぷり味わえる構成でした。
コンサートの場面には、もしかして私がいた時かしら?と。
『阿飛正伝(欲望の翼)』『烈火青春(レスリー・チャン 嵐の青春)』『春光乍洩(ブエノスアイレス)』等々映画の場面もたっぷり。
レスリーが監督した禁煙キャンペーンの映画『煙飛煙滅』の場面も!
いろいろな思い出が蘇りました。
感無量でした。

LINEでお仲間と会話しながら、泣いて笑った1時間20分!
集まれなくても、一緒に時を過ごせました。

かなりお金をかけたイベントで、香港の人たちがいつまでもレスリーを忘れてないことも嬉しかったです。
最近、香港から届くのは悲しいニュースばかりでしたが、香港、捨てたものじゃないなと!

あ〜 香港に行きたくなりました!


*******
終わってすぐ、アーカイブで観れるようになってました。
(ライブ終了時に、アクセス73945人だったのが、深夜には、36万人! お仲間が翌朝アクセスした時には、81万回!)

In Loving Memory of Leslie Cheung Online Concert 2021
https://www.youtube.com/channel/UC97oYK3XMf9RLtkc0lO8C-Q

このyoutubeの、最初の30分はプレ番組。30分の1分前から、カウントダウン。
そのあとが、オープニングのビクトリア湾に面して壁いっぱいのレスリーの場面です。



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2020年05月03日

ボリウッドの名優イルファーン・カーン、リシ・カプール相次いで逝く (咲)

4月29日、イルファーン・カーンが53歳でご逝去されたとのニュースが、facebook上で駆け巡りました。そして、翌日、4月30日には、リシ・カプールが67歳でご逝去のニュース。このご時世ですから、思わず、コロナウィルスに感染?と思ってしまいましたが、そうではなく、いずれも癌で亡くなられました。
お二人とも、派手ではなく、いぶし銀のような役者さんでした。
というか、名前はよく知っているのに、ごめんなさい、顔がぱっと思い浮かばない。それくらい、それぞれの映画の役にはまっていらっしゃったということかと思います。

イルファーン・カーン出演作で、真っ先に思い浮かんだのは、昨年9月に日本で公開された『ヒンディー・ミディアム』。娘の進学校のために奔走する父親役でした。
続編『Angrezi Medium』が、この3月にインドで公開されたのに、新型コロナウィルスの為に、早々に打ち切られたそうです。ぜひ日本でも公開してほしい作品です。

そして、もう1本、印象深いのが、『めぐり逢わせのお弁当』(2013年)。妻を亡くした保険会社に勤める男の役。仕出し弁当屋さんのお弁当が届くはずが、ある主婦の手作りの美味しいお弁当が間違って届いたことから、文通が始まるという物語。
妻にもう少し優しくすればよかったと反省する、ふつ〜の男。
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(C) AKFPL, ARTE France Cinema, ASAP Films, Dar Motion Pictures, NFDC, Rohfilm-2013

イルファーン・カーンは、イスラームの藩王国の太守(ナワーブ)の家系に生まれた方ですが、『めぐり逢わせのお弁当』では、ヒンディー語のあまり得意でないカトリック教徒という設定でした。お弁当に忍ばせる手紙は英語で書いています。
この映画、もう一度観たくなりました。
『めぐり逢わせのお弁当』リテーシュ・バトラ監督インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2014/meguriawase/index.html
シネジャ作品紹介ブログ:http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/402152572.html

俳優一族に生まれたリシ・カプールの若い時の作品は残念ながら観ていないのですが、日本公開作品では、『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!』(2012) 、『命ある限り』(2012)に出演されています。もう一度観てみないと、どの役だったのかわからない・・・ ごめんなさい。

お二人のご冥福をお祈りしています。


posted by sakiko at 22:07| Comment(0) | 追悼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月01日

レスリーへの思い アジポップ144号に寄稿しました (咲)

今日は、4月1日。
決して忘れられない日にち。
レスリー・チャンが自ら旅立ってしまったあの日から、17年・・・
当時、香港ではSARSが猛威をふるっていたのを思い出します。
そして、今、新型コロナウィルスの脅威・・・
毎年、この日には必ず、かつて共にレスリーを追いかけた友たちと集まっていたのですが、さすがに今年は早々に中止を決めました。
ここ数年は(もっとかも)、レスリーを偲ぶというより、久しぶりに顔を合わせて、とりとめのないおしゃべりに夢中になるひと時になっていました。

レスリーの魅力に惹かれた瞬間は、『男たちの挽歌』『欲望の翼』『さらば、わが愛/覇王別姫』『ブエノスアイレス』等々、皆さまざま。お土産のブロマイドも、こんな表情は・・・と私が思うものも、これがいいという人が必ずいて、ほんとに同じ男が好きなのかと思うほど。
香港や日本での熱情演唱会や、写真集のサイン会など、ほんとによく皆で追いかけました。
不思議とレスリーの話だけでなく、人生のもろもろなど、いろんな話もたくさんしました。
自分をさらけだせる友たちに引き合わせてくれたレスリーに、ほんとに感謝です。

香港では、民主化運動を政府が弾圧するなど、不穏な状況が続いています。
例年、開かれていたレスリーを追悼する集まりも出来ないのではないでしょうか・・・
世界中にコロナウィルスが蔓延し、香港にも自由にいけなくなってしまいました。
4月1日には必ず香港に赴いていた外国人ファンも、遠くからレスリーを偲ぶしかない状況です。
こんな世の中になってしまったのを、天国にいるレスリーは、どんな風に思っているでしょう・・・ 

何があっても毎年4月1日には香港に駆けつけていたEさんも、今年は叶わず、海老ワンタンと焼きそばを作ってレスり―を偲んだと、素敵な写真を届けてくださいました。
最初に、スマホの小さな画面で写真を観て、レスリーにワンタンをお供えしたのかと思ってしまいました。大きくしてみたら、素敵なブーケでした!
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こちらは香港風の海老ワンタン。小さい写真だと上のブーケがワンタンに見えるでしょう? 
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ご報告が遅くなりましたが、2月25日に発行されたASIAN POPS MAGAZINE(アジポップ)144号に、レスリーへの思いを寄稿しました。
日本で香港映画人気が全盛の頃からずっと続いているアジポップさんから、一筆をと依頼いただき、ファン冥利に尽きます。
どこかでお見かけになりましたら、お読みいただければ嬉しいです。
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アジポップ144号の表紙は、レスり―じゃなくて、台湾の人気俳優リウ・イ―ハオです。主演の「悲しみより、もっと悲しい物語」★4月3日より新宿武蔵野館、シネマ―ト心斎橋ほか全国順次ロ―ドショ―
※土日、休館の場合があります。
posted by sakiko at 17:05| Comment(0) | 追悼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする